ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2023年3月27日

    交通界WebNews
最新号ニュース
発行物について
購読のご案内
採用情報
会社概要・沿革
広告のご案内
 
「週刊交通界21」毎月4回情報発信

顕在化しつつある「その他ハイヤー」の問題点
  国際自動車の問題提起
   タクシーからの用途変更に規制は必要か否か―?

 国際自動車(石井仁社長、グループ本社・港区)がこのところ活発に「その他ハイヤー」に関する問題提起を行っている。15日には、東タク協理事会の質疑で同社の松本良一常務が東京都特別区・武三地区で急激に増加しつつあるその他ハイヤーについて、増加抑制が必要ではないかとの主張を展開し、続く22日の同社創立103周年記念式典後には在京業界紙記者団の囲み取材に応じ、改めて急増が続くその他ハイヤーが業界にもたらすリスクについて説き続けた。同社の主張と実際に今後のタクシー業界に及ぼす影響について考えてみることにした。

 今月15日の東タク協理事会における質疑応答の中で国際自動車の松本良一氏は、「その他ハイヤー」の最近の著しい増加傾向について意見を述べ、東京タクシーセンターのタクシー乗務員証が不要な点、地理試験等が課されない点、負担金がない点などをあげて、タクシーからの用途変更を自由に任せていればやがてタクシー事業者の負担増を招きかねないこと、外資系による遊休車両の買収、転売、その他ハイヤーの運賃はタクシー下限運賃より高ければ上限規制がない点、朝のタクシー不足の中でその他ハイヤーの増加を放置してはタクシー不足が加速する点などをあげて、業界として何らかの規制を国交省に求めていくべきだと主張している。川鍋一朗・東タク協会長はこれに答えて、その他ハイヤーの問題は正副会長会議でも話題になっているとしたほか、インバウンドにおける白タク需要をその他ハイヤーとして緑ナンバーの土俵に取り込んできた面も否定できないとの見方を示し、今後の検討課題になるとの認識も示している。
 ただ、理事会でのやり取りは松本氏側もその場での回答は求めなかったことから今後どのような取り組みがあるのかないのかも明確にはなっていない。
 こうしたことから国際自動車では22日に開催した同社の創業103周年記念式典終了後に松本常務が改めて在京業界紙記者団の囲み取材に応じることにし、積極的にその他ハイヤーにまつわる問題点を明らかにしていき、議論を喚起することにしたようだ。囲み取材には西川洋志会長も同席している。

予想される5つの弊害
 東京業界(この場合、特別区・武三交通圏を指す)において現在進行形の現象として同社が指摘する状態とは、 1.外資系企業(プラットフォーマー=PF)が、都内のタクシー事業者の遊休タクシー車両をその他ハイヤーに転用する資金を提供し、PFのサービスを都内タクシー事業者に実施させる 2.外資系による遊休車両の買収・転売 3.その他ハイヤーの運賃はタクシー下限運賃より高ければ上限規制がなく、事業の性質が変質する―というもの。
 これを放置すると今後予想されるリスクとしては、(1)公共交通の輸送能力が削減され、タクシー事業者としての使命が果たせなくなる(2)東京タクシーセンターの管轄外となるため「運転者の指導・研修」「乗り場の運営」「乗車拒否や接客などのクレームの受付処理」などの適正化事業ができなくなる(3)東タクセンの会費収入が減るため、適正な業務ができなくなる(4)東タク協の会員が減るため、タクシー事業の適正な運営と利用者に対するサービスの改善を通じて事業の健全な発展が滞る。また、社会公共の福祉に寄与することができなくなる(5)不適切な料金設定・アプリ利用/手配料等のビジネスモデルが作られる―との弊害が生じると予想する。
 タクシーの遊休車両が外資系企業に買収され、その際タクシーがその他ハイヤーに用途変更されていることや転売目的、投機目的での譲渡譲受が増加しつつあることは毎週公表されている東京運輸支局の公表データなどからも直観的にも理解の及ぶところであるが、まずは「その他ハイヤー」の実数把握が必要なこと、それが異常値と言える水準になるか否かは議論が必要だ。
 また、その他ハイヤーが急増しているといっても、遊休車両を用途変更しているに過ぎない間は利用者にとって実害が生じているとまでは言えない。ただし、既存のタクシー事業者が実働率向上に向けて乗務員の採用増に限界まで努力している姿が外部に見えてこないと、巷でのタクシー不足は解消されないまま、特定の顧客のための非公共交通機関としてのその他ハイヤーばかりが充実していくという事態になれば業界全体が批判を招くことは遠くない将来起こり得る。当然、遊休車両をその他ハイヤーに転用するだけでは足りず、現に稼働中のタクシーまでその他ハイヤーに用途変更するようになれば、タクシーの利用者にとってはいままで以上の不便をかけることが避けられない。 
 シンプルな解決策としてはタクシーとその他ハイヤーの間では自由に用途変更できるという現在の仕組みに制限を設けるとか、その他ハイヤーに総量規制を設けることであろう。しかし、実際にそれをやるとなると課題も多い。
 そもそも「その他ハイヤー」はタクシー適正化・活性化特措法の改正に合わせて従来のハイヤーを「都市型」と「その他」に区分したものである。東京業界ではハイヤーと言えば本来「都市型」そのものを指し、「その他」は異端である。都市型ハイヤーは法人企業の重役などを輸送対象として長期チャーター契約を前提としたものが中心で、スポット需要もあるものの、いずれもクラウンの上級グレードやレクサス、センチュリーなどガソリンエンジン搭載の高級車を使用したもので、それ以外をほぼ想定してこなかった。一方で、地方業界ではそのような需要はほぼ存在しないか極めて限定的なもので大型高級ハイヤーの市場と呼べるほどのものは存在しなかった。地方都市では必要に応じて黒塗りのタクシー車両の屋上灯を外したクルマを冠婚葬祭需要や一時的なVIP送迎に代用してきた経緯がある。これらは当該地域では「ハイヤー」と呼ばれていても実態はタクシー運賃によるタクシーでの代用であり、準特定地域以上の指定地域内で「都市型ハイヤー」に一本化してしまうと、需給調整規制の対象外となり増車の抜け穴になってしまうことから、「その他ハイヤー」としてタクシー+その他ハイヤーを需給調整規制の対象としておく必要があったというわけである。
 その意味では特定地域、準特定地域においてタクシー+その他ハイヤーで総量規制を行うことは正しい判断だったと思うのだが、東京業界のようにあまりにも急激にその他ハイヤーばかりが増えてしまい、実働タクシー車両数が遠くない将来確実に減少するというようなことになれば、別の形で網をかけることも検討する必要が出てくるのではないか。
 ただ、国際自動車の松本氏らも囲み取材の中で、ではどのような規制を行うべきかについて具体的なプランを持っているようではなかった。まだ、妥当な着地点を見つけていないのだろう。一方、22日に本紙などが国交省の森哲也・旅客課長に取材した範囲では、その他ハイヤーに関する問題を指摘する声はちらほらと届くようになってきた―と答えているが、行政として動くにはやはり東タク協を通じて関東運輸局あるいは、全タク連を通じて国交省に掛け合うことがまずは必要ではなかろうか。そのための議論を業界内で始めるのか否か、決める必要はありそうだ。(了)
<Topへもどる>

No.948 3月27日号  主な内容
■巻頭人物 
:岸田 文雄氏(内閣総理大臣)
■気になる数字
40.7%
 且ゥ動車会館の2桁株主である国際自動車、日本交通、東都自動車の3社を合わせた保有株比率。
■トピックス 
顕在化しつつある「その他ハイヤー」の問題点
              〜タクシーからの用途変更に規制は必要か否か―? 
郡部に配慮、中心部は初乗り短縮運賃で
              〜大阪府 特定・準特定6地域合同協議会
<Data> 運賃の状況・収支の状況・需要の動向・収入の推移(大阪)
初乗り短縮に賛否 前倒し反対も
              〜新運賃めぐって神戸市域準特協
在留資格「特定技能1号」で外国人ドライバーの獲得を
              〜動き出した行政、バス・トラック そしてタクシー業界
「桜にN」の緑のアンドンが登場!
             〜神戸市域で「EVタクシー」が運行開始(東京・日交神戸営業所)
<Data> コロナ臨時休車4874両 復活は7752両に(関東管内)
■東西往来
:学生が開発の観光発信アプリに協力 / UD研修の積極受講を呼びかけ
■この人この言葉
:坂本 克己氏 / 伊藤 宏氏 / 坂本 栄二氏 / 福田 貢規氏
シャッターチャンス
:渋谷区は本運行断念のmobi / 「寝耳に水」はもう通用しない
:「適正な運賃の必要性」主張を / 新運賃の先にも議論すべき課題
<Topへもどる>
速さ+確かさ
交通界速報(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

交通界速報 関東版
必要なステップ踏むことが望ましい
         その他ハイヤー問題は「イメージがない」
                  国交省 森・旅客課長、ブリーフィングで見解

【東京】国交省の森哲也・旅客課長は22日、同日開催されたラストワンマイル・モビリティ/自動車DX・GXに関する検討会終了後の記者向けブリーフィングの中で、渋谷区におけるコミュニティモビリティ(CM)社の定額乗り放題サービス・mobi本格運行の断念や国際自動車によるその他ハイヤー急増への問題提起、タクシー運賃と旅行業法との関係、法改正によって導入されるタクシー事業における協議運賃制度などについて質問に答えた。
 20日の渋谷区地域公共交通会議においてCM社がmobiの道路運送法4条許可による本格運行を断念する意向を示し了承されたことそのものについて森氏は、特段の感想というものはないというのが正直なところだとし、「必要なところで必要なステップを踏んでサービスを提供してもらうのが望ましく、そのためのステップが踏み切れなかったというところだろう。既存のバス・タクシー事業者等との関係であるとか、必要な調整を経ていく必要があり、うまくいくところもあるだろうし、うまくいかないところもあるということだと思う。ただ、必要とされているサービスとして新たな取り組みが出てくることについては、良いことだと思う」と強調し、mobiに限らずニーズのあるところに新たなサービスが出てくるものだとの認識を示し、「それはわれわれとしては良いことだと思っている」と述べた。
 東京大手・国際自動車から「その他ハイヤー」の急増についての問題提起がされ、乗務員には東京タクシーセンターの地理試験もなく事業者には負担金もないこと、適正化事業を長期的に維持するためにはタクシーが減り、その他ハイヤーが増えればタクシー事業者の負担が将来増えるおそれがあると指摘されているほか、流しや駅の乗り場等でタクシーが不足しているのにその他ハイヤーばかりが増え続けるということが好ましいのかとも主張されていることに対して森氏は、「業界からはちらほらとそうしたご指摘は聞こえてきている」とした上で、インバウンドが戻ってきたことによって急に浮上してきたことなのか、以前から何とかすべき問題だったのかも含めて、「わたしとしてははっきりとしたイメージがないというのが現状。今後、業界との意思疎通を図っていく中で、規制の部分で考えていくことが必要な課題なのか、そうでないのかは今後の話次第だと思う。まずは業界の総意としてそうした要望が出てきているのか、まとまっていただかないと何をどういじる話なのかわからないということになる」との立場を示した。その上で森氏は、都市型ハイヤーについては企業間の契約の話でもあるため協会非加盟の新規参入の増加を受けて運賃改定時の7割ルールを5割にするという話にもなったとし、「その他ハイヤー=タクシー類似ハイヤーについても同じ流れが出てきた。全タク連正副会長会議の中でハイヤーの話題が若干あったように記憶しているが『都市型』だったか『その他』だったかは定かでない。この問題が業界にとって大きな問題なのであれば、遠からずはっきりしてくるのではないか」との見方も示した。
 また、その他ハイヤーをアプリ上で活用して、旅行業法に沿って運用することが問題の背景にあるとの指摘について森氏は、国交省でのダイナミックプライシングの検討会での議論を持ち出し、そこでも旅行業法と配車アプリと道運法の3つのキーワードで成り立っている面があり、「アプリのIT系事業者から言わせると、『自動車局旅客課から何か言わないといけない話なのか』という反応はあった。確かに彼らは旅行業法に基づいて手配旅行あるいは企画旅行などを旅行商品として『タクシー等の乗車』を提供している―という法的な仕組みの中にあり、ダイナミックプライシングにおいてもそうした下敷きがあっての議論になっている面がある。似た問題としてアプリ手配料の徴収問題もあり、この辺りの問題は正直なところどのように議論していく必要があるのか、あるいは流れに任せる=いまのまま色んなサービスが出てくることを良しとするのか、わたしの中では心象形成ができないままの状態にある。こうした指摘はダイナミックプライシング検討会に参画している学識者からも出ており、『自動車局としてどこまで議論していけるのか難しい問題だね』と言われている。その点ではもう少し、議論が深まることを期待もしている」などと述べ、具体的な議論の方向性や着地点が見いだせていないことをうかがわせた。

〜DP制度化「年度が変わる頃には」
 ダイナミックプライシングの制度化について森氏は、「検討会はこれまでに4回会合を開いており、まだ積み残している論点がある。さらに詰める必要があると思っているが、スケジュールとしてはそんなに遅れることはないと思う。状況については規制改革推進会議にもお伝えしている。年度が変わる頃には制度はできると思う。ただ、仕組みができることによってただちにサービスとして世の中に出てくるかどうかはまた別の問題だ。タクシー事業者、PF、労働者などの諸条件が整わないと世に出てこないと思う」と述べた。
 衆院国交委における質疑について、堀内丈太郎・自動車局長が、他の事業者との間で不当な競争が生じる場合には運賃変更命令を出すと答弁していたことについては、具体的にどういう場合が不当な競争に当たるかまでは想定していないなどとし、「関係者による協議が尽くされることが前提になっており、そのような場合が生じることはまずないものと考えている」などとするにとどめた。
〔3月25日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2023年3月25日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】不当競争惹起なら変更命令/「協議運賃」の運用で国交省
【 東京 】特区・武三の総営収55.6%増/多摩も29%増 2月原計輸送実績
【 仙台 】秋田県B地区 運改審査へ
【 名古屋 】福井県の運改、要否判定へ
【 札幌 】札幌D地区で運改申請開始
【 東京 】「管理にはコミュニケーション必要」/東タク協&東京交通共済協組
【 東京 】「ミラクルミラー」一般発売へ/kmグループが予約受付開始
【 東京 】路上横臥者轢過の死亡事故発生/21日深夜 都営協組合員の車両
【 横浜 】月会費200円値上げ承認/3常設委廃止も 全個協理事会
【 東京 】直ちに運送約款変更の必要なし/GL第6版で 都個協理事会
【 東京 】関運局 譲渡譲受、合併認可
 
2023年3月25日号-2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】組織統合、早ければ10月にも/チェッカー会員減で一斉対応は困難/組織存続 個別退会で東京無線加入へ
【 東京 】要求どおり一律5万円で決着/国際労組 生活総合改善
 
2023年3月24日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「その他ハイヤー」の問題提起/「都市型→その他」に参入の比重を移す動き顕在化/国際自動車・松本常務「経営委でも発言する」
【 東京 】5月中旬に中間取りまとめ/国交省ラストワンマイル検討会
【 東京 】mobi本格運行は廃案/渋谷区地域公共交通会議
【 東京 】1087人他を表彰 国際自動車/創業103周年記念式典
【 東京 】東洋交通労組「家族慰安会」受付中
【 東京 】特区・武三は37.8%増収/東タク協 1月度全社輸送実績
【 東京 】原計事業者は16社程度/東タク協・三多摩支部理事会
【 東京 】事業計画・予算案を承認/黒字見込む 都個協理事会
【 横浜 】浜銀総研の特別講演会も予定/総会第二部で 神タ協横浜支部
【 東京 】「経営者の本音を聞く」春闘に/全自交東京 見須委員長
【 神戸 】神戸市域初のEVタク導入/東京・日交 神戸営業所に「e6」
 
2023年3月18日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】新運賃は概ね同時期に実施か―?/営業区域・運賃ブロック見直し「業界の意向を確認」/関運局定例会見で内田・自交部長
【 横浜 】地域での議論の深化に期待/豊島区地交会議に内田・自交部長
【 宇都宮 】運改後に16.69%増収/栃木県地区労働条件改善状況
【 横浜 】多摩地区も「運改が必要」/関運局が要否判定結果を公表
【 東京 】東京も協議運賃適用の恐れあり/徳永氏 自交東京臨時大会 
【 東京 】法人運転者が6人増/多摩地区 2月度運転者登録
【 東京 】インボイス導入中止を主張/共産党・小池議員 参院財金委で
【 横浜 】今年度合計217人が受講/神タ協UD研修
【 東京 】アプリ配車、「便利さ」評価と不満も/「1万人アンケート」から
【 栃木 】関東運輸局 合併認可
】トヨタ・いすゞ・日野/バス自動化で連携強化
2023年3月17日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】川鍋会長再任に「異議なし」/会長の資格要件緩和や多選制限の意見も/東タク協 定例理事会で
【 横浜 】11地区すべてが7割クリア/関運局 管内の運改状況まとめ
【 横浜 】人材確保と定着の両方に力を/伊藤会長 神タ協定例役員会
【 新潟 】新潟B地区運改要否判定へ/北信局が16日、公表
【 東京 】東京工科大学生にモニターツアー/三幸自動車 発信アプリ開発に協力
【 東京 】管理者の参加強く求める/24日に事故防止責任者講習会
【 横浜 】特区・武三55.2%増など/関運局 2月原計事業者輸送実績
【 横浜 】コロナ臨時休車4874両/関東管内 復活は7752両に
【 横浜 】申請・許可件数は変わらず/関運局管内 フードデリバリー
【 大阪 】公道での非接触充電の実証実験/大阪市内の電機メーカー 14日から
】トヨタ・いすゞ・日野/バス自動化で連携強化
2023年3月17日号-2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】22.6%が「コロナ前より利用増えた」/運改前は「まあまあ」と「安い」で87.5%東タク協「1万人アンケート」の結果報告
 
2023年3月15日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】貨客混載を過疎地域以外にも拡大/改正通達は5月発出、6月施行の予定/国交省 通達変更に向けパブコメを開始
【 東京 】「パート乗務員」導入の可能性も検討/東タク協労務委 23年度事業計画
【 福岡 】当面は乗務員のマスク継続/第一交通産業が発表
【 東京 】法人の退出3カ月振り2桁減に/東タクセン、2月分運転者証交付数
【 東京 】GLに沿いマスク着用求める/東タク協・乗務員指導委員会
【 東京 】全国は81.3%、東京は93.8%/対19年比営収の変化
【 東京 】認定者が累計約2000人に/東タク協 観光タクシー認定研修
【 東京 】出版書籍の概要明らかに/東タク協労務委労務管理小委
【 東京 】6年連続「健康経営優良法人」/経産省 国際自動車を認定
【 新潟 】富山地区「運改が必要」/北信局が要否判定結果を公表
【 那覇 】沖縄本島地区は要否判定へ
 
2023年3月15日号-2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】下限割れ2社に行政処分を求める/「乗務員の労働条件改善が運改の趣旨」/全自交東京地連 地裁判断に異議示す声明
【 東京 】mobiと既存の利害衝突/日経が全面で取り上げ
【 東京 】タク一当事故件数は2121件/警視庁が22年集計を公表
<Topへもどる>
速さ+確かさ
交通界速報(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

交通界速報 関西版

政官民でタクシーの生き残りを模索
              京都市域の運改に関する利用者懇談会

【京都】京都府タクシー協会(筒井基好会長)は24日、京都市伏見区の自動車会館で「京都市域交通圏のタクシー運賃改定に関する利用者懇談会」を開き、各自治体や障害者団体、消費者団体、労組の代表などを招き、適正利潤込みの原計対象事業者8社の損益明細表(19年度?22年度、営業損益=黒字1者、赤字7者)なども示しつつ、現在、近畿運輸局で審査中の新運賃の実施に向け、理解を求めた。
 筒井会長は、今回の運賃改定の持つ意義を説明するとともに、22日に衆院国土交通委員会で議論された地域公共交通活性化および再生に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議にも言及。「12項目に『地域を支える最後の公共交通機関であるタクシーの維持存続のために地方公共団体と連携、協働し、経営を支援するための措置を講じること』との記載がある。タクシーがピンチであるという認識の下に、何とか地域の皆様方も含め、官民一体となり、これからしっかり頑張っていこうではないかという決意の表れではないかとも思っている」と述べた。
 懇談会では京タ協事務局の白根尚史・業務課長が配布資料に基づき、京都のタクシー業界を取り巻く状況を説明。コロナ禍における営業収入の全国平均と京都府の比較では、2020年4〜8月は「全国ワースト1」とされる低迷に喘いだものの、コロナ禍が落ち着き始めた昨年6〜12月には全国平均を上回る数字となったが、一方で、運転者証交付数は19年12月末の8080人から、22年12月末には6244人に減少するなど厳しい状況も報告された。
 質疑応答では、「市民からタクシーがつかまらないとする声が寄せられている。乗務員不足が原因だろうが、一方でタクシーと同じく全産業に比べ賃金の安い保育士への就業については、学生からの人気が非常に高い。ぜひタクシーも若者が希望を持てるようなイメージアップ戦略に取り組み、その発信に努めていくべきだと思う」、「当市では初乗り運賃チケット(現行460円)でバスからタクシーへの乗り継ぎ事業を推進している。運賃改定が決定したら、チケットの読み替え作業も必要となるので、ぜひ速やかに情報提供願いたい」(長岡京市交通政策課・柳沢茂樹課長)、「改定の際はぜひ支給条件(ノースライド)を触らずにお願いしたい」(京都ハイタク共闘会議・田中三雄議長)、「物価高騰の中、タクシー運賃を引き上げられるとわれわれの生活はさらに厳しくなる。なかなか容認できない」、「障割を2割にするなどご配慮願いたい」(向日市身体障害者協会・山本啓子会長)、「迎車料金を考えてほしい」(京都府視覚障害者協会・中村健理事)といったさまざまな意見が寄せられた。
 こうした意見に対し、北川賢持・京タ協経営委員長は、「タクシーでは自治体と事業者で負担をしながら障害者への割引支援をしているが、それぞれ限度額(率)が決まっているのでこの場でどうするとは言えず、心苦しいがまた国の方には要望していきたい」と回答。多田精一副会長は、「迎車料金については設定しているところ、していないところと各社まちまちだが、(基本)迎車に係るコストや人件費に費やしていることかと思うし、そのほかにもUD車両のさらなる導入など、より良いサービスの提供に活用させてもらっている部分もある」と説明した。オブ参加した近畿運輸局の小西潤主査は、「できるだけ利用者の方々に寄り添える運賃にしていきたい」と述べ、京都運輸支局の藤原幸嗣支局長は、「人手不足は十分承知しているが、今、業界として何ができるのか、生産性向上も含め、知恵を出し合い、(運賃改定の一方で)活性化策にも努めてほしいと思う」と要望した。
〔3月25日号関西版掲載〕 <Topへもどる>

2023年3月25日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 京都 】利用者懇談会 出席者
【 大阪 】大阪市域は前年比43%増/大タ協 2月の輸送実績
【 神戸 】運賃ブロックの見直し検討へ/兵タ協 郡部3ブロック役員会で
【 大阪 】運改「業界として一つの方向に」/大タ協・牛島副会長
【 大阪 】救護義務違反の注意文書発信/20日の事故で 大阪府警
【 神戸 】2月は実働率でも前年上回る/神戸・阪神間、淡路島原計輸送実績
【 奈良 】採用とデジタル化を学ぶ/奈タ協「業績アップセミナー」
【 大阪 】無料媒体活用など工夫/求人活動で南タク・大岡社長
【 京都 】アオイ自動車とユニオンが栄誉/京都観光を推進する優良事業者表彰
【 徳島 】DSとRingoPassが連携/電脳交通とJR東日本
【 大阪 】オービーシーG 役員変更
【 大阪 】大バス米運タク、名称・役員変更
【 神戸 】甲南興業、甲南タクシー分割認可
【 神戸 】迎車料金設定など認可
【 大阪 】阪神バス2営業所 車停等の処分
 
2023年3月24日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】初乗り短縮に賛否、前倒し反対も/新運賃めぐって神戸市域準特協
【 大阪 】齋藤憲司氏「お別れの会」
【 神戸 】兵タ協 通常総会は6月29日
【 大阪 】賃金比較、労働環境など/偏見を助長する情報発信に異議
【 神戸 】神戸市域初のEVタク導入/東京・日交 神戸営業所に「e6」
【 京都 】烏丸口乗り場のルール順守を/業務センターが通達
【 大阪 】在阪TV局とチケット新契約/全大個協組 事業委で見通し
【 大阪 】平穏に 北新地合同街頭指導
【 大阪 】74歳個タクが死傷事故
【 大阪 】3府県での宣伝行動など/自交京都 4月以降の日程確認
【 大阪ほか 】AIオンデマンド交通研究会/関係10社で発足
【 京都 】「鐘」がその他ハイヤー運行へ
【 京都 】関西タク 名蔵社長就任を届出
 
2023年3月18号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】定時総会は通常形式で6月28日/「アフターコロナ」体制へ/大タ協理事会
【 大阪 】運賃ブロック・交通圏 見直しは?/大タ協理事会 経営委員会報告で
【 大阪 】人材確保イベントは協会主体で/大タ協 広報サービス委員会
【 京都 】23年度事業計画・予算案を承認/京タ協 総務委員会を開催
【 奈良 】深夜営業の輪番体制など議論へ/県からの要望受け 奈タ協理事会
【 大阪 】大阪自動車会議所 6月22日に総会
【 神戸 】県下60歳以上が約7割に/兵タクセン 運転者証交付状況
【 京都 】洲見氏の後任人事等を協議/京都個人タクシー団体協議会
【 大阪 】このままでは供給不能に/大阪MK・青木社長「値上げ大賛成」
【 大阪 】自治体が高齢者スマホ教育を/東宝・日本城 坂本代表
【 大阪 】「近隣住民のための配車サービス」/625タク&エムティーが紹介
【 大阪 】個タク年齢制限は進捗なし?/定例会見で 北川・自交部長
【 大阪 】近畿管内で38社2569両/フードデリバリー許認可件数
【 大阪 】「職業理解セミナー」を開催/近運局、大阪労働局と連携
【 神戸 】地域公共交通活性化協議会/神戸市が23日に開く
【 大阪 】川阪 新規許可再申請
【 大阪 】監査忌避で福祉タク事業者を車停
【 大阪 】新AED導入と講習会開催/AEDマップ登録も 敷島交通
 
2023年3月17日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】分割休息に理解も「本省の指示なし」/近運局会見で北川・自交部長
【 大阪 】管内10ブロックで運改審査
【 大阪 】追加資料はアプリ手数料/大阪地区「直近でどれくらい?」
【 大津 】今年度総会は6月21日に/滋タ協 田畑会長ら続投濃厚
【 神戸 】UD導入支援の拡充など/兵タ協 自民党県連に要望
【 神戸 】神戸・阪神間初乗り750円?/一般紙の先走り報道に業界迷惑
【 大阪 】特例新規の「譲受人」確保/全大個協会・濱本会長が協力要請
【 大阪 】廃業給付金などの審査/全大個協組総務委
【 大阪 】解散の平野支部から30人/全大個協組・四天王寺堺支部
【 大阪 】非接触充電の公道実証実験/大阪市内でスタート
【 大阪 】オンライン英語研修/大タクセンが5人募集
 
2023年3月15日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「長短併存」を求める形に集約の方向/大阪府特定・準特定合同協議会を開催
【 大阪・京都 】タク業界の「健康経営」を評価/敷島交通が「健康経営優良法人」に
【 東京 】全国は81.3%、大阪は81.9%/対19年比営収の変化
【 大阪ほか 】「半数程度が未実施」の精神障割/国交省が運輸各団体に協力要請
【 大阪 】「適正化負担金見直しなど承認/大タクセン 評議員会
【 京都 】京都の「5・5」残り8社/日交・京都 9・1に変更申請
【 京都 】BMWiXにも車両指定料金/2000円収受へ エムケイ
【 神戸 】兵タ協 総務委を開く
【 大阪 】割引率が最高14.6%に/大阪交通共済協組 臨時総会
【 大阪 】GT守口がベスト交通に/グループ内で分割譲渡
【 京都 】アオイ自動車とユニオンを表彰/京都観光を推進する優良事業者表彰
【 京都 】「歩くまち・京都」推進会議 20日に
【 大阪 】4月18日に「怒りの行動」/自交大阪 常任執行委員会等で決定
【 京都 】タク労働者の問題など/自交京都・庭和田氏がラジオで
【 大阪 】TVで「人は資産」訴える/東宝・日本城 坂本篤紀代表
【 京都 】骨子案策定へ議論/京都市地交計画協議会 22日に
【 京都 】松和商事の事業計画の変更を認可/近運局 1月31日付で
<Topへもどる>
 
 

Copyright(C) 2009 kohtsukai Co.,Ltd All Right Reserved  株式会社 交通界  無断転載禁止