ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2020年4月6日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

いつまで続く?営収減
出口の見えない新型コロナウイルスの感染拡大
 〜リーマンショック、東日本大震災を超える受難

 東京都内では連日、新型コロナウイルス感染者が増え続け、メディアを賑わす話題も都市封鎖(ロックダウン)はあるのかないのか、あるとすればいつなのかに重心を移し始めた。先ごろ、明らかにされた全タク連のサンプル調査(ファックスプレス関東版3月25日号に掲載)の結果でも、47都道府県で概ね25〜35%の営業収入ダウンに見舞われており、業界労使の疲弊は日に日に進んでいる。ただ、営業収入減少の数字もさることながら、「この状態がどのくらい続くのか」によって、タクシー業界が持ちこたえられるのか否かも変わってくる。業界が近年経験した営収激減と言えば、08年秋からのリーマンショックと11年春からの東日本大震災の影響があげられる。東京を中心に当時の数字を振り返りつつ、検証してみた。

 3月下旬開催の与野党タク議連総会などに報告された今年3月1〜14日までの全タク連によるサンプル調査結果(別表1=略)によると、全国47都道府県の総営収の減少幅は概ね25〜35%に収まる。このうち、東京6社の調査結果は25.5%の減収とされ、サンプル中の最大減少事業者の場合は35.8%の減収となっている。これらの数字は実働日車営収ではなく、総営収での調査であるため、減収率には人手不足に起因する実働率の低下による部分も含まれている。とはいうものの、新型コロナウイルス感染症の拡大により、大事をとって休む乗務員が増加し、例月よりも実働率の低下が上乗せされているということもあるいはあったかもしれない。

2年半近くの低空飛行〜リーマンショック
 これほどの大幅減収というと、近年ではリーマンショックと東日本大震災直後が記憶に新しいと先にも触れた。リーマンショックは、08年9月、米・リーマンブラザーズ社が米国内におけるサブプライムローン問題の影響を受けて連邦破産法を申請、事実上経営破綻したことに起因する世界同時不況を指す。
 東タク協の調べによる全社輸送実績によれば、08年度の東京都特別区・武三地区の実働日車営収(全車種区分平均、税込み)は4万6333円(税抜き4万4127円)で、前年度の5万742円(4万8326円)に比べ8.69%の減収になっている。年間ではこのような数字だが、リーマンショック発生当月の08年9月は4万6245円(税抜き4万4043円)、10月は4万5582円(同4万3411円)、11月は4万4693円(同4万2565円)と推移し、年末繁忙期の12月は4万8264円(同4万5966円)と、やや持ち直すが、年が明けると一転して1月は4万2693円(同4万660円)、2月は4万1987円(同3万9988円)、3月は4万3869円(同4万1780円)と低迷を続けており、リーマンショックそのものの発生から少なくとも半年程度は低営収に苦しんだ。
 さらに言えば、翌年度の09年度の日車営収は4万1148円(税抜き3万9189円)、10年度は4万1915円(同3万9919円)となっており、営収水準は2年半近く低空飛行を続けたということになる。

1年程度影響続いた東日本大震災
 一方、東日本大震災は11年3月に発生。福島第1原発の事故と合わせ東北や関東地方に大きな被害、影響を及ぼした。震災翌月の11年4月の日車営収は3万9316円(税抜き3万7444円)で、以降、5月は3万9710円(同3万7819円)となっており、6月からは4万3748円(同4万1665円)と4万円台を回復するが、震災発生の1年後に当たる年度末までその水準は必ずしも高くない状態が続く。
 営業収入の水準から言えば、リーマンショック後間もなくから、東日本大震災発生1年後程度まで通算して3年ほどの期間、税抜きベースでの日車営収が4万円を挟んで行ったり来たりのレベルでもなんとか経営は持ち堪えてこられた。

需要減退が続く中でのコロナショック
では、今回の新型コロナウイルス感染症の影響拡大の中でも同じくらい持ちこたえられるかというと話はそう単純ではない。ここ10年ほどの間に日本社会全体の高齢化、人口減少が進み人手不足が深刻化しており、リーマンショックや震災、伝染病などの特殊要因がなくてもタクシーの実働率は毎月のように前年割れが続いていたため、日車営収の数字にかかわりなく、総営収は前年割れが常態化してきたこと、加えて安倍政権下で毎年のように地域別最低賃金を引き上げたため、低営収下での最賃割れ乗務員の急増が避けられないこと、アプリ配車やキャッシュレス決済の普及など事業活性化に伴うコスト増が続いており、同じ営収なら以前より経営は苦しいというのが実態だ。

営業スタイルで二極化も
 記者が直接事業者から聞き取ったところでは、3月の営収水準は全タク連のサンプル調査と大きなズレはなく、平日の日車営収で3万円台後半(税抜き)とか、前年同期比25〜35%前後の減収というもの。ただし、いわゆる最賃割れとなる乗務員の数はこの1カ月で急速に増加しているという話も聞く。また、これまで紹介してきた数字はサンプル調査を別として輸送実績は全事業者の平均値を示しているに過ぎないということ。近年の急速なアプリ配車の普及等により営収が減る中でも、配車回数が増加している事業者については迎車料金分の収入がその会社全体の減収をある程度吸収するクッションの役割を果たしており、依然として流し営業中心の事業者よりも打撃が小さくなる傾向もあるようだ。日車営収の数字がリーマンショックや東日本大震災当時と業界の平均値としては似ていても、現在では迎車回数を加味すればより減収が大きく出る事業者と少なめに出る事業者の両極に分かれていることもあるのかもしれない。
 そのようなことがあったとしても、近年まれにみる減収に見舞われ、コスト増ともども経営環境の悪化が著しいことは間違いない。事業者の意識としてはいまのこの苦しさよりも、出口が見えないことの苦しさ、不安感がより強いのではないか。
政府や東京都は、オリンピック開催延期の判断の遅れで後手に回った各種業界支援策を速やかに、かつ、切れ目なく打ち出してもらいたいものだ。(了)
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No.812 4月6日号   主な内容
■巻頭人物:知識 賢治氏(日本交通社長)
■気になる数字:1887人
         3月31日正午現在の新型コロナウイルス国内感染者、刻々と増加
■トピックス
:いつまで続く? 営収減 出口の見えない新型コロナウイルスの感染拡大
         〜リーマンショック、東日本大震災を超える受難
:<スポット> コロナ対応「特例休車」全国で  〜抹消登録も容認
:できることから何か始めよう 〜ピンチをチャンスに! 新型コロナに打ち勝つ
:修学旅行、観光予約はほとんどキャンセル 〜新型コロナの直撃受けた京都業界
:<シリーズ> 2020春闘・産別はいま― 〜全国中立労組政策推進会議
:<シリーズ> 2020春闘・産別はいま― 〜私鉄関東ハイタク協議会
:特定→準特定 指定解除の流れで個人は? 
         〜指定解除から3年半、兵庫県姫路・西播交通圏
■東西往来
:「選んでくれて有り難う」 / よりスムーズに1カ所統合へ
■この人この言葉
:武居 利春氏 / 太田 祥平氏 / 久保 健治氏 / 桑野 亮一氏
■シャッターチャンス
:この時期に“濃厚接触”推奨? / このまま行けばタクシーは死ぬ
:期待するのは若者の元気だが… / 「今、何ができるか」の追求を
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速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
 「期間限定特例休車」9月末まで
     新型コロナ対策、一時抹消登録可能に
   本省通達受け関運局方針

【 横浜 】関東運輸局は3月31日、同日付の国交省旅客課長事務連絡に準じて「新型コロナウイルスによる急激な需要低下に伴う休車の特例措置について」と題する自動車交通部長名の通達を管内各運輸支局に宛てて発出した。いわゆる臨時休車で先行する北海道、近畿の措置に加え、本省通達と同様に一時抹消登録を行うことが可能となり、期限は9月30日までの半年間とされた。状況次第では臨時休車の期限を延長する。
 通達によると、対象は法人タクシーのみで、コロナ禍による急激な需要低下により臨時休車を行おうとする事業者は、あらかじめ営業所の所在地を管轄する運輸支局に対し、営業所名や抹消登録車両・車検切れ車両数とそれぞれのナンバープレート(登録番号)を記載した「臨時休車報告書」を定められた様式に従って提出する。適用期間は、今年9月30日までで、今後の新型コロナウイルスの影響の状況を踏まえて必要に応じ、随時取り扱いの見直しを行う。これに伴う臨時休車の継続車両については臨時休車報告書の再提出は不要とされている。
 臨時休車そのものについては、@道路運送車両法に規定する一時抹消登録等を行うA自動車検査証の有効期間が満了した状態で保有する―のいずれかによることとし、車検切れ車両については、運輸規則19条の2に規定する「事業用自動車の運行により生じた旅客その他の者の生命、身体または財産の損害を賠償する措置であって、大臣告示で定める基準に適合するものを講じておかなければならない」は適用しないとし、任意保険等の加入義務を免じた。また、臨時休車は営業所に配置するすべての車両を対象とすることは認めないとしている。あわせて、臨時休車を終了する場合には、無車検運行等法令違反とならないよう十分留意すること―とされている。
 このほか、臨時休車を実施した車両については、適用期間終了後2カ月以内に(復活増車のための新規)登録を行わない場合には、減車とみなして道路運送法を適用する。復活増車を行った場合は臨時休車の期間終了後2カ月以内に本来の事業計画通りの事業運営が求められる。また、臨時休車を実施した車両は、輸送実績における実在車両から除く。

〜準特移行の復活増車「12カ月以内」に
 このほか、本省通達が一部改正された営業方法の制限に関する取り扱いに関連し、関運局でも、4月1日に特定地域から準特定地域に移行する地域で営業方法の全日制限によるいわゆる預かり休車を行っていた車両の復活増車のための新規登録等が可能とされる期限を特定地域の指定解除後6カ月以内から、「12カ月以内」に変更する旨を管内各運輸支局に通達した。
〔4月4日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2020年4月4日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】「期間限定特例休車」9月末まで/ 新型コロナ対策、一時抹消登録可能に/本省通達受け関運局方針
【 東京 】臨時休車中の点検義務免除で通達
【 東京 】公共交通機関「止めない」/非常事態宣言時の対応で都知事
【 東京 】4、5月分賦課金減免へ/チェッカー無線、売上低下で措置
【 東京 】国際労組「特殊性への配慮ない」/未払い賃金訴訟の最高裁判決めぐり
【 横浜 】京浜の70・80代が増加/神奈川タクセン 3月の運転者証交付
【 東京 】英語接遇検定 22人合格/東タクセン 累計631人に
【 東京 】NPO等の自家用運送/収受範囲見直しで通達改正
【 東京 】大型電動車いす対応へ/UDタクの標準仕様改定
【 東京 】小口資金の特例貸付/コロナ休業など 社協窓口で受付
【 東京 】緊急避難対応で再協議も/日交労が20春闘妥結
【 東京 】コロナ対応の情報共有へ/私鉄関東ハイタク協がFAX通信
【 東京 】日交労 野球大会中止
 
2020年4月4日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】全タク連 事業契約候補者に/正社員登用で2種免取得費用支給/就職氷河期世代の雇用支援
【 東京 】国際自動車、入社式延期/新卒126人 当面Web研修
【 横浜 】タクシー活性化へ新たな目標値/特区・武三交通圏準特協
【 東京 】中小の法人税納付猶予など/税制改正へ自民党税調
【 東京 】中小向け給付金制度など/日商が対コロナ経済対策で緊急要望
【 東京 】つばめ交通の控訴棄却/厚年基金の特別掛金返金訴訟
【 札幌 】北海道で自家用有償の貨客混載
 
2020年4月3日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「タクシー定期・回数券」等導入/ 閑散期の需要喚起、販売数に上限設定/国交省 通達改正「変動迎車料金」も
【 東京 】コロナ対応「特例休車」全国で/国交省 抹消登録も容認
【 東京 】新卒過去最多の239人/日交が初のWeb入社式
【 東京 】「安全なタクシー」比較広告も検討/東タク協 太田・広報委員長
【 東京 】セダン車両にも拡大へ/境交通「ウイルス感染対策車」
【 横浜 】事業用自動車の安全運行確保など/関運局 春の全国交通安全運動
【 東京 】期限更新の審査期間変更/関運局 全個協関東の要望に前向き
【 東京 】「CABmee」と連携開始/みんタク「S.RIDE」
【 徳島 】自家用有償でクラウド配車/電脳交通 島根県で実証実験
【 東京 】国交省人事(1日付)
 
2020年4月1日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】PF型カーシェアリングなど/道運法の規制緩和等で促進を/日本経団連「超スマート社会」へ規制・制度改革提言
【 東京 】高裁差戻し、未払い額算定命令/国際自動車賃金訴訟で最高裁判決
【 東京 】「緊急事態宣言」の判断求める/安倍首相と会談の小池都知事
【 東京 】雇用調整助成金の特例措置拡大/4〜6月を「緊急対応期間」に
【 横浜 】関運局人事 東運支局長に伊藤氏
【 東京 】LPG 4月CPは大暴落
【 東京 】政府・団体に「マスクの提供を」/労働8団体、コロナ禍で協議
【 東京 】意見書採択、全国220議会に/ライドシェア導入反対など
【 東京 】新社名「吉祥寺交通」/東京無線 同盟交通の社名変更承認
【 横浜 】今年は「見えないタクシー」/三和交通のエイプリルフール企画
【 東京 】新卒の2人に辞令/三和交通・荒川が入社式 
【 東京 】コード決済サービス拡大/みんタク 国際、大和の両車両で
【 東京 】「最賃法の例外的運用」要望を批判/自交東京・城委員長
【 東京 】罹患しやすい喫煙者/禁煙学会が新型コロナで緊急提言
【 東京 】DiDi コロナ対策でクーポン
 
2020年3月28日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】期間限定休車等は本省の判断待ち/ 雇用調整助成金の支給支援/新型コロナ対策など 関運局定例会見
【 横浜 】「従業員の感染防止徹底を」/吉田局長 イベント中止等継続
【 東京 】政府「対策本部」が初会合
【 東京 】雇用調整助成金の活用等で懇談/自交東京 東タク協・武居副会長と

【 東京 】「高度人材」のポイントと同レベル/「留学生乗務員」に必要な日本語能力東京 】東京メトロが大都市型MaaS/JpnTaxi、S.RIDE連携

【 東京 】KDDIと資本業務提携/JpnTaxi MaaS分野強化
【 名古屋・東京 】トヨタ、NTTが業務資本提携
【 名古屋・東京 】トヨタ、NTTが業務資本提携
【 東京 】限定車両配車など新メニュー/サイネージ広告でみんタクと連携
【 横浜 】ドライバー養成講座に5社・17人/子育てタクシー協会
【 東京 】私鉄関ハイ 親睦ゴルフ延期検討
 
2020年3月28日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】公共交通の利用制限は「対象外」/「非常事態宣言」時の対応めぐって/新型コロナ問題で小池都知事会見
【 東京 】英語接遇 新たに20人合格/東タクセン 609人に
【 東京 】福祉限定事業者等への支援要請/全福協 マスク等の優先供給など
【 東京 】JPNタク全車にカーテン/新型コロナ対策で日の丸交通
【 東京 】都の「心のバリアフリー」支援企業/三幸自動車 好事例企業に登録
【 東京 】介護事業者の送迎車両に導入/DeNA「ドライブチャート」
【 訃報 】中村 藤雄氏(昭栄旅客自動車協組代表理事)26日死去。94歳
【 東京 】借入金債務保証の規定改定など/日個連都営協・理事会
【 東京 】「前向き検討」受け春闘妥結/シンセツタクシー労組
【 東京 】グリーンキャブ企業内3労組/決起集会に代わり「学習会」
【 横浜 】千葉・北総で その他ハイヤー許可
 
2020年3月27日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】新型コロナ 感染爆発の懸念/夜間・今週末の外出自粛を要請/小池都知事が緊急記者会見
【 東京 】タク乗務員「厳しい状況」/新型コロナの影響で赤羽国交相
【 大阪 】新型コロナ対応の期間限定休車/近運局 費用負担軽減へ特例措置
【 東京 】日交で乗務員用マスク不足
【 横浜 】運改の京浜は日車増収/関東管内 2月の原計輸送実績
【 東京 】交通共済 事故防止対策委を書面で
【 東京 】新役員に西川、坂本、藤原の3氏/且ゥ動車会館 株主総会
【 東京 】アプリ事業統合の新体制等承認/JpnTAXI 臨時株主総会
【 横浜 】LPG兼用のNV200/神奈川県が緊急対応で追加導入
【 東京 】中労協が春闘統一要求/中労研と第1回小委
【 横浜 】貸切バス事業者の許可取消
 
2020年3月25日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】社会保険料の減免など/新型コロナによる窮状訴え/全タク連 与党タク議連等に7項目の支援要望
【 東京 】3月の営収、全都道府県で大幅減/全タク連 新型コロナの影響調査
【 東京 】「特別休車」等の緊急措置を/野党系タク議連総会で全タク連
【 東京 】東タクセン「喫煙室」廃止
【 東京 】大和自交 丸井自動車を子会社化
【 東京 】乗務員の引き留め策を/コロナ対応で東タク協・秋山副会長
【 東京 】DeNA決済機のSIMカード/中国からの入荷停止で取付に遅れ
【 東京 】DiDi 提携事業者にマスク10万枚
【 訃報 】宮下 孝之氏(坂本自動車相談役)19日死去。81歳
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速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関西版

 75歳超の「コロナ廃業」回避へ
   個人タクシー維持へ譲渡容認を訴え

【 大阪 】新型コロナウイルスの感染拡大に伴う営収の大幅低下で、現行規定では譲渡が認められない75歳超の個人タクシー事業者の間で、廃業を検討するケースが出てきた。大阪タクシーセンターが公表した3月末の集計では、大阪市域、北摂の両交通圏の75歳超(事業者乗務証交付数)は386人で、全体の14.4%を占めており、個タク団体関係者は、コロナ騒動の収束が長引いて実際に廃業が相次ぐ事態となれば組織を維持できないとして強い懸念を示し、譲渡譲受における年齢制限の撤廃を訴える声が強まっている。75歳超の譲渡容認は、全大阪個人タクシー協会の濱本民夫会長(全個協近畿支部長)が最重要課題として訴え続けており、改選期を迎える折りから、濱本氏の続投を支持する声にもつながっている。
 近畿支部の幹事の一人は3日、大阪市内で本紙記者の取材に、「売上は半減で、本当に苦しい状況にある。法人ドライバーのように会社に休業補償を求めるわけにもいかず、唯一の拠り所が全国組織の個人団体だ。もはや一分一秒を争うような状況で、窓口となる近畿支部として、国にどのような対策を求めてくれるのか、随時、情報を伝えてほしい」と注文をつけた。
 一方で、75歳超の事業者を中心に高まりつつある廃業の動きにも言及。「わずか1カ月半から2カ月程度での感染拡大だが、売上も上がらず、以降もこのような厳しい状況が続くなら『廃業した方が楽だ』とばかりに、現役引退を検討する者も少しずつだが出てきた。こうした状況が続き、何百人といる近畿管内の75歳超の個人事業者が廃業してしまえば、あっという間にわれわれ個人は組織の維持を果たせなくなってしまう」とし、75歳超の譲渡容認を強く求めた。
 その上で、この問題に対する濱本氏の取り組みを評価。近畿の各府県が置かれている状況は共通しているとし、支部長としての濱本氏の続投に期待を寄せ、75歳超の譲渡容認が実現しなければ、「中央(東京)は別としても、地方の個人タクシーは衰退の道をたどるだろう」と述べた。
〔4月4日号関西版掲載〕 <Topへもどる>

2020年4月4日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】75歳超の「コロナ廃業」回避へ/個人タクシー維持へ譲渡容認を訴え
【 京都・奈良 】観光客激減で営収半減も/京都・奈良両業界に危機感
【 大阪 】「対策不能、我慢するしか」/松竹タクシー・牛島社長
【 神戸 】県の地域再開発計画と絡み/兵庫県タク会館の移転問題が停滞
【 大阪 】期末で5社脱退 大阪交通共済
【 大阪 】大タ協 定例理事会中止
【 大阪 】タクセン 優良運転者表彰式中止
神戸 】新規3人も、譲渡譲受優先/姫個協・山ア理事長
【 神戸 】配車アプリの売上比率上昇も/総営収「3割減」の神戸業界
【 神戸 】協組の事務職休業で経費削減/雇用調整助成金の活用提唱
【 大阪 】観光バス乗務員に照準/タク乗務員への誘い
【 大阪 】日本城タク・坂本社長も提唱
【 大阪 】近運局長らにあいさつ/滋賀県バス・タク両協会
【 大阪 】全大個協組ビル全面禁煙に/改正健康増進法の施行受け
【 大阪 】レンタカー業界が積極PR/タクシーも活路開拓策を
【 大阪 】「守口」を「浪速区」に吸収合併/東京・日交 グループ内合併認可
【 大阪 】住所・役員変更と事業休止届出/Royal Charter
【 大阪 】K2JAPAN 営業所移転申
【 大阪 】近運局 法人1社車停
 
2020年4月3日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】法・個合計で2万2000人割る/大阪市域等の運転者証等交付
【 東京 】コロナ対応「特例休車」全国で/国交省 抹消登録も容認
【 大阪 】近自無通常総会「書面決議」で/議長、議事録署名人のみ出席
【 神戸 】神戸市域準特協、延期
【 大阪 】近運局長の「名刺受け」中止
【 京都 】観光事業者等を緊急支援/京都市 新型コロナ対策で補助金
【 和歌山 】和タ協、会員にマスク配付/アリババ創業者寄贈分も
【大阪 】大タ協 洗えるマスク第一陣配付
【 神戸 】兵タ協も1万2000枚
【 京都 】葵祭の行列中止で関連貸切企画中止
【 神戸 】川西能勢口駅東乗り場/日の丸専用に 阪急から引き継ぎ
【 東京 】LPG 4月CPは大暴落
【 神戸 】神戸・阪神間の実働率65%台/兵タ協 19年11・12月輸送実績
【 東京 】「CABmee」と連携開始/みんタク「S.RIDE」
【 徳島 】自家用有償でクラウド配車/電脳交通 島根県で実証実験
【 東京 】DiDi コロナ対策でクーポン
【 東京 】DiDi 提携先にマスクも
 
2020年4月1日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】一般タク乗り場1カ所に統合へ/ジャンボ乗り場移動、スムーズに
【大阪 】タクシー乗務員の感染判明/大阪府発表も詳細不明
【 和歌山 】営収減に各種助成活用を/新型コロナで和タ協・川村会長
【 大阪 】点呼時の「心のケア」大事に/新型コロナ対策で協親交通
【 大阪 】「平日もダメ、週末もダメ」/労組未来都・三宅委員長
【 大阪 】大個連 消毒・換気等の徹底要請
【 神戸 】社会保険料の減免など早急に
【 神戸 】遠隔点呼の拡大など/タク業界のテレワークで意見
【 大阪 】事前試験の合格者54人/個タク法令試験 申請後は9人
【 大阪 】全大個協会 譲受の15氏に認可状/事業開始前説明会も
【 大阪 】監指部長に若林次長/近運局1日付人事
【 大阪 】イベント延期、関西にも影響
【 東京 】高裁差戻し、未払い額算定命令/国際自動車賃金訴訟で最高裁判決
【 大阪 】さくらタクG 2労組が合併
【 大阪 】ANA「空飛ぶタクシー」/万博関連輸送で新ライバル
【 京都 】渉外担当連絡会、総会延期
 
2020年3月28日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】府下全域で実働率64%/大タ協2月輸送実績、市域は0.4%増収
【 京都 】「タクシーフェア」中止も?/京タ協 4月中に最終判断
【 京都 】「特別融資は速やかな決済を」/自民議員と懇談の京タ協・兼元会長
【 京都 】上賀茂社屋閉鎖、350人自宅待機/新型コロナ感染でエムケイ
【 大阪 】大運支局長に後藤・自交部次長/近運局人事 旅客第二課長は山本氏
【 大阪 】「今こそタクシー広報を」/全タク連小委で日本城・坂本社長
【 京都 】全京理事会 組織維持で意見交換も
【 大津 】滋タ協・田畑会長、バス協も兼務
【 神戸 】無利子融資の活用など模索/コロナショック対応で各社
【 大阪 】新感染症対応で積み立ても/産別幹部「平時からの対応」提起
【 京都 】京都駅乗り場での消毒継続
【 神戸 】超音波加湿器で殺菌/AM無線Gの取り組み紹介
【 和歌山 】白浜第一交通、新田辺営業所/4月14日に出発式典
【 大阪 】泉州で新規許可申請
【 大阪 】都市型ハイヤー新規許可
【 大阪 】UNLINE 事業休止届出
【 大阪 】近運局 新規監査で車停処分
 
2020年3月27日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】新型コロナ対応の期間限定休車/近運局 費用負担軽減へ特例措置
【 京都 】エムケイ乗務員が感染
【 大阪 】近運局長に野澤和行氏
【 大阪 】国金融資の返済猶予など/全大個協会 理事会で周知
【 大阪 】供給輸送力10〜13%程度削減/河北交通圏の特定地域計画認可
【 大阪 】新型コロナ対策で書面会議も/営業スタイルの転換模索
【 大阪 】南地10日、北新地22日/4月の合同街頭指導日程
【 神戸 】29社+個タクに除菌加湿器/兵タ協姫路支部 660両に順次
【 神戸 】「新型コロナ収束まで」/協会会費の徴収猶予求める声
【 神戸 】教習所の受入能力が低下?/「3、4月は満杯」で養成に支障
【 和歌山 】地元メディア報道で評判アップ/新和交通(和歌山)のコロナ対策
 
2020年3月25日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】大阪23.8%、京都40.9%減/全タク連緊急調査 3月の営収、全都道府県で大幅減
【 大阪 】融資返済の猶予など要望/公明党・國重議員との懇談で全大個
【 大阪 】大タ協 交通安全キャンペーン中止
【 大阪 】4月の一水会など延期
【 大阪 】BSテレビの生中継で窮状訴え/日本城タクシー・坂本社長
【 大阪 】消費税分を業界助成金に/日タク労組・小川委員長
【 東京 】コロナ赤字で法人税還付
【 神戸 】東社長「タクシーの新たな可能性」/移動サービス実験参加の神戸空港タク
【 和歌山 】和ハ協・田畑会長と懇談/自交関西・庭和田書記長
【 大阪 】大運支局長らが退任あいさつ
【 大阪 】大運支局長らが退任あいさつ
【 大阪 】「DiDiフード」大阪で実証実験へ
【 大阪 】個タク試験 66人が受験
【 大阪 】阪急タク労組、春闘妥結
【 神戸 】阪神タク労組、春闘妥結
【 大阪 】都島自動車労組 書記長に田中氏
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