ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2016年9月26日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

秋の陣 白タク・ライドシェアの行方は?
   政府系会議“乱立”整理後の議論の流れを読む

 政府は9月に入って、これまでの産業競争力会議と未来投資に向けた官民対話を発展的に解消、統合し、新たに未来投資会議を設置した。同会議の下には、各論を推し進める機構として構造改革徹底推進会合が置かれ、分野別に4部門に分けられた。改めて安倍晋三首相のブレーンとしての竹中平蔵氏(東洋大学教授)の影響力の強さをまざまざと見せつけられる思いだ。一方、7月末で期限を迎え、事実上解散状態となっていた規制改革会議は、新たに規制改革推進会議に衣替え。その議長には大田弘子氏(政策研究大学院大学教授)が就任した。大田氏は第一次安倍内閣で経済財政担当相を務めた際には、もっぱら政策的には竹中氏の後継者と目されていたことはよく知られている。この間、首相、官房長官らを直接のメンバーとする中枢の会議や各省庁に設置されている会議などでは所管事項が重複したり、逆に考え方が必ずしも一致しない場合もあることを踏まえ、タクシー業界にとって直近、最大の関心事でもある白タク・ライドシェア解禁、合法化問題がどのような流れをたどることになるのか、もう一度考えてみたい。

「第3の矢」はどうした?
 内閣官房が事務方を担当し、首相官邸が主導して運営している政府中枢の会議は以前から、「会議ばかり乱立して、成果がよく見えない」と批判されることもあった。第二次安倍内閣の看板政策「アベノミクス」において第1の矢とされる金融緩和、第2の矢とされる財政出動が一定の効果を発揮し、円安・株高のメリットが大企業中心に広がっている間はそうした声も大きくはなかったが、その効果が停滞し、円高傾向が続き、マイナス金利時代を迎えるに及んで、「第3の矢はどうした?」という声は徐々に高まりつつあった。
 第1の矢、第2の矢については引き続き存置されることとなった経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)が引き受けることに変わりはない。一方、第3の矢「成長戦略(規制改革)」のかじ取りは産業競争力会議と未来投資に向けた官民対話を整理、統合し、新たに設置した「未来投資会議」(議長=安倍首相)が担うことになった。
 菅義偉・官房長官によれば「アベノミクスはマクロ経済の司令塔・経済財政諮問会議とミクロの成長戦略の司令塔・未来投資会議がクルマの両輪として進んでいく」と位置づけられている。第1、第2の矢は一定の効果もあったし、現時点で打てる手は打っており、これ以上できることは限られてきているとされるが、一方で第3の矢の方は、「いまひとつ」というのがこれまでの大方の評価。アベノミクスは失敗だったと言わせないためにも、第3の矢で何が何でも成果が欲しいという局面に差しかかっている。

成果=効果に非ず
 ちょっと気になるのは、成果=効果では必ずしもないということ。規制改革したことで経済が良くなることが大事なのだが、これまでの規制改革では「目玉に欠ける」といのが財界やメディアにおける評価でもあり、何らかの分野で規制緩和することそのものが目的化しているきらいがあるのではないか。白タク・ライドシェアの解禁、合法化などはその典型かもしれない。
 新経済連盟はライドシェアの市場規模を非常に高く見積もっている(シェアリングエコノミー全体で約10兆円。ライドシェアだけでは不明)が、2002年の改正道路運送法施行によるタクシーの参入・増車の自由化、下限割れ運賃も事実上申請すれば認可という実質的自由化の下で、個別には成長した企業もあったものの、タクシー全体では総需要は膨らんでおらず、当然GDP押し上げ効果などまったくなかったものが、これを白タク・ライドシェアに置き換えるだけで多大の経済効果をもたらすなどとは到底思えないところだ。
 話がやや横道に逸れたので本筋に戻す。成長戦略の司令塔として未来投資会議が設置されるに当たって産業競争力会議、未来投資のための官民対話は廃止された。
 こうした統合の過程で後継組織の構成メンバーから漏れた主な民間議員は、三木谷浩史(楽天会長兼社長。新経済連盟代表理事)、岡素之(住友商事相談役。旧規制改革会議議長)、三村明夫(新日鉄住金相談役名誉会長。日本商工会議所会頭)の各氏ら。一方、生き残った主な民間出身のメンバーは、金丸恭文(フューチャー会長兼社長)、小林喜光(三菱ケミカルホールディングス会長。経済同友会代表幹事)、竹中平蔵(東洋大学教授)、五神真(東京大学総長)らの各氏。

竹中氏が議論をリード?
 新経連代表理事を務める楽天の三木谷氏はなかなか成果をあげられない産業競争力会議の民間議員辞任の意向を公にしたことも過去にあり、安倍政権側が何とかこれを引きとめた経緯もあるものの、最近では新経連を通じて同会議に対してシェアリングエコノミー推進の政策提言を行うなど、活発な活動も見せていた。三木谷氏が新会議の議員に加わらなかったのは降りたのか、降ろされたのかは定かでないものの、シェアリングエコノミーやライドシェア解禁問題ついては代わって竹中氏が盛んに言及を繰り返しており、タクシー業界から見て環境が好転しているとは言えない。
 特に未来投資会議の下部組織として4つの構造改革徹底推進会合が設置されており、その1つに「第4次産業革命(Society5.0)・イノベーション」会合が設けられることになっており、会長には竹中氏が就任している。いわゆる白タク・ライドシェア解禁、合法化を含むシェアリングエコノミーの推進のためのさまざまな議論はこの会合で担当するものとみられており、推進派の側からすれば竹中氏の存在は心強いことであろう。

規制改革推進へ「クルマの両輪
 成長戦略の牽引車たるべき規制緩和政策の実行に当たっては、いわゆる「岩盤規制」の突破を実現すべく、岩盤を破るドリルの役割を担わされているのが国家戦略特区であり、そのために設置されているのが国家戦略特別区域諮問会議(議長=安倍首相)である。その実務部隊が国家戦略特区ワーキンググループ(八田達夫・アジア成長研究所長)だ。ドリルで開けた穴で、規制緩和の成果を出し実績を積み、その実績を根拠に全国一律の規制緩和を展開していくための組織が衣替えを果たした規制改革推進会議(大田弘子議長)ということになる。両者は規制改革推進のためのクルマの両輪とも位置付けられている。国家戦略特区担当、規制改革担当ともに大臣は山本幸三氏の兼務となっており、会議の民間出身議員やWGメンバー、委員などの兼任も複数見られ、言葉だけではなく実際の推進体制も一体化が進み、実質においてクルマの両輪と言えるようなってきた。これで竹中氏辺りが提唱しているような事務局の統合まで進めば相当の実力を持つ組織に生まれ変わる可能性がある。
 国家戦略特区については、さる12日に内閣府主催で開催されたシンポジウムで竹中氏が、ライドシェア解禁、合法化に前向きの姿勢を示した一方で、同日開催された規制改革推進会議では安倍首相の指示により「まず農業」との方針が打ち出され、これに沿って農業ワーキンググループ(金丸恭文座長)が設置され、すでに13、20の両日に2回の会合を重ねている。いまのところライドシェア問題に対応しそうなWGの設置は決まっておらず、秋の臨時国会で法案を処理するような最優先課題にはあがっていない。まずは、今秋から年内が目途と目される規制改革推進会議の今期の検討課題に白タク・ライドシェア解禁、合法化が取り上げられるのか否かに注目しなければならない。
 検討課題として取り上げられるか否かはまだはっきりしないものの、今期はともかくとして近い将来取り上げられるのではないかと予感させる背景事情にはすでに各省庁等に設置されているさまざまな会議等での議論の経過で完全自動運転(レベル4)=無人運転の実用化あるいは市場化が具体的目標として掲げられ、当初予定の2025年から前倒しの目標を掲げ直し、その目標期限から逆算でやるべきことを決めていくロードマップの作成に取りかかりつつあることがあげられる。
 特に無人走行実用化の効果として貨物・旅客輸送を無人化することができるとされ、カーシェアリングやライドシェアとの親和性が高く、ウーバーやリフトなどの新興企業のビジネスモデルが確立していること、国内外の自動車メーカーとライドシェアプラットフォームとの業務・資本提携などの動きも紹介され、全体の流れとして日本は海外諸国より遅れ気味であるとのトーンが強まっていることなどからも完全自動運転が現実になる頃には、「それでも白タク・ライドシェアは認めない」と頑張り通せる合理的根拠を理論武装するのは相当に難しいのではないかと感じている。

外堀は埋められた?
 自動走行は必ず実現するものとして警察庁でも法的環境整備(=道路交通法改正等)に向けた検討会が発足しているし、経産省の産業構造審議会・新産業構造部会では自動運転市場化とライドシェアを関連付けたロードマップの作成を進めている。内閣官房IT総合戦略室にはすでにシェアリングエコノミー検討会議が設置され、まもなく取りまとめを行うところまで議論が進んでいる。記者の目からすると、「外堀は埋められた」感が非常に強くある。
 そうした中、東京業界の初乗り距離短縮運賃は政府のシェアリングエコノミー検討会議(座長=安念潤司・中央大学大学院教授)によるとりまとめ後と見られる規制改革推進会議の今期の検討課題会議決定に先駆けて派手な花火を打ち上げ、白タク・ライドシェア解禁の流れを牽制する狙いがあることは言うまでもない。

全タク連の活性化策10項目
 全タク連・ライドシェア問題対策特別委員会のまとめた10項目の事業活性化策、特に国交省が来年度予算の概算要求に新たに盛り込んだ事前確定型運賃や訪日外国人富裕層向けのプライベートリムジン構想も、いずれも国交省として白タク・ライドシェア解禁に反対し続けるならこれくらいのことはやってもらわないと、輸送の安全確保一点張りでは現政権においては通用しないと考えているからであろう。
 その意味では、これらの施策に頑固に抵抗することは白タク阻止で共闘関係にある国交省のハシゴを事業者自らが外す行為のようにも見える。ただし、「これらの活性化策を実行すれば必ず白タク解禁を阻止できる」という保証はない。ただ、陳情のほかに国民にアピールし得る方策で、かついま実行できることは他にはなさそう―というだけのことだ。利用者を味方に付ける―と言うのは簡単だが、具体的に何ができるのか、代案があったら、それぞれの事業者の地元の地域特性にあった提案を今すぐすべきだ。それは大都市だとか地方だとかも関係なく、タクシー協会の執行部の一員だとか理事であるとかないとかは関係ないと思う。(了)
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No.648 9月26日号 主な内容
■巻頭人物:樽澤 功氏(全タク連交通安全委員長)
■気になる数字40円or490円 〜青森交通圏の新公定幅運賃、下限額40円下げと距離短縮運賃
■トピックス
 :秋の陣 白タク・ライドシェアの行方は? 〜政府系会議“乱立”整理で…
 :乗務員の「年齢上限制」で新陳代謝を 〜武居利春・東タク協副会長インタビュー
 :<スポット> ライドシェアをめぐって 〜近運局 大辻・自交部長発言
 :制度のコンセプトとリスク管理 〜導入10年迎える運輸安全マネジメント
 :山積する重要課題に踏み込んだ議論なく 〜横領事件処理が尾を引く大タ協理事会
 :「祝い金」「支度金」はもう古い? 〜乗務員募集広告の新戦略
 :ありそうでなかった車内用「LED表示装置」 〜泣Jットプロ
■東西往来
 :全自無連自体の今後も左右? / 「不要論」粉砕、プライド持ち結束を
■この人この言葉
 :漢 二美氏 / 伊丹 信夫氏 / 川本 惠三氏 / 多和 洋祐氏
■シャッターチャンス
 :先制パンチの意味をお忘れなく / 個タクこそが名乗りを上げよ!
 :危機意識」が届いていないのは / 密室の職場を守るハードとソフト
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交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
ライドシェア議論本格化に危機感
  初乗り短縮、爾後運賃などしっかり説明
   東タク協理事会 川鍋会長、消費者庁ヒアリングへ

【 東京 】東京ハイヤー・タクシー協会(川鍋一朗会長)は21日、千代田区の自動車会館で第4回理事会を開いた。川鍋会長は、政府関係会議の再編・整理に触れ、旧産業競争力会議民間議員の三木谷浩史・楽天会長兼社長に代わって未来投資会議に加わった竹中平蔵氏(東洋大学教授)が、さっそくライドシェア推進の動きを見せているなどとし、「ここ数カ月は落ち着いていたが、いよいよ新たな動きが本格化する」と、危機感を訴えた。
 また、事前確定運賃を来年にも導入するという一部マスコミ報道について川鍋氏は、「全タク連がライドシェア対策として提案した10項目に入っているが、国交省に出入りする記者が来年度予算の概算要求案から拾い出して記事化したものと思う。どういう経緯なのか、分からない」とし、導入予定のタクシー会社として記事の中で日本交通などがあげられていることについては「記者のリップサービスなのか」と述べた。質疑でもこの点について船橋昌子理事(東京協同タクシー)らが言及。中澤睦雄理事(互助交通)は、「まだ決まっていないことがさも確定したように記事にされたことは問題だ。(川鍋会長は)脇をしっかり固めてほしい」と苦言を呈した。
 このほか、実証実験を終えた「410円タクシー」について阿部武理事(ライオン交通)が、「実車率をあげ、増収を図りたいとの狙いは理解できるが、乗務員が嫌がって嫌な顔をする、舌打ちが続出すれば逆にマイナスになってしまう。東タク協として乗務員らに対する教育管理などに対応する必要があるのではないか」、清田明徳理事(サンベスト東信)が「実証実験に参加した乗務員にお客様から爾後運賃メーターの上がりが早いとのクレームが寄せられた。途中で普通の730円タクシーに乗り換えてしまったお客様もいた。爾後運賃を90円にするなど見直しが必要ではないか」などの意見が出された。
 これらについて川鍋氏は、「(乗務員の教育については)経営委員会でも協議して対応を図りたい」「爾後の問題は当初から指摘されていたことで、これまで短距離利用の方に余分な負担を強いていたもの。それを総括原価方式の基本理念に則り、遠距離を利用するお客様にその分を負担してもらう。実証実験の検証結果などをまとめ、消費者庁のヒアリングに呼ばれており、この点について十分に説明し、誤解がないように取り組みたい」などと回答した。
 理事会では、議事に先立ち、関東運輸局旅客第二課の生田晃一・管理第二係長が特別区・武三交通圏での期間限定減車の取り扱いについて説明、制度活用に理解を求めた。
〔9月24日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2016年9月24日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】ライドシェア議論本格化に危機感/初乗り短縮、爾後運賃などしっかり説明/東タク協理事会 川鍋会長、消費者庁ヒアリングへ
【 東京 】東タク協、帝都葛飾交通の入会承認
【 東京 】「ライドシェア=白タク」を否定/国家戦略特区WG聴取に新経連
【 東京 】叙勲・褒章の選考方法見直し/「官偏重」是正へ中期方針
【 東京 】労基法等違反事業場、ハイタク84%/厚労省15年度監督指導・送検状況
【 東京 】タクシー1件、新規登録/8月のグリーン経営認証
【 東京 】貸切バス増車の規制強化へ
【 東京 】白タク合法化反対など/ハイタク労働団体が東タク協に要請
 
2016年9月24日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】法人450両削減へ営業制限/各社削減率設定で自主減車の実績考慮/京浜交通圏「特定地域計画」承認
【 東京 】雇用対策で労務形態見直しを/全タク連・労務委で武居委員長
【 東京 】城山交通(長崎)に高齢者雇用表彰
【 横浜 】観光ドライバーをランク付け/神タ協、更新契機に導入へ
【 東京 】NASVAセミナーで講演/実用興業・坂本社長が10月20日
【 東京 】本選の会場・日程など決定/無線協組の接客コンテスト
 
2016年9月22日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】消費者庁協議、物閣会議に付議/年内実施は「これらの結果次第」/特区・武三の運賃組替えで関運局
【 横浜 】「譲渡譲受廃止の危機感」当然/持永・関運局長「考えていないが」
【 東京 】特別講演では飽きさせない工夫も/事故防止責任講習会
【 横浜 】11月2日に合同協議会/神奈川3交通圏準特協
【 横浜 】15地区中増収は6地区のみ/関東管内・8月の原計輸送実績
【 新潟 】ライドシェア市民会議への参画など/交通労連ハイタク部会、活動方針
【 東京 】池田委員長を再選/日の丸自動車交通労組
 
2016年9月17日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】自主的ルール、GLの叩き台提示/提供者・利用者・PFの責任分担、明確に/シェアエコ検討会議
【 東京 】近距離〜中距離で客離れ?/東タク協・7月全社輸送実績
【 東京 】完全自動運転の実用化、前倒し/経産省、ライドシェアにも関心
【 横浜 】LPGセダンの生産再開訴え/全L協スタンド委・宇佐美氏
【 東京 】4〜7月の事故、350件/東個協交通共済、衝突が増える
【 横浜 】関運局、日本交通の分割3件認可
 
2016年9月17日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「プライベートリムジン」加え10項目に/スマホアプリの「全国統一」提案も/全タク連ライドシェア特委・正副会長会議
【 新潟 】長野交通圏、17%の供給力削減へ/北陸信越局「特定地域計画」年内認可
【 千葉 】供給削減など「分科会」協議へ/千葉県下3交通圏の特定地域協
【 東京 】特区・武三が多摩以上の落ち込み/東タク協・8月原計輸送実績
【 東京 】初乗り短縮で消費者向け説明会
【 東京 】法・個団体トップが会談
【 東京 】13万7000両超が稼動/全国のデジタル化最終段階
【 新潟 】情勢に合わせた運動展開を/交通労連ハイタク部会
【 新潟 】武居氏招いて28日に講演会
【 横浜 】関運局8月行政処分、車停は法人3件
 
2016年9月16日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】完全自動走行で交通事故死ゼロ目標/過疎地での無人旅客輸送の提案も/政府・未来投資会議が初会合
【 東京 】ライドシェア、判断先送り/規制改革推進会議も初会合
【 東京 】10グループが回数増/8月の都内無線配車実績
【 新潟 】新潟の原告12社が上告へ/公取委審決取消訴訟
【 東京 】UD研修の重要性、全国に浸透/全タク連・ケア輸送委員会
【 東京 】沖縄無線Cと提携/全自無連、無線共済事業を拡大へ
 
2016年9月14日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特区・規制改革一体を強調/山本担当相「熱意ある自治体を後押し」/内閣府が国家戦略特区シンポ
【 東京 】民泊「2泊3日」からOK/特諮問会議、宿泊日数の緩和決定
【 東京 】「プラス思考」を受け継いで/大和自交、新倉能文氏を偲ぶ会
【 東京 】事故防止責任者講習会、16日開催
【 横浜 】UDタクシーによる地域交通/川崎市岡上西地区で運行実験
【 東京 】チェッカー接客コンテスト、予選会
【 横浜 】全席シートベルトの徹底など/関運局、全国交通安全運動実施概要
【 東京 】東京駅乗り場活動、10月再開
【 福岡 】「ママサポートタク」/第一交通産業、水戸などでも
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Faxpress 関西版

12%削減、ワンコイン協会は反対へ
    「法廷闘争も辞さず」大阪市域の特定地域計画

【 大阪 】大阪市域特定地域協議会・適正化分科会(会長=安部誠治・関西大学社会安全学部教授)は21日の会合(一部既報)で、適正車両数上限値との乖離率12%の是正を目指して、いわゆる「預かり休車」を中心に供給輸送力の削減に務める方向性が決まったが、「12%」の削減率に難色を示したワンコインタクシー協会関係者は23日、本紙の取材に「恐らく反対することになると思う」と述べた。当局の対応次第で法廷闘争も辞さない構えだ。分科会では同協会と大阪エムケイが回答を保留し、検討の上で1週間後をめどに回答するとしていた。
 同関係者は、「復活時の車両要件の緩和も確証が得られていない。(故・町野勝康)前代表理事の『供給過剰状態ではない、ゆえに減車する必要もない』とする考えがあり、恐らく反対の意思表明を回答することになると思う」とした上で、安部会長から『計画に従わなければ、運輸局から指導、勧告、処分ということになる』と厳しい指摘があったが、具体的にそういう動きが出れば司法の場に訴えることになるだろう」と述べた。
 また、大タ協からの「旧法の下で実施した事業再構築(いわゆる「20%減休車」)を実施していない、または一定の割合に達していない事業者との不公平是正」に関するアピールについて、「第1回分科会の時はその発言があったが、今回はなかった」とした。直前の理事会では秋山泰男・適正化特別委員長の報告に基づいて主張することを承認していたが、明確な発言はなかったようだ。
 一方、預かり(全日)休車以外の供給輸送力削減では、特定曜日の営業制限「7分の1日」を使うと、例えば7両を日曜日だけ休車とすると1両減車したことになる。7両を別々の曜日に休車(各曜日1両ずつ休車など)しても同じことになる。50両の事業者の場合、12%削減では6両なので、週1日休車(営業制限)を42両で実施すれば良い。この事業者では月曜から土曜は50両がフル稼働し、日曜は8両だけが稼働する―というケースなどが想定される。
 こうした特定曜日の営業制限のチェック方法については、現段階では解決策は見出せていないが、大タ協の三野文男会長は23日、本紙記者の質問に、「そこは性善説に立って信じるしかない」と述べた。また、古知愛一郎副会長は、「事後でチェックしようとするから難しいのであって、事業者によって良く動く曜日、あまり動かない曜日があり、事前に稼働計画を出すようにし、事業者もそれに基づいて稼働させるようにすれば、多少の誤差はあってもほぼ目標は達成できるのではないか」と述べた。
〔9月24日号関西版掲載〕<Topへもどる>

2016年9月24日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】12%削減、ワンコイン協会は反対へ/「法廷闘争も辞さず」大阪市域の特定地域計画
【 大阪 】ASVに加えHV車復活も再度要望
【 神戸 】共通配車アプリは国が開発を意/業界活性化策で兵庫の中小社長
【 京都 】運用ルール改正の烏丸口/嶋田氏「早急に現場整備を」
【 神戸 】大手事業者等の計画先行を/神戸市域の適正化で兵タ協理事
【 大阪 】「ファブタク」10月以降も/オービーシーGが自己負担で
【 大阪 】大タ協が交通安全街頭キャンペーン/2日間、主要乗り場6カ所で
【 神戸 】「夜景観光神戸ビーフ」/兵協、10月スタートへ勉強会
【 京都 】「京都就職博」にブース出展/ヤサカタクG、10月17・18日
【 京都 】10月1日「ニュイ・ブランシュ」/エムケイがお勧めコース運行
【 大阪 】ポート→まやタクシー4両、認可
【 大阪 】タックン、役員変更届
【 大阪 】近運局、法人1社車停
 
2016年9月22日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪市域、「預かり休車」中心に12%削減へ/MK、ワン協は1週間めどに結論
【 大阪 】特定地域協」への復帰を要請/大タ協正副会長、大阪市長と懇談
【 神戸 】兵タ協が事故防止パレード
【 京都 】専用アプリ見据え参加車両拡大へ/FFタク実証実験実行委
【 大阪 】元受刑者の雇用あっせん/法務省「コレワーク」11月稼働
【 京都 】イベント、観光企画も/丹後町「ささえ合い交通」
【 大阪 】中頓別の視察報告に反応鈍く/危機感乏しい? 大タ協理事会
【 大阪 】「親交会の敷島交通」出発式
【 神戸 】障害者差別解消法など/兵個協が事業者研修会
【 神戸 】法人乗務員流出で労務倒産も/ライドシェアめぐり和田氏
【 大阪 】「地域連携サポートプラン」/近運局、今度は東近江市と
【 神戸 】兵タ協理事・役員会、台風で延期
【 大津 】滋タ協など共催で「交通安全フェア」/県民総ぐるみ運動展開の滋賀県
【 静岡 】10月4日にセミナー展示/大阪でシステムオリジン
 
2016年9月17日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】総意がなければ方向性は出せない/運賃問題で関協・古知理事長が所信
【 大阪 】預かり休車で経営合理化/大タ協理事会で三野会長
【 大阪 】ライドシェア問題等で意見交換/法・個トップが会談
【 大阪 】韓国語対応の「インタク」/新たな運転者認定へ
【 京都 】キャビック、高速も近く導入/オール京都で「全国タクシー」
【 京都 】対ライドシェア、業界も「進化」を/京タ協理事会、部会活動など報告
【 大阪 】プラン09達成へ取り組み強化/近畿地区事業用自動車安全対策会議
【 和歌山 】「失うもの大きいライドシェア」/相互タクシー(和歌山)・田畑社長
【 神戸 】神戸市の「児童見守りサービス」/実証実験にタク22社協力
【 神戸 】東京・日交(神戸)、東灘区に
【 大阪 】交友会、50周年事業打ち合わせ
【 大阪 】事前試験経て譲受の3氏に認可書
【 京都 】日個連事業協組、事務局独立へ特別委
 
2016年9月16日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】下限割れには運賃変更命令も/近運局「新公定幅運賃」公示後の対応
【 大阪 】強制捜査は兵庫県警が単独で/足立・監指部長「話ない」
【 大阪 】幅よりも「その後の労働条件」/公定幅運賃見直しで自交・庭和田氏
【 神戸 】乗り場等の喫煙、現認止まず/兵サセン・8月は11件
【 神戸 】運転者証交付数8689件/神戸市域、1両当たり1.67人
【 大阪 】相乗効果でマナーアップ/マレーシア広告の珊瑚G
【 大阪 】エムケイGの事案も国側敗訴/公定幅運賃訴訟、大阪高裁判決
【 大阪 】新下限への対応は地域ごとに精査/勝訴会見でエムケイ・青木代表
【 京都 】烏丸口FF乗り場に「案内員」/当座合対応で認定運転者から抽出
【 神戸 】「夜景観光と神戸ビーフ」/兵協が一般マスコミに発表
【 大阪 】自主街頭指導中止
【 大阪 】自交大阪、街宣活動豪雨で中止
 
2016年9月14日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】養父市長、自家用有償運送に意欲/内閣府が国家戦略特区シンポ
【 大阪 】5・5遠割是正も見通し立たず/大タ協、運改抜きでは難しく
【 神戸 】UDタクの導入助成など/兵タ協、自民党県連に要請
【 大阪 】発覚から半年、責任の所在明確に/横領事件巡り薬師寺氏
【 大阪 】大タ協・経営委が延期
【 神戸 】初乗り短縮運賃の勉強会/試算結果も、10月3日に兵タ協
【 奈良 】「青の交響曲」利用者限定/奈良近鉄が貸切タク運行
【 大阪 】大阪、神戸の特定地域計画、早期策定を/私鉄ハイタク協・久松氏
【 大津 】「ゆりかごタク」登録5000人突破/滋タ協 県内出産者の20%ラインに
【 大阪 】優良運転者表彰の推薦承認/大タ協・交通安全委
【 神戸 】兵協、決算処理を改算式に
【 京都 】「フォーシーズン京都」/10月15日開業、新たな集客地に
【 大阪 】10月20日に運行管理者研修会
【 大阪 】事故被害者等支援フォーラム/近運局など、大阪で10月11日
【 訃報 】道野房子さん(道野隆・ふれ愛交通社長の母)9日死去。88歳
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