ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2016年2月22日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

東京業界、3月中に第一弾要請へ
  初乗り距離短縮運賃へ弾み
    手続き簡略化「総合的に要否判断」

 国土交通省は18日、東京業界などで先行して検討が進んでいる大幅な初乗り距離短縮実現に向けた運賃組替えについての申請事案の処理方針について新たな通達を制定する方針を明らかにし、同日付でパブリックコメントの募集を開始した(ファックスプレス関東版2月19日号参照)。白タク・ライドシェアへの防波堤としての使命をも背負った初乗り距離短縮だが、消費税増税との同時実施なら2017年4月からということになるし、そもそも消費税増税は予定通り実施されるのかさえ不透明だ。これからのスケジュールなども交えて紹介する。

運賃組替え申請の処理方針等〜国交省パブコメ案
 今回、国交省がパブリックコメントの募集を開始した「一般乗用旅客自動車運送事業の運賃組替え申請の処理方針制定案」は7ページの通り。背景事情は「近年、訪日外国人の増加に伴い、タクシー運賃を国際標準に合わせつつ、近距離利用者と長距離利用者の負担の公平感を向上させる観点から、利用者の実際の乗車距離に応じた運賃制度にする動きが見られる」「こうしたニーズを踏まえ、タクシー事業者が現行運賃を組み替える申請を行うことを可能とするため新たな運賃変更の手続きを定めることとした」と説明されている。
 確かに東京都特別区・武三地区の初乗り2キロ730円などは、イニシャルコストとして初乗り額はやや高めに設定されており、近距離利用者が乗り捨て部分も含めて負担することで事業全体の収支が合うように査定されており、その意味では初乗り短縮のための組み替えを行うことで、乗車距離の差による不公平感は解消の方向に向かうだろう。ただし、初乗り距離短縮を行うそもそもの動機がその辺りにあるのか否かと言えば、消極的にでも賛成に回った事業者の多くは「白タク解禁阻止の役に立つのなら」であって、国際標準化を実現したいからではないはずだ。
 それはそれとしても、原価計算書の添付を省略できることや、運賃組替え要否判定に当たって標準能率事業者の選定、その原価や運送収入に基づく判定は行わないなど、手続きは大幅に簡略化の方向にあり、そのこと自体から「これは運賃値上げとは異なる組替えに過ぎない」という国交省の意思が汲み取れる。
 組替え運賃額の算出においては、「申請事業者の申請内容を踏まえて組替え後の運賃(初乗り額・距離、加算運賃額・距離)を選定し、その運送収入を算定する」「算定した運送収入が実績年度の運送収入と比較して実績年度のそれを超えないものであることを検証する」としているが、だからといって申請全社の運送収入を検証するのではなく、自動車局によれば「ある程度のサンプル事業者を抽出して検証する」というイメージのようだ。
 何はともあれ、制度設計が整いつつあることで、初乗り距離短縮がまた一歩、実現に近づいたことは間違いない。

実現までの課題〜業界内の課題、政治情勢
 今回のパブコメ案通りでことが進むとすれば、公表されているスケジュール案では公布3月中旬、施行3月中旬とされていること、また、意見募集締切日が3月18日の金曜日であることなどから、通達の発出は最短で春分の日を挟んだ連休明け3月22日月曜日辺りだろうか。東タク協執行部がもくろむ、3月中に運賃組替え要請書提出第1弾を―という見込みには合致している。
 そうなると東京業界の場合要請書第1弾の提出後、連続する3カ月のうちに特別区・武三地区の法人タクシー車両総数の7割をクリアできるかどうかということになる。昨年秋と同様、常任理事会、臨時理事会(あるいは3月16日には定例理事会も予定されているが)を開催して会員向けに初乗り距離短縮の趣旨説明をもう一度行うのかといった手続きを経る可能性が高かろう。
 一方、東タク協加入事業者でも支部非加盟事業者に対する説明の機会は設けられないのか。「運賃問題はデリケートで、独禁法との関係もある」との説明も聴いたことがあるが、旧タクシー適正化新法施行時には、東タク協として全事業者代表者会議を開催して説明しており、需給問題では説明できても運賃問題ではできないという理屈はないはずだ。仮に支部非加盟事業者全社が組替え要請書を提出しなくても7割ルールをクリアできる自信が執行部にあったとしても、会員への説明に差をつけることは望ましいことではないのではないか。
 次に、7割ルールをクリアした後のことになるが、物価問題に関する関係閣僚会議や消費者委員会(前回の運賃改定当時は物価安定政策会議)への付議がどうなるのかだ。これについてパブリックコメント募集開始に当たって本紙が自動車局旅客課に問い合わせたところでは、「付議されるか否かまだ決まっていない」とのことだったが、一方では「通常の運賃改定手続きと同様、付議されることを前提に考えている」という。組替えに伴う乗車距離の差による不公平感解消をこうした場で、どのように評価されるか関心を持たざるを得ない。
 それはさておいても、3月末に組替え要請書提出第1弾があり、連続する3カ月間に7割ルールをクリアし、組替え要否判断でゴーサインが出るとするなら、この時点ですでに6月末。運賃改定に関する標準処理期間は5〜6カ月とされ、今回の運賃組替えが運賃改定とは違うということで運賃料金認可の処理方針に定めるその他の場合(運賃改定以外の申請に該当)だとすれば3〜4カ月。
 前者の場合なら11月末から12月末頃となるし、後者の場合なら9〜10月末ということになる。この間に物閣や消費者委で揉めればスケジュールは遅れ気味となることが見込まれる。特別区・武三地区は準特定地域なので、協議会での意見聴取もあるが、これは手続きとして存在しているものの、それほど難物ではないだろう。
手続き上の課題はざっとこんなところだが、この間、政治の世界では7月に参議院選挙を迎える。与党大勝なら、白タク・ライドシェア解禁に弾みがつく一方、予想に反して自民党が議席を相当程度減らす事態になれば、ライドシェア解禁も勢いを失う可能性も否定できない。どちらがタクシー業界にとってより良いことなのかは今さら言うまでもないところだ。

消費税増税は予定通りか
 これは政治情勢とも関連するが、消費税増税はそもそも来年4月に予定通り実施されるだろうか。日銀のマイナス金利導入や中国経済の失速、異常なまでの原油安などを受け、株安、円高が進行しつつあるのが日本経済の現状だ。まだまだ先は長いのでずっとこのままという保証もないが、消費税増税の延期は現実的な可能性として想定しておく必要がある。
 東京業界での初乗り距離短縮運賃は、メーター改造費を1回分節約する観点から消費税増税と同時実施が望ましいとされてきたが、増税延期となった場合、どうするのか。延期期日に合わせて初乗り距離短縮も延期するのか、それとも初乗り距離短縮だけを先行実施するのか。増税分の運賃転嫁による乗り控え発生の可能性を考えると、もし増税延期なら初乗り距離短縮運賃を単独で実施した方が、その効果をより正確に評価できるのではないか。増税延期というような事態も想定して、その場合どうするのかを業界はそろそろ考え始めても良い時期だ。
制度がいよいよ整い始めたことで、東京業界における初乗り距離短縮は議論の段階から実施の段階へと階段を1段上がることになった。個々の事業者はタクシー業界全体を取り巻く情勢を的確に分析し、より良い判断をしてほしい。(了)
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No.620 2月22日号 主な内容
■巻頭人物  :田中 亮一郎氏(全タク連・地域交通委員長兼副会長)
■気になる数字:28.4%対77.8%〜貸切バス街頭監査での法令違反、バス協会非加盟で高く
■トピックス
  :東京業界、3月中に第一弾要請へ〜国交省・初乗り短縮の運賃組替え処理方針
  :選手交代〜京丹後市網野町進出、高速タクシーにバトンタッチ
  :相乗りタクシーに限定の修正案〜神戸市の「地域ライドシェア」急転
  :今年もやるぞ! 〜東タク協「就活応援タクシー」
  :10〜11月に特定地域計画策定へ〜大阪市域交通圏、幕開けは…
  :70年の歴史に迫る脅威〜白タク阻止へ団結
  :過疎地から都市部を目指すライドシェア〜危険性を社会に周知
  :タクシー事業の原点は乗務員教育にあり〜大タクセン指導主任者研修会
        :9年目を迎えた安マネ決起大会が語りかけるもの〜ライオン交通
■東西往来:世相を映す来賓あいさつ / つけ入る隙を与えない
■この人/この言葉
  :武居 利春氏、石川 治氏、安居 早苗氏、滝本 照夫氏
■シャッターチャンス
  :「7割」まで阻止されぬよう…/タクシーはサービス業を再認識
  :資本と政治力では敵わぬけれど/採決の順番が逆なら別の結果?
■アカラカルト:<内外交差点> タクシーと私   菊池るみ氏A
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交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
「預かり休車」部分採用も…
   復活増車はUD車両導入の条件付き
      国交省「営業方法の制限」で通達改正へ

【 東京 】国土交通省は18日、改正タクシー適正化新法に基づく特定地域における供給輸送力削減の促進に向けて、営業方法の制限に関する取り扱いを定めた自動車局長通達の一部を改正し、同一車両の全日制限(1日全日休車)の扱いを柔軟、明確化し、実質的に全タク連の要望した「預かり休車」制度を部分的に実現する方針を固め、同日付でパブリックコメントの募集を開始した。特定地域指定解除後6カ月以内なら復活増車できるが、新規登録車両にはUD車両の導入を義務付ける。
 改正通達案では、特定地域指定後、指定解除までの間、同一の車両を全日営業方法の制限により休車させる場合の取り扱いを明確化する。具体的には、@当該車両については、道路運送車両法に基づく抹消登録を行うことができるA特定地域指定解除時に、当該車両の営業方法制限はその効力を失うBただし、@の規定に基づき当該車両を抹消登録した場合は、特定地域指定の解除後6カ月を経過するまでの間、事業計画上の保有車両数の範囲内で車両を新規登録することができるC前項の規定により車両を新規登録する場合はUD車両に限る(この間、車両の代替え時にUD車両を導入した場合は、その数を上限としてUD車両以外とすることもできる)―というもの。
 営業方法の制限は時間帯や曜日などを定めて一定の時間営業車両を休業させることがイメージされてきたが、全日の営業休止を拡大していけば、実質的に「預かり休車」として運用できる。通達改正により車両の抹消登録で自動車関係諸税や保険料などの負担を軽減でき、実働率低下が常態化している特定地域での供給輸送力削減につながると期待されている。一方、特定地域指定期間中は随時復活増車可能とはなっていないことに加え、復活増車には事実上、UD車両の導入が義務付けられており、国や自治体の補助金を併用して活用できる場合でも、数少ないUD車両は新車での購入とならざるを得ない場合が多いものとみられ、必ずしも使い勝手の良い制度とまでは言えないようだ。
 意見募集は3月18日まで自動車局旅客課で受け付ける。通達改正は3月中、施行も3月中を予定しているという。
〔2月20日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2016年2月20日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「預かり休車」部分採用も…/復活増車はUD車両導入の条件付き/国交省「営業方法の制限」で通達改正へ
【 東京 】全タク連から意見聴取/ライドシェアで公明党議員懇
【 横浜 】バス事故のイーエスピー/関運局が事業許可取消
【 横浜 】指導員への暴力、再発防止/関運局「都個協の取り組み注視」
【 東京 】「就活応援タクシー」今年も/東タク協「将来顧客を取り込み」
【 横浜 】スマホ配車等について聴講/神タ協が来週、労務・経営研修会
【 横浜 】総営収増加は3地区のみ/関運局管内・1月原計輸送実績
【 東京 】登録対象乗務員の約半数を処理/東タク協・三多摩支部
 
2016年2月20日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「民間」運営と旅客の「範囲」で攻防/過疎地域等での自家用有償運送めぐって/特区WGと国交省の折衝大詰め
【 東京 】約款にセクハラ等防止条項/ドライバー保護で国際自動車G
【 東京 】8人で英語力、サービス競う/第2回英語おもてなしコンテスト
【 東京 】東タク協「TSTiEドライバー」/英語で観光案内、1期15人認定
【 東京 】死亡事故連続、「業」の基本を/東タク協・樽澤副会長
【 東京 】運賃組替えの手続き等説明/東タク協、3月2日に臨時理事会
【 東京 】下限割れ運行解消へ対策強化/旅行業者含め、バス事故対策検討会
【 横浜 】「動画配信PR特別委」設置へ/神タ協、タクシーのイメージアップ
【 東京 】解散後のDB移行で個別相談/東旅厚年基金「理解に手応え」
【 大阪 】ワンコイン・町野氏が急死/自宅浴室で19日、74歳
 
2016年2月19日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】改定申請手続きを大幅に簡略化/原価判定等省き「総合的に要否判断」/国交省、初乗り短縮の運賃組替えで処理方針
【 横浜 】管内の候補6地域「同意」に期待/特定地域指定で濱・関運局長
【 東京 】総需要の低迷続き、停滞感/東タク協・1月原計輸送実績
【 新潟 】青少年の犯罪被害防止/新潟の法個業界が協力
【 東京 】随伴車の表示、賠償責任明確化/国交省、運転代行業告示等改正へ
【 東京 】「3.8集会」まで宣伝行動/白タク阻止で自交東京
【 東京 】157人に譲渡譲受認可書
【 訃報 】青木コ生氏(元愛知県タクシー協会会長)12日死去
 
2016年2月17日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】初乗り短縮運賃は「活性化策」/運賃改定へ3月中に第一弾要請/東タク協・労務委で武居副会長
【 東京 】「最低車両数」がネックに/南多摩交通圏の供給輸送力削減
【 東京 】特区・武三、多摩とも総需要低迷/東タク協・12月の全社輸送実績
【 東京 】新宿駅南口にターミナルビル/甲州街道500m乗降禁止に
【 東京 】情報交換密に事故防止を確認/東タク協&交通共済、3委合同会議
【 東京 】「km提携個タク」組織化を/東個協・木村理事長が要請報告
【 東京 】スクリーニングの普及法検討へ/国交省・健康起因事故対策協
【 横浜 】労使一体のボウリング大会/神奈川ハイタク労組連絡会議
【 訃報 】金本鐘日氏(大井交通会長)12日死去。79歳
 
2016年2月13日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】政府内の議論は収れんへ/ライドシェア、業界との意思疎通緊密に/藤井・自動車局長、全タク連正副会長会議で意見交換
【 東京 】「時間制爾後」加味し正確な試算を/初乗り短縮、チェッカー無線で提示
【 東京 】第2回英語おもてなしコンテスト/東タクセンが19日、羽田で開催
【 東京 】特定地域での供給削減に期待/全個協関東・木村支部長
【 ロンドン 】ロンドン各地でウーバー抗議デモ
【 東京 】デジタル化は伸び悩み/1月末の全国導入状況
【 東京 】組合所属乗務員がひき逃げ/東京ハイタク交通共済協組
【 横浜 】法人2社、個人3者車停
【 訃報 】水田秀哉氏(十全交通会長)8日死去。90歳
 
2016年2月13日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】ライドシェア、保険介した監視機能向上に期待/民間議員「現行の諸規制は有効に機能せず」/特区諮問会議の議事録公表
【 東京 】曜日、天候等も条件厳しく/1月の都内無線配車実績
【 東京 】大和自交、減収増益/第3四半期連結決算
【 東京 】3月以降も先安傾向/LPGのCP先物市場
【 東京 】優良乗り場でドアサービス徹底/合同会議で東タク協・乗務員指導委
【 パリ 】ウーバー仏幹部の公判開始/白タク違法営業めぐって注目
【 東京 】携帯メールの活用も/都個協、暴力行為の再発防止策
【 東京 】原点に戻って目標達成を/ライオン交通、安マネキックオフ
 
2016年2月10日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】国民を味方にタクシーの再生を/対ライドシェア「旅客運送のプロとして」/全タク連・地域交通委で富田会長
【 東京 】監査→処分の迅速化など/バス事故対策検討委が見直し了承
【 東京 】前納額の減額と解散期日変更など/東旅厚年基金・代議員会承認
【 東京 】厚年基金解散後の対応協議へ/東京ハイタク福祉事業協組
【 宇都宮 】確実に労働条件改善を/自交東京・春闘討論集会
【 宇都宮 】非正規雇用拡大の延長上に/ライドシェア台頭で菊池・書記次長
【 東京 】「対策徹底で交通事故10%減」/国際交通安全学会がSASセミナー
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Faxpress 関西版

■ 大阪業界、20年ぶりの運改目指す
   大タ協・三野会長表明、来年4月実施へ3月中に第一弾要請

【 大阪 】大タ協の三野文男会長は19日の定例理事会で、来年4月に予定される消費税率引き上げにあわせて運賃改定を目指す方針を明らかにした。特定地域の大阪市域交通圏では、公定幅運運賃の公示に先立ち、特定地域協議会の意見聴取が必要であることから、逆算して3月中に第1弾の運賃改定要請を提出しなければならないとした。独占禁止法に抵触しないよう心がけながら対応を進めるとし、「大阪の現行運賃が全国の運賃に比較してどのような状況と水準にあるかなど、客観的な情報をお伝えして会員事業者の自主的な判断に資したい」と述べた。
 三野氏は、「大阪のタクシーは他の地域に比べて極めて安いコストで運営できるわけではない。従って低い運賃での経営にはどこかに歪みを生じている。前回の運賃改定から20年を超え、他地域に比べて異常に長い時間が経過している。この間に2回、運賃を改定した地域もかなり出てきている。大阪の運賃水準を他の地域と比較するとかなり低い水準に位置している。さらには、深夜割増の開始時刻は大半の地域が午後10時で、(大阪の)11時というのは極めて例外になった。大阪独特の遠距離割引は、導入当時は必要性があったもので、大いにその目的を果したが、現在では見直しをしなければならない状況にあると思っている。改正適正化新法を参院で議決する際に『過度な遠距離割引運賃是正等運賃制度などの改善に努める』とある」など、現行運賃をめぐる問題点を列挙。さらに、「従前のように収支を償うための運賃改定の考え方から、さらに進めて安全のコストを確保するための運賃改定、労働条件の向上を図るための運賃改定といった観点に拡大して進まなければならない。中・小型車の普通車統一は運賃改定を機にできるということも付け加える」と述べた。
 一方、12日に開催された大阪市域交通圏特定地域協議会について、「(設置要綱案について)残念なことに法人事業者の賛成が98社8459両にとどまり、委任状を提出せずに欠席された会社も散見された」とし、「執行部、事務局としては会員事業者に対して一層きめ細かいフォローをして緊張感を持って臨まなければならない」と述べた。
 ライドシェア問題では、従来の諸規制が安全確保に必ずしも有効に機能していないという国家戦略特区諮問会議の主張について、「規制改革論者はバスの悲惨な事故を逆手にとっている」と指摘。全タク連を通して自民、公明のタクシー議連に働きかけていることを紹介しつつ、事業者にあっては事故の絶無を期し真剣に取り組む必要があると訴えた。また、兵タ協から養父市のライドシェア特区提案に対する反対署名の協力要請が寄せられたとして、理解と協力を求めた。

〜相互・小野社長に「関西財界セミナー賞」
 理事会では、相互タクシーの小野幸親社長が「社会的活動を通じ地域社会に貢献」したとして「関西財界セミナー賞2016輝く女性賞」を受賞したことが報告された。
〔2月20日号関西版掲載〕<Topへもどる>

2016年2月20日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪業界、20年ぶりの運改目指す/大タ協・三野会長表明、来年4月実施へ3月中に第一弾要請
【 神戸 】「置き去り」懸念で神戸市と協議?/兵庫業界、日本総研の独走に危機感
【 大阪 】新大阪乗り場の一本化検討へ/大タ協、経過等の資料揃えた上で
【 大阪 】ワンコイン・町野氏が急死/自宅浴室で19日、74歳
【 大阪 】関協、アンドン問題結論出ず
【 大阪 】MK公定幅訴訟、次回は4月22日
【 京都 】丹後町のNPO運送に監視の目/京タ協理事会で安居会長
【 神戸 】1月の交付総数は9020件/神戸・阪神間、運転者証交付状況
【 大阪 】大タ協、初乗距離短縮最終集計/5・5遠割是正アンケートも実施へ
【 京都 】深夜割増廃止、キャビックも継続
【 大阪 】ライドシェア対策の労使会議/自交大阪が大タ協に設置提案
【 大阪 】「ビリケンタク」に版権使用料/次年度の継続で意向確認へ
【 大阪 】関空運営協、専用車外の入構に回数券
【 神戸 】来年度掛け金、割引は31社/兵庫交通共済、総務委に原案提示
【 大阪 】岸和田交通、役員変更届出
【 奈良 】奈良近鉄→三都交通、2両譲渡申請
【 大阪 】甲南交通、譲渡譲受認可
【 大阪 】近運局、法人7社、個人1者車停
 
2016年2月19日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】2キロ維持が29%、1.7キロが限度?/大タ協調査、深夜割増は繰り上げが大勢
【 神戸 】神戸市は「相乗りタクシー」検証へ/日本総研、独自に3月1日から強行
【 神戸 】養父市長に取り下げ要請へ/ライドシェア特区で兵タ協
【 神戸 】「地域とのかかわり不足が起因」/ライドシェアで兵タ協・信原副会長
【 大阪 】網野町進出、バトンタッチを評価/交通労連 小川・ハイタク部会長
【 奈良 】利便性向上へ自治体と連携を/デマンド運行で日の丸交通・辻社長
【 神戸 】「乗り心地」は3年連続低下/マナー向上会議「モニター」報告
【 大阪 】トラブルなく平穏に/北新地・自主街頭指導
 
2016年2月17日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪・京都 】網野町進出、高速タクシーにバトンタッチ/設備など全て継承、日本城タク「想定内の障害」で断念
【 京都 】タク事業が成り立つ環境づくり/事業継承の高速タク・松田社長
【 神戸 】東灘の実証実験は3月にずれ込み/兵タ協で3度目の説明会
【 大阪 】初乗り短縮、アンケート集約中/大タ協、次は5・5遠割の調査へ
【 大阪 】「インタク」需要喚起へPR/英語版リーフレットも
【 京都 】入試、マラソン等に集中配車/地域密着の山城ヤサカ交通
【 大阪 】飲酒運転事例で対応強化/個タク更新研修会で大阪府警
【 大阪 】新委員長に西宮書記長/70周年の都島自動車労組
【 京都 】「民泊」4月解禁で波及懸念/ライドシェアめぐりタク業界
【 神戸 】ストレスチェックを支援/兵協、メインサーバ設置へ
【 奈良 】奈タ協、3月23日に予算理事会
 
2016年2月13日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】10月中の特定地域計画策定目指す/大阪市域特定地域協、自治体の議決権は投票で原案承認
【 神戸 】「適正化」の中身は分科会で/神戸市域特定地域協議会
【 神戸 】自治体の取り組みなど報告/姫路・西播磨、東播磨合同準特協
【 大阪 】アンドンは「問題箇所にカバー」/新外装基準対応で関協
【 京都 】3月1日スタートを発表/「FFタクシー」実証運行
【 京都 】京都個タク連絡会がルール再確認
【 大阪 】交労関西ハイタク部会が拡大幹事会
【 京都 】都G3社、深夜割増廃止を継続
【 京都 】八条口乗り場のレイアウト了承/3月プレオープンへ業務センター
【 大阪 】速やかに春闘終え白タクに対峙/自交大阪・庭和田書記長
【 大阪 】近傍連が春闘学習会
【 大阪 】新池田タクが池田タクと合併へ
【 大阪 】甲南交通→5社に分割譲渡、認可
【 大阪 】近運局、2社車停処分
 
2016年2月10日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「大阪だけ」でも減車が正道/関西中央G・薬師寺代表、運改は「増収なら同調」
【 大阪 】過疎地等での営業希望調査へ/全個協近畿支部で報告
【 大阪 】控訴審第1回弁論は4月19日/ワンコインドームの公定幅訴訟
【 大阪 】初乗り距離短縮アンケート/大タ協、15日に集約へ
【 大阪 】25日に緊急の事故防止講習会/重大事故の多発受け大タ協
【 大阪 】1547人が全個協未加入/近畿が突出、7割超が京都
【 京都 】嘱託等増やして「1車3人」で/若年労働者不足でユニオン
【 大阪 】日個連事業協組の理事候補選出/近畿ブロック会議開く
【 大阪 】「既成事実の積み上げ」を警戒/白タク巡り自交大阪・秋山委員長
【 京都 】各部会との検討内容など報告/八条口「エリアマネジメント会議」
【 大阪 】大タクセン、指導主任研修会
【 大阪 】近運局、個タク譲渡譲受49件認可
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