ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2014年8月25日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信
規制緩和と再規制
   タクシー政策の変化と輸送実績の相関

 改正タクシー適正化新法が成立(昨年11月20日)して早くも9カ月が経過した。同法の施行(今年1月27日)からでもまもなく7カ月が経過する。新法施行と同時に旧適正化新法時代の特定地域はそのまま新法における準特定地域に移行し、1回の協議会開催を経て消費税増税と同時に公定幅運賃制度が実施された。しかしながら、新法の肝というべき「特定地域」の指定基準はいまだ確定せず、新しいスキーム始動による事業適正化が緒につくのは越年か?とまで言われている。
 依然としてこの問題の進展が見られない中、特定地域指定の下敷きとなる平成25年度の輸送実績、事業報告などはほぼ出揃いつつあるとされており、今回の本欄では東京都特別区・武三交通圏をサンプルに、過去の輸送実績推移などを精査しつつ、25年度までの客観的な数字の移り変わりから業界は「規制緩和」「再規制」でどのように変化したのかをもう一度浮き彫りにしてみたい。

 別掲@(略)は、東タク協のまとめ(東京のタクシー2014)による、昭和56年度から平成25年度までの特別区・武三交通圏の輸送実績の推移だ。また、別掲A(略)は同様に同交通圏(運賃ブロックとしては特別区・武三地区)のタクシー運賃の変化の推移(運賃改定の歴史と言ってもよい)だ。

総需要は30%の減少
 両表を睨みながら、まずは総需要の変化に注目したい。総需要については運賃額の変化や消費税の影響を排除するため、本稿では「総実車キロ」をもって総需要を示すものとする。
 本統計上、最も古い昭和56年度の総実車キロは11億7593万9557キロで、同じく10億キロ台を維持している最後の年=平成19年度で10億8679万5352キロとなっており、この26年間で総需要は7.6%減少していることになる。また、昭和56年度から、直近の平成25年度=8億2138万9895キロへは30.2%もの需要減が生じている(この数字は昭和39年度の8億4215万2198キロに近いレベル)。
 平成19年度から同20年度への1年間だけで総需要は11.4%も減少しており、この年のいわゆる「リーマンショック」の影響が過去32年間(昭和56年度から平成25年度まで)でも最大級の落ち込みを示していることがわかる。19年度までの26年間の落ち込みよりも、19年度から25年度までの6年間の落ち込みが圧倒的に大きいことが確認できる(もちろんバブル絶頂期との比較ではもっと大きな落ち込みがあったことになるが、これはあくまで例外と考えるべきだろう)。

運賃は32年間で約2倍に
 一方、運賃の変化はどうだったか?輸送実績の最も古い年度が昭和56年度であり、その年9月から運賃改定による新運賃が実施されている。同年8月までの旧運賃は初乗り2キロ380円、爾後加算415メートル70円となっている。
この運賃額を指数に置き換え「100」とした場合、その後の運賃改定における改定増収率をすべて反映し、消費税率を加えていくと現行運賃の2キロ730円、加算280メートル90円は指数では約「198」程度になる。運賃額は実質2倍になり、にもかかわらず、乗り控え・逸走は意外に少なく総需要減は前述の通り平成25年度まででも30%しか減っていないし、特に昭和56年度から平成19年度までの需要減はバブル期のピークは別として7.6%の減少に過ぎない。19年12月の運賃改定までの指数では「179」となるが、運賃が約8割増になっても、総需要は昭和56年度当時から1割も減っていないこと(7.6%減)に注目してほしい。
 ここまでの数字を押さえた上で、輸送1回当たりの実車キロにも注目してみよう。昭和56年度当時で4.3キロである。バブル絶頂期には5.1〜5.3キロを記録しており、長距離客が著しく増加していることを数字が語っているが、これも例外であって、バブル崩壊後は1990年代を通じて4キロ台に戻りつつ徐々に低下。平成11年度には昭和56年度と同水準の4.3キロとなっているほか、その後も緩やかな低下があってリーマンショック後の平成21年度には4.0キロとなり、以降ずっと4.0キロとなっている。リーマンショック前年の平成19年度では依然として4.2キロとなっており、昭和56年度と0.1キロ、2.3%しか低下していない(平成25年度との比較でも7.0%の低下に過ぎない)。

「安さ」に魅力を感じない東京の顧客
 昭和56年度から平成19年度にかけて運賃は1.8倍になっているが、1回当たり実車キロはほとんど変化していない。このことは「タクシーのコアユーザーは運賃が上がっても、必要な距離には確実に乗車する」ということを意味している。少なくとも東京では安さに魅力を感じる乗客は現時点でのコアユーザーにはほとんどいないということになるし、過去32年間そういう傾向が続いてきたと推定される。「流し営業(主)+無線配車(従)」の最適配分の上に成り立っているという構造が劇的に変化しない限り、東京市場においては運賃水準を引き下げることに戦略的意味は見出せないと言えるのかもしれない。
 総需要の減少は景気の悪化等による個人所得の減少や法人企業のコスト削減の影響がその理由の大半を占め、加えて「いったん乗らなくなると、再びタクシーに帰ってこないことが多いから」と言える。値上げを繰り返したから客が離れたのではなく、値上げにユーザーが付いてこられなくなるほどに景気が悪化したからと見ることもできる(より財布の小さいヒトや企業が増えたということ)。値下げでこの層を呼び戻そうとしても容易には戻ってこないし、主流をなすコアユーザーは価格を下げなくても、もともと乗り続ける方々なのだから、よほどの需要増が見込めない限り値下げは無意味だ。価格の変化によってもコアユーザーの利用スタイルが変化しないことを前提と考えられるなら、かつての一定期間ごとのローテーションによる運賃改定には合理性があったということになる。
 平成9年度の初乗り1キロ340円タクシーについては、政策の失敗というより、台数が少な過ぎて実験のやり方が失敗だったと記者は見ている。今後の運賃政策の一つとして初乗り短縮を行うことは、コアユーザー向け運賃水準を犠牲にしない限り、正当化される可能性はある。バス停1つか2つ分の近距離顧客の取り込みが実現できれば純増になるからだが、意見は分かれそうだ。
 昭和56年度から平成25年度までの32年間に何が業界に起こったかを振り返ってみると、前述したバブル経済(昭和63年頃〜平成4年頃)、バブルの崩壊(平成4〜5年)、旧・道路運送法の下での段階的需給調整規制の緩和措置(新規免許、増車の認可。平成9〜10年頃)、改正道路運送法の施行(タクシー事業の実質完全自由化、平成14年)、リーマンショック(平成20年)、交通政策審議会タクシーWG開催と答申、7.11通達の発出による参入、増車のストップ(平成20年)、旧タクシー適正化新法の施行(平成21年)、東日本大震災の発生(平成23年)、改正タクシー適正化新法の施行(平成26年)―があげられる。
 この間、社会経済情勢の急激な変化、タクシー事業そのものの法的枠組みも規制緩和、再規制、もう一段の規制強化と目まぐるしく変化してきたが、それでもタクシーのコアユーザーの利用形態はほぼ一貫して大きくは変わっておらず、運賃額にも左右されないことも前述の通りわかった。

日車営収の変化を検証
 ここまでの話をしっかり踏まえて、実働日車営収を見てみよう。新旧タクシー適正化新法の立法目的は乗務員の賃金・労働条件改善にあり、それが輸送の安全確保と密着していると考えられているから当然のことでもある。直近の平成25年度では4万6186円となっており、これは改正道運法施行直前の平成13年度の5万1348円よりも5162円、10.1%低い数字だ。段階的規制緩和が始まる直前の平成8年度の5万7641円に対しては1万1455円、19.9%も低いことになる。

規制緩和までは5万円台を維持
 4万6186円というレベルは平成20年度(リーマンショックの年)の4万6333円やさらに遡ってバブル前の昭和59年度の4万6744円に近い。当然、昭和56年度の4万85円よりも6101円、15.2%高い水準にある。数字を見ると分かる通り、日車営収は昭和56年度当時より高く、乗務員の賃金も当時より高い。
バブルのピーク時よりは大幅に低くなっているが、平成8年度までは日車営収は5万7000円台を維持しており、同13年度までは5万円台も維持していた。段階的規制緩和から完全自由化直前まで賃金低下のカーブは緩やかだったことがうかがえる。

新規需要を生まなかった規制緩和
 一方、改正道運法の施行を挟んで平成11年度から19年度まで総実車キロはいずれの年度も10億キロ台で細かく変動するのみで大きな変化はみられない。段階的規制緩和、完全自由化で業界に新しい血を入れたことが起爆剤となって新規需要が生まれるというのは、いまだ「可能性」としては留保されているものの、幻に過ぎなかったことが数字からもうかがえる。需要はほぼ一定なのに供給輸送力は増加し続けたことにより日車営収は徐々に低下、東京でも5万円割れが常態化するのがこの時期に当たる。
 つまり、需給調整規制を維持しつつ定期的に運賃改定を続けていればここまで労働条件は悪化しなかっただろうという、いささか味気ない結論がほの見えてきそうなのだが、本当にそうだろうか。
 仮に平成12年に道運法改正案が成立せず、同14年2月1日の同法施行がなかったらどうなっていたか。統計からシンプルに推計すると次のようになる。
 規制緩和がなかった場合の平成25年度の日車営収を試算すると、まず、総需要は実績値そのままで3570億197万2000円を用いる。需給調整規制が維持されていることが前提なので供給輸送力は増えも減りもしていないので、平成13年度の延実働車両数の827万7267日車を用いる。その結果は4万3130円ということになる。規制緩和が行われず、平成14年度以降1回の運賃改定と消費税転嫁だけがあったことを前提として試算すると、実際の25年度実績の日車営収4万6186円を下回る。その差は3056円だ。
 次に規制緩和は実行されたが、新旧タクシー適正化新法は成立せず平成25年度まで完全自由化が続いたと仮定した場合だ。
 改正道運法が施行された平成14年度から7.11通達で参入、増車がストップされた平成20年度までの6年間で延実働車両数は5.9%増加していることから、年率1%増程度が見込まれる可能性もあるが、一方で昨今の全産業的人手不足の状況から実働率が伸び悩むことも織り込んで、平成21年度の実績値893万6482日車をそのまま用いることとした。

年収50万円アップの旧適正化新法効果
 25年度の運送収入総額を同数値で除した結果、推定日車営収は3万9949円となった。実際の25年度実績4万6186円との差額は6237円である。この差額が旧タクシー適正化新法の効果であり、賃金に換算すると(*賃率60%、月間11乗務、12カ月を前提とする年収換算)約50万円の年収アップに相当する。
しかしながら、旧法施行直前の20年度の日車営収は4万6333円で、25年度実績値の4万6186円とはほとんど差がなく、乗務員側も賃金上昇の実感が伴いにくいのが実態だ。
 確かにその直後のリーマンショックや東日本大震災で日車営収は4万1000円台まで落ち込んだ年度があるから、実際の賃金はここ2〜3年で上昇カーブを描いてはいるが、これらの出来事以前と比べて、「暮らしが良くなった」とは感じられないだろう。
 平成25年度の日車営収についてこれらの試算を比べてみると、高い方から―実績値4万6186円、規制緩和がなかった場合の推計値4万3130円、規制緩和を実行し再規制を行わなかった場合の推計値3万9949円の順になる。
 規制緩和がなかった場合の推計値は、もともと規制緩和していないのだからそのまま需給調整規制が維持され、立法に基づく減休車ムーブメントは発生しないことを前提としている。規制緩和したら、しっぱなしの場合と、規制緩和せずに漫然と現状維持を続けた場合では、規制維持の方が数字は良いが、どちらの場合でも結局タクシー適正化新法の下で減休車に取り組んだ場合の実績値を下回る。理屈としては規制を維持した状態の下で、供給削減に挑めばもっと良い数字が期待できるだろうが、そうした流れの下ではおそらく減車運動は起きなかっただろう。
 こうした試算の結果からも、ここ5年ほどの経済・社会情勢の急激な変化による総需要の大幅な落ち込みによりその効果が見えにくくなっているが、少なくとも旧タクシー適正化新法の効果はもっと正当に評価しても良いと思うのだが、いかがであろうか。(了)
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No.550 8月25日号 主な内容
■巻頭人物
:樽澤功氏(東タク協・スマホdeタッくん活性化特別委員長)
気になる数字
:1万4000人/女性タク乗務員倍増計画、達成しても全体の5%足らず…
トピックス
:規制緩和と再規制〜タクシー政策の変化と輸送実績の相関
:事業活性化は経営者の活性化から〜大タ協PTリーダー、古知副会長に聞く
:自治体のタクシー活用策で意見交換〜大阪準特協「作業部会」も念頭に
:初乗り短縮運賃の限定利用など〜東タク協・秋山委員長「タクの日」で提起
:どうなる!? LPGセダン車両の行方〜需要サイドが声をあげよう
:法・個50両が協力、タクシーにAED〜「カモン AED」プロジェクト
東西往来:ようやく見えた方向性/新たな京の名物タクシー
この人/この言葉
:中島通氏、大和田正樹氏、小川敬二氏、若林隆司氏
シャッターチャンス
:乗務員不足の悩みめでたく解消/二極化の進展を感じる東京業界
:車庫の車、いつまでそのまま?/自家用車が減って需要増えても
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
 「活性化協議会」はお蔵入り?
    特定地域指定の遅れ、初乗り短縮運賃浮上
         東京業界、関心逸れて忘れられ…

【 東京 】改正タクシー適正化新法施行後の第1回準特定地域協議会で浮上し、4月の公定幅運賃実施頃まで話題となっていた事業活性化を総括し、今後の取り組み強化を検討するための「活性化に特化した協議会の開催」への関心が東京の事業者から薄らぎつつあるようだ。特定地域の指定基準問題が事実上の塩漬け状態にあり、それへの関心が持続している一方、初乗り距離短縮を軸とした運賃の世界標準化問題が急浮上してきたため、ますます活性化協議会は忘れられた格好だ。
 事業活性化の取り組みとしては東タク協の共通スマホアプリのように現在進行形の取り組みもあり、大学新卒者採用のプロジェクトなど、事業活性化につながる活動は事業者団体でも個別事業者でも継続して取り組まれている。ただ、法定協議会の中で業界外の構成員も交えた上で、これまでの取り組みを総括し、自治体への協力要請や自治体側からの意見要望を取り入れるような形での今後の取り組み強化を検討する機運は、都内事業者の中ではほぼなくなったような格好だ。
 「内閣改造が終わるまでは動かない」とされている特定地域指定問題や運賃世界標準化問題などがあり、個々の事業者にとって死活的に重要とまでは言えない活性化のための協議会への関心は徐々に薄らぎ、今では話題になることもほとんどない。関東運輸局は構成員から外れ、「主催は業界主導」とのスタンスをとっており、秋になって特定地域指定問題が片づけば、今度は特定地域協議会の準備が始まる上、東タク協としても経営委員会で運賃問題の検討を開始するタイミングとも重なっており、活性化に特化した協議会はこのままお蔵入りの公算が大と言えそうだ。
〔8月23日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2014年8月23日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「活性化協議会」はお蔵入り?/特定地域指定の遅れ、初乗り短縮運賃浮上/東京業界、関心逸れて忘れられ…
【 東京 】経産省が「自動走行ビジネス検討会」/年度内設置、法制上の課題も俎上に
【 横浜 】特区・武三は差し引き49両増/関運局管内、規制緩和以降の増減車
【 東京 】初乗り短縮運賃に意欲/「日経+10」で川鍋・東タク協会長
【 東京 】特定地域問題打開へ議連と共闘/全自交労連・松永書記長
【 東京 】「存続にかかわる」マスター不正/都個協、26日の臨時総会へ危機感
【 東京 】消費者委が公共料金専門調査会
【 東京 】労働力不足は中小ならではの対応を/中労協・中労研が合同セミナー
【 横浜 】LPGセダンでスタンド業界と協議を/神タ協・伊藤会長「すり合せが必要」
 
2014年8月22日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「産業インフラ」としての重要性指摘/LPGスタンドの苦境を危惧/全タク連 岡田・技術環境委員長
【 東京 】機能向上へ新たに4つのWG/東タク協・スマホdeタッくん特別委
【 横浜 】個タク試験11月15日実施/関運局、「新規」は見送り?
【 東京 】「マスター不正」に遺憾の通達/運輸当局、再発防止の報告要請
【 東京 】都個協が「不正表示管理規則」
【 東京 】韓国のタク研究者が東タク協訪問/川鍋会長らと意見交換
【 東京 】「ウーバー」の展開に懸念も/全自交東京・中央委員会
【 ニューヨーク 】副社長にオバマ大統領の元選挙参謀/米ウーバー、業界のロビー活動に対抗
【 横浜 】15地区中8地区が実質減収/関運局管内・7月の原計輸送実績
【 東京 】地域協の早期開催など求め/全自交東京、9月11日に街頭行動
【 東京 】傘下3労組が東京駅で街頭活動
【 福岡 】「ママサポートタク」長野で拡大
 
2014年8月20日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】マスターズ不正に過怠金10万円/個タクへの「信頼失墜行為」に厳罰/都個協、臨時総会で定款改定へ
【 東京 】11月17日以降に日程変更へ/東タク協のロンドン視察団
【 東京 】大和自交、第1四半期連結決算
【 京都 】京都の「下限割れ変更」は取り下げ
【 東京 】15グループ中9グループが増加/7月の都内無線配車回数
【 東京 】鈴鹿のエコドライブシップ/25日開催、東タク協チームが初参戦
【 東京 】「後ろ倒しGW」に高評価/日交など、社内調整に課題も
【 東京 】運用会社が2000社超える/全国のデジタル無線導入状況
【 東京 】全個協関東が26年度事故削減目標/安全プラン2009後半へ
【 横浜 】タク事業者が「セダン欲しい」と/「ルノーサムスン」推奨の宇佐美氏
 
2014年8月13日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タク女性ドライバーを倍増/東京五輪の20年度までに1万4000人/国交省「交通政策基本計画」中間とりまとめ
【 東京 】特区・武三、実質減収/東タク協・7月原計輸送実績
【 東京 】6月全社輸送実績は増収
【 東京 】初乗り短縮「乗務員のマインド低下」/東京ハイタク労働団体、効果を疑問視
【 東京 】安全指導業務の民間移管を促進/ナスバ、被害者援護業務等を充実
【 横浜 】神奈川の最賃887円に/「目安」通り19円引き上げ
【 東京 】国交省人事(8日付)
【 東京 】9月1日に防災訓練/東タク協、役職員対象に
【 東京 】9日も「タクの日」キャンペーン/東タク協三多摩支部
【 東京 】日の丸交通など8社を永年表彰/グリーン経営認証・10年継続
 
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Faxpress 関西版

■ 実働率低下でも日車営収減
    大タ協・三野会長、7月実績の需要動向に懸念

【 大阪 】大阪タクシー協会(三野文男会長)は22日の理事会で、前回理事会以降順次開催して正副委員長を選任してきた各専門委員会報告を行うとともに、常任理事、全タク連専門委員会など外部委員の選任を原案通り承認した。冒頭あいさつで三野会長は、原計24社の7月輸送実績(税抜)について、前年同月比で実働率が1.4ポイント下がっているにもかかわらず平均日車営収が0.5%の減収になっているとして、懸念を示した。
 4月以降の需要動向について三野会長は、「一般消費財と違ってタクシーには増税前の駆け込み需要がないだけに、消費増税後に大きな落ち込みもない」としたが、実働率の低下によって「本来はプラスになる」日車営収が前年同月比を170円下回っていると説明。需要の回復が遅れている状況を示した。
 需要拡大に関しては、足立堅治・専務理事が大阪府準特定地域協議会の自治体関係者との意見交換会(18日開催)報告の中で、大阪市の福祉予算でタクシー利用券に9億円計上しているものの、前年度の利用額が2億円強にとどまるなど「まだまだ随分予算枠もあり、ここをうまく活用すればもっとタクシーに乗ってもらえるのではないか」との感想を述べた。
 人事では常任理事に薬師寺薫、関淳一、谷昇、金子誠二、小野幸親、井上道人―の正副会長経験者6氏、現職の専門委員長から秋山泰男(総務)、牛島憲人(経営)、後藤光男(労務)、道野隆(広報・サービス)の4氏の、計10人を選定した。
 また、全タク連の総務委員に秋山氏、経営副委員長に牛島氏、委員に平山晃氏、労務副委員長に後藤氏、委員に大岡信夫氏、交通安全委員に月廣海氏、技術環境委員に小池史朗氏、広報・サービス副委員長に道野氏、委員に浦政利氏、ケア輸送副委員長に暮部光昭氏、委員に森裕生氏、地域交通委員に多和洋佑氏を選任。大阪タクシーセンター役員では、理事に三野会長、評議員に古知愛一郎、坂本栄二の両副会長、監事に齋藤憲司副会長、登録諮問委員に照屋勝晴副会長と道野、多和、暮部の3氏、適正化諮問委員に後藤、月、秋山、牛島の4氏を選任した。

〜ファミリア交通の入会承認
 議事ではファミリア交通(高田真二社長、本社・東大阪市、88両)の入会を、異議なく承認した。同社は公定幅運賃で距離制・時間制ともに特大・大型で上限、中・小型で下限を採用している。
〔8月23日関西版掲載〕<Topへもどる>

2014年8月23日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】実働率低下でも日車営収減/大タ協・三野会長、7月実績の需要動向に懸念
【 大阪 】技術環境委員長は小池氏に
【 神戸 】神戸・阪神間、実質減収続く/需要低迷、兵タ協6月輸送実績
【 京都 】京タ協、総務委員長に坂野氏再任/業務センター常任幹事も留任へ
【 大阪 】橋下市長の「特区発言」も報告/大タ協、「実現困難」の見方も
【 大阪 】関協、総会提出議案など承認
【 大津 】湖東地区の「ゆりかごタク」/26日に彦根で第2回検討会
【 大阪 】相互タク、中型距離制下限に
【 大阪 】「最高顧問」の専門委出席等で質問/定款との整合性めぐり薬師寺氏
【 大阪 】タクシー表彰は30事業所/無事故・無違反コンテスト
【 大阪 】タクセン、韓国語講座に12人/10月には英語講座の実践編
【 神戸 】神戸個人、デジタル化へ2回目の説明会
【 奈良 】植田健次郎氏の葬儀に多数参列
※大運支局監査情報
 
2014年8月22日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「全車ドアサービス」の実践から/活性化に奇策は不要、大タ協PTリーダー・古知副会長
【 大阪 】「タクシー規制緩和特区」提案へ/橋下・大阪市長の発言報道が波紋
【 大阪 】DRは各社の独自選択に助成金/大阪交通共済、一括購入取りやめ
【 京都 】「8月は盛り返し」で運改評価/京タ協・経営委、委員長に北川氏
【 大阪 】10両参加の全大個協組が出発式/ヘイローのAED搭載実証実験
【 京都 】第2回準特協の早期開催を/京都ハイタク共闘会議が要請書
【 神戸 】兵庫交通共済が査定委
【 京都 】祇園祭礼図のラッピングタクシー/弥栄自動車「平成知新館」PR 
【 大阪 】人員削減でも50人超える参加者/北新地・自主街頭指導
【 京都 】仁ノ岡栄治氏の社長就任を届出/関西タク、猛前社長は取締役に
【 神戸 】運行管理試験の対策研修会/兵タ協 神戸・阪神間支部
【 大阪 】ヘルスケアNWがSASの無料相談
【 神戸 】神戸個人が事業者研修会
【 訃報 】植田健次郎氏(山陽交通労組書記長)19日死去、70歳
 
2014年8月20日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】地域協に「自治体作業部会」構想/大阪準特協・安部会長、タクシー活用策で19自治体と意見交換
【 神戸 】兵タ協、最賃776円に異議申出
【 京都 】都タクG3社、下限割れ変更取り下げ
【 大阪 】改正適正化新法の説明会延期/大タ協、理事会は予定通り開催へ
【 京都 】乗務員減少に危機意識/業務センター総会で再任の安居氏
【 京都 】業務センターが夜間街頭指導/祇園周辺、府警は9両摘発
【 京都 】経営、総務、交通各委員決まる/京タ協、月末に向け委員長選出
【 京都 】京タ協、UD研修に14人
【 京都 】関西タク社長に仁ノ岡栄治専務/猛会長・社長は相談役に
【 神戸 】事故防止・サービス委員長に熊渕氏/兵タ協、副委員長は淺川、滝本両氏
【 神戸 】阪神タク労組、新委員長に福永氏
【 福岡 】「ママサポートタク」阪神間でも
 
2014年8月13日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】深夜割増廃止「認可」の約束不履行/局側は全面否定、都タクシーG下限割れ変更は「抗議」
【 大阪 】大阪も「目安」通り19円アップ/地方最賃審答申、時給838円に
【 大津 】滋賀は「目安」上回る16円アップ/地方最賃審答申、746円
【 大阪 】大阪タクシー無線サービスが株主総会
【 大阪 】適正化の前に旧法下の不公平感是正/大タ協PTリーダー・坂本副会長
【 大阪 】AED搭載実験15社の救援事業届出/9月末まで実施、ヘイロージャパン
【 大阪 】全大個協組は10両参加/19日には出発式も
【 大阪 】早期デジタル化へ低利融資や助成金/近自無協、平・事務局長が推奨
【 京都 】組合間移籍の「JR2」柔軟に/京都個タク7団体の要望に回答
【 京都 】全京、タブレット配車本格運用へ
【 京都 】「運賃競争の悪循環」を指摘/ユニオン・中村社長
【 大阪 】研修会「全員参加」の意義説く/大阪山陽タク・村岡社長
【 神戸 】阪神タク労組、執行部総入れ替え/私鉄労連の委員長も交代へ
【 京都 】定期総会は今年も城崎で/私鉄関西ハイタク協議会
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