ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2014年2月17日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

「地域・期間限定の規制可強化」どこまで?
  
 改正適正化新法の3〜6年、実効性の担保は…

 待望だった人もそうでなかった人にとっても、懸案だった改正タクシー適正化新法が去る1月27日に施行された。政省令に加えて、関係通達20数本も整備されたものの、肝心の「特定地域指定要件」については、基本的には新年度(4月)以降の話となっている。一方で消費税増税は4月1日に迫っており、供給過剰の解消に先駆けて公定幅運賃の範囲の指定、準特定地域協議会の開催、そこでの意見聴取は始まっている。
 そんな折、6日の参院予算委では安倍晋三首相も出席する中、政権が看板政策として掲げる成長戦略の柱の一つ「規制改革」、この場合、いわゆる岩盤規制の緩和と改正タクシー適正化新法を結び付け、政権の姿勢の矛盾を質す質疑が行われた。原則論の蒸し返しと言えばそれまでだが、素朴な見方として政府の成長戦略とタクシー規制強化の整合性は一般の方々には理解しにくいものかもしれない。他方では自民党タクシー・ハイヤー議員連盟の総会が開催され、改めて「自由化の原則を維持した地域・期間限定の規制強化」を柱とするタクシー新法の成立、施行を報告した。双方の概要を合わせて紹介する。

参院予算委の質疑で
 参院予算委質疑で、タクシー問題を取り上げたのは、昨年の臨時国会でタクシー適正化新法改正案等関係3法案に唯一反対したみんなの党の水野賢一氏(参院千葉県選挙区、当選1回。自民党時代に衆院当選4回。衆院選で落選、離党後、みんなの党に移籍、参院で国政に復帰)。一連の質疑で答弁に立ったのは安倍首相のほか、新藤義孝総務相、太田昭宏国交相だ。
水野 現代の政治経済体制は戦時中からの統制経済の体制をそのまま引きずっているという「1940年(昭和15年)体制論」という考え方もあるがどう思うか。
安倍 学説としてだけでなく、昭和15年体制というのは、みんなの党・渡辺喜美代表の考え方でもあるでしょうし、渡辺代表から伺ったこともある。それも一つの見方だろうとは思う。
水野 長らく規制緩和には政府として取り組まれてきたが、強固な抵抗にもあって実行できない「岩盤規制」というものがある。そこに風穴を開けていくことにはわれわれとしても賛成だ。対象としてイメージできるのは医療、農業など。総理が風穴を開けたいと考える岩盤規制とは具体的にどういうものか。

安倍総理「2年間で岩盤規制に風穴」
安倍 経済社会の変化の中で、長年にわたり改革されないことで、民間の力を発揮するために障害となっているものを岩盤規制と考えており、安倍内閣の発足後には電力市場の自由化やコメの生産調整の見直しなどに取り組んできた。これらはまさに岩盤規制の典型であり、今後、2年間を集中期間として国家戦略特区を活用し、医療や雇用、農業をはじめ幅広い分野に検討を加え、規制・制度改革の突破口を開いていく考えだ。
水野 2年間集中して岩盤規制に風穴を開けていくと言ったが、それなら少なくとも今の国会で国家戦略特区の法改正くらいはやるべきではないか。
新藤 必要な法改正は適宜やっていく考えだ。改革は手段であって、目的ではない。何のためにやるのか、目標をきちんと設定した上で実行する必要がある。

改正適正化新法をやり玉に
水野 規制緩和の掛け声は昔からあり、21年前の流行語大賞金賞は「規制緩和」だった。ずっと言われているが、前に進まない。既得権との闘いや抵抗もあるからなかなか進まない。だからこそ、岩盤規制というのだろうと思う。本気で岩盤規制に風穴を開けるつもりなら期待するが、一方で懸念もある。現政権下で先週施行された露骨な規制強化の法律がある。「タクシー減車法」だ。
 この法律が議員立法だということは承知している。都市部ではタクシーが多過ぎ、また競争が激し過ぎて問題があるから、強制的に台数を減らそうという法律だ。こんなものはまさに社会主義だとは思わないのか―と伺いたい。
太田 改正タクシー適正化新法は議員立法で成立したものであり、平成14年の規制緩和でタクシーは参入・増車が自由化されたが、それによりサービスが多様化し需要が増加するという効果が発揮されなかった。逆に多くの地域では景気低迷等により需要が落ち込んだため、供給過剰状態になっていた。このため、国交省では平成21年に施行されたタクシー適正化新法に基づいて、地域及び期間を限定して供給の削減や需要の開拓を促進してきたところだ。
 しかし、その成果は十分ではなく、多くの地域で供給過剰の解消に至らなかった―ということを踏まえて、議員立法という形でこうした法律が出来あがったものと承知している。改正タクシー適正化新法は、規制緩和の方向は堅持しながらタクシーの供給過剰による弊害の生じている地域のみを対象とし、かつ期間を限定して供給過剰解消のための効果的な措置などを盛り込んでいる。あくまで「期間限定、地域限定」ということだ。
水野 タクシー業界に問題があったとしても、それを供給過剰のせいにするのは違うのではないかと思う。労働条件の悪化の問題や交通事故件数の問題などはそれぞれに対策すべき課題であって、その対策を参入規制、需給規制で行うというのは、総理、基本的な発想としておかしいのではないか。

太田国交相「規制緩和の原則は維持」
太田 今回の議員立法はタクシーを巡るさまざまな議論がある中でのものであり、タクシー事業には乗務員の賃金が歩合制という基本的な性格もある。需要の減少に際し、台数を増やし、売上を確保するということの結果、供給過剰となり、またそれが長期化しやすいという事業特性がある。供給過剰が発生すると乗務員の労働条件が悪化し、安全性やサービスの質の低下をもたらすため、利用者の利益が損なわれるということになる。こうしたことから地域と期間を限定して供給過剰を解消する制度が強化されることになったが、規制緩和の原則そのものは維持されているものと思っている。
水野 規制緩和に逆行しているし、太田大臣の言う理屈は基本的には業界が言っているような理屈だ。だからこそ、そういう理屈に従っていると岩盤規制は打破できない。

法個両トップも出席/自民党タク議連総会
 一方、自民党タクシー・ハイヤー議員連盟総会はその1週間後の12日、党本部で開催された。金子一義会長ほか、党内からは高市早苗・政調会長、野田毅・党税制調査会会長、川崎二郎・元運輸相、細田博之・党幹事長代行、中曽根弘文・前参院議員会長ら多数の議員が出席した。
 業界側からは全国ハイヤー・タクシー連合会の富田昌孝会長、傘下各都道府県協会会長らが出席し、全国個人タクシー協会からも木村忠義会長ら法個業界総勢20数人が出席した。行政からも国土交通省の田端浩・自動車局長らが参加している。
総会では、渡辺博道・事務総長が改正タクシー適正化新法の国会提出から衆参両院での審議、可決・成立に至る経過、今年1月27日から同法が施行されていることなどを報告した。

「魂入れる」作業は国交省に
 金子・議連会長はあいさつの中で「先月27日からタクシー新法は施行された。新しい特定地域はどうするのか?公定幅運賃の実施は?―といった実際の法律の運用はこれから行われていくものだ。作った法律に魂を入れることになるが、その実際の作業は国交省自動車局に委ねられることになるが、地域によっては異なる事情もあり、そうしたこともしっかり反映できるようにしてもらいたい」と行政にハッパをかけた。この後、行政からは運用通達の概要等についても説明があったが、その内容については本紙でも既報のものが中心なので、重複は避ける。

特定地域の指定要件が焦点に
 公定幅運賃については準特定地域協議会での意見聴取が淡々と進んでおり、話題になることがあるとすれば、低額運賃事業者による司法闘争が展開された場合に限られてきそうだ。
 一方、今後タクシー新法で焦点となるのは特定地域の指定要件と、実際の指定後の協議会での合意形成プロセスだろう。特定地域の指定期間3年間と、1回限りの更新期間の3年間、合わせて6年間でどれだけの目に見える供給過剰解消効果を生み、乗務員の労働条件を改善して、運賃レベルを含むサービス水準の改善として利用者に還元できるか?
 3〜6年後に改正タクシー適正化新法の役割そのものを改めて評価し、次にどちらの方向(再度完全自由化を志向するか、より強固な規制を求めるか、あるいは制度としての現状維持か?)に進むかの決断を、政府も業界も求められることになるのではないか。

今後も徹底検証ないままに?
 先日の国会論戦でも自由化の原則維持を前提に議論されたが、多数派の一般的な業界人の感覚としては「タクシー規制緩和は間違っていなかったし、規制緩和そのものは常に善である」という議論のあり方そのものに違和感を持つ向きは少なくないだろう。
 少なくとも政府、与党においてはタクシー規制緩和の徹底検証は慎重に避けられてきた。国会で論議されないことへの違和感は過去も現在も続いている。おそらく3〜6年後もその違和感はそのままにして、タクシー新法を見直すのか見直さないのか、見直すとすればどちらの方向へ進むべきなのかを決めなければならないことに業界はなりそうだ。(了)
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No.525 2月17日号 主な内容
■巻頭人物  :木村忠義氏(東京都個人タクシー協組理事長)
気になる数字:1億2583万人/平成25年7〜9月期の国内観光旅行者数

トピックス:「地域・期間限定の規制強化」どこまで? 〜改正適正化新法、実効性の担保は…

:地域協議会間の格差を埋める労組の役割〜早稲田大・戸崎教授の講演から
:<特集>2014年春闘―産別・労組はいま 〜自交総連東京地連
:中型・下限は“下限割れポスト”だった?〜公定幅運賃をめぐって/大阪地区
:「運改+消費税」で課された説明責任〜公定幅運賃をめぐって/京都市域
東西往来:運賃説明会に地域協…/兵(つわもの)どもが夢の跡
この人/この言葉
:荻野隆義氏、関進氏、正司健一氏、西野政雄氏
シャッターチャンス
:毎度紛糾?の大阪でも全面公開/タクシーの未来を論じる時に…
:こちら大阪でも“ソチ”の熱戦/疑問と期待が集中した中型下限
■アラカルト
:<連載第53回> 多田清社長殿創業史―「相互十年」を読む
:<内外交差点> 運転業務と疲労の関係  倉恒邦比古氏@
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
 廃止・引下げ等の動きに「待った」
   当該時間の「賃金下がらぬ」証明を
      深夜早朝割増、国交省が審査基準厳格化へ

【 東京 】国土交通省は15日、タクシー運賃の深夜早朝割増の廃止・割増率の引下げの審査基準を厳格化し、同時間帯の乗務員の賃金が下がらないことの証明を求めることなどを定め、同日付でパブリックコメントの募集を開始した。併せて、改正タクシー適正化新法施行後の国交省告示に基づく都市型ハイヤーの運賃・料金の認可基準等を追加制定し、原則「時間制運賃」によるものとし、同じくパブコメの募集を開始した。意見募集は3月16日まで自動車局旅客課で受けつける。ともに3月中旬から施行予定。
 改正タクシー適正化新法施行後のタクシー運賃のうち深夜早朝割増については昨年12月の関係通達のパブリックコメント募集に際して「午後10時から翌午前5時までで、割増率は2割」とし、さらに「割増率の廃止や引下げについては収支が償うこと」とされていた。今回の通達案(=「深夜早朝割増の廃止等に係る審査方針について」案)では、法改正の重要な目的の一つが賃金水準も含めた運転者の労働条件改善にあったことを重視する姿勢を改めて打ち出し、深夜早朝割増の廃止、割増率の引下げ申請に対しては従前の「タクシー運賃料金認可の処理方針」に加えて、@割増の廃止等が行われても深夜時間帯の時間当たり賃金が下がらないことを証明する書類の提出を求め、当該書類によりこれが証明される場合に限り認可するA認可条件として「賃金台帳等による運転者の時間当たり賃金の支払い実績の報告を定期的に行うこと」「当該報告により、深夜早朝割増の廃止等が行われた結果、深夜時間帯の時間当たり賃金が下がったことが明らかになった場合には認可を取消すこと」―の2つの要件を満たすことを求めることとした。単純オール歩合賃金体系などでは深夜早朝割増の廃止等を行えば、当該時間帯の時間当たり賃金は必ず低下することになるため、割増の変更はかなり難しくなるものと見込んだようだ。

〜都市型ハイヤーの運賃認可も通達へ
 また、改正タクシー適正化新法施行に伴い、新たに定義された東京などで典型例が見られるとされる都市型ハイヤーの運賃認可の取り扱い方針を通達することとし、パブリックコメントの募集を開始した。同案では現行の運賃料金認可の処理方針に加えて、都市型ハイヤーについては、@時間制運賃によるものとし、初乗りは2時間以上で設定A2時間未満の初乗りについては2時間以上で設定された初乗り運賃を適用するB認可条件として「直接または間接に貸切契約または運送契約を締結する第三者において、2時間未満の時間に対応した料金等を設定して運送が提供されないよう、当該貸切契約または運送契約において措置すること」「前項のような運送が行われたこと、または貸切契約等に基づいて行うことができる旨規定されていることが確認された場合には認可を取消す」―こととした。Uber(ウーバー)などの形態が念頭にあるとみられる。
 タクシー深夜早朝割増、都市型ハイヤー運賃いずれも意見募集は3月16日までで、通達等の公布、施行予定日はともに3月中旬。
〔2月15日号関東版掲載〕  <バックナンバー一覧へもどる>

2014年2月15日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】廃止・引下げ等の動きに「待った」/当該時間の「賃金下がらぬ」証明を/深夜早朝割増、国交省が審査基準厳格化へ
【 東京 】東京4交通圏の公定幅運賃提示へ/準特協議会、18日開催
【 横浜 】ひと足先に公示案提示/神奈川県下4地域の公定幅運賃
【 東京 】「全国タクシーガイド」運用開始/全タク連、3000社の情報網羅
【 横浜 】京浜交通圏の準特協議会、18日に
【 東京 】事故防止に向けて新法の活用を/東タク協&交通共済3委員会合同委
【 東京 】45社・154局の増加に止まる/全国のデジタルタクシー無線
【 東京 】無免許運転の4事業者除名へ/東個協、3月に臨時総代会
【 横浜 】応募者倍増で1回追加/神タ協の観光タクドライバー認定研修
 
2014年2月14日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特定地域指定基準は「25年度データ」見て/基準確定→指定は夏ごろに?/自民党タク議連総会で国交省
【 東京 】新法を生かすために要望を集約/全タク連・正副会長会議
【 東京 】多摩地区の厳しさ目立つ/東タク協・1月原計輸送実績
【 東京 】消費税転嫁のカルテル届出状況
【 福岡 】第一交通産業・第3四半期決算
【 東京 】「710円」継続の可否など質疑/全個協関東支部が公定幅運賃説明会
【 東京 】「タクシー運転免許」が浮上する/自交総連・城委員長
【 静岡 】2万円超の賃上げ必要/KPUの春闘アンケート
【 訃報 】小堀良太氏(東京タクシー社長)7日死去。49歳
 
2014年2月8日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】営業制限命令違反、再犯で許可取消/旧特定地域の3.5倍加重など削除/国交省、監査方針・行政処分改正
【 東京 】特定地域指定は夏ごろに?/東タク協・経営委で見通し
【 東京 】104万1106回、9.9%増/1月の都内無線配車回数
【 東京 】厚労省、累進歩合制廃止へ指導徹底
【 東京 】12日から待機専用レーン/羽田空港国内線乗り場
【 東京 】新たに4社、2万749両に/日交「全国配車アプリ」
【 東京 】LPG下落基調変わらず/CP先物相場の動向から
【 東京 】観光タクシー研修スタート/東タク協、3月まで10回
【 東京 】羽田空港乗り場のポーター廃止/「有志の会」再検討求め署名活動
【 横浜 】個タクの譲渡譲受、209件認可
【 東京 】1月分のグリーン経営認証
【 東京 】金岡洋平氏を「偲ぶ会」/池袋交通・前会長、3月9日に
 
2014年2月7日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】非協力への“制裁”はNO!/具体的な運賃選択の協議も問題に/国交省、新法と独禁法の適用関係を通達
【 東京 】加入希望の産別代表と打ち合わせ/東タク協、準特協議会に備え
【 東京 】東京の準特協、アシストが参加へ
【 静岡 】「新法の趣旨を事業者は認識」/KPU東京の集会で東タク協・三浦氏
【 宇都宮 】新特定地域「それなりのハードル」/自交東京の集会で関運局
【 東京 】1月のオートガス価格/全国平均100円突破
【 横浜 】日の丸自動車興業が全部譲渡/神奈川の2営業所、都市交通Gに
【 大阪 】大阪の協議会は52人に/中型680円を提示
【 東京 】法人乗務員、60歳以上が51%/東京タクセン・昨年12月末現在
 
2014年2月5日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タクシーを観光立国のインフラに/「多言語対応端末」等の実演も/東タク協、東京五輪対策委が
【 東京 】非協力事業者の「粘り勝ち」ない/基準車両数の「基準時」変更で国交省
【 東京 】交通NW構築、地方公共団体が先頭に/交政審部会が中間とりまとめ
【 東京 】「プライバシーマーク」更新認定/東京無線協組・理事会
【 静岡 】新法ベースに賃金向上目指す/KPU中央委が春闘方針
【 東京 】特区・武三、5万円台回復も…/東タク協・12月全社輸送実績
【 宇都宮 】東タク協に共同行動の要請も/新法の実効性確保で自交東京
【 札幌 】札幌の距離規制訴訟、エムケイ勝訴
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Faxpress 関西版

■ 説明責任へ「プロジェクトチーム」
    公定幅運賃、地域協の「宿題」に京タ協

【 京都 】京都府タクシー協会(牧村史朗会長)は13日の理事会で、4月1日から実施される公定幅運賃について利用者への説明方法などを検討するプロジェクトチームの設置を決めた。京都市域の公定幅運賃は、同時実施となる新自動認可運賃(改定率9.90%)に消費増税分3%を上乗せする格好となり、10日の準特定地域協議会で業界外の構成員から「利用者が理解できる説明」を強く求められていた。プロジェクトチームは、経営委員会担当の兼元秀和副会長を中心に、同委員会の北川賢持委員長、松田有司・副委員長、京都タクシー業務センターの安居早苗・代表幹事、坂野光一・常任幹事と事務局、さらに個人タクシー代表を加えたメンバー構成。4月1日を目途に具体的な方法を検討し、説明責任を果たす。

〜アオイGが深夜早朝割増廃止を申請
 一方、昨年来の運賃改定をめぐって沈黙を守り続けてきた下限割れ大手の一角、アオイグループ(アオイ自動車、ギオン自動車、ともに仲辻章二社長)が14日、京都運輸支局を通じて新自動認可運賃の下限運賃(初乗り1.7キロ中型580円、小型570円)への同調とともに、深夜早朝割増の廃止を申請した。この時期の同調申請に実質的な意味はなく、主眼は後者と言えそうだ。同グループは、現行初乗り2キロ570円、5000円超分5割引で「京都一の低料金」を謳っている。
 深夜・早朝割増はエムケイも同様に廃止を申請しており、大手事業者主導による「下限運賃、深夜・早朝割増なし」が京都市域でスタンダード化するとの懸念が急速に広がった。ただ、国土交通省が審査方法の厳格化を打ち出しており、認可の可能性は極めて低くなったと言える。
〔2月15日関西版掲載〕<バックナンバー一覧へもどる>

2014年2月15日号 関西版 ニュースヘッドライン

【 京都 】説明責任へ「プロジェクトチーム」/公定幅運賃、地域協の「宿題」に京タ協

【 東京 】廃止等で「賃金下がらない」証明を/深夜早朝割増の審査厳格化へ
【 京都 】八条口整備でショットガンも検討
【 大阪・神戸 】営業方法制限で勤務体系は?/新法、公定幅運賃の説明会
【 大津 】公定幅「拡大」「圧縮」で意見/滋賀県4交通圏・合同準特協
【 大津 】「ゆりかごタクシー」研修会
【 和歌山 】全乗務員対象の接客講習会始まる/「和歌山おもてなしタクシー大作戦」
【 大阪 】上限選択、5・5撤廃を訴え/自交大阪・秋山委員長
【 大阪 】労組未来都の幹部が参加/交通労連関西地総・春闘研修会
【 大阪 】見積もり業者の絞り込みへ/大無協・次世代設備委員会
【 大阪 】日タク・金子常務がパネリストで参加/近運局の事故防止セミナー
【 大阪 】56人に個タクの認可書
大阪 】違法乗り入れで9社に注意文書/北新地、昨年11・12月分
【 大阪 】近運局、法人1社車停処分
【 訃報 】泉龍氏(星光タクシー会長)12日死去。享年93
 
2014年2月14日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】中型の加算運賃など圧縮/大阪の公定幅運賃、近運局3%で揃えて公示へ
【 京都 】市民に「大幅値上げ」の説明を/「運改+消費税」で京都・準特協
【 神戸 】会長に神戸大・正司副学長/兵庫県合同準特協
【 神戸 】「公定幅運賃」に反対意見/神戸エムケイが聴取手続き
【 神戸 】神戸市がモニター調査報告/タクシーマナー向上推進会議
【 大阪 】特定地域指定に向けた活動を/都島自動車労組・西野委員長
【 大阪 】小川部会長「新法に実効性を」/交通労連関西ハイタク部会
【 京都 】「3000円超2割引」を検討/ユニオン・中村社長が持論
【 神戸 】勤続給の年功格差を定期昇給に/私鉄関西ハイタク労連・統一要求
【 神戸 】西菱電機がIP無線機新発売
 
2014年2月8日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】関協「集約」にはほど遠く…/5・5遠割、執行部内でも意見分かれる
【 大阪 】消費税10%に合わせて「7・3」に/タクセス加盟の中堅事業者
【 大阪 】「5・5撤廃」求めて決起集会/大阪の労働5団体が19日に
【 大阪 】準特でも新規参入は困難/全大個・新山会長、事前試験に期待
【 大阪 】大阪で「低利融資制度」説明会/デジタル化支援で全自無連
【 神戸 】北鈴蘭台駅の入構で応酬続く
【 大阪 】マレーシア観光ラッピングタクシー/大阪で出発式、神戸も初参加
【 神戸 】燃料高騰、落ち着いたが…/「市場任せ」の業界団体に不満
【 大阪 】乗務員負担解消等で指導力を/自交大阪、大タ協に要請へ
【 大阪 】山陽交通労組、24日に第1回団交
【 大阪 】イーグルが500円で申請
【 大阪 】栄和交通23両→ひかり整備、申請
【 神戸 】イーセブン3両→尼崎文化、申請
 
2014年2月7日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】公定幅運賃、中型680円に/近運局が公示案、大阪の準特協52人参加
【 大阪 】廃止が無理なら事業者負担に/「5・5遠割」めぐる正論?
【 神戸 】総需要の減少続く/兵タ協・昨年10月の輸送実績
【 神戸 】兵庫も協会内外から新構成員/10日開催の準特協
【 京都 】待機場はみ出すタクシー車列/京都駅八条口整備で再度の指摘
【 大阪 】無所属事業者の6割が近畿に集中/全個協近畿支部・幹事会で報告
【 大阪 】優良個タク36人を支局長表彰
【 京都 】新法と消費税転嫁の説明会
【 大阪 】大タク労組、管理部門と親睦会
【 訃報 】前田敏子氏(惠タクシー社長)1月30日死去。享年93
 
2014年2月5日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】委任状で“議決”に備え/大阪の地域協、きょう開催/大タ協、新規構成員に対抗措置
【 大阪 】公定幅運賃は予定通り?/大阪府合同準特協
【 大阪 】公定幅は旧自動認可枠の10%に/大阪市域の下限割れ事業者
【 札幌・京都 】エムケイ、札幌でも勝訴/最高乗務距離規制訴訟
【 京都 】京都駅八条口問題で要請/個タク7団体連絡会
【 大阪 】70歳以上が16%に/大阪のタクシー乗務員
【 奈良 】公定幅運賃案、早くも「賛成」/奈良県3交通圏・準特協
【 奈良 】奈タ協、年内に一社化へ
【 大阪 】個タク譲渡譲受109件認可
【 神戸 】東阪神タク協組・事故対策協議会
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