坂本氏は、産業の成長や国民の暮らしを支える陸運３業種がコロナ禍と原油高で自助努力を超える危機に見舞われていると訴え、トラックについては燃料サーチャージによる適正な運賃や悪質荷主の一掃、タクシーとバスについては地方創生臨時交付金のさらなる支出を求めるとともに、どれほど原油が高騰しても、持続的に健全経営していける強固な制度をつくり、そこに潤沢に公的資金を投入するよう求め、「“損して得取れ”と言うが、そうした支出は必ず数年後には税収となって国に返ってくる」と訴えた。
　また、日本商工会議所や日本自動車工業会、石油連盟など各団体幹部のほか、連合の難波淳介・副会長が出席していることも紹介し、「今日着ているジャンパー（背の部分）には『エッセンシャルワーカー』と書かれているが、われわれは現場のドライバーと一心同体だ」と強調した。
自民党トラック輸送振興議員連盟の塩谷立顧問、自民党タクシー・ハイヤー議員連盟の渡辺博道会長、自民党バス議員連盟の逢沢一郎会長による来賓あいさつの後、川鍋会長が決議文を読み上げ、大きな拍手の中、採択が宣言された。

燃料費負担軽減の支援制度創設など決議
　決議は「燃料高騰分の価格転嫁のための対策の実施」「軽油引取税、ガソリン税、石油ガス税等燃料税制対策の実施」「燃料費負担の軽減に資する補助支援制度の創設」「供給量の増加によるエネルギー価格低廉化方策の実施」「高速道路料金の更なる割引の拡充」の５項目。
続いて、京都大学大学院工学研究科の藤井聡教授が「運輸研究の学者の立場としても、いま採択された決議文を全面的に支援したい」と激励の言葉を述べた。
　最後に、日バス協の清水会長の発声でガンバローコールを行った。大会終了後、公明党議員を招いての総決起大会を港区の第一ホテル東京で開催。200人が参加した。（了）
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