ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2020年7月20日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

5000両構想「できるだけ早期に到達」
 事業改革の狙いと今後のタクシー事業―
   国際自動車 西川洋志社長インタビュー

 先ごろ、事業改革の実行を宣言し大胆な取締役数の削減、本社組織のスリム化、事業子会社の統合等の諸施策を打ち出した大手事業者・国際自動車。近年では、M&Aによるタクシー事業者買収や新たな提携法人タクシー事業者の獲得などでグループの拡大にも邁進してきた。そんな中、新型コロナウイルス感染症の影響拡大で、タクシー事業も曲がり角を迎え、新しい生活様式に合わせた、これまでとは違った事業発展の方法を発見することが求められている。国際自動車の西川洋志社長に事業改革の狙いと今後のタクシー事業のあり方などについて話を聞いた。 (聞き手:植村俊郎)

―6月29日付で事業改革の実行を公表されています。役員の削減など組織体制の変更にも取り組まれるということですが、体制変更の狙いなどについてお伺いしたい。

西川 役員数の削減に取り組んだわけですが、これまでの役員の数が環境の変化に十分に対応していたのかということもあります。それは本社体制も同様です。組織の最適化を図るべく、少しスリム化するべきだなという意識は少し前からありました。
 今回の改革は、新型コロナウイルス感染症の影響拡大が一つのきっかけになりましたが、基本的には本社の下に位置する事業会社の体制を見直し、それに合わせ、特に事業会社は自主性をもって経営に取り組んでほしいということがあり、次に続く経営者を育てていくという意味でも、まずは本社と事業会社・営業所はフラットな組織にしていきましょうと考えました。そして、階層もできるだけ少なくフラットな組織の方が、今まで以上に結論が早く出せる、前に進めるようになり、その体制を作りたかったということですね。

―これまでも国際自動車グループの場合、事業会社・子会社の社長は他の大手などに比べ若い人が多かったと思いますが、組織改革で意思決定のスピードが速くなるということになかなか結び付きません。若い社長は他社の営業所長と権限としては大差なかったということなんでしょうか。

意思決定のスピードをより速く
西川
 大差ないということではなく、意思決定のスピードをより速くするということを、今度の改革で変えていかなければならないと思っています。これまでは、本社主導型から脱皮しきれていない面もありました。若い若くないというより、一人の社長がタクシー子会社7社と横浜をみるのには負荷がかかり過ぎた面がありました。そこで、今回の組織改革にあたり、経験のある人たちに社長を任せ、半分ずつ見てもらう―そんな組織の方が良いだろうということでタクシーは2社体制とすることとしました。

―タクシーの場合ですと、2社体制だと1社当たり1000両規模になるかと思います。それはそれでトップの目が行きわたらないということはないのでしょうか。

西川 それぞれの事業会社に営業所長がおり、所長たちについても、今まで以上に現場をきちんと管理し、現状を把握していってもらえればと期待しています。それによって社長が必要とする情報は必ず上がってくるものと思いますし、そうでなければなりません。社長としては営業所長、その下の管理者をきちんとまとめていくということを期待しています。
 従来、現場の社長は営業所長的な役割まで果たしていた面も多少ありましたが、今回の改革は、社長は、営業所長や管理者以下の統括、会社マネージメントに徹し、一層経営者としての意識を変えていくという側面があると言えるでしょう。

―本社機能のスリム化についても従来の9部2室体制から3部2室体制へと変更されたわけですが、その狙いについて伺いたい。

コロナ禍での取り組みから
西川
 コロナ禍が日常になってから、われわれとしてもテレワークをやったり、さまざまな試みをやってきましたが、当初は本社部門の出社人数を約3割に抑えようと取り組んできました。現在では8〜9割に戻りつつありますが。この間、部署の実情に合わせて出勤率を変え、またフレックスタイム導入もしましたし、事業会社では出番調整の実施に合わせて職員の出社数もいろいろ試しました。
 ここに至るまでの間、われわれの意識を変えていかなければと思ったのは、「9時から5時まで会社にいれば仕事をしたことになるのか」ということですね。決してそうではないと思います。いまの人数をそのまま抱えていていいのかどうかと考えると、将来的にはそうではないだろう―と、思っていたわけです。
 そういう中で、一度縮小してみて、そうした新体制の中でも支障を出さないように、できるだけ現場部門と本社部門がフラットな組織という意味でも、国際自動車の取締役が部長を委嘱されるような、そんな組織に変えてみたということで、その機能性や効率性を検証し柔軟に対応していくことが重要です。ただ、長期的にもフラットな組織であるべきだと思っています。

―直営事業会社の方針について伺いましたが、今後の業務提携会社の拡大等についてはどのようにお考えでしょうか。

西川 いままで通り継続して拡大していく方針です。3〜4月にかけて太陽自動車様、三和交通(荒川)様とか、グループ入りしていただきましたが、その流れは変わらないと思っています。

―提携先も含めた国際自動車グループ全体でのタクシーの目標保有台数なんかはあるんでしょうか。

「kmブランド」効果を再認識
西川
 以前に関東近郊で5000両構想というようなお話をしたことがあったかと思いますが、「いつまでに」という期限は切っていませんでした。これは市場の状況ということが大きくかかわってきますから、そういうものでしょう。
 今回のコロナ禍で痛切に感じたのは、当グループでも「km」のブランドを掲げていない会社が子会社にあり、その比較でkmブランドと非kmブランドの売上は顕著に違っており、改めてブランドの効果というものをわれわれ自身も再認識しました。
目標達成の期限は切っていませんが、すでに4000両ほどになっていますから、できるだけ早い時期に到達できればとは思っています。

―提携先事業者のタクシー総数とkm本体+直営子会社のタクシー総数の比率にルールはあるのでしょうか。

西川 基本的には半々くらいと考えていますが、市場動向や相手のあることですので、その時々の判断で対応していくことになります。

―事業改革協力金の支給について、その制度の趣旨などを伺いたい。

西川 例年ですと、3月に労働組合からの生産協力金を含めた生活改善要求の提示に対して回答しています。コロナ禍という問題を抱えながら、これだけ先の見えない、何が起こるかわからないという環境の中で、会社としては従来レベルでの回答をするわけにはいかないという判断をしました。ただ、臨時給は、生活給の一部であるという考えから、ゼロというわけにもいかないだろう―と。
 そういう中で、臨時給の回答はできませんでしたが、これからわれわれも会社を改革しながら新しい方向へ向かって汗を流していくので、そういうことに対して社員の皆さんにも協力をしていただきたいという意味で、「事業改革協力金」を出させていただきますという発表をしました。

―MaaSビジネス領域についてもお尋ねします。MaaSはスマホアプリなしには成り立たない事業だと思うのですが、御社として運用されているアプリにはみんなのタクシー、フルクル、kmタクシーアプリもあります。それぞれの役割分担、MaaSでは何をどう使っていくのかをお聞かせください。

単独では「フルクル」重視
西川
 一般的な意味でのアプリの運用については、当社単独ではフルクルを重視しています。フルクルについても今は当社単独での使用ですが、今後はもう少し外へも広げていきたいと考えています。「S.RIDE」を横浜で使い始めましたが、フルクルも横浜で運用していくことにしています。これをもう少し、皆さんに使っていただけるような商品に育てていきたいなと考えています。
 kmタクシーアプリについては、将来的にはみんなのタクシーのS.RIDEに統合していこうと考えています。
 また、MaaSについてですが、当社単独でMaaSプラットフォームとくっついてもあまり意味がありません。ある程度の台数が必要だと考えており、そういう意味ではみんなのタクシーと、その他の検索アプリ等とも一緒にやっていくとか、JR東日本様を含めいろいろな試みに取り組んでいますが、方向性としてはMaaS領域ではみんなのタクシーの力を生かしていければと思っています。MaaS自体がどういう形でモノになるかはまだまだ見えてきませんが、いずれにしてもかかわりは持ち続ける必要があるでしょう。

―ウィズコロナの時代になり、大企業を中心にテレワークが当たり前となり、中堅、中小企業にも広がっていくとなると人の動きは以前より少なくなる可能性があります。人の移動がなくなるとタクシーであれ、ライドシェアであれそもそも移動に対する需要が減っていくという懸念があります。

タクシー事業はいまのまま続けられる?
西川
 そう考えると、タクシーがいまのような形で永続的に事業ができるかどうか、根本的な課題として残るんだと思います。そして、コロナ感染症の第2波の危機が来ないとは言い切れません。ワクチンができるまでは、現在の生活様式が抜本的に元に戻ることはない思いますし、戻らないことを前提に対策を実行していく必要があるのが現状ではないかと思います。

―今後のタクシーの稼働予定についてもお聞きしたい。業界全体で見ると、総需要も少しずつ回復しつつあるとは思いますが、需要回復よりもタクシー業界全体での稼働復活のスピードの方が少々早いように思います。そうすると、いったん盛り返してきた日車営収もまた下がり始めることも懸念されます。

西川 皆さん様子を見ながら手探りで稼働を復活させていくということで、日車営収の状況なども確認しながら、上げたり下げたりを繰り返しながら行くということになるのではないでしょうか。各社、どのような稼働率とするか需要の波を捉えながら探っていく。柔軟に対応できるような環境を作っておく必要があるでしょう。

―そうすると、国際自動車としても需要の波動を見極めつつ、また、他社の稼働状況もみながら、自社グループにおいても出番調整などを行っていくこともあり得ると?

西川 そこは柔軟に対応していくしかないのではないか。東京アラートや緊急事態宣言みたいなことがあると経済活動が止まってしまうということがありました。そういった事態の変化には敏感に対応していく必要があるのだと思います。
 雇用調整助成金(特例措置)も10月以降、出るのかどうかまだ分かりませんが、これからは助成制度の先も考えていかなければなりません。

―バス事業の小型観光自動車事業への転換についてもお伺いします。その狙いや背景、従来の貸切バス事業との違いはどういった点にありますか。

西川 大型バス車両を維持し、長距離輸送というスタイルでは、車内は「密」にならざるを得ません。そういう環境の中で、お客様が獲得できるのかと考えると、この2月以降、一部を除いて観光(貸切)バスの仕事は大きな影響が出ています。
 観光バス事業は当社の中で、コロナ禍でのダメージとしては一番大きい。これからは集団での移動よりも、小型バスでの何人かでの旅行などに絞って方向転換をした方が良いだろうということで、バス事業の小型観光自動車事業への転換を謳っています。この事業形態は、ハイヤー事業と相通ずるところから、国際ハイヤーと互いに連携をとっていく必要があると考えています。

―20年3月期決算についてはいかがでしたか。コロナ禍の影響はどうでしょう。

西川 グループ連結で約528億円の売上で前期とほぼ同じです。2000万円くらいのプラスにとどまっています。2〜3月ではタクシー部門は前年同期の85%程度の売上にとどまっています。バス事業はこの2カ月の影響で大幅な減収となりました。ハイヤー事業では、売上で1億円程度のプラスでした。

―4月以降も厳しい状況が続いていると思います。そうした中で東タク協の本年度の事業計画には、東京都特別区・武三地区のタクシー運賃改定に関する調査・研究という項目が盛り込まれていました。国際自動車として、同地区でのタク運賃改定について、どのようにお考えになりますか。

特区・武三の運改「できるだけ早く」
西川
 それはできるだけ早くやった方が良いと思います。コロナ禍以前の問題として、キャッシュレス化が劇的なスピードで進んでおり、当社においてもその売上に占める比率は年々増加しています。決済手数料の負担は非常に大きなもので、タクシー運賃が総括原価方式で査定される中で、前回12年前の運賃改定審査時とは原価構成が大きく変わっており、決済手数料負担は重いわけです。基本的には運賃改定はやらざるを得ない状況にあると考えています。
 コロナ禍以前に、われわれはIT関係投資を相当してきています。そしてこれからもまだまだ続きます。それらも含めて、タクシー事業の構造そのものの変化も踏まえ、事業者として対応していかなければなりませんし、そうした投資にも積極的に対応する前提で改定は急いでやるべきことと考えています。

―フードデリバリーや救援事業についてはいかがでしょうか。赤字の穴埋めができるほどのものではないとも言われていますが、期待も含めてお聞かせください。

タクシーを使って生活を豊かに
西川
 貨客混載やMaaSなどさまざまなサービスが登場しています。そういう環境の変化がある中で、当社としてもいまから足腰を鍛えておかないといけないという面があります。いきなり、コロナ禍で減った売上を補完できるようなビジネスになるとまでは当然思っていません。ただ、将来をにらんで通常のタクシー運賃以外の収入源を考えておく、そのための準備という位置付けになるでしょう。
 タクシーを使って、お客様の生活をどんなふうに豊かにできるのかということはいまから考えておかないといけません。

―最後に、特にアピールしたい点などがありましたらお願いします。

西川 コロナの状況を受けて、当社の社員に対して、公共交通機関を担う一員として「コロナに感染してお客さまに迷惑をかけないという想いを強くしてほしい」ということです。
 ウィズコロナ時代には、誰に対しても等しくリスクがある。そういうことを自覚してほしいし、今回の事業改革に当たって「社内向けメッセージ」(*車内ビニールカーテンの設置、手洗いの励行、マスクの着用、感染リスクの高い場所へ行かない)を出しています。皆が責任を自覚しなくてはクラスターも発生してしまいます。社内から感染者を出さないようにということでもあります。社員及びお客さまが感染しないように会社としては、こういう対応をしますということであり、その思いを理解していただければと思います。
 今回の事業改革は、将来のグループの発展を決する重要な試金石となります。今まで通りに仕事をするのではなく、全社員が一人一人の意識改革を行い、困難を乗り越えていかないといけないと考えています。

―有り難うございました。(7月3日、港区の国際自動車本社で収録)
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No.825 7月20日号  主な内容
■巻頭人物:城 政利氏(自交総連東京地連委員長)
■気になる数字:78.0%
           都道府県別最低賃金、最高額の東京と最低額15県の格差
■トピックス
:5000両構想「できるだけ早期に到達」 
       事業改革の狙いと今後のタクシー事業―
          〜国際自動車・西川洋志社長インタビュー
:95%超が「優良」で不要論もあるが…
          〜東京タクシーセンター評価制度を検証
:「スピード抑制」「一時停止」「車間距離」
      〜事故防止のモットーを心に刻んで 日個連交通共済・渡邉康夫理事長
:<Data> 関東管内6月の原計輸送実績  〜需要上向き、回復傾向示す
:ウィズコロナ時代にレジリエンスを 
        〜安全・安心・快適・便利 今こそ、タクシーアピールの時
:新生活様式での役割を 
        〜8月総会まで兵タ協姫路支部長、西播支部長を兼務の河合利宜氏
:地方創生臨時交付金、タクシー事業への活用促進 〜近運局定例会見
:75歳超の譲渡容認には慎重姿勢 〜近運局定例会見A
:過労防止等違反の増加傾向さらに
        〜タクシー監査179件 近運局2019年度監査・処分結果
:<スポット> 大阪府福祉基金に45回目の寄付
        〜全大阪個人タクシー協会&愛のタクシーチケット
■東西往来
:貰えるものは1円でも多く / あとは業界の交渉力次第?
■この人この言葉
:松本 良一氏 / 秋田 骼=@/ 山根 成尊氏 / 北川 賢持氏
■シャッターチャンス
:「GoTo」強行の責任誰が? / 急増する食事配達員の迷惑運行
:観光で大打撃の地域は歓迎も…  / 業界で解決できぬコロナよりも
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交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
■ 管内都県に交通・観光業界の支援要請
    地方創生臨時交付金の活用など念頭に
  吉田・関運局長、次長と分担行脚

【 横浜 】関東運輸局の吉田晶子局長、飯沼宏規・自動車交通部長ら幹部は15日、定例会見を開いた。吉田局長は蔭山良幸次長と分担し、管内各県に対し観光・宿泊業界等への支援要請を開始したことなどを明らかにした。このほかタクシーによる有償貨物運送の特例実施状況や準特定地域における期間限定減車への対応方針などについて明らかにした。
 吉田氏は新型コロナウイルス感染症の拡大で4月には緊急事態宣言に伴う外出自粛要請等により交通・観光関連事業者の経営に大きな影響があったこと、5月下旬には緊急事態宣言が解除され、6月には都県を跨ぐ移動制限も解除されたものの、同事業への経営への影響は続いているとした上で、蔭山氏と分担して管内都県幹部に面会を要請し、交通・観光事業への影響に関するデータを共有した上で、支援要請を開始したことを明らかにした。
 吉田氏は「政府として第1次補正、第2次補正予算でさまざまな支援メニューを用意しているが、こうした支援が事業者に的確に届くよう、今後もバックアップしていきたい」と述べた。山梨、茨城、千葉の3県にはすでに要請済みだという。
GoToトラベル事業について吉田氏は、22日からの事業開始について赤羽一嘉国交相が発表していることに触れ、「その後、さまざまなご意見があって、政府として対応を検討中だと理解をしている(その後、東京都の除外等を決定)。交通・観光業界への支援としては重要な施策だと思っている」とした上で、「交通単独では支援対象にならない。タクシー業界においても、支援を受けるにはパッケージ商品の中に組み込まれることが必要になっている。引き続き情報入手に心がけていただき、支援対象となるよう努力してほしい」と要請した。また、7月に入って新型コロナウイルスの新規感染者が急増していることを踏まえ、感染予防対策の業種別ガイドラインの実践徹底を求めた。

〜都内のフードデリ 7332両に
 タクシーによる有償貨物運送の特例措置の実施状況について飯沼氏は、7月3日時点での管内合計では事業許可309件、対象車両数1万1761両となっていると説明した。運輸支局別では、茨城32件408両、栃木21件462両、群馬22件590両、埼玉22件536両、千葉39件1026両、東京103件7332両、神奈川58件1226両、山梨12件181両だった。
 改正タクシー適正化新法に基づく準特定地域における管内の期間限定減車の取り扱いについて飯沼氏は、「昨年同様、需要の落ち込みは解消していない。本省において期間限定減車の期限を延長する方向で検討中だ」と述べた。管内合計での期間限定減車はタクシー180両、その他ハイヤー139両。
 栃木地区の運賃改定要請(申請)事案の審査が標準処理期間を大幅に超えて遅れていることについて飯沼氏は、新型コロナウイルス対策への対応に追われて局側で審査する時間がないとか、業界側から新運賃を公示、認可されても営収激減の中でメーター改造費が出ないというようなことはなく、「審査に新型コロナは影響していない」としながらも、「あくまで審査中ということに尽きる」と述べ、明確な理由を示すことは避けた。
 6月の原価計算対象事業者輸送実績速報の数値について飯沼氏は、「4〜5月に比べて総営収は回復傾向にある」としながらも、「7月に入ってコロナ感染者数が増えており、今後については注視する必要がある」との認識を示した。
〔7月18日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2020年7月18日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】管内都県に交通・観光業界の支援要請/地方創生臨時交付金の活用など念頭に/吉田・関運局長、次長と分担行脚
【 横浜 】臨時休車からの復活、1893両に/関東管内 6月末集計
【 東京 】総需要の落ち込み、ここが底?/東タク協 5月の全社輸送実績
【 東京 】村澤氏に警察協力章/交通功労 榎元氏には警視総監賞
【 東京 】安心・安全なタクシーアピール/東タク協 JRに初の中吊り広告
【 東京 】中期計画の定量目標取り下げ/大和自交 コロナ禍で業績見通せず
【 東京 】全個協 秋田会長再任/総会運営などで地方から異論も
【 東京 】スーパーシティ法で学習会/市民会議が27日開催へ
 
2020年7月18日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】自家用有償旅客運送の実効性向上など/「タクシーの利便性向上」謳う/規制改革実施計画を閣議決定
【 東京 】感染拡大防止と社会経済活動を両立/「骨太の方針2020」も
【 東京 】需要上向き、稼働復活傾向も/東タク協 6月原計輸送実績
【 福岡 】第一交通産業 新役員体制
【 東京 】労使共同の「支給要件確認書」など/コロナ休業支援金・給付金Q&A
【 東京 】シェアエコのさらなる推進も/最先端デジタル国家創造宣言
【 東京 】トイカード「こども商品券」/東タク協三多摩支部が一括扱い
【 東京 】営収改善傾向も依然厳しく/国交省 新型コロナの影響調査
【 東京 】「GoToトラベル」延期を/新経連が申し入れ
【 東京 】先物相場は膠着模様/LPG 8〜10月CP
【 東京 】都にタクシー救援要望/全自交東京 危険手当の創設など
 
2020年7月17日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 福岡 】福岡協会が脱退、九乗協分裂/ 新会長に鹿児島・羽仁会長/組織改革、全タク連副会長枠で軋轢
【 東京 】自動車局長に秡川・観光庁審議官/国交省 21日付幹部人事
【 東京 】「感染拡大」で見直し要請/GoToトラベルで小池都知事
【 東京 】全国知事会も見直し要望
【 東京 】感染予防の「参加条件」追加/GoToトラベルで赤羽国交相
【 横浜 】感染防止「利用者へのお願い」/神タ協がプレスリリース
【 東京 】「速度抑制」「一時停止」「車間距離」/日個連交通共済・渡邉理事長
【 東京 】法人乗務員37人増、個人は大幅減/東タクセン 6月の運転者証等交付
【 東京 】需要上向き、回復傾向示す/関東管内 6月の原計輸送実績
【 東京 】km個タク第6号発車式/松本取締役「新需要掘り起こしを」
 
2020年7月15日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】法人税等、緊急時の負担軽減措置/ 持続化給付金の拡充・複数回支給など/全タク連 21年度税制・予算要望
【 東京 】特区・武三など260円/DiDi アプリ利用料の徴収開始
【 東京 】最大200億円の追加出資に合意/MoT NTT等と資本業務提携
【 横浜 】黒岩知事、フードデリ助成など回答/神タ協要請に 自動車税減免も
【 東京 】50周年で利用促進キャンペーン/東タクセン 8、9の2カ月間
【 東京 】法人の減少、18カ月連続/6月の多摩地区運転者証等交付
【 東京 】杉並交通第二を新規登録/6月のグリーン経営認証
【 東京 】50代乗務員が感染、濃厚接触者なし/日の丸交通TokyoBay
【 東京 】12月の利用者感謝キャンペーン/都個協 例年通り実施へ
【 東京 】ハイタクは自転車条例制定など/東京交運労協の対都要求
【 訃報 】森橋・山口県協会会長 79歳
【 横浜 】車停は法人4件、個人1件/関運局 6月のハイタク行政処分
 
2020年7月11日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特区・武三の運改、早期に/ キャッシュレス手数料の負担重く/国際自動車・西川社長インタビュー
【 東京 】ハイタクは19年度実績で/改善基準告示見直しの実態調査
【 東京 】4月以降の廃業、115人/東個協 5月末現在の組合員数
【 東京 】まず滋賀、兵庫の2地域で/中型自動運転バスの実証実験
【 東京 】新型コロナの影響大きく/国際自動車 連結決算
東京 】東タクセン常務理事に三浦氏
【 東京 】申請受付、9月16日から?/21年度実施の「ホワイト経営」認証
【 東京 】国交省 新たな豪雨被害
【 東京 】チェッカー 接客コンテスト中止
【 東京 】副理事長、専務理事を選任/日個連事業協組・第1回理事会
【 東京 】自交東京が都、警視庁交渉
 
2020年7月11日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】需要拡大に期待も感染不安/ タクシー利用含む地域共通クーポン/「GoToトラベル」22日スタート
【 東京 】タク等、被験者確保で協力要請/2種免所得要件緩和へ警察庁
【 東京 】「需要は戻っていない」/全自交労連・松永書記長
【 横浜 】今夏も心霊スポットツアー/三和交通 HPで抽選受付
【 東京 】8月20日に総会開催へ/三多摩地区 こどもを守るNW
【 東京 】関運局 ハイヤー新規許可
 
2020年7月10日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】中小・零細の厳しい現状を考慮/ 最賃引上げ「雇用維持が最優先」/「骨太の方針2020」原案
【 東京 】「規制改革実施計画」閣議決定へ/北村担当相「骨太と同時に」
【 東京 】「GoToトラベル」に影響なし/東京都の感染者増巡り国交相
【 東京 】社保の標準報酬月額見直し/年金機構が特例措置のリーフレット
【 東京 】車両の死角、距離感など体験/東タク協など 高齢者安全運転教室
【 東京 】「オンデマンド相乗り通勤タク」/国際自動車 KDDI等と実証実験
【 東京 】新理事長に千葉の田中氏/日個連事業協組 東京以外からは初
【 東京 】15社で車両浸水など被害/九州等豪雨 国交省集計
【 東京 】法人最大600万円/家賃支援給付金の申請開始へ
【 東京 】2月以来のUD研修/東タク協三多摩支部
【 東京 】決済端末の設置遅れ/東個協 組合員の費用負担回避
 
2020年7月8日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】市町村、都道府県に提案を/ 地方創生臨時交付金活用へ業界に要請/全タク連正副会長会議で渡辺・自民党タク議連会長
【 東京 】日交 コロナ軽症感染者の輸送開始
【 東京 】GL順守など感染予防の徹底を/国交省 全タク連などに再要請
【 東京 】九州豪雨 タクシー水没の被害も/全自交労連、情報収集急ぐ
【 東京 】豪雨被害の熊本など 車検期間延長
【 東京 】飛沫防止の助成拡大を/コロナ対策等で全自交中執委
【 東京 】対物事業委員長に吉澤氏/東京ハイタク交通共済協組
【 東京 】休業手当100%へ引上げ報告相次ぐ/自交東京中央委・夏季研究集会
【 東京 】タクシーで妊婦のおつかい/三和交通 埼玉県三芳町と提携
【 東京 】「アルコール検知器がある風景」/東海電子の写真コンテスト
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 新生活様式に沿ったタク事業模索
   4カ月ぶり理事会で大タ協・坂本会長

【 大阪 】大タ協(坂本栄二会長)は17日、3月以来4カ月ぶりとなる理事会を大阪市天王寺区のホテルアウィーナ大阪で開催した。新型コロナウイルスの感染防止で外部会場とした。理事定数44人のうち29人が出席した。3月末で退任した足立博司・常務理事の後任として着任している居島伸一参与が紹介された。
 冒頭あいさつで坂本会長は、コロナ禍への対応で全タク連を通じた国・当局への支援策の要請に触れ、「まだまだこれからも支援策を頼んでいかないといけないし、やってもらわなくてはならない」と強調。自民党大阪府連の衆参議員と懇談した際には「GoToキャンペーンの時にはぜひともタクシークーポンを発行してもらいたい」などと要望したと述べたほか、第1次、第2次補正予算で約3兆円付いている地方創生臨時交付金について少しでもタクシーのために各自治体から出していただきたいと皆さん方にもお願いに行っていただいているとし、「先日、(近運局の末満章悟)自動車交通部長、(後藤浩之・大阪運輸)支局長と懇談した時も、局としても地方創生臨時交付金について各自治体で訴えていただいているし、いつでも一緒に自治体に行くと言っていただいている」と紹介した上で、「今回、仮に陳情が実を結ばなかったとしても、役所の方といろんな形で話をするきっかけを作って、これからの地方の交通政策にタクシーの認識を強く持っていただくことで役立っていく。ひいてはライドシェア導入の問題にも対処できる礎を作ることになる」との意味合いを語った。
 坂本氏は、「いずれにしても社会経済活動と感染防止の両立を図っていかなければ進んでいかない。その中でバスや電車など他の乗り物に比べてタクシーは『密』になりにくく安全だというところを今後強く訴えていきたい。新しい生活スタイルといわれる環境ではタクシーも厳しい状況に陥る可能性もあるが、タクシーのメリットを根気よく訴えていく、ウィズコロナ、オーバーコロナ、コロナに負けない、コロナを乗り越えるという気概でやっていただきたい。現場の乗務員には換気、消毒など感染防止対策をしっかりやっていただきたい。もう一度足元を見つめ直して、何かわれわれなりに違ったタクシー営業をやっていかなければならない。皆さん方と相談し合いながら、情報もお寄せいただきながら考えていきたい。まだまだ厳しい状況が続くが、我慢しかない。長い夜だが、必ず朝が来る」とあいさつした。
 各種会議報告の後、大沼仁洪理事(大阪タックングループ)がタクシーセンターに負担金の減免の要望と経営委員会などでのIT関連情報の勉強会の強化を求めた。坂本会長は理解を示し「タクセンの件については東京との関連も見ながら話をしていきたい。ITについても経営委員長が不在のため担当副会長と検討したい」と回答した。
〔7月18日号関西版掲載〕 <Topへもどる>

2020年7月18日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】新生活様式に沿ったタク事業模索/4カ月ぶり理事会で大タ協・坂本会長
【 大阪 】12月上旬に臨時総会/大タ協 理事選出の流れ発表
【 大阪 】最賃引上げ「見送りを」/大タ協 地方最賃審に意見書
【 大阪 】近運局長との懇談会延期
【 大阪 】台当たり10万円の支援金/コロナ対応で関協が支給へ
【 大阪 】大タ協 自治体要望の成果報告
【 大阪 】ラジオ大阪でCMと番組企画/大タ協「タクシーの日」広報
大阪 】古知副会長紹介の社労士が講師に/大タ協 雇調金など支援制度説明会
【 大阪 】南部メーター検査場 剰余金81万円
【 神戸 】ばらまきより消費税等免除を/コロナ支援で小規模事業者
【 大津 】精神障害者割引の認可申請
【 大阪 】関空運営協理事会 予算案など承認
【 京都 】安全予防対策で意見集約/京タ協交通委 HPで周知
【 神戸 】運賃格差解消、市との連携で成果/兵タ協 河合・姫路支部長
【 神戸 】地方協会「風通しの良い組織に」/兵タ協・大久保理事
【 京都 】京都タク 遮蔽カーテンの設置開始
【 京都 】夏の交通事故防止府民運動 21日から
大阪 】一番 住所変更届
 
2020年7月17日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】過労防止等違反の増加傾向止まず/近運局19年度監査・処分結果/タクシー監査179件
【 大阪 】123社・5248両に拡大/近畿管内のフードデリバリー
【 大阪 】地方創生臨時交付金の活用支援/近運局も働きかけ 定例会見で説明
【 大阪 】譲渡譲受の年齢制限緩和で質疑/自交部長は慎重姿勢
【 京都 】「GoTo」効果に懐疑的/京都業界 乗務員の意識改革も
【 京都 】休業前の稼働水準確保/営業再開のユニオン
【 神戸 】乗務員感染で営業所の休業必要?/コロナ感染再拡大で中小危惧
【 神戸 】タク事業に求められる防災対応
【 大津 】守山市が「こども未来商品券」/タクシー2社も協力
【 徳島 】タカモリ第一交通で運用開始/電脳交通の自動配車システム
 
2020年7月15日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「直感として潰れると思った」/外出自粛で大タ協・照屋副会長
【 大阪 】フル稼働でコロナ禍前に戻る/珊瑚G DiDiは契約解除
【 東京 】大阪市域など260円/DiDi アプリ利用料の徴収開始
【 神戸 】休業要請外支援金の創設など/兵タ協 公明党県本部に要望書
【 神戸 】新規登録の激減など報告/兵タクセン 登録諮問委
【 大阪 】問われるコロナ禍対応/大タ協理事会前に 坂本理事
【 大阪 】マスターコンテストの近畿大会/全大個協組 今年は11月開催?
【 大阪 】府福祉基金に恒例の寄付/全大個協会&愛チケが45回目
【 大阪 】「ごちCREW」8店舗に拡大/日交・関西Gのフードデリ
【 大阪・神戸ほか 】抗ウイルス・抗菌コーティング/MK西日本Gが新たな感染防止策
【 大阪 】北新地街頭指導 中止
【 大阪 】8月3日に幹事会/大阪ハイタク連合会
 
2020年7月11日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪・京都 】「手数料」導入で利用中止も?/DiDiアプリ 京阪の事業者
【 大阪 】委員会統合と後任人事/大福協 廃業・譲渡などで対応
【 大阪 】大タ協 理事会前に雇調金説明会
【 大阪 】9月末で方向性再考/小豆島タクG 大幅減車も?
【 大阪など 】「GoToキャンペーン」/歓迎の一方で感染拡大懸念
【 神戸 】臨時休車からの復活など
【 神戸 】週末のパート乗務希望も/神戸・阪神間 求人応募が増加
【 大阪 】「解雇・雇止め3万人」/タク業界がセーフティ機能を
【 和歌山 】「タクの日」キャンペーン/和ハ協も中止へ
【 大阪 】ナショナル労組 13日に夏季一時金/今期末まで組合費徴収停止
【 京都 】「観光貸切」「空港定額」運行/高速タク 8月から再開へ
【 神戸 】神戸エムケイが大型車両導入
【 大津 】近江タク 迎車料金全廃へ
【 京都 】弥栄自 買い物代行の料金変更
【 大阪 】都島自動車労組委員長に田中氏/書記長は竹島・元委員長
【 神戸 】神戸相互G 役員変更届
【 京都 】「夢コスモス園」の定額運賃申請
【 京都 】新生 役員変更届
【 大阪 】狩野観光 4社から13両譲受へ
【 大阪 】國際タク40両→珊瑚交通 申請
【 大阪 】近運局 乗車拒否で処分
 
2020年7月10日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 神戸 】休業要請事業者並みの支援が必須/国交省ヒアリングで兵タ協・吉川会長
【 大阪 】苦情件数減も、比率は変わらず/85カ月ぶり一水会で報告
【 大阪 】大タクセン 西岡会長ら再任
【 大阪 】自治体予算獲得へ議論を/大タ協 久々開催の理事会に期待
【 大阪 】利用促進キャンペーンなど/協会は要望とアピールを
【 神戸 】兵タ協理事・監事候補選出へ/神戸・阪神間支部 管理委設置
【 京都 】MaaS参画の伏線にも/高速の観光事業引継ぐ加茂タク
【 和歌山 】和タ協 7月会費免除/「タクの日」キャンペーンは中止
【 神戸 】経営者・管理職向けセミナー/兵庫交通共済 10月開催へ調整
【 大阪 】低営収の乗務員がさらに落ち込み/長期休業で「モチベーション低下」
【 神戸 】タク事業者への活用など回答/兵庫県 臨時交付金などで永和に
【 京都 】都タク その他職員は陰性
 
2020年7月8日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 京都 】高速タクシーが規模縮小へ/生き残り賭け「大胆に減らす」
【 京都 】想定下回る規模でようやく開始/舞鶴市の共生型MaaS実証実験
【 東京 】地方創生臨時交付金の積極活用を/全タク連正副会長会議で自民議連会長
【 神戸 】もともとアプリ配車は少数で/DiDi撤退の姫路地区「影響なし」
【 大阪 】「まだ20%程度少ない」/営収回復も一部は運改効果
【 京都 】「五山の送り火」観光プラン 中止
【 神戸 】休業要請外支援金は「財政上、困難」/兵タ協要請に自民党県議
【 大阪 】実効性薄いコロナ支援に注文/壽タクシー・浦木山社長
【 京都 】都タク コールセンター職員が感染
【 神戸 】安心・安全PRと若年乗務員確保/全自交兵庫・北坂委員長
【 和歌山 】有田交通が2営業所廃止へ
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