ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2015年7月13日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信
白タク配車の新たな動き
  世界中で加熱する抗議行動の一方で
      「敵」は欠点改善の取り組みを始めた…

 米国内でウーバーに次ぐシェアを持つとされ、日本の楽天が360億円の出資を行ったIT系配車サービス事業者・リフトのジョン・ジマー社長が4月に来日し、新経済連盟(代表理事=三木谷浩史・楽天会長兼社長)の会合で日本上陸の意欲を表明し、新経連そのものもこれに呼応するかのように、政府・自民党に対し、次々に道路運送法改正による白タクサービス合法化要望を繰り返している。これに対してタクシー業界側は6月の全タク連総会で白タク絶対反対の決議案を採択し、白タクの危険性、問題点を指摘した。
 そんな中、海外からの報道等によると、利用者の安全性確保など白タクの問題点、課題を解決すべく、白タク配車サービス事業者側もその欠点を改善しようとする動きが出てきたようだ。海外報道等を引用しつつ、一連の動きを紹介してみたい。

 ここ1年半ほどの欧米を中心としたウーバーやリフト等による現地のタクシー業界や規制当局(国や州政府、自治体など)との摩擦のあらましについては別表(略)のように全タク連がまとめている(7月8日の正副会長会議に報告)。
 最も記憶に新しく本紙でも報じた例では、6月25日にフランス国内でウーバーの違法営業に抗議する正規タクシードライバーらによる全国的な抗議行動で、白タクドライバーへの暴行、車両放火などほぼ暴動と言って良いレベルの騒動に発展している。フランス国内ではウーバーによる白タク配車サービスは法令違反とされ、ウーバーフランスの幹部2人が警察当局によって逮捕されており、白タクを禁ずる法令の是非をめぐってウーバー側も提訴、9月には憲法裁判所の判断が示されるという。
 ウーバー側は、乗客やドライバーの安全が確保できないとして、白タク配車サービス(ウーバーポップ)の提供を憲法裁の判断が出るまで停止すると発表している。フランスのタクシードライバーらの主張は白タクサービスが「自らの生活権を侵害する」と非常に率直なものだが、欧米各国でも日本同様、「白タクは安全か」ということが本質的な議論の的になっていると言える。
 実際に、別表にもあるように米国やインドでは白タクドライバーが女性乗客へのレイプ事件を引き起こしたりした例があり、インドでは住民らの抗議行動により営業停止措置が取られたりしている。このように利用者にリスクを負わせることの問題意識はタクシー業界や行政にとどまらずサービスを提供する側にもあり、問題を放置すれば、タクシー業界や規制当局からの糾弾に説得力を持たせるとの危機感はやはりあったようだ。

自家用ドライバーの“通勤費補助”
 最初に紹介するのは、米・グーグルがイスラエルで展開しようとしている新サービスだ。7日付での現地からの報道等によると、同社が新たにカーシェアリングサービスに参入するのだという。近く実証実験を開始する。グーグルは2013年に約10億ドル(約1230億円)で買収した地図アプリ「ウェイズ」を利用する自家用車のドライバーと、そのドライバーの仕事先と同方向に向かう人のマッチングサービスを新アプリ「ライドウィズ」で行うというものだ。
 ウーバーが各国でタクシー業界や規制当局との摩擦を引き起こしていることから、グーグルではその二の舞を避けるため、ウェイズを使用するドライバーの通勤の行き帰りの同乗者のマッチングだけにサービスを限定する。したがって、利用者が乗車できるのは1日2回まで。乗車の対価はガソリン代相当と走行距離に応じた車両等の損耗率を指数化した分に限定し、アプリが算出してくれるという。
 相乗りを提供するドライバーには利益を生じさせない建前になっており、日本国内にある自家用自動車有償運送をより厳格化したようなイメージだろうか。「業」としてではなく、通勤経費の補助的な位置づけとすることで、タクシー業界からの反発をかわそうとする狙いのようだ。

子どもに限定した白タク配車
 2番目に紹介するのは、白タク配車サービスの本場米国西海岸発だ。米国内では、ウーバー、リフトなどのほかにも、同様のサービスが提供されており、白タク配車同士の競争も激しい。両者に続く事業者に「サイドカー」という配車サービス提供アプリがあり、今回紹介する新サービスは、サイドカー創業者のニック・アレン氏が作り上げたもので、主にサンフランシスコ周辺で利用者の支持が広がっているという。
 サイドカーの利用者には白タクサービスを子どもの学校等への送迎に利用する人が多く、子どもが1人でも安心して乗車できるサービスはどうすれば実現可能か―というのが発想の原点だという。不特定多数のドライバーが自由にサイトへ登録し、利用者にサービスを提供する白タクビジネスでは、一般的なタクシーよりも誘拐やレイプなどの事件を防ぎにくい。そこで、アレン氏は子ども送迎に特化した白タク配車サービス「シャドル(Shuddle)」を設立することにした。
利用者は子どもの乗車に限定したもので、保護者の助けなしに1人でクルマに乗れることが条件とされ、さらに身長4フィート9インチ(約145センチ)以上または8歳以上に限定している。ただし、両親・保護者の同乗は許される。前日までに予約し、専用アプリで乗車場所、降車場所を指定すると見積もり運賃が提示され、あわせて迎えに来るドライバーの情報等も示される仕組みだ。

「安全性」確保の新たなビジネスモデル
 運賃はウーバーより15%程度高いが、タクシーより10%程度安いとされ、このほか運賃とは別に月額9ドル(約1100円)の会費を払う。損害保険も適用され、賠償責任にも配慮されているという。白タクドライバーは犯罪歴や交通事故歴などの経歴をチェックされた上、利用者が子どもであることから、ベビーシッターや乳母、教師など子どもに関係する職歴を過去に2つ以上持っていることを採用条件としており、この結果、すべてのドライバーは女性だという(男性の雇用を拒否しているわけではないが、条件に合う人は結果としてすべて女性だったようだ)。働く女性の側から見ても、送迎は朝夕の通学時間帯等が中心でしかも相手は子どもなので、安心して働けるというものだ。報道では、ウーバー等で問題にされた「安全性」の確保に新たなビジネスモデルで挑戦した例として注目されているとしている。
 このように、個々の事業者がそれぞれのサービスの中で、サービス内容を煮詰めることで、現地のタクシー業界や規制当局との摩擦回避に苦心したり、利用者の支持を拡大するための工夫は常に行われている。業界による白タク絶対反対の運動も盛り上がりつつあるが、ライバルも日々進化している。

完全自動運転車による配車サービス
 一方、もっと大きな流れとして本紙でも注目している動きがウーバーによる、マイクロソフト社の地図技術部門の買収の動き。自前の地図技術を日々進化させることで配車時間を短縮するということは当然ながら、そもそもウーバー自身が自動運転車の開発に意欲を持っているとされ、また、完全自動運転には地図関連技術は不可欠な要素であること。
 こうした背景を考え合わせると、白タク配車サービスと完全自動運転車は非常に親和性が高いという点に思い至る。そもそも、完全自動運転車の開発は既存自動車メーカーとグーグルをはじめとするIT系事業者の主導権争いの観もあり、ウーバーの動きや、先述した完全自動運転車開発のトップランナーであるグーグル自身のイスラエルでの実証実験などの動きから、将来的には完全自動運転車による配車サービスがビッグビジネスに成長する予感もしないではない。
 その時点で仮に法的に白タクが排除されていたとしても、タクシー事業は完全に装置産業の一部となり、既存タクシー事業者による運行管理、労務管理のノウハウという優位性は失われ、資金力のみが生き残りの鍵を握るという時代が来る可能性をある程度想定しておく必要があるかもしれない。(了)
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No.591 7月13日号 主な内容
■巻頭人物:富田 和孝氏(日の丸交通社長) 
■気になる数字:12円・15円・16円/2012年以降の最賃引上げ額(全国加重平均)
■トピックス
 :白タク配車の新たな動き〜「敵」は欠点改善の取り組みを始めた…
 :設置要綱見直しは〜大阪市域交通圏、特定地域指定後のシミュレーション
 :命ほど大事なものはない〜日個連交通共済協組・野嵜正彦理事長
 :「東京スタンダード」なら地方はさらに疲弊〜日の丸ハイヤー・暮部光昭社長
 :初乗り30%、近距離利用が主流〜東京タクセン・利用者モニター調査
■スポット
 :全タク連、専門委員長・特別委員長に委嘱状
 :北新地自主街頭指導、午前零時まで延長〜大タ協・古知副会長「有志で実施」
 :特区・武三の総需要、一転マイナス〜東タク協・5月全社輸送実績
 :近運局 金指・新自交部長〜個人タクシー幹部の来訪受け懇談
■東西往来:圧勝も。後味は… / 「活性化の原点」へ襟正す
■この人・この言葉:清水 始氏、又野 己知氏、浦木山 峰壽氏、金指 和彦 
■シャッターチャンス
 :あれよあれよで外堀は埋まってる / ムード先行のライドシェア事業
 :「白タク阻止」でもまとまれぬ / 運賃競争の本家はやはり
■アラカルト:<内外交差点> 地方分権という名の「おれ集権」は御免   坂本 篤紀氏@
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
 「乗務員不足」につけ入る白タク
   東京五輪対応で「短期労働者」など提起
      東タク協・労務委員会で武居副会長

【 東京 】東タク協・労務委員会(清水始委員長)は8日、総会後初めての会合を開き、副委員長、常任委員およびサービス改善対策委員会委員の選出、さらに改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の実施について協議した。同委員会メンバーは支部推薦委員など合計41人で、このうち4人が新任となった。
 武居利春・担当副会長は、ウーバーや楽天出資のリフトによるライドシェアについて「情勢の進展は想像以上に速い。業界として与野党のタク議連などに説明し、何とか理解していただいたが、これで終わりではない。来年の通常国会に向けて白タク解禁の法改正を目論んでくるはずだ」と危機感を示し、「東京オリンピック・パラリンピックで(タクシーの)需要は必ず増えてくるが、われわれは乗務員不足からクルマを増やすことができない。彼らはそこを突いてくる。これまでのようにただ反対だけではダメだ。乗務員不足対応に何らかの措置を考える必要がある」とし、「短期労働者の可能性や、助成金などについて厚生労働省、東京都などに問題提起したい」と述べた。
 また、清水委員長は「(ウーバーやリフトについて)勉強しなければならない。知らなければ闘えないが、われわれには労使の強いパイプがある。これまで以上に労使関係を緊密にし、お客様に信頼されるタクシーを目指す必要がある」などとあいさつした。

〜ストレスチェック義務付けで説明
 改正労働安全衛生法に基づくストレスチェックは今年12月から50人以上の労働者を使用する事業所に実施が義務付けられる。労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止、労働者自身のストレスヘの気づきを促す、ストレスの原因となる職場環境の改善に繋げる―を目的とし、事業所内の衛生委員会などで実施方法などについて調査審議し、その結果を踏まえて実施規程を定めて労働者に説明、医師(実施者)などがストレスチェックを行う仕組み。医師は結果について直接労働者本人に通知、高ストレス者と選定された際には面接指導が必要で、事業者は場合によっては労働時間の短縮や時間外労働の制限、深夜業の回数の減少などの就業上の措置を講ずる必要があるとされる。
 委員会で選任された副委員長、常任委員およびサービス改善対策委員会推薦委員は次の各氏。▽副委員長=山田能成(盈進自動車)、中澤睦雄(互助交通)、松本良一(国際自動車城南)=サービス改善対策委員会委員、小宅肇(府中観光交通)、三田茂(グリーンキャブ)、廣瀬則郎(京王自動車)▽常任委員=鈴木繁之(帝都自動車交通)、川邉博道(日の丸交通)、櫛引立二(大輝交通)、椿啓彰(明治自動車)。
〔7月13日号関東版臨時号掲載〕  <Topへもどる>

2015年7月13日臨時号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「乗務員不足」につけ入る白タク/東京五輪対応で「短期労働者」など提起/東タク協・労務委員会で武居副会
【 東京 】「政府への影響力拡大」を自負/新経連「政策提言で成果」
【 横浜 】法人優良事業者104社を公表/神奈川タクセン・14年度評価
【 横浜 】健康・労務管理など重点に/関運局「夏季輸送安全総点検」
【 横浜 】LPG車の環境性能、再評価を/神奈川スタンド協・宇佐美会長
【 東京 】関運局、譲受の個タク66人に認可書
【 東京 】10年継続の2社を永年表彰/6月のグリーン経営認証
【 宇都宮 】労働者の総力あげて白タク阻止/自交東京・夏季研修会で城委員長
【 東京 】ハイタク安全衛生推進大会/14日、都内6労基署が主催
【 東京 】「子ども霞が関見学デー」に初出展/全タク連、UDタクなど展示
※神奈川タクセン・2014年度優良事業者一覧
 
2015年7月11日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】環境変化に遅れを取らぬよう/「白タク」解禁問題に危機感/決算報告会で国際自動車・菅原社
【 東京 】「シェアリングエコノミー」で質疑/国交相「定義含め慎重に検討」
【 東京 】違反路上喫煙で清掃活動/東タク協・乗務員指導委
【 新潟 】反対派の陳述には「別の意図」が/新潟公聴会出席の都タク・高橋社長
【 横浜 】横浜市内の心霊スポットめぐり/三和交通が期間限定運行へ
【 東京 】今年度は会費徴収ゼロに/東京タクシー防犯協力会・総会
【 横浜 】車停は法人19件、個人7件/関運局・6月のハイタク処分
 
2015年7月10日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】道運法改悪阻止へ議連、国交省と一体/新経連と「長い闘い」へ結束訴え/全タク連正副会長会議、二種免の要件緩和は要望へ
【 東京 】特区・武三の総需要、一転マイナス/東タク協・5月全社輸送実績
【 東京 】整備管理者技術部会を新設/チェッカー営業委の陣容決まる
【 新潟 】公取委に協力の3社が反対意見/特定地域指定めぐる新潟公聴会
【 東京 】連結売上高460億2800万円/国際自動車14年度決算
【 宇都宮 】中労協、15年春闘を総括
 
2015年7月8日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】条件厳しくも4.5%増確保/8グループが前年同月比でプラス/6月の都内無線配車実績
【 東京 】女性乗務員の新サービス/国際自動車「買い物サポート」など
【 東京 】1〜5月のタクシー事故は9%減/警視庁集計、目立つ千代田・中央・港
【 横浜 】ハイタク事故で死者2人/関運局「春の交通安全運動」
【 サンフランシスコ 】ウーバー、仏での白タク配車中止
【 東京 】NV200タクの無料チケット/日産自動車が都内で宣伝活動
【 東京 】事前試験を突破口に新規許可を/全個協関東支部・代議員会
【 シンガポール 】シンガポールのアプリ業者が増資/筆頭株主はソフトバンク
【 東京 】「白タク行為合法化」を断固阻止/ハイタク労組代表者会議が決議
【 東京 】乗務員負担撤廃で妥結/日の丸交通労組・15春闘
【 東京 】個人情報管理で賠償付保/東京無線協組・理事会
【 東京 】「戦艦大和の故郷」呉市をPR/東京交通興業がラッピングタク
 
2015年7月4日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】初乗り距離短縮運賃、本格普及へ/関心のある地域で実証実験/「新しいタクあり方検討会」WGが素案
【 東京 】厚労省が最賃引き上げに意欲
【 東京 】京浜交通圏など11地域/特定地域指定を運輸審に疑問
【 東京 】国際自動車G、新役員体制
【 福岡 】第一交通産業、新役員体制
【 東京 】夏の交通事故ゼロへ対策徹底/東京交通共済・事故防止対策委
【 東京 】小委員会の設置も検討/東タク協・交通事故防止委員会
【 東京 】月額会費950円に値上げ/都個協・定時総会で承認
【 東京 】残余財産の分配基準変更/東旅厚年基金・代議員会
【 東京 】事故防止のDVDを視聴/東個交通共済・理事会
【 横浜 】大同交通(23両)→ヒノデ第一交通
 
2015年7月3日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】次期通常国会に向け議論開始/シェアリングエコノミー活性化/「日本再興戦略改訂2015」を閣議決定
【 東京 】貨客混載、福祉有償運送の拡大など/規制改革実施計画を閣議決定
【 東京 】FBで利用者向け情報発信も/東タク協、太田・広報委員長
【 ニューヨーク 】マイクロソフトの地図関連技術/ウーバーが買収、時短配車等に活用
【 ロスアンゼルス 】自動運転車の公道走行テスト/米・グーグル「完全自動」を想定
【 東京 】最賃引き上げへ議論開始/中央最賃審が初会合
【 横浜 】UD車両、すでに目標の3分の1/神タ協横浜支部。導入事業者連絡協
【 東京 】関運局交通政策部長に澤井氏
【 東京 】私鉄東ハイ労がボウリング大会
 
2015年7月3日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】日の丸・共同無線が業務提携/日の丸無線、9社加入で1429両に/富田和孝社長「タクシー2000両目標」
【 東京 】無線車輌2000両の早期実現/チェッカーG幹部が共同会見
【 東京 】多摩大学の特別ゼミに協力/三幸自動車、差別化策でUD車紹介
 
2015年7月1日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 横浜 】タク事業の適正化・活性化を推進/特定地域指定「不同意」後のフォローも/関東地方交通審・政策推進部会、15年度重点施策
【 東京 】公述人は賛成5氏、反対3氏/7日の新潟公聴会、運輸審が選定
【 東京 】営自格差見直しの増税反対など/全タク連、16年度税制改正要望
【 東京 】自家用有償運送の反省に立って/「白タク」巡り日立自交・佐藤社長
【 東京 】自動運転具体化へWG設置/国交省等検討会、実証へステップ
【 横浜 】「交通政策部」「観光部」新設/関運局、組織再編で臨時会見
【 東京 】プロパン6年ぶり400ドル割る/LPG7月CPも下げ
【 パリ 】仏ウーバー幹部逮捕/白タクと捜査妨害容疑
【 東京 】実用興業、14回目の接客コンテスト/銀座乗禁ルールのテストも
【 東京 】日個連交通共済協組・理事会
【 東京 】アルコール検知器の業界団体発足/「検知器協議会」国内17社が加盟
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■ 環境変化への対応を考える「6年」
    関大・安部教授&日交・澤社長、延長含む「特定地域協」の意味

【 大阪 】大阪市域交通圏準特定地域協議会の安部誠治会長(関西大学社会安全学部教授)は10日、交通労連関西地総ハイタク部会(小川敬二部会長)の2015労使セミナーで講演、IT白タク配車や自動運転車の実用化など環境変化を前に、タクシー業界は「もっと議論すべきことがある」との問題意識を示した。これを受けて講演後の懇親会であいさつした日本交通の澤志郎社長は、1回限りの延長を含む特定地域の指定期間「6年」は、「その後のタクシー」を考えるための期間だと指摘。「(進化論の)ダーウィンは『強いものが生き残るのではなく、環境の変化に対応できたものが生き残る』と言ったとか。タクシー、バス、トラックが生き残ることを祈念する」と述べた。
 「これからの大阪のタクシー事業の課題」をテーマに講演した安部氏は、海外の主要都市のタクシー事情を交えて規制緩和から再規制の流れを振り返るとともに、現在は「期限付きの1国3制度」となっていると解説した。大阪市域準特定地域協議会の感想では、「1年前は私を会長にするかしないかで一悶着あったが、弁護士20人が構成員となり、手続論から入って来るなど、非常に違和感を持った」と述べた。その上で、今後の人口減少社会、高齢化、ITとグローバル化の中の新規参入、遅くとも10年後には運転者のいない自動運転車が一般道を走るという変化の中で、「今議論されている運賃や労働条件の改善の問題などは飛んでいきそうなほど、タクシー業界100年の歴史で、大きな転換期を迎えている。会長をしていて、もっと議論すべきことがあると思う」と語り、ウーバーをめぐる各国の反応ぶりや韓国の「タクシー発展法」について紹介した。
 懇親会では澤社長が、「安部先生が言わなかったことが頭に浮んだ。特定地域は指定されて3年、1回延長されて6年、ではその後どうなるの?ということ。しかしその答えも用意されており、ウーバーとかITの仕組みができてきて自動運転、ロボットタクシーも出てくる。タクシーやバスだけでなくても移動できたら良いじゃないかと。6年先を考えてもどうなるかということもあるが、『それを考えるための(特定地域指定)6年でもあり、それは皆さんの力量ですよ』と(問いかけられていると)思った」と感想を述べ、安部氏は「その通り」と応じた。
 セミナーではこのほか、改正労働安全衛生法施行で12月から従業員50人以上の事業場に義務づけられる「ストレスチェック」の解説があった。
〔7月11日号関西版掲載〕<Topへもどる>

2015年7月11日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】環境変化への対応を考える「6年」/関大・安部教授&日交・澤社長、延長含む「特定地域協」の意味
【 神戸 】「郵送申請」容認の方向/姫路で登録制度説明会
【 奈良 】会議の位置付けと協力金で紛糾/奈良市の駅前広場使用協議会
【 大阪 】「女性乗務員確保」などテーマに/大タ協「タクの日」催しに小野部会長
【 大阪 】全福協、組織・配車センター合同委
【 大阪 】関協、営業委と特別委
【 訃報 】横山末松氏(京聯自動車元社長)10日死去。83歳
【 大津 】インバウンド施策で勉強会/滋賀業界と運輸支局が月1回
【 奈良 】地理講習テキスト作成のWG/登録制度に向け奈タ協
【 神戸 】丹波・但馬両支部合同で/兵タ協UD研修、22人受講
【 大津 】金指、阿部両部長が滋タ協訪問
【 大津 】滋タ協、16日にNV200試乗会
【 大阪 】鳩タクシー、住所変更届出
【 和歌山 】純正タクシーが事業廃止
【 大阪 】近運局、1社車停処分
 
2015年7月10日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】北新地自主街頭指導、午前零時まで延長/大タ協・古知副会長「有志で実施」表明
【 神戸 】「日の丸ガールズ」8月稼働
【 東京 】適正化・活性化特別委員長に川野氏/全タク連・正副会長会議
【 大阪 】敵は黒船超えた「エイリアン」/白タク問題で日本城タク・坂本社長
【 奈良 】乗り場等の維持管理費負担俎上に/きょう奈良市の駅前広場使用協議会
【 京都 】14日に定例会と講習会/京都渉外担当連絡会
【 東京 】京都市が2年連続世界一/米誌の観光都市ランキング
【 大阪 】大運支局、6月の苦情58件
【 神戸 】指導規定の特別街頭指導/8月初めに実施へ
【 神戸 】6月の新規交付は52件/兵サセン・運転者証交付状況
【 大阪 】ニュー岸交5両→南タク、申請
 
2015年7月8日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】議決権行使のあり方は当局と相談/大タ協・三野会長、特定地域指定後の課題整理
【 大阪 】大タ協の組織率78.2%に/車両数ベースでは83.8%
【 神戸 】法人70社のほか個人も登録/神戸市のプレミアム商品券
【 大阪 】個タク幹部の来訪受け懇談/近運局 金指・自交部長
【 大阪 】府下全域「交通死亡事故多発警報」
【 大阪 】高齢者事故は減ったが二輪が急増
【 奈良 】地理テキスト作成のWG初会合/登録制度に向け奈タ協が10日
【 京都 】全京・岩垣副理事長が辞表/全個協近畿支部等の役職も退任へ
【 サンフランシスコ 】ウーバー、仏での白タク配車中止
【 シンガポール 】シンガポールのアプリ業者が増資/筆頭株主はソフトバンク
【 和歌山 】外国人旅行客対応に注意/和個協・和田理事長
【 奈良 】自交なら、書記長に星山氏
【 大阪 】いくたま夏祭りで交通規制/11・12両日、神社周辺と谷町筋など
【 大津 】地域公共交通人材育成研修会/滋賀運輸支局と県が9日
 
2015年7月4日号 関西版ニュースヘッドライン
【 大阪 】京和タクシーの深夜割増廃止を認可/「割引」車両27%で終息/残り5社は新基準でハードル高く
【 大阪 】白タク阻止と二種免緩和要望に矛盾/交通労連・小川ハイタク部会長
【 東京 】大阪市域交通圏など11地域/特定地域指定を運輸審に諮問
【 東京 】神戸市域の公聴会は8月7日
【 京都 】京都進出で京タ協を表敬訪問/日本交通・林副社長ら
【 大阪 】全大個協会専務理事に平松氏
【 神戸 】外来開始でタクシー乗り場も/新設の尼崎総合医療センター
【 大阪 】大阪市のプレミアム商品券/タクシー7社が参加店舗登録
【 京都 】歩道拡幅工事休止、流入規制も/祇園祭の四条通渋滞緩和で京都市
【 大阪 】「話にならないが、議論には参加」/壽タクシー・浦木山社長
【 金沢 】近鉄タク労組が役員研修会
【 京都 】ヤサカ1両→第二ヤサカ、認可
【 大阪 】大タク、役員変更届
【 奈良 】三都交通・竜田タク、代取交代
【 大阪 】近運局、駐停車違反等で3社処分
 
2015年7月3日号 関西版ニュースヘッドライン
【 大阪 】スマホ配車機能付加して新展開/「大阪タクシー無線センター」スタート
【 大阪・京都 】関協チケット、京都府下全域で/京交信との提携スタート
【 東京 】シェアリングエコノミー活性化/改訂日本再興戦略を閣議決定
【 神戸 】特定地域協で適正化の腹案は?/兵タ協・吉川会長発言の反応
【 大阪 】8月に宮城県内のBRT視察/自交大阪、地域公共交通の調査研究
【 大阪 】70歳以上が19%、5000人に迫る/大タクセン運転者証等交付状況
【 大阪 】ベスト交通、車両大幅入れ替え/市域先行、河北含めて来春完結
【 京都 】八条口ショットガンの待機場/京都市、提供期間等細部はこれから
【 神戸 】改訂指導規定の特別街頭指導/兵サセン、個タクの周知遅れ延期も
【 京都 】話題の茶室披露でVIP輸送/京都市個人、理事長が陣頭配車
【 京都 】府警中京署が事故防止研修会/10日開催、タクシー事故多発で
 
2015年7月1日号 関西版ニュースヘッドライン
【 大阪 】「白タク断固阻止」を緊急決議/近畿ハイタク協、和ハ協の加入は継続審議に
【 大阪 】近運局自交部長に金指和彦氏/阿部氏は新設の交通政策部長に
【 神戸 】公聴会では「全会一致」を強調/特定地域指定で兵タ協・吉川会長
【 大阪 】管内の事前試験申し込みは20人/全個協近畿、譲渡譲受促進に期待
【 大阪 】「白タク阻止」法個も連携
【 京都 】「ママサポートタクシー」/八光第一交通が8月運行開始
【 大阪 】監査、処分件数とも大幅増/近運局14年度監査・処分状況
【 京都 】京都2社のうち1社は取り下げ/滋賀交通G、深夜割増廃止申請
【 大阪 】7月の街頭指導日程
【 京都 】八条口のトイレ設置など/個人団体連絡会が京都市に要望
【 大阪 】7月から関空〜大阪駅24時間バス
【 大阪 】交友会共済が合同評議員会
【 大阪 】高齢化で組織維持困難に/嘱託急増、大阪市域の労組
【 大阪 】解決金1万円など/大宝タク労組が春闘妥結
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