ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2013年4月15日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

安全コスト反映、事後チェックの実効性は?
   貸切バス運賃・料金制度見直しのポイント

 国土交通省は2日、バス事業のあり方検討会の中に設けられた「貸切バス運賃・料金制度ワーキンググループ」の最終報告書をまとめた。同WGやバス事業のあり方検討会、高速ツアーバス等の過労運転防止のための検討会、自動車運送事業者に対する監査のあり方に関する検討会は、いずれも昨年4月29日に関越自動車道で発生した高速ツアーバスの事故に端を発して設置されたものである。これら検討会等の最終報告等を踏まえて同省では2日に「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」を発表している。本稿では、一連の対策の中でも自動車運送事業の他のモード、とりわけタクシーにもその考え方の一部に通じるもののある運賃・料金制度の今後の部分を重点的に紹介することにした。

運賃・料金を巡る現状と課題
  本WG設置の背景については、報告書そのものから引用すれば、「昨年4月29日に関越自動車道において、多くの痛ましい犠牲者を出した高速ツアーバスの事故が発生した。この事故により、高速ツアーバスの業態そのものに関する根本的な問題点が明確に浮彫にされたほか、旅行業者からの発注を受けて運行を行う貸切バス事業者について、運賃・料金制度も含めたビジネス環境面で早急に改善を図るべき課題があることが改めて示された」とされている。
 兼業事業者を除けばタクシー事業者にはややなじみの薄い、その貸切バスの運賃・料金制度だが、現行制度は概ね次のようになっている。
 平成12年2月、タクシーに先行すること2年早い規制緩和により、運賃制度は認可制から事前届出制に変更された。各地方運輸局等により公示された運賃・料金の額については、行政による変更命令の対象とならない範囲を設定しており、これが通称「公示運賃・料金」と呼ばれるものだ。
 規制緩和される平成12年2月1日の前日の認可・運賃料金を基準として、上限15%、下限25%、天地40%の幅を、また、料金については基準額から下限10%までが、タクシーで言うところの「自動認可運賃」に相当し、事前の届出だけで自由に変更できる範囲とされた。運賃の天地40%は相当幅があるという気がするが、基準額から下へは15%なので、タクシーとの違いは5%分相当になる。
 また、基準額そのものについては規制緩和前日の運賃・料金額とされているが、これは平成3年に改定された額から変わっていないというから、約10年前の水準そのものということになる。基準額をいじらないことで実質「値上げはさせない。しかし、値下げ方向には自由化する」という意味では、タクシーと事情はあまり違っていないと言え、それは当時の時代の空気を反映したものとも言えるだろう。
 そもそも現行の貸切バス運賃・料金は「時間制運賃」「キロ制運賃」「時間・キロ選択制運賃」「行先別運賃」とやや複雑な嫌いは否めず(上図)、それを利用者が正確に理解することは難しく、加えて、運賃額には経年変化に伴う物価の変動や輸送の安全確保に必要なコストが本来反映されているべきものとの認識をより希薄にさせてしまう傾向は否定し難いものだったと言えそうだ。
 報告書ではこうした制度上の問題点のほか、運賃・料金の種々にかかわる問題点も指摘している。事業者数の増大、車両数の増加の一方、観光需要の減少等により価格競争が激化した結果、実勢運賃・料金が下落し、「公示・運賃料金に基づいた届出運賃・料金で取引が行われず、公示額下限を下回った取引が多く行われていると指摘されている」と述べている。タクシーの下限割れ運賃は行政による個別審査の結果、認可を受けた正々堂々のものだが、貸切バスにおけるそれは端的に違法な行為であるという点では、より過酷な競争環境にさらされてきたと言えるだろう。国交省・バス事業のあり方検討会で実施したアンケート調査では、全体の7割において届出運賃を収受できていないと回答されているそうである。タクシーで業界の7割が下限割れ運賃に集中したところを想像してみてほしい。

検討の視点は5つ
 こうした実情を踏まえて、WGでは「貸切バスの運賃・料金については、その制度、実態ともにさまざまな課題を抱えており、その見直しを図ることは喫緊の課題である」とし、これらの課題に対しては以下の5つの視点で具体的な対策を検討することにしているという。具体的には、@取引実態を踏まえた制度設計A事故防止、法令遵守、サービス改善の促進B国民目線・消費者目線の適切な反映C関係者間の取引実務円滑化及び貸切バス事業者による創意工夫・需要喚起の促進D事後チェックの確保―の5つである。
 これにより、公示下限額を下回る違法な取引が常態化している実態を踏まえつつ、旅行業者を含む安全意識、法令遵守の徹底を目指し、かつ、利用者の「安全で良いものを低廉な価格で手に入れたい」という基本的な意識を重視しつつわかりやすく納得感のあるものとし、また、先述したような複雑で理解しにくい制度を簡素で理解容易なものへと改めることなどを基本としている。その上で、不適正な運賃・料金による取引を防止するため、地方運輸局等による事後チェック可能な制度設計を目指す方針を打ち出している。

合理的で実効性のある貸切バス運賃・料金制度の構築
 このような基本原則の下に、新たな制度について報告書では、標準原価に基づき上下限の一定の幅を公示し、その範囲内では変更命令の対象となるか否かの審査を省く事前届出制の大枠を維持することとした上で、「その枠組みの運用を改める」としている。運用の枠組みを改めるにあたっては4つの原則を示した。
 第一には「基準額への安全コストの反映」で、法令上義務づけられている安全措置に関する経費はもとより、法令上義務づけられていないものの、望ましいと考えられる他の安全措置に関する経費を確実に計上して盛り込むべき―としている。具体的には前者については、「運転者適性診断経費」「運転者安全教育関係経費」「運行管理者指導講習経費」「整備管理者研修経費」などの教育研修経費、「アルコールチェッカー」「運行記録計」などの機器類に関する経費、「休憩仮眠施設の保守管理」「車両定期点検整備」などの施設や車両に関する保守経費などを、後者については、「貸切バス安全性評価認定経費」「デジタル式運行記録計導入経費」「交通事故防止に係るコンサルティング経費」などの事故防止対策経費を計上すべきだとしている。
 第二には「新たな上下限の幅の設定」についてで、下限については「貸切バス事業においては、安全コストに直接結びつかない一般管理費と営業外費用が総費用に占める割合が約10%であることから、基準額から10%割り引いた額で設定すべきだ」としている。国交省が「規制緩和前にすでに発生していた二重運賃の格差が約10%だったから」という、タクシーでの幅10%の根拠に比べれば、もっともらしい。上限については、「利用者保護の観点から著しく高いとみなす必要がない範囲として、基準額に30%上乗せした幅で設定」とされている。この上下幅の範囲を「審査不要運賃とみなすべきである」としている。上乗せ側の30%には明確な根拠の記述はない。
 次に、「下限割れ運賃の取扱いについて」だが、これについては「安全コスト審査対象運賃として変更命令の対象とすべきか否かについて審査を行うべきだ」としている。この場合には、当該事業者から原価計算書その他の運賃算出の基礎となる資料を求め、「特に『第一』の項で触れた安全コストが確実に計上されているか否か等について厳格に審査を行うべきである」としている。上限を超える運賃については「利用者保護審査対象運賃として、変更命令の対象とすべきか否かについて審査を行うべき」としている。
 最後に、「各種割引の位置づけについて」だが、身体障害者割引や学校割引などの現行割引制度については、運賃・料金の標準適用方法に『ただし、審査不要運賃の下限までを限度とする』旨の但し書きを追記することを前提として、引き続き維持すべきだ」としている(下限を下回ることになる場合は、変更命令審査を受けることが前提になる)。
 こうして基準額等のあり方について安全コストの観点を重視する姿勢を明確にして運用方法を改めるとともに、先述した現行制度のわかりにくさ=一般利用者には理解し難い複雑な運賃体系を整理、拘束される時間に比例する費用「時間費用」と走行距離に比例する費用「キロ費用」をベースにそれぞれの賃率を乗じて計算された時間制運賃とキロ制運賃とを合算して計算する「時間・キロ併用制運賃」の導入と、これへの一本化を提唱している。
 これに伴い、最低拘束時間は3時間とし、長距離逓減については、「キロ費用が総原価の2割程度であり、逓減効果が少ない」として適用しないことを提言している。費用の地域差を考慮したブロック制は維持する。現行の待機料金、航送料金、回送料金は時間・キロ併用制運賃導入により、時間費用が運賃として収受できるため、料金としては廃止すべきだとしている。ただし、現行の深夜早朝運行料金、特殊な設備を有する車両を用いる割増料金、交替運転者配置料金等は料金として収受すべきもの―としている。

今後のスケジュール
 新運賃・料金制度への移行について報告書では「今後、制度の詳細や審査不要運賃に係る基準額の算定方法の検討、算定された基準額の検証等を行う必要がある」「これらの検討や検証の作業については、必要に応じて本WGにおいてフォローアップすることを前提として、平成25年度中に速やかに移行できるよう、取り組みを進めていくべきだ」としている。
 関越道事故を契機として、高速ツアーバスについては今年7月中には新高速乗合バス制度に移行することとなり、8月以降には従来の高速ツアーバスの形での運行は認められなくなる。この新高速乗合バスについては乗合バス運賃の適用を受けるもので、今回WGでまとめた貸切バスの新たな運賃・料金制度はそれ以外の部分、多くはいわゆる「観光バス」などに適用されるものである。
 報告書にもある移行期限の平成25年度中とはつまり平成26年3月末を期限とすることになるが、国交省自動車局では「遅くともという意味であり、来年3月に移行すると決まっているわけではない。今後の作業の進捗状況次第だ」とも説明している。また、新運賃・料金制度への移行は通達改正によるものであり、その内容については「パブリックコメントの募集対象になる」という。
 事故の教訓に学ぶという意味では、安全コストを確実に運賃・料金に反映させるという制度改正の趣旨には納得がいくものだ。一方で、報告書にもあるように事業者の7割が公示運賃・料金の下限額を下回る収受しかできていないという実態があったこと、これまでその実態をしっかり監督できなかったことに問題があったのであり、その意味でも「事後チェックが可能となるような制度設計が可能か」について、いささかの危惧を持ちつつ、今後の検討の推移を見守りたい。(了)
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No486. 4月15日号  主な内容
■巻頭人物 :川野繁氏(東京ハイヤー・タクシー協会副会長)
■気になる数字 
 :0.4%増と1.8%減/消費税導入時と増税時、それぞれ前後の日車営収比較
■トピックス 
 :安全コスト反映、事後チェックの実効性は? 〜貸切バス運賃・料金制度見直し
 :運輸当局は「関知せず」? 〜北新地「既得権」問題、投げたボールは…
 :「沖縄に次いで安い運賃」返上へ〜京都業界16年ぶりの運賃改定なるか?
 :特集「2013年春―産別・労組はいま」〜「再規制」の総括と新たな問題提起
 :63%に指摘事項、1社平均3件〜東タク協、24年度「日常業務自主点検」
 :シリーズ「新規参入事業者はいま」〜ロイヤルリムジングループ
■東西往来 :企業理念に見る「さらに前へ」の思い/「タクシー協会」もPR
■この人/この言葉 
 :上澤 彰氏、中島 通氏、迫田 謙典氏、加藤 直人氏
■シャッターチャンス 
 :長い懸案事項にようやく/足して2で割れば
 :「エコ」の本家帰りは?/双方に「理」
■アラカルト:<内外交差点> 諸行無常の響きの中で思うこと  植田保二氏B
       :<連載第21回> 多田清社長殿創業史―「相互十年」を読む
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 タク法案、成立は秋の臨時国会に?
    今国会提出に前進も、日程厳しく
      全タク連、全会一意へ各党に要請へ
【 東京 】今月24日の自民党タクシー・ハイヤー議員連盟総会と全タク連の協会長会議・経営委員会合同会議開催が決まり、タクシー関係法案の自民、公明、民主による3党合意に明るい見通しが強まったことで、同法案の通常国会提出への期待も高まっている。一方、業界関係者の間では、各党の党内手続きに要する時間、ゴールデンウィーク後も審議待ち法案が他にも山積している情勢から、審議、採決そのものは秋の臨時国会に持ち越されるのではないかとの見方も浮上している。
 全タク連執行部で富田昌孝会長を中心に、24日の自民党議連総会、全タク連協会長・経営委合同会議の同日開催にこぎ着けたことで、タクシー関係法案の今の通常国会提出に大きく前進したとの受け止め方が拡がっている。一方で、同関係筋でも3党の党内手続きや月内あるいは連休明け後の国会での審議待ち法案が山積しているなどの事情から、タクシー関係法案を6月26日の会期末までに審議、採決し、成立させるところまで持ち込むのは難しいのではないかとの見方も根強くあるようだ。
 ただ、通常国会会期中の法案提出も危ぶまれる情勢から脱したことで、安堵感も拡がっている。提出そのものが先送りされ、秋の臨時国会に持ち越された場合、7月の参院選を経て衆参のねじれ国会が解消され、自・公・民による3党合意路線の行方が流動的になるのではないかとの見方や、もともとのタクシー適正化新法附則に施行後5年を経過した段階での見直し条項が記載されており、内閣提出法案として再検討されることになるのではないか、それによってさらに1年遅れのスケジュールになるのではないかとの懸念も一部には根強くあったようだ。今国会提出の可能性が強まったことで、こうした懸念も払拭されつつあり、「成立が臨時国会に先送りされても、通常国会提出さえ実現できれば、大きな成果だ」との見方をする関係者もあるとされる。全タク連ではタクシー適正化新法成立当時の再現を目指し、全会一致での可決に向け自・公・民3党以外への協力要請も今後の課題に浮上しつつある。
〔4月13日関東版掲載〕 <バックナンバー一覧へもどる>
2013年4月13日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タク法案、成立は秋の臨時国会に?/今国会提出に前進も、日程厳しく/全タク連、全会一意へ各党に要請へ
【 東京 】運行管理強化でパブコメ募集
【 東京 】60代前半が24%に/都内法人、平均57.9歳
【 東京 】厚年基金制度改革の改正案/今国会成立目指して閣議決定
【 東京 】事業計画にメーターの期間延長も/東タク協、環境・車両資材委
【 東京 】第9次防災レポーター研修会/東タク協&TBS
【 東京 】10万局達成ならず、MCA減少響く/デジタルタク無線導入状況
【 横浜 】安マネキックオフで企業理念発表/大栄交通、喜び・幸せ・満足を提供
【 東京 】UD研修、国交省後援に
【 東京 】3月のグリーン経営認証
 
2013年4月12日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タクシー関係法案、24日に公表?/全国協会長・経営委合同会議招集/全タク連、総会開く自民党議連と懇親会
【 東京 】特区・武三伸び悩み、多摩は減収/東タク協・3月原計輸送実績
【 東京 】死者数のみが増加/交通共済・24年度事故発生状況
【 東京 】クリップ留めが増加傾向に/東タク協等がシートベルト調査
【 福岡 】第一交通産業が長崎で1社買収
【 訃報 】吉永次郎氏(武陽交通会長)9日死去、80歳
【 横浜 】駐停車違反で79社に文書警告/関運局・3月の行政処分
【 横浜 】日産、NV200をLPG化対応
【 訃報 】樽澤秀氏(政和自動車会長)8日死去、86歳
 
2013年4月10日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】都内無線は4グループが優位に/伸び鈍化の中、前年比プラス維持/関自無協・3月の無線配車実績
【 東京 】全タク連が24日に合同委会議/自民党議連総会も開催へ
【 東京 】通常国会、会期延長なし/会期末6月26日で審議日程が…
【 東京 】毎月5日を「タク事故ゼロの日」に/東タク協・交通事故防止委
【 東京 】各無線協組にPHS常備へ/東タク協・災害対策委
【 東京 】事故情報等のメルマガ発信/東京交通共済が3日スタート
【 東京 】東タク協、一般社団化で支部説明会
【 東京 】ANZEN品川が社名変更
【 東京 】東タク協人事
【 東京 】4月CPから計算方式変更/LPG元売、変動幅小さく
【 横浜 】秦野交通がカーナビ25台寄贈/全自交が仲介、震災被害の釜石タクに
【 岡山 】両備Gがシンクタンク設立
【 東京 】約80人がバーベキューで交流/私鉄東ハイ労が呼びかけ
【 東京 】東京タクセン人事
【 東京 】大名古屋交通がジーエルタク吸収
【 東京 】エアーマジックが事業休止
 
2013年4月6日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タク法案、3党合意が大詰めに/独禁法適用除外、「準特定地域」構想も/自民党議連、24日に総会開催へ
【 東京 】都個協理事会延期、17日に/対立激化で会場も変更
【 東京 】アベノミクス効果未だ/東タク協・2月全社輸送実績
【 東京 】都個協問題を懸念の声/全個協・理事会で相次ぐ
【 東京 】社保審年金部会が改正法承認/厚年基金、存続は困難に
【 東京 】田村厚労相「国民の理解得るため」
【 東京 】無線と一体の営業展開目指す/チェッカー無線協組営業委
【 東京 】地域協と独禁法めぐり懇談/交労ハイタク部会が公取委訪問
 
2013年4月5日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】8月から新高速乗合バスに一本化/参入規制強化、集中監査なども/国交省、高速・貸切バスの安全・安心回復プラン
【 横浜 】あすから春の交通安全運動
【 東京 】「特定地域」10地域を再指定
【 東京 】安全・安心回復プラン/具体的項目と実施予定時期
【 東京 】新たに六本木地区対策など/東タク協・乗務員指導委
【 東京 】中小企業委は経営委員会に統合
【 東京 】「kmフラワーバス」運行開始
【 東京 】国交省人事(1日付)
 
2013年4月3日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】悪質事業者をリストアップ/「金銭的処分」導入は継続検討/監査のあり方検討会・最終報告
【 東京 】日交アプリ、42都道府県に拡大
【 横浜 】自交部長に奈良県の奈良和美氏/関運局人事、監指部長は門井氏
【 東京 】「女性宅経営者の会」発足/会長に舟橋氏、東タク協傘下に
【 東京 】宿利氏は106条違反と判定/内閣府・再就職等監視委
【 横浜 】関運局人事(1日付)
【 東京 】日本テレビとチケット契約/4月1日からチェッカーキャブ
【 東京 】接客マナー全国大会に5人/全個協関東支部が本選会
【 東京 】「再規制緩和」の可能性も/全中労セミナーで茨木議長
【 東京 】kmグループの乗務員らも参加/豊玉タク、安マネキックオフ
【 東京 】納入業者は「フクシン」に内定/東タク協の防災用品セット
【 福岡 】第一交通産業、兵庫で1社買収
【 東京 】東京タクシーなど、譲渡譲受終了届
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Faxpress 関西版
「運転者の質の向上」でGL
   実効性確保へ大タ協が作成へ

【 大阪 】大阪タクシー協会(藤原悟朗会長)は、府下6交通圏の特定地域計画に盛り込まれ、「タクシーの日」の8月5日から実施される「タクシー運転者の質の向上制度」(仮称)のガイドライン作成を検討している。同制度認定事業者の審査基準適合シートを作成する近畿運輸局(大久保仁局長)と協議して作業を進め、実効性を上げていきたい考えだ。11日、タクシー事業の適正化と業界の法令順守に関する自交総連大阪地連(秋山民夫・委員長代行)の申し入れを受けた懇談の中で明らかにした。
 同制度は、高齢化対策としての「タクシー運転者健康管理充実・強化制度」(仮称)とともに、大阪独自の試みとして特定地域計画に盛り込まれた。@運転者の採用基準を公表し、「登録運転者業務経歴証明書」「累計違反点数証明書」「運転経歴証明書」(過去5年分)の提出を求めて採用の判断とするほか、A接客サービス向上や地理習熟のための研修の定期的な実施B苦情窓口の開設、苦情対応体制の整備―を義務付け、C運転技能コンテストや接客コンテストへの参加D車内監視カメラの装備―に努めるというもの。大阪運輸支局および大タ協などが認定機関となり、認定事業者は「運転者の違法行為に対する措置要綱」に付与された「違法点数の軽減」、「行政処分等の基準」の「軽微と認められる場合」の判断要素となる。
 近運局が地域協議会で「イメージ」として示した「審査基準適合シート」では、採用基準の公表の有無や内容の適正、接客・地理習熟等研修については指導主任者の氏名・役職、指導要領の内容の実効性や研修内容の適正、また苦情対応では責任者やマニュアルの有無、組織体制や苦情処理の実施記録内容の確認―などが審査項目にあげられている。5月半ばから事業者への説明会を行い、6月から認定申請の受け付けを開始する予定。
 懇談で自交大阪は、同制度の実効性を上げるとともに、関係諸法令違反が生じないようにガイドラインを示すよう求めたほか、最賃違反、社会保険未加入などの法令違反、各種手数料、設備投資など不適切な運転者負担などの事例があるとして会員事業者への指導を要請。また、4月1日施行の高年齢者雇用安定法、労働契約法改正の趣旨を尊重し、不当な選別等を行わず、希望者全員の安定雇用が確保されるよう、適切に対応することなどを要請し、回答を求めた。
 これに対し大タ協側は、ガイドラインについて、近運局と協議して作成に努めていきたいとの考えを示した。質の向上に関連する悪質運転者の排除をめぐっては、「特にチャブリ行為については、協会として宣伝カーを走らせてはどうかといった提案もあったが、基本的にチャブリに関しては大阪タクシーセンターなどに動いてもらうのが筋であり順序と考えている。被害者がいて通報等があれば警察も動けるが、今のところチャブリに関しては苦情もない。妙案はないが、いずれにしても大タ協のみで対応できるものでもないので、局はじめ関係各所と連携しながら対処していきたい」と述べた。また、「最賃や社会保険等で違反があれば、指導もしくは助言するが、運転者に対する負担金に関しては、協会としてどこまで踏み込めるかという問題もあり、各社それぞれ労使間で話し合ってもらうしかないと思う」とした。
 懇談には自交総連から秋山代行のほか吉田栄二、福井勇の両副委員長、庭和田裕之書記長らが出席。大タ協側は井田信雄、石井一博の両常務理事が対応した。
〔4月13日関西版掲載〕<バックナンバー一覧へもどる>

2013年4月13日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「運転者の質の向上」でGL/実効性確保へ大タ協が作成へ
【 大阪 】近鉄タク新社長に平山晃氏
【 神戸 】乗り場ポーター削減検討へ/兵タ協、神戸・阪神間支部センター委
【 大阪 】違法乗り入れ38両/北新地、3月の抜き打ち調査
【 大阪 】北新地周辺のチャブリ/近運局が把握ポイント公表
【 大阪 】交通安全キャンペーンで訴え/東淀川交安協会バス・タク部会
【 大阪 】市内東部・萩之庄に移転へ/関中グループの高槻交通
【 大阪 】3月の苦情、目立つ「乱暴運転」
【 大阪 】「桜の通り抜け」で交通規制
【 大阪 】運賃認可基準通達の撤廃を/規制改革HLにワンコイン八尾
【 大阪 】全大個協組の強化月間でコメント
【 大阪 】新たに英語、韓国語も/タクセンの外国語講座
【 大阪 】新生6両→藤田観光、譲渡譲受認可
【 大阪 】神戸市域で譲渡譲受2件認可
※大阪、京都の増減車情報
 
2013年4月12日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】ボールを大タ協に投げ返す?/進展望めぬ一水会、北新地「既得権」問題で運輸当局
【 神戸 】改めて「軽減税率」など要望へ/兵タ協・経営委
【 大阪 】EV、HV区分せず様子見/NGB乗り場連絡協議会
【 大阪 】きょう南地クリアウェイ作戦
【 大阪 】応答61万回の目標クリア/大無協・24年度の呼出電話利用
【 東京 】24日に全国協会長等合同会議/全タク連、自民党議連総会も
【 大阪 】250キロ規制撤廃を提案/規制改革HLにワンコインドーム
【 神戸 】参入10年で1000両目指す/ロイヤルリムジンG・金子代表
【 訃報 】元山啓二氏(全自交兵庫地連副委員長)11日死去、58歳
 
2013年4月10日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】北新地問題、「既得権」の説明と議論を/関西中央G・薬師寺代表、記者懇で指摘
【 大阪 】「法的措置」等の発言を否定/都島自動車「待機は敷地内」厳守
【 大阪 】「輸送秩序を乱したのか?」/全相互労組・加藤委員長
【 大阪 】事態が発展すれば毅然と対処/現状は静観、都島自動車労組
【 大阪 】大無協の電話利用に言及/記者懇で薬師寺氏
【 京都 】乗務員狙いの犯罪撲滅へ/京都タク渉外担当連絡会
【 大阪 】近畿・大阪交運労協がハイタク部会
【 京都 】京都の運改、本格化の気配/比叡山観光、伏見、さくらが追随
【 大阪 】春の交通安全キャンペーン/大タ協、府下6カ所で実施
 
2013年4月6日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】監査・処分基準改正、趣旨は理解も現実は…/近畿ハイタク経、処分日車数の緩和など訴え
【 大阪 】高齢運転者研修7月にも開始/タクセン、年間5000人受け入れ
【 大阪 】15日まで春の交通安全運動
【 大阪 】天王寺署のキャンペーンに参加/大タ協 交通安全、広報・サービス両委
【 大阪 】「エコ乗り場」円滑運用へ/連絡協議会9日開催
【 大阪 】ノータイ・不適切表示一掃へ/全大個協組、長丁場の強化月間
【 大阪 】M交通、タックン大阪の運賃認可
【 京都 】渉外担当者連絡会、9日に総会
【 神戸 】新神戸、神戸空港ののりば報告
【 大阪 】「大阪ハイタク連合会」/交通労連関西25単組で結成へ
【 大阪 】大阪阪神タク労組が春闘妥結
【 神戸 】山陽タクシー労組が春闘妥結
【 大阪 】ヤマト交通3両→ヤマトタク
【 大阪 】関西中央Gの譲渡譲受認可
【 大阪 】姫路・西播磨で譲渡譲受2件認可
【 大阪 】近運局、法人1社車停処分
※大阪の増減車情報
 
2013年4月5日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】北新地問題、「既得権」は一水会の議論に/大タ協・交通安全委、意見集約見送り
【 大阪 】大黒・近運局長が退任/新局長に大久保仁・NAA取締役
【 大阪 】ふれ愛交通「ひらちゃん号」など/赤バス代替輸送スタート
【 神戸 】「日々の挑戦」で変化を/兵タ協シンポでフクユ・松下社長
【 大阪 】5月24日、大津市で開催/近自無協・通常総会
【 神戸 】近自無協・兵庫支部が役員会
【 大阪 】「預り減車制度」に苦言/ワンコイン協会・町野代表理事
【 大阪 】タクセン参与に府警OBの肥田氏
【 大阪 】ダイトG、23日に安全講習会
【 横浜 】日産、NV200をLPG化対応
 
2013年4月3日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】名称等は一文字3.5センチ以上に/改正表示通達公示、ハイヤーマークは削除
【 京都 】帝産京都自動車が運改申請/京都業界、幹部会社が追随へ?
【 大阪 】大阪市域・中型2万8755円/大タ協・2月輸送実績
【 大阪 】大無協、次世代設備検討委の陣容
【 福岡 】第一交通産業、相生神姫タク買収
【 大阪 】タク免許制度の確立など/自交大阪などが局交渉
【 大阪 】70歳以上が4143人/大阪のタクシー乗務員
【 大阪 】法・個両団体を訪問/竹内・大運支局長が就任あいさつ
【 大阪 】「高運賃に有利」な審査基準など/ワンコイン協会が規制改革HLに意見
【 京都 】上海でキャンペーン企画/エムケイGの海外展開
【 神戸 】「3課題」併せて解決/阪神タク労組が春闘妥結
【 大阪 】7社の下限割れ運賃延伸
【 大阪 】関中守口旅客・山口氏/新委員長、東洋は山埜氏
【 訃報 】久野彦三郎氏(元大タ協理事長)87歳
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