ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2013年3月4日

    交通界WebNews
最新号ニュース
発行物について
購読のご案内
採用情報
会社概要・沿革
広告のご案内
 










現在記者募集は行っておりません

「週刊交通界21」毎月4回情報発信

共存共栄は可能?加熱するアプリ事業
  “スマホ大国”ニッポンに、海外組も期待の眼差し

 さる2月22日、東京乗用旅客自動車協会は、スマートフォンアプリを活用した配車システムを業界共通の基盤として整備するための特別委「スマホdeタッくん活性化特別委員会」(樽澤功委員長)を正式に発足させた。東京都内ではすでに複数の無線グループが独自のスマホアプリを運用中、あるいは立ち上げを予定しており、いまや都内業界の無線タクシーでスマホアプリは「標準装備」と化しつつある。一方、個人タクシーを主体とする欧米各国のタクシーでは、IТベンチャー企業による配車アプリ事業参入が1〜2年前から活発化。電子決済によるキャッシュレス乗車サービスとの一体化や、地域別・時間帯別需要情報の提供など、利用者目線、乗務員目線を兼ねたアプリ事業者同士の競争も激化の様相を見せている。

東京業界の現状―競争のツールかインフラ整備か
 東京業界ではすでに複数の無線グループが独自のスマホアプリを運用している。先行組としては日本交通、東京無線協同組合があり、これに東都自動車グループ、帝都自動車交通・東京私鉄自動車協同組合(都内私鉄系事業者による共同営業組織)の共同事業が追随。個人タクシーでも、東京都個人タクシー協同組合(でんでん虫系)が既に運用を開始、日個連東京都営業協同組合(ちょうちん系)も独自運用アプリの立ち上げを準備中である。
 これら先行組が東旅協の旗振りによる共通アプリ整備事業にこぞって参加するか否かは定かでないが、明確に参加する意思表示を行っている無線グループがあることもまた事実である。比較的規模の大きい無線グループの中で、単独でのアプリを運用せず、共通アプリ事業に体重を乗せているのが、日の丸自動車グループ、グリーンキャブなどだ。また共通アプリへの態度を明確にせず、かつ独自アプリも運用していないのが、ケイエムグループ(国際自動車)と大和自動車交通であり、この時期、後述する事情からも模様眺めとなるのはある意味で当然なのかもしれない。
 タクシー事業者でスマホアプリに関心を寄せる向きには、2つのタイプがあり、一方は「これは無線グループごとのサービス競争の一環であり、生き残りをかけた競争のツールだ」との明確な意思を持つグループだ。すでに運用中のアプリに利用者の声を活かして、そのシステム自体を日々アップデートすることにも熱心だ。また、他方は共通アプリ構築に熱心なグループであり、最短距離無差別配車による利便性向上を武器に「他の公共交通機関(この場合地下鉄や路線バス)と積極的に競争し、負けないようにするための道具であり、タクシーの大量輸送機関のバックアップ機能を一層充実させるだけでなく、輸送を担う競争者の一員として名乗りを上げるものであり、タクシー業界にとどまらないインフラ整備そのものである」とする考え方を持つ。
 思想的には両者の考え方が融合することは難しいように見えるが、実際には独自アプリを運用しつつ、共通アプリにも参加の意思表示を行っている、「二股交際」組も複数存在しており、各グループの思惑は複雑に交錯しているのが現状だ。

非タクシー事業者との競争
 一方、都内ではKDDIとの資本業務提携が大きく報じられたヘイローネットワークジャパン(渋谷区)をはじめ、カイエンシステム開発(渋谷区)、アライド(品川区)などのIТベンチャーが無線グループの垣根を超えた配車アプリ事業に参入してきた。
 これら、非タクシー事業者によるアプリ事業は、事実上企業内個人タクシー化を促すものとして、とくに無線グループを組織する法人業界幹部からにわかに警戒感をもって見つめられており、最近、個別事業者の中には、所属無線グループ・協組以外のアプリに勝手に参加しないよう乗務員に対して社内通達を出す向きも増加しているようだ。
 また、国内での非タクシー事業者による配車アプリ事業については、どんなに短距離でも第三者が旅客運送事業者に利用者をあっせんすることになるため、「旅行業に該当する」として、観光庁が旅行業法に基づく事業登録を行わせるよう指導する方針を明らかにしている。実際には各地域(この場合東京)で行政当局(地方運輸局や運輸支局、第三種旅行業であれば都道府県)がIТベンチャー等によるタクシー配車アプリ事業参入の実態をどの程度把握しているのかは、はっきりしない。今後、無登録違法営業が増加する可能性もなしとしない(IТベンチャーとしての技術力PRのため、無償でアプリを運用するケースは適法になるが)。

海外での現状
 欧米諸国でのタクシー配車アプリサービスの競争は日本より先行している。先に触れたヘイローネットワークはそもそも、ロンドンが発祥の地。昨年夏に日本法人を設立し、東京を皮切りにわが国への進出の意思を明らかにしていた。先ごろ、大手テレコム事業者・KDDIとの資本業務提携は業界紙のみならず、日経新聞などでも報じられた。業界ではKDDIとの提携が非常に重く受け止められているが、同社自身の弁によれば「むしろ、ツイッターを支援するユニオン・スクエア・ベンチャーズや英・ヴァージングループのリチャード・ブランソン卿からの支援を受けることになったことの方が、IТ業界や世界レベルでは圧倒的に大きなインパクトを持っている」とのことだ。そのヘイローはすでに米国上陸も果たし、ボストン、シカゴなどでもアプリ事業を開始し、ニューヨーク進出をうかがう。
 英国発のヘイローばかりではない。ドイツ発祥の「My Taxi(マイ・タクシー)」も、昨年10月から米国の首都・ワシントンDCで営業を開始しており、世界30都市に展開中だ。電子決済と一体となったサービスという意味でも、現代のタクシー配車アプリの標準形を備えていると言える。
 米・サンフランシスコ発祥のUber(ユーバー)もワシントンDCを含む米国6都市で配車アプリ事業を展開。タクシーよりもやや高級になるセミハイヤー配車サービス事業も世界27都市で展開しており、東京進出も模索中とされている。ユーバーの資本力も相当なもので、先のヘイローに負けていない。アマゾン・ドットコムのジェフ・ベゾスCEОや金融大手・ゴールドマンサックスからの資金提供を受けているという。
 これら米国を含む海外勢も米国最大の都市・ニューヨーク市への進出では苦労しているようだ。タクシー事業の規制当局=ニューヨーク市・タクシー・リムジン委員会(通称・ТLC)がアプリ事業を一元管理、一定の規制を行うことで、ТLCの定めたルールの下でのみ事業運用を認める姿勢を示しているからだ。

米国内の動向
 米国内では先行するユーバーなどが、タクシーとリムジンの中間に位置するセミハイヤーをアプリで配車する事業を開始、好評を博したことから、自らはハイタク事業者ではない同社と地元業界との摩擦が激化。違法ではないかとの訴訟提起も相次いだ。また、フェースブックを活用してタクシーの同一方向への乗合客を募りあうシステムも構築、ますます業界との摩擦が先鋭化した経緯がある。
 こうしたことから、ニューヨーク市ではТLCが非タクシー事業者によるアプリ事業の一元管理を目指す方針を固めた。12月にはテストプログラムの実施方針を決め、今年2月以降にその準備を本格化させる方針とされる。確かに既存の法令との関係を明確にし、隙間産業だから何をしても良いということにしておくよりも、利用者にとってもシステムやアプリ事業そのものへの信頼性確保の観点でもすっきりして良いのかもしれない。ТLCでのテストプログラムは相当長期に渡り、フォローアップの結果を踏まえて結論が出されるとされるが、利用者調査での結果でも、アプリによるタクシー配車や電子決済への関心は高く、そうしたニーズが存在していること自体はほぼ間違いない。だが、日本と違って米国内では報道等を通じて知り得る限り、IТベンチャーによるアプリ事業参入と行政当局・タクシー業界との摩擦は頻繁に伝えられるところだが、現地においてタクシー事業者や事業者団体そのものが、アプリ事業に乗り出すという情報はいまのところ伝わってこない。個タクが「主」で、法人は「従」という構造が、そういったことの背景にあるのかもしれない(日本では個タク団体も独自アプリ作成に乗り出しているが)。

今後の行方
 国内で現在運用されているアプリの多くは画面上の地図を用いて、面倒な口頭での説明を省いて配車場所を指定できること、配車を受けた車両の地図上での現在位置確認ができること、そのほかに黒タクなどの車種指定が行えること、概算の運賃・料金を試算できることなどを特徴とする。非タクシー事業者が設計するアプリでは、海外勢も同様だが、より乗務員目線も加えられ、タクシー需要予測情報や渋滞情報などもスマホ端末を通じて提供される。また、利用者側からみれば、個々の乗務員の接客態度などの評価が時間の経過とともに蓄積され、「ドライバーを選ぶ」という視点も加味されているところにある。
 急いでタクシーを呼びたいというニーズに対しては、無差別最短距離配車が非常に有効なことは確かだ。一方で、持っているチケットの会社のタクシーに乗りたいとか、わざわざ迎車料金を負担して呼ぶ以上は、黒塗りハイグレード車に乗りたいというニーズも確実に存在する。そうしたニーズの違いがあることから、共通アプリと独自アプリが棲み分ける余地もあるように見えるが、棲み分けが成り立つということは、潜在需要の掘り起こしという点で、もう一つ爆発力が不足するのではないかとの懸念がないではない。
 とは言え、東京のスマホアプリ事業は独自アプリ、共通アプリ、非タクシー事業者によるアプリと三つ巴の様相ですでに走り出している。共存共栄となり得るか、優勝劣敗となるか、結論が出るにはもう少し時間が必要になりそうだ。(了)
<バックナンバー一覧へもどる>
No480. 3月4日号  主な内容
■巻頭人物 :大畠章宏氏(民主党タクシー政策議員連盟会長)
■気になる数字 
  :3.3倍で44%増/規制緩和から17年、貸切バス事業者数と車両数の増え方
■トピックス 
  :共存共栄は可能?〜加熱するスマホアプリ事業
  :適正化より活性化〜千葉県タクシー協会、道祖尾均会長に聞く
  :特集「2013年春―産別・労組はいま」〜KPU
  :地域の輸送確保にタクシー業界は―〜赤バス廃止の大阪市
  :2015年国体に向けてマナー・サービス向上〜紀の国・和歌山業界の挑戦
  :完全禁煙なのに、なぜタバコ臭?〜大阪タクセン利用者アンケート
■東西往来  :自分以外は、皆、お客様です/まずは1桁上のヒット数へ
■この人/この言葉 
  :村澤儀雄氏、大畠雄作氏、杉山和義氏、彌田幸司氏
■シャッターチャンス 
  :賃金格差も違憲の訴えはどう?/ワゴン車両周知へPRに努めよ
  :利用者ニーズに応えているか?/常に「お客様は神様」の心で
■アラカルト:<内外交差点>  タクシー会社の生き残り  坂本光司氏A
      :<連載第15回> 多田清社長殿創業史―「相互十年」を読む
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
 「営業方法の制限」に注目
    実効性確保へ国交省は…
      3党合意「叩き台」の自民原案
【 東京 】自民、公明、民主による3党合意、今通常国会へのタクシー関係法案提出が既定路線化、合意のたたき台が自民案によるタクシー適正化新法改正案となることが有力視される中、同案での供給輸送力削減の今後について、業界幹部事業者の関心が集まっている。自民案には「営業方法の制限」との表現が新たな輸送力削減の手法として盛り込まれており、実効性確保の可否が注目されそうだ。
 最近の行政、業界幹部事業者の発言からはすでに適正化推進の時代は過ぎ去り、「活性化」に重きを置くものが多々見られ、多くの一般事業者の減休車への関心は低下傾向にあるとされる。一方で、与野党幹部らの発言から3党合意、今国会へのタクシー関係法案提出と、与野党の力関係の変化から、法案の叩き台は自民案との見方が有力になっており、事業者の関心の低下と反比例して、新たなタクシー法案が現実の政治日程に上りつつある。
 そうした中、業界幹部筋の関心は、自民党の原案に盛り込まれた営業方法の制限に集まっている。公表された同骨子案には、具体的な例として@週最低1日を定休日とすることAタクシー乗り場への乗り入れに関する制限B乗車禁止地区を定めること―などが提示されている。いずれの方法も、規制した通りに守られているか、誰がどのようにチェックするのかまで突き詰めると実効性に疑問も生じてきそうだ。「やり方はある」と自信を示す向きもあるものの、原案通り、地域協議会で輸送力削減方法を決める場合、なるべく実効性のない方法を業界自身が選択する可能性も指摘されている。また、地域協議会での合意に基づく地域削減計画、独占禁止法適用除外の下での事業者間協議を経た事業者削減計画による輸送力削減に応じない事業者に対しては、事業計画の変更命令を措置することができる―となっているものの、そもそもこの変更命令は減車命令ではなく営業方法の制限による命令にとどまっており、地域削減計画、事業者削減計画の策定段階で、多数派事業者が直接的な減休車を選択すると、営業方法の制限命令を受けるだけで、直接的な車両台数削減を免れることとなり、「従わなかった方が得」という結果を産み出しかねない仕組みになっている。
 整理試案の作成から、国土交通省がタクシー関係法案に関与し始めたことから、関係者の間では、こうした問題点を含め、新法を執行する国交省がどのように再整理を行うかが注目されている。
〔3月2日関東版掲載〕  <バックナンバー一覧へもどる>
2013年3月2日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「営業方法の制限」に注目/実効性確保へ国交省は…/3党合意「叩き台」の自民原案
【 東京 】都個協「解散」に現実味/定款変更等の臨総提案を断念
【 東京 】「最低保障給制度」の確立目指す/日の丸交通労組が会社側と協議
【 東京 】日交スマホアプリ1万7134両に
【 東京 】25年度事業計画案を審議/東旅協・税務保険委員会
【 東京 】「交通政策基本法」に衣替え/国交省、国会提出時期を検討中
【 大津 】高速バスから出火、全焼
【 東京 】10万人請願署名も/7日開催のハイタクフォーラム
【 仙台 】仙台地域協で「預かり減車」提案
【 東京 】関東交運が春闘決起集会/全自交、KPUが決意表明
【 東京 】生産協力金3万円など/国際労組が生活改善要求
【 東京 】タクセン、東京駅で清掃活動
※東京の増減車情報
 
2013年3月1日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特区・武三は171両増/神奈川京浜は928両の増加/関運局管内、規制緩和後の増減車等集計
【 横浜 】新代表幹事に大畠氏/神奈川ハイタク経営研究会
【 ニューヨーク 】配車アプリ事業を一元管理へ/TLCがテストプログラム
【 東京 】LPG3月CPは15ドル安
【 東京 】災害対策でPHS採用を提案/東旅協無線委&関自無協東京支部
【 東京 】プリウスの不具合箇所調査/東旅協「参考程度」と認識
【 東京 】15日に事故防止研修会/大和自交&中央無線G
【 新潟 】「コンプライアンスが日本を潰す」/新潟市・高橋会長が藤井教授の著書配布
【 東京 】スマホ配車の費用負担承認/日個連都営協・理事会
【 東京 】日本ユニシス、スマホアプリ運用へ
【 東京 】7日のハイタクフォーラム参加など要請/東京ハイタクフォーラムがビラ配布へ
 
2013年2月27日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】3月臨時総会での決着、絶望的/日個連が定款変更案「不同意」決定/都個協の一般社団移行問題
【 東京 】個人団体分裂の危機/法人業界から動向を懸念の声
【 東京 】法人乗務員、60歳以上が過半数に/東京タクセン・運転者証交付状況
【 東京 】公取委委員長に杉本氏
【 東京 】最優先4項目決定、規制改革会議
【 東京 】集中基地運営基金に参加/東京無線協組・理事会
【 横浜 】関東地方交通審・政策推進部会
【 東京 】街頭指導、重点地区に六本木など
【 東京 】車齢規制など継続検討/バス事業のあり方検討会
【 東京 】会社負担のインフル予防接種も/中労協、春闘要求固まる
【 東京 】東京交運労協が春闘決起集会
 
2013年2月23日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】六本木交差点を規制区域に/監視カメラ設置、指導を強化/街頭指導会議、4月1日付で追加指定
【 東京 】「スマホでタッくん活性化」/東旅協特別委が正式発足
【 東京 】タクセン指導協力員、出動/法人35組、六本木などへ
【 東京 】KPUが自民党議連に陳情/タク法、減車実施の枠組みなど
【 横浜 】神タ協、車内表示でUDタクPR
【 東京 】民主参院の2氏離党/ねじれ解消の方向へ
【 東京 】東個協、UDタク等導入に対応
【 東京 】接客コンテスト本選へ9人/都個協、準本選会で選抜
【 横浜 】15地区中5地区が減収/関運局管内・1月の原計輸送実績
【 東京 】春闘統一行動を呼びかけ/自交東京・城委員長
【 東京 】大和田委員長「きちんとした結果を」/KPU三交労が春闘討論集会
※東京の増減車情報
 
2013年2月23日号臨時速報 関東・関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タクシー運転者の賃金、伸び鈍化/全産業平均との格差は233万円/24年賃金等統計調査、年間収入296万円、1.7%増
【 東京 】都道府県別タクシー運転者(男)の賃金・労働時間
 
2013年2月22日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タク法案「今国会成立」を確認/自民党議連と早急に協議へ/民主党タク議連、新体制スタート
【 横浜 】違法駐車の呼出調査に着手/東運支局、対象は167社
【 横浜 】関運局は「介入」せず/都個協の一般社団移行問題
【 東京 】安全対策の徹底を指示/ツアーバス事故で太田国交相
【 新潟 】「適正車両数」の目標記載/新潟地域協の決定に運輸局が回避要請
【 東京 】「踏み間違い防止ペダル」を紹介/東旅協 環境・車両資材委員会
【 東京 】てんかん等の虚偽申請に罰則/警察庁が道交法改正試案
 
2013年2月20日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】全国53地域の賃金等調査へ/労働条件改善の検証データに/国交省、26年度まで3年間
【 東京 】厚労省「意見」に異論/厚年基金制度、決着はまだ
【 東京 】ワンマン運行の距離規制強化/新乗合バスの配置基準改正へ
【 大分 】総走行距離117万キロ/大分で転落事故のツアーバス
【 さいたま 】タクシー関係法の早期成立を/全自交東京・関東が春闘集会
【 東京 】全国から15社・24人が受講/全福協のUD研修講師養成講座
【 東京 】合意にほど遠いまま臨時総会へ/都個協、3月15日開催を決議
【 東京 】春闘の4月中決着目指す/KPU三交労・大和田委員長
【 東京 】青木・元社長の経営関与排除求め/東京エムケイ乗務員、第2弾訴訟準備
<バックナンバー一覧へもどる>
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関西版
現状をどこまで容認?
   表示通達改正、業界「両論併記」で近運局の判断は…

【 大阪 】近畿運輸局(大黒伊勢夫局長)は、4月1日施行に向けてタクシーの車体表示通達の改正作業を進めている。大阪タクシー協会加盟各社の車体表示写真を基に、表示灯も含めた全体像を見て判断する方針だが、近畿ハイヤータクシー協議会(藤原悟朗会長)は二度にわたる正副会長会議で提示された変更案に対する意見集約ができず、両論併記の意見書を提出するなど、近畿の各府県協会の中でも事業者によって意見が分かれる部分があり、最終的にどのような線引きを行うのか、注目されるところだ。
  業界側の意見で両論併記となったのは2カ所。まず、「事業者の氏名、名称又は記号」で「文字の大きさは一文字縦横5センチメートル以上とする。記号については、別表(1)の例によらず、縦横5センチメートルとする。太字部分が、新た追加された事項。そして「別表(1−1)法人タクシーの表示方法」の(1)には、「一文字の大きさは事業者の氏名、名称については、縦横5センチメートル以上、記号については、縦横10センチメートル以上とする。タクシー業務適正化特別措置法施行規則第29条第1項による『タクシー』『TAXI』の表示については一文字縦横5センチメートル以上とする。所属営業所の所在地名の略称については一文字縦横3センチメートル以上とする。」とあり、これまで名称全体か一文字か明確でなかった表示の大きさについて、「一文字」と明確化し、社名とマークが一体になった略称については5センチメートルから10センチメートルに拡大するよう変更する案が示されていた。その上で、本文では記号については「別表によらず」と、従来通りに戻している。
  これについての一つの意見が、「利用者のことを考え、なるべく目立たない表示ということは理解できるが、何か事があったときのためにも提示されている最低限の表示は必要である」。要するに「別表に規定通り、記号も10センチメートルに拡大させよ」との要望。その一方で、「現状の各社の表示方法で、特段問題が起こっているとは思われず、また、利用者の意向を重視するならば、現状の表示方法を追認してもらいたい」と、「一文字」と規定しないよう求める意見を併記。別表についても両論表記されており、一つは「現状では、文字及び略称の大きさが各社でいろいろと異なっており、特に識別しづらい表示も散見されるところから、また、自社の名前等は宣伝に使用されるべきであることから提案されている最低限の表示の仕方で妥当である」。もう一つは、「各社によって表示の仕方が多様な現状にあり、表示の方法(文字及び記号の大きさ)については、特に利用者から不平不満等もないことから現状どおりとしていただきたい」とある。
  もう一点は、ハイヤーマークに関する事項で、「ハイヤーにおけるタクシー類似行為をきちっと防止するためには、ハイヤーマークの表示が必要である」と変更案を肯定する意見と、「表示灯の装着のないことによりハイヤーの識別は容易であるので、顧客の利用心理を慮ればハイヤーマークの表示は除外してもらいたい」との反対意見を併記した。
〔3月2日関西版掲載〕<バックナンバー一覧へもどる>

2013年3月2日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】現状をどこまで容認?/表示通達改正、業界「両論併記」で近運局の判断は…
【 大阪 】「カイゼン作戦は形を変えて続く」/北新地・合同街頭指導で近運局
【 大阪 】70歳以上が14.4%/大阪のタクシー乗務員
【 大阪 】養成乗務員に半年間の給与保証/若年者確保へ労使合意で
【 大阪 】近運局、延伸は6カ月まとめて?/平野交通の損運賃を認可
【 大阪 】御堂筋の側道を歩道化/大阪府が実証実験へ
【 大阪 】大タ協が第2回のUD研修/管理職も参加して講義と演習
【 大阪 】違法駐停車の苦情で注意/タクセン、布施・上新庄駅周辺 
【 大阪 】3号乗り場にLED照明
【 大阪 】岸交に自交総連系新労
【 京都 】関西タク労組新委員長に大西氏
【 神戸 】RIVERSIDE→かもめ/15両の譲渡譲受申請
【 神戸 】日本タクシー(神戸)代取変更
※大阪、兵庫、京都、奈良の増減車情報 
 
2013年3月1日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 和歌山 】タクシーの質向上へ「底上げ」/和歌山業界、15年「紀の国」国体に向けて
【 大阪 】南地8日、北新地は14、26日/3月の街頭指導日程
【 東京 】LPG3月CPは15ドル安
【 大阪 】旅二課長招いて春闘学習会/近傍連・東中ブロック
【 大阪 】塚本議長「組織拡大の先駆けを」/全自交近畿地協・定期総会
【 大阪 】「悪法」は必ず阻止する/大阪タックンG・大沼代表
【 神戸 】兵タ協、神戸・阪神間支部が総会
【 大阪 】消費増税も念頭の春闘に/全自交・大阪トンボ労組
【 名古屋 】「労使協働」で成果/つばめ労組・彌田委員長
【 神戸 】神戸相互→スターハイヤー/5両の譲渡譲受申請
【 大津 】近江タクシーなどが協力参加/近運局、中学生向けBF教室
 
2013年2月27日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】近鉄がタクシー事業再編/7社を新設タクシーHD傘下に
【 大阪 】乗務員の喫煙に厳しい目/タクセン・利用者アンケート
【 大阪 】大阪市域・中型2万9411円/大タ協・1月輸送実績
【 大阪 】新型DR、消費税率改定前に導入へ/大阪交通共済協組・理事会
【 大阪 】撤廃要求と裏腹に…/燃料高騰で乗務員負担
【 大阪 】「なぜなぜ分析」とリスク管理/NASVA・安マネ支援ツール講習会
【 神戸 】JR三ノ宮駅ビルも建て替え計画/乗り場縮小・移転問題浮上は必至
【 大阪 】大タ協HPに特設サイト開設へ/乗務員による観光案内など
【 京都 】京運支局、優良個タク13氏表彰
【 大阪 】点検・整備の重要性テーマに/近運局が事故防止セミナー
【 大阪 】新副委員長に中村氏/南大阪交通労組・定期大会
 
2013年2月23日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】東京大手の進出も念頭に/関協理事会、古知・副理事長がマナー向上を提唱
【 神戸 】消費増税のアンケート開始/兵タ協 経営、労務両委員会開く
【 神戸 】運賃研究委が事業計画案/兵タ協 神戸・阪神間支部
【 大阪 】大阪地域協、3月26日に開催
【 神戸 】東北・フタバの及川社長も参加/兵タ協のシンポ内容決まる
【 大阪 】大津1.3キロ500円など/滋賀の運改申請を公示
【 大阪 】赤バス代替「ひらちゃん号」/平野区で受託のふれ愛交通
【 大阪 】イーグルタクの下限割れ員賃認可/未来都の5・5遠割継続申請は延伸
【 京都 】当たり屋、乗り逃げ、窃盗…/京都市域で頻発、注意喚起
【 大阪 】大阪ハイタク労協が幹事会
【 大阪 】執行部全員を再任/新東宝タク労組・定期大会
【 和歌山 】近運局、和歌山でBF教室
※大運支局監査情報
※大阪、京都の増減車情報
 
2013年2月23日号臨時速報 関東・関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タクシー運転者の賃金、伸び鈍化/全産業平均との格差は233万円/24年賃金等統計調査、年間収入296万円、1.7%増
【 東京 】都道府県別タクシー運転者(男)の賃金・労働時間
 
2013年2月22日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】北新地、違法行為一掃へ急展開?/大タ協は経営トップに出動要請も
【 東京 】民主党議連、新体制スタート/タク法案「今国会成立」を確認
【 大阪 】北新地、「指導」終了後に緩みも
【 大阪 】JRは業界要求に難色/大阪駅乗り場移転問題
【 大阪 】「行政無謬説との間で悩む」?/加重罰判決延期に町野氏
【 大阪 】未来都・村上副社長「解任」
【 大阪 】リフト付福祉タクで赤バス代替/平野区、ふれ愛交通に委託
【 大阪 】「うめきた」に100円巡回バス/4月26日開業に合わせてスタート
【 大阪 】タクセン、6月に英語講座
大阪 】優良個タク27人を支局長表彰
 
2013年2月20日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】薬師寺代表は「すでに青写真」?/関西中央Gの規模半減構想
【 大阪 】アンドン等含めた全体像で判断/車体表示通達見直しで近運局
【 大阪 】赤バス代替「4月開業間に合う?」/路線バス申請の日本城タクが危惧
【 大阪 】タク関係法「1日でも早く」/交通労連ハイタク部会・手水事務局長
【 京都 】北口も南口も「対応困難」/京都駅タクシー乗り場
【 大阪 】今月は新大阪タクの女性乗務員/MBSラジオのタクシーレポート
【 大阪 】事業所移転、定年協定など課題/自交総連・高槻交通労組
【 大阪 】パネリストに道野、杉山両社長ら/安マネセミナーで取り組み紹介
【 大阪 】外国人観光客650万人目標に/府市・財界で「大阪観光局」
<バックナンバー一覧へもどる>
 
 

Copyright(C) 2009 kohtsukai Co.,Ltd All Right Reserved  株式会社 交通界  無断転載禁止