ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2010年10月4日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信
道運法改正〜タクシー事業法へ
  業界の歩むべき道は…
    適正化新法施行後の1年を検証

 本稿締め切りとなる9月末をもって「特定地域におけるタクシー事業の適正化及び活性化に関する特別措置法(タクシー適正化新法)」の施行から丸1年が経過したことになる。そこで、今回はデータも交えつつ、平成14年2月1日のタクシー規制緩和(改正道路運送法の施行日)からの業界の変化、タクシー適正化新法施行後丸1年の特定事業計画等の取り組み状況を振り返りつつ、検証してみることにした。来年の通常国会とされる、道路運送法再改正がなぜ必要なのか?必要なことは何か、改めて熟考する手助けになればと思う。

経営の実態=実働日車営収の推移
    〜全国平均で16.1%の減少

 全国47都道府県の日車実車キロ及び日車営収の平成13〜21年度までの推移は、全国平均で見ると日車営収は平成13年度の3万663円から2万5723円へと減少し、16.1%も悪化した。規制緩和後の車両増加と、元々の総需要漸減傾向が相俟った結果ということは論を待たないが、一方でより公平に見るならば平成20年後半からのリーマンショックの影響は相当大きいというべきで、13年度と20年度までの推移では7.8%の減少に止まっている。規制緩和後の7年間よりも大きな影響が20〜21年度の1年間に生じたということになる。あえて色分けするならば規制緩和後の営収悪化のうち前半7年分は供給過剰によるもの、残りの1年分は需要不足によるものと位置づけても良いのではないだろうか。
 ただし、こういう見方はあくまで全国平均に基づくザックリした分析に過ぎない。都道府県別に見ていけばやや濃淡もある。例えば地方業界から1人勝ちと言われ続けてきた東京の場合は、日車営収は13年度比で19.7%減、お隣りの神奈川でも20.1%減となっており全国平均より落ち込みは大きい。
 一方、何かと比べられることも多い関西圏では、元々の水準が低位にあったこともあって同様に日車営収の13年度比は京都11.1%減、大阪18.0%減、兵庫11.7%減に止まる。京阪神の中では運賃競争激戦地の大阪が全国平均より厳しい。
 東西の中間点、名古屋を含む愛知については13年度比で10.2%減と全国平均、首都圏、関西圏のいずれよりも落ち込みは小さい。しかも、推移に目を転じると平成19年度までは増収基調にあり、「さすがトヨタの城下町」と言うしかない。
 全国平均より厳しいという点では、仙台市を含む宮城は13年度比で31.8%の減収となっている。リーマンショック前の19年度段階ですでに22%の悪化となっており、供給過剰の影響は他に抜きん出て大きい。
 一方、同じように緊急調整地域に指定されたことがあるという点では共通する沖縄だが、こちらは改正道運法施行と同時の指定だったため、供給過剰の弊害は、規制緩和直前のいわゆる「駆け込み増車」の影響のみとなったようで、13年度比での減収は10.2%に止まっている。両県から得られる教訓は参入、増車停止などの対策は「遅すぎては手遅れ」という事実を顕著に物語っている。
 中小事業者の多いタクシー産業としては、一部事業者を除き相当の打撃をこの8年間で受けたことは間違いない。少なくとも、オーナー経営者の一部に、次の世代へタクシー事業を引き継がせることに迷いが生じても不思議はない。

乗務員の現状=賃金・労働条件の推移
     〜地域別最低賃金の引き上げ

 一方、経営が徐々に疲弊していく時系列と並行して、タクシー乗務員の賃金・労働条件もそれ以上に悪化してきた。全産業男性労働者平均の年間賃金は平成5年頃から多少の変動はあるにせよ全国平均・約550万円前後でほぼ一定の範囲内にあるのに対し、タクシー乗務員平均では同3年頃をピークに下落、20年まで300万円台で推移、この先300万円割れも確実と言えそうな情勢である。
 確かにタクシー乗務員の賃金下落は他産業より目立つが、ある意味で一定の格差が維持され続けている事実が、タクシードライバーの社会的地位を象徴している。本号の「気になる数字」欄にも書いた、タクシー強盗頻発で命を落としかねない現状という意味で、昨今はワリに合わない仕事になりつつあるが、タクシー適正化新法やそれに先立つ交通政策審議会答申などを通じて、タクシーという移動手段が公共交通機関と位置づけられ、社会的には低い地位とそれに見合った低賃金しか得られないのに、公共交通機関の担い手にふさわしい所作を求められているという点においても、ワリに合わない仕事であり続けているという見方も残念ながらできてしまう。
 そういう現状をただ肯定するだけの時代もあったが、政権交代を機に地域別最低賃金の引き上げという新たな段階にタクシー業界も差し掛かっている。全国的にも時間額引き上げのピッチは急で、新時間額はこの10月から11月頃に掛けて順次、実施される。需給のバランスが十分に見合うものとなっていない、すなわち台当たりの生産性改善が進まない中であっても(事業再構築が一定の効果を生む地域を除いて)、それとは関係なく地域最賃は淡々と引き上げられていく。
 全タク連労務委員会としても中抜き制度の実現や所定拘束時間の勤務体系別のあり方検討を通じて、地域事情に見合った現状の適法化を研究してきたが実現は難しいようだ。

行き詰まりつつある経営
   〜タクシー適正化新法の成立と施行

 最賃引き上げと進まない需給バランス改善との間で業界は活路を見出せず苦しんでいる。それに拍車を掛けたのが平成20年秋のリーマンショックと世界同時不況だったことは先にも触れた。その後の金融規制強化の世界的潮流や、わが国における政権交代、与党の主要な支持母体が労働組合であることなども背景に、業界のみならず国民の多くは「小泉・竹中路線からの決別」をあたかも選択したかのように見えた。
 しかし、実際にはいかなる産業分野であれ「原則緩和、例外規制」という雰囲気には大きな変更は加えられておらず、従来型規制緩和路線ではまったく不十分だったセーフティネット構築が、与党の支持母体=労働組合の圧力によって著しく強化される見込みにあるということだけが政権交代前後での違いに過ぎないことが次第に明らかになりつつある。
 意図して仕込まれたものではないが、そういうタイミング、背景の中でタクシー適正化新法は成立し、施行された。需給問題では特定地域においてのみ特定事業計画、事業再構築によって事業者による自主的な減休車が行われようとしているが、この「自主的に」が供給過剰の解消には障害になっていることもほぼはっきりしてきた。

地域協議会〜地域計画の実行段階
 全国153の特定地域(本号がお手元に届く頃には追加指定もいくつか行われているだろう)で、すでに地域計画が立案済みの地域が140地域を越えている(9月8日現在、全タク連調べ)。特定事業計画の認定を受け、事業再構築が実行段階に入っている地域も少なくないが、その進捗度合いには小さくない格差が認められる。
 9月8日の全タク連正副会長会議に報告された各地の事業再構築進捗状況では基準車両数に対する減休車による供給輸送力削減率が20%を超えるのは4地域、10〜20%が44地域、1桁止まりは43地域ということになっている。
 細かく見ていけば適正車両数と基準車両数との乖離率は10%弱〜30%程度までと幅があり、単純に「20%を超えたからよくやった。超えてないのはケシカラン」というわけではないが、多くの地域では乖離率が10数%〜20数%の幅という現状を考えると、いささか心もとない。もちろん、特定事業計画の認定申請はこれからだという地域についてはこの限りではない(ただし、各地の適正車両数はリーマンショック以前の輸送実績を基に策定されており、短期の景気回復が望めない実情のもとでは実態より相当甘めの数字であることも指摘されなければならない)。
 少なくとも、同会議においてこうした現状を踏まえて雇用問題を持ち出して「適正化偏重」に明確に異議を唱えたのは近畿ブロックの松本奈良雄副会長ただ1人。この問題で他に発言があったのも、松本副会長に反論した富田昌孝会長ただ1人であり、他は「黙して語らず」が現状だったという。少なくとも、こうした話を聞けば業界各地域のリーダーが自主的に供給過剰を減休車によって解決する熱意には疑問符が付く。だからなのかどうかは不明だが、自主性に過度に期待できない結果が行政の思いとして現れている。

運賃問題〜改善の兆し?
 需給問題では自主減車の限界を示しつつあるタクシー業界だが、悪い話ばかりではないようだ。9月27日に開かれた全タク連経営委員会に国交省が報告した数字では、多重運賃の解消、あるいは多重化の幅圧縮は思いのほか進んでいるようだ。
 タクシー適正化新法の附則に書き込まれた道運法9条の3の読み替えを根拠とする運賃認可基準の厳格化、自動認可運賃の幅圧縮など諸施策実行の結果、下限割れ運賃事業者の数はこの一年で3分の1に激減した。しかし、一方で低額運賃により営業拡大を図り、1車1人制の魅力などで乗務員を確保してきた当該事業者からは次々に訴訟も提起されているし、札幌エムケイのように下限割れの申請内容通りで認可されたケースもみられ、多数派既存事業者組の思い通りの解決はまだまだ先のことと予想される。

再規制の完成〜道運法再改正から
       タクシー事業法の制定へ

 タクシー適正化新法施行からこの1年間の問題点についてはこれまで見てきた通りだが、いずれも同法施行前から予想された通りのことで、「予想外」とビックリするようなことはほとんどない。あえて言えば下限割れ事業者が予想より早いスピードで減っているということくらいだ(当該低額運賃事業者にとっては気が気でないことは間違いないが)。
 予想されたことばかりなので、適正化新法施行前後から早々と「道運法の再改正を」という声が挙がり、その予想に基づき政権交代を踏まえた格好で与党内に民主党タクシー政策議員連盟が誕生し、道運法改正案検討ワーキングチームが設置されたわけだ。
 しかしタクシー適正化新法施行で炙り出されたのは、こうした低額運賃事業者対旧来型既存事業者の対立ばかりではない。例えば、事業再構築の最も進んでいる東京、大阪でも既存事業者内で「減休車をどの程度やったか、やらなかったか」を巡り微妙な空気も漂う。いわゆる2割減休車を下回った事業者にとっては巡回監査免除となる10%プラス1両の減車を実行しているにもかかわらず「調査を端緒にした監査も辞さず」という行政当局の姿勢はまったくのアテ外れであるとともに、「減車インセンティブなどカラ手形だった」との落胆の思いは強い。
 こうした様々な思惑をきちんと整理した上で、業界として道運法再改正(実際にはタクシー適正化新法、タクシー業務適正化特別措置法などを糾合したタクシー事業法を新たに立法するようだが)をオーソライズしていくことができるのだろうか。確かに業界内には「道運法再改正は民主党がやる議員立法であり、最終的には業界の意思に関係なく進むのでは?」との期待もあるようだ。ただ、それでは尖閣諸島での中国漁船衝突問題で、中国人船長を釈放させておきながら「あくまで検察当局の判断」と、しれっとしている政府の態度と大きな違いはない。全タク連事業者大会が近いからということもあるが、少なくとも来年の通常国会に法案が上程されるまでに、業界として今後選択すべき方向について「このままでいいのか」、再確認しておく必要はないのか改めて問いたい気分に、記者はなっている。
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No369. 10月4日号 ニュースヘッドライン
■巻頭人物 :保岡 政利氏/チェッカーキャブ営業委員会・副委員長
■気になる数字 1万4011台/都内タクシーにおける車内防犯カメラの設置台数
■トピックス 道運法改正〜タクシー事業法へ/適正化新法施行後の1年を検証
         :大阪5交通圏もフォローアップ開始/河南交通圏には地域計画案
         :見えてきたタクシー事業法案/道運法再改正論議を始めよう
         :新大阪に専用乗り場を!/“EVの街大阪”をアピール
          :ギフトカードでタクシーに/チェッカーキャブG、JCBと新たな提携
          :たゆまぬ努力で着実に歩む/創立50周年!! 京都市個人タクシー事業協組
■東西往来
         :国際福祉機器展でも注目の的
          :「確認しながら」運転はダメ!
■シャッターチャンス :猛暑が後押しの9月が終わって
               :要は「光」さえ見えてくれば…
                :陰で威勢の良い人は多いけど
               :血の出る思いを強いるのなら
■この人この言葉  大山 進氏、坂元 幸一氏、古知 愛一郎氏、小池 俊二氏
■アラカルト
    <続大阪タクシー産業盛衰記> 岡本頼幸氏を偲んで(第12回)  増田和幸氏に聞く
    <スポット> 適正化新法施行1年 〜自交大阪が「大量減車」アピール
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
下限割れ排除の要件等に注目
    都道府県ごとの「審議会」が重責
      民主党WT「タクシー事業法案」

【 東京 】民主党タクシー政策議連・道路運送法改正案検討作業チーム(WT)が検討・策定している法案の内容が明らかになってきた。現行の道路運送法から分離し、タクシーのみの「一般乗用旅客自動車運送事業法案(仮称)」とする。事業許可制から免許制に戻すとともに、需給調整規制を復活、増車を認可制とし、運賃・料金は都道府県知事が一定の幅の中で認可し、下限割れを認めないようにする。さらに、現下の特定地域における協議会のように、業界内外の関係者を集めた「審議会」が労働条件改善や運賃、サービスについて知事に意見を述べる重要な役割を担う。同法が制定・施行されれば現行のタクシー適正化新法は廃止される。
 運賃・料金については、知事が一定の幅で定め、下限割れを排除する内容とする方針だが、その要件としては、独占禁止法において解釈の割れている「事業者間で不当な競争を引き起こす恐れがないこと」のみしか挙げられていないもようで、今後、有効な法律要件を書き込めるかが注目される。
 減車については、更新時に更新の条件として行わせる。需給動向判断により適正台数を割り出し、これと比較して地域が供給過剰と認められれば、各事業者に減車する台数を割り当て、一定期間内に減車可能な事業者だけを更新とする。割り当て方法は各種違反や事故、労働条件改善などで点数化し、それに応じて行う案などが検討されているようだ。
 各都道府県知事が同法の要になるが、地方分権(地域主権)化が進展して以降のことになり、当面は国土交通省がその役割を担うもようだ。
〔10月2日関東版掲載〕  <バックナンバー一覧へもどる>

2010年10月2日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】下限割れ排除の要件等に注目/都道府県ごとの「審議会」が重責/民主党WT「タクシー事業法案」
【 大阪 】京阪電鉄系列の7社買収/第一交通産業、33都道府県7251両に
【 和歌山 】遊休車両の減車を先行/不公平回避へ[和歌山方式」
【 東京 】増車事業者から字視すべき/減車問題で全自交・坂元委員長
【 東京 】適正化新法に軸足/自交総連・今村書記長
【 東京 】介護旅行サービスで提携/ANZENグループと佐川
【 東京 】次世代車両の将来展望聴く/全タク連・技術環境委
【 東京 】10月以降、まず足立支部から/交通共済、支部別事故防止研修会
【 東京 】依然2割近いクリップ留め/シートベルト着用調査
【 横浜 】新委員長に市野氏/自交総連・神奈川地本
【 東京 】ハイエース福祉車を展示/自動車会館で東京トヨペット
 
2010年10月1日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】減休車免除で事業者に挙証責任?/客観性なければ突破は困難か/東京業界「ヒアリング後」に強い関心
【 東京 】福祉タク1万8000両達成は困難/国交省集計、期限まで1年
【 東京 】未償却債務の取扱いを整理/東旅厚年基金・代議員会
【 東京 】「適正化新法は時限立法に非ず」/再任の自交東京・飯沼委員長
【 東京 】「個タク推進協」の推移注視を/東個協・木村理事長
【 東京 】労組・日の丸会、木村委員長再任
【 東京 】法人181社、個人52団体など/タクセン優良事業者表彰式
【 東京 】LPG10月CPは大幅上昇
【 横浜 】個タクの譲渡譲受143件認可
【 東京 】福祉輸送団体のNW化へ/東福協が設立1周年で準備
【 横浜 】関運局人事(1日付)
 
2010年9月29日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】道運法改正案の骨格固まる/事業免許制、下限割れ廃止など…/通常国会提出へ民主党WT
【 東京 】下限割れ事業者3分の1に/適正化新法施行後1年で激減
【 東京 】混乱避け定額運賃専用に/羽田国際線ターミナル乗り場
【 東京 】法人の平均年齢は57歳/東京のタク乗務員
【 東京 】実態把握のアンケート実施へ/タク無線の利用拡大で全自無連
【 東京 】福岡市タク協会がコンシェルジュ配置/観光庁の外国人客受入環境整備
【 東京 】「ちょっとそこまで。はい、どうぞ」/都個協、短距離客歓迎キャンペーン
【 東京 】「接遇充実で事故防止」/三和交通Gが緊急通達
【 東京 】執行委に単組書記長も/組織活性化へ中労協
【 東京 】日の丸自交労組、飯沼委員長再任
【 東京 】羽田空港、銀座・新橋が対象/10月、11月の街頭指導
 
2010年9月25日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「中抜き制度」は断念か?/「時短」の連合に配慮で慎重論/全タク連「改善基準」見直し小委
【 東京 】多摩地区のヒアリングは?/事業再構築の取組状況を公開
【 東京 】交通基本法の制定に意欲/馬淵国交相が抱負
【 東京 】タクシーは池口副大臣・津川政務官コンビで
【 東京 】民主党、吉田氏が副幹事長退任
【 東京 】日個連会館への移転承認/都個協総会、全会一致で
【 東京 】危機意識を末端まで/都個協・木村会長
【 東京 】国交相に山本公一氏/自民党「影の内閣」
【 東京 】JCBギフトカードOK/チェッカーキャブGが10月から
【 東京 】東都自が内山観光タク買収へ
【 横浜 】横浜のノボリ興業を事業停止

2010年9月22日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】公平な減休車でメッセージ発信へ/供給量削減で「日車営収下支え」/東京の事業再構築、フォローアップ開始
【 東京 】最小で2.7%の削減不足/特区・武三、適正車両数との乖離
【 東京 】小規模事業者の取り組み「不十分」/年内にヒアリング終え次の手を
【 東京 】国交副大臣に三井、池口両氏/菅改造内閣、三日月氏は退任
【 東京 】27、28日に新宿で清掃活動/タクセン、東旅協に協力要請
【 横浜 】黒塗りプリウスに市松模様/チェッカーキャブ・管理者研修会
【 東京 】携帯活用の配車システム/台当りコスト月3000円程度
【 東京 】ハイタク運転者は160人/東京運輸支局長表彰

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速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関西版
 京阪電鉄がタクシー事業から撤退
    近畿等で656両、第一交通産業に系列7社売却

【 大阪 】京阪電気鉄道(上田成之助社長、大阪市中央区)は1日、大阪、京都など2府4県のタクシー6社など系列7社を第一交通産業(田中亮一郎社長、グループ本部・福岡県北九州市)に売却すると発表した。タクシー事業から完全に撤退する。第一側も同日、7社の全株式を譲受したと発表した。

〜各単組「寝耳に水」

 同日午後、京都市のメルパルクホールにタクシー6社の労組3役を集め、各社長立ち会いのもと、田中氏が全株式の譲渡を受けた旨を報告。それぞれの新社長などを発表した。大会シーズンとあって、今週末に定期大会を予定している単組もあったが、いずれも「寝耳に水」の通告となった。私鉄関西ハイタク協議会で議長を務める汽船タクシー労組の鎌田叶委員長は、「4日月曜日に各単組の3役を集めて今後の対応を協議したい」としている。
 売却するのは、連結子会社である京阪タクシー(永井博社長、京都市伏見区、217両)、宇治京阪タクシー(同社長、京都府宇治市、97両)、大阪京阪タクシー(堀野和久社長、大阪府枚方市、138両)、汽船タクシー(笹岡正彦社長、滋賀県大津市、111両)の全株式。これに伴い京阪タクシーの子会社である滋賀京阪タクシー(滋賀県栗東市、笹岡社長、58両)、敦賀京阪タクシー(福井県敦賀市、永井社長、35両)、国内旅行・損保代理業のトラベル京阪(京都市伏見区、永井社長)も第一交通産業の子会社になった。

〜電鉄本社「競争環境厳しさ増す」

 京阪電鉄は、「タクシー事業をとりまく競争環境が厳しさを増す中、全国で6600両を超える規模でタクシー事業を展開している第一交通産業に京阪グループのタクシー事業(656両)の運営を引き継ぐことが、将来にわたる安定した利便性の高い交通ネットワークの形成に資する最適・最善の方法であるとの結論に至った」と発表している。
 第一交通産業はこの株式取得により、「当社グループのタクシー保有台数は7251両(バスを含めた総保有台数は7963両、台数は概算速報値)となるとともに、京都府、滋賀県、福井県の営業エリアが拡大した結果、33都道府県からなるワイドネットワークにより競争力の強化を図る」としている。
 取得後、第一交通産業は、京阪タクシーを京都第一交通(梅本伸社長)、宇治京阪タクシーを宇治第一交通(山下美弘社長)、大阪京阪タクシーを第一交通(沖見昇社長)、汽船タクシーを大津第一交通(梅本社長)、滋賀京阪タクシーを滋賀第一交通(荒木浩幸社長)、敦賀京阪タクシーを敦賀第一交通(吉積久明社長)、トラベル京阪は第一トラベル(梅本社長)にそれぞれ変更する予定。
 同グループは奈良県を除く近畿圏において、大阪634(+188)両、京都264両(新規)、滋賀169両(新規)、福井35両(新規)、兵庫146両、和歌山247両(三重県域含む)で合計1495両を保有(同グループ発表)することになった。
 私鉄関西ハイタク協議会傘下の山陽交通労組は、あす3日の定期大会に鎌田議長を来賓として招いているが、植田健次郎顧問も寝耳に水という反応だった。
〔10月2日関西版掲載〕<バックナンバー一覧へもどる>

2010年10月2日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】京阪電鉄がタクシー事業から撤退/近畿等で656両、第一交通産業に系列7社売却
【 大阪 】業界の減車「スムーズに進んでいない」/近鉄タク労組・脇内委員長
【 大阪 】「もう謝罪の時期は過ぎた」/薬師寺氏、理事会で責任追及へ
【 大阪 】近運局前で「大量減車」訴え/新法施行1年、自交大阪が宣伝行動
【 京都 】藤田観光、減休車抜きの計画申請
【 和歌山 】和個協が2回目の世界遺産研修
【 京都 】新たに3000円のプリカ/洛東Gの申請公示

2010年10月1日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 和歌山 】不公平減車回避へ「和歌山方式」/和タ協、乗務員数・実働率など考慮
【 大阪 】大タ協、優良運転者表彰式
【 大阪 】トヨタがタク車両の構造再開へ/受注車両は年明けにも納車
【 大阪 】「レーン外だけが問題」/河北会・坂本栄二会長
【 大阪 】ベストGが減休車に協力の意向/支局ヒアリングで中村代表
【 大阪 】500円等18社、10月末まで延伸
【 大阪 】近運局前で大幅減車訴え/自交大阪がきょう宣伝行動
【 奈良 】10月25日に第2回開催/生駒・中部の地域協
【 京都 】存続には組織強化が不可欠/全個協・木村会長
【 京都 】個タク5団体に連携要請/京運支局、活性化促進で
【 大阪 】全員が「普通救命講習T」受講へ/新池田タクが関西初の試み
【 大阪 】「ipad」活用したサービスなど/システムオリジンがセミナー展示
【 大阪 】北新地合同街頭指導
【 大阪 】「えせ同和根絶」で連絡会議

2010年9月29日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】全国の下限割れ事業者3分の1に/適正化新法1年で激減/近畿は174社→112社
【 大阪 】枚岡交通への譲渡申請/「廃業」の大阪岸和田交通
【 大阪 】ワンコイン系にもヒアリング/近運局、減休車「非協力」で
【 東京 】道運法改正案の骨格まとめる/民主党WT、通常国会提出へ
【 大阪 】最高顧問の発言制約「論外」/定款解釈巡り都島G・士氏
【 大阪 】9月末期限の500円、また延伸か
【 大阪 】前年比増収も2万8000円に届かず/8月輸送実績、大阪市域中型
【 京都 】京都市個人、全国組織復帰へ/第50回記念総会で藤田理事長
【 京都 】創立50周年記念パーティ/京都市個人、市長らが祝福
【 神戸 】兵協・新旧理事長会社が申請/神戸市域の特定事業計画
【 大阪 】個タク480円訴訟で上告
【 大阪 】近運局、減車等状況の一部修正
【 大阪 】大タ協、10月12日から新事務所に
【 京都 】四つ葉のクローバーと外壁修理/創立65周年の彌榮自動車
 
2010年9月25日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪市域、適正車両数へ最小で263両/大阪5交通圏地域協、近運局「フォローアップしっかり」
【 大阪 】「買い物サポートタク」など提案/河南地域協で活性化の具体案
【 大阪 】EV車導入社で特別委設置へ/大タ協、乗り場問題など協議
【 京都 】個タク4団体に「連絡協」呼びかけ/特定事業計画推進で京運支局
【 京都 】「非協力」ヒアリングは順次実施/ハイタク共闘会議の要請に京運支局
【 大阪 】大タク労組、新委員長に橋本氏
【 大阪 】タク利用、8月の苦情は35件
【 大阪 】NASVAが運管一般講習
【 大阪 】禁煙実施率は90%超/一水会加盟事業者アンケート
【 大阪 】「初心忘れず」安全・マナー研修/オービーシーグループ
【 大阪 】NASVAが13日に安マネ講習会
【 神戸 】ゑび須・西神の譲渡譲受が終了
【 大阪 】近運局、2社を車停処分
 
2010年9月23日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】減休車促進へフォローアップ/大阪府5交通圏の地域協、あす再開
【 大阪 】「非協力」事業者へのヒアリング/近運局、減休車に理解求める
【 神戸 】松本会長「15%以上を目指して」/兵タ協理事会、神戸市域の減休車で追及
【 東京 】国交副大臣に三井、池口両氏/菅改造内閣、三日月氏は退任
【 大阪 】竹島氏が書記長兼務へ/交通労連関西ハイタク部会
【 京都 】運輸支局に減休車等で要請へ/京都ハイタク共闘会議
【 京都 】普通車一本化に期待/運賃問題巡って京都個タク幹部
【 大阪 】「新型セドリック」大阪で披露会
 

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