ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2009年7月17日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信
検証・今後の運賃制度
 急ピッチの議論で見えてきたもの…


 特定地域におけるタクシー事業の適正化及び活性化に関する特別措置法の可決、成立とこれに伴う道路運送法9条の3の読み替えにより、タクシー運賃制度は大きく変貌を遂げようとしている。国土交通省が設置した「タクシー運賃制度研究会」の開催も4月1日に始まり、前回6月30日で第3回を終えた。3回の会合で自動認可運賃のあり方、とりわけ下限設定や下限割れ運賃の個別審査の考え方などについても、成立した新法や衆参両院の附帯決議を踏まえた同省なりの考え方が見えてきた。ここまでの主な論点を整理し、今後の運賃制度とその効果を展望してみたい。

  今次法改正で業界労使からとりわけ画期的と評されているのが附則における「道運法9条の3」の読み替えだ。とくに下限割れ運賃審査の厳格化で顕著な効果が現れるという。

「収支率100%」で却下も
 大阪に代表される下限割れ運賃の今後について、国交省がタクシー運賃制度研究会(以下、研究会と呼ぶ)で示した(案)によると、「現行法における運用では、原則として適正利潤を除いた収支率が100%以上であることを認可の基準としてきた」とし、「今後は適正原価に適正利潤を加えたものであるかどうかが審査される」と位置付ける。そのために「個別の費目ごとに、輸送の安全性、利用者利益の保護等、道運法の目的を果たす上で、不適切なものとなっていないかどうかという観点で審査することが考えられる」という。
  タクシー事業における原価構成要素のうち、地域ごとに各事業者間に差異が認められるものとそうではないものに区分し、差異がないものについては地域の標準的、能率的な経営を行っている事業者の数値を採用することが基本になるとする。下限割れ運賃申請事業者の個別の数値を用い得るのは「燃料費・油脂費」「車両償却費」「車両リース料」(以上、運送費)、「役員報酬」(以上、一般管理費)、「金融費用」「車両売却損」「その他」(以上、営業外費用)―などとされ、限定的に解釈されることになる。

適切な人件費水準ベースに査定も
 原価構成要素のうち、最も比重の大きい運送人件費について国交省案では、「下限割れ運賃を採用している事業者における運転者1人当たり平均給与月額は、地域の標準的、能率的な経営を行っている事業者と比較して必ずしも低くはなく、むしろ一定の水準にある場合が多い」としつつ「一方で、運転者1人当たりの空車走行を含む総走行距離、労働時間が相当長い傾向が見られる。単位走行距離当たりの収益性の低さを長距離走行、長時間労働で補っているのが実態」と指摘。その上で「下限割れ運賃を採用する事業者の人件費については、単に当該事業者の申請人件費を前提として査定するのではなく、一定の基準の適切な人件費水準をベースに査定することも考えられる」という。
 具体案として示しているのは、@地域の標準的事業者の平均給与月額を10%超下回っている場合には、労使合意があっても、過去2年間労働関係法令違反がなくても、一律に標準人件費から10%下回った額で査定するA地域の標準的、能率的経営を行っている事業者の走行キロ当たり人件費に基づき査定する(標準能率事業者の人件費を下回っている場合には(@)その乖離が過重労働、違法不適切な経営を防止し得ると認められる水準までは容認する(A)地域の平均的な実車率より一定程度実車率が高い事業者においては、そうした実車率向上に係る経営努力を加味した人件費の補正を行う)―などだ。
 また、現行法の運用において査定されてこなかった適正利潤についても新法施行後は査定対象に入るが、これについては「個別事業者ごとの事情によって決まるものであり、従来の運賃認可基準にある方法(=乗用換算自己資金×資本利子率(0.1)÷(1−法人税等税率))によって算定する」ことをひとつの方法として提言している。

特定地域ではより厳格に
 下限割れ運賃事業者のシェアの高い地域ともほぼ符合するであろう新法施行後の「特定地域」での取り扱いについて、国交省案では具体的にどうするという記述はないものの、同地域について「労働条件悪化等の諸問題が深刻化している地域であり、過度な運賃競争への対策を含め諸問題の改善に向けた総合的な取り組みが必要とされていることに鑑み、下限割れ審査、とりわけ運送人件費の審査に関しては特別な取扱いを検討することが考えられる」としている。この記述から、上記の査定方法案は新法施行後全国的に実施される標準的な考え方であり、現行の特定特別監視地域を引き継ぐであろう「特定地域」ではより一層、厳格な査定が行われることが当然の前提となるようだ。

新規参入の下限割れは「却下」
 タクシー適正化新法成立時に採択された衆参両院での附帯決議についても国交省では具体化の検討に入っており、研究会の第3回会合で示された(案)によれば、新規参入事業者が下限割れ運賃を採用した場合について「新規参入では実績値が存在しないことから、適正原価+適正利潤となっているか否かの審査を適切に行うことが困難で、そうした申請があった場合にはこれを却下し、自動認可運賃を採用するよう指導する」とし、下限割れ運賃を採用する事業者に対する監査等の実施についても「認可後の需要への影響(増収効果)、運転者の労働条件の変化(賃金等)、収支率の変化、利用者、他事業者との混乱の有無等の検証を行う。このため人件費、一般管理費、走行距離等必要な指標について定期的な報告を求め、これらの検証に基づき適切な対応を行うため、下限割れ運賃認可については引き続き、原則として1年間の期限を付す。

下限割れ事業者には重点的な監査
 さらに、下限割れ運賃を採用している事業者については、これを背景とした違法行為(労働基準法違反、最低賃金法違反、社会保険等未加入、道路交通法違反、改善基準告示違反等)が懸念されるところであり、重点的な監査を実施する」ことを掲げた。
運賃据置きによる実質的な下限割れ運賃への対応については「今後の運賃改定においては、自動認可運賃の認可の際、『その後の運賃改定の結果、当該運賃が実質的に下限割れ運賃となればその時点で認可に1年の有効期限を付す』旨の条件を付すこと」を示している。また下限割れ運賃採用事業者の法令違反について「下限割れ運賃認可に際し、労働基準法違反、最賃法違反、社会保険未加入、道交法違反、改善基準告示違反等により車両停止以上の行政処分を受けた場合には、当該認可を取り消す旨の条件を付す」としている。このほか個人タクシー事業者の下限割れ運賃についても「当該地域で法人タクシーに認められた下限割れ運賃以外は個人タクシーに認めない」という方針を示した。また低額運賃が過走行、超過勤務を呼び込みやすいことなどから最高乗務距離規制の指定地域拡大、運行記録計の設置義務付け指定地域拡大も検討していくという。

ハイリスクに挑む価値は?
 これが最終案ではないものの、研究会の会合も早ければ今月中には結論に達すること、また、国交省として示した原案でもあることなどから想像するに、新しい運賃制度は低額運賃を志向する事業者にとっては相当窮屈なものとなることは間違いなく、仮にこれから制定されるであろうガイドライン等をくぐり抜けて実施にこぎ着けても、最高乗務距離規制、運行記録計によるチェック、それらを踏まえた監査結果と、違法行為が確認された場合の(とくに特定地域では)厳罰化傾向からすると、リスクをとってやる価値があるか否かには疑問符も付く。
 ここで提示された方向性をすべて制度化することができるか否かは、原案として同省が示した以上、その目鼻は付いていると考えるのが自然だ。最高乗務距離規制の指定地域や運行記録計の設置義務付け指定地域拡大範囲、前者については1車1人制ではどう見るのか?など細かな課題は残っているものの、方向性は見えてきた。研究会の次回会合は今月17日。おぼろげに見えてきた制度の輪郭はよりはっきり見えてくるだろう。

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No310. 2009年6月22日 ニュースヘッドライン
■巻頭人物 : 古賀誠氏/自民党タクシー・ハイヤー議員連盟会長
■気になる数字 :16万8520円/都内タク乗務員、隔勤11乗務オール歩合の最賃ライン
■トピックス
  : 検証・今後の運賃制度/急ピッチの論議で見えてきたもの…
  : 適正化新法施行へ「協調」占う試金石/タクシー乗り場入構問題
  : どうなる?赤バス廃止問題/大阪市交通局長に聞く
  : “逆春闘”から事業存続巡るやり取りに/大阪山陽タク、会社再建協議の混迷
  : 安全マネジメント、中小事業者の意識は?/東旅協・チェックリスト集計
  : NASVA・安マネコンサル受講事業者は今/大栄交通横浜
■シャッターチャンス :駆け巡る国際自動車ショック
               : 事故防止講習会ではありません
               : 正直者の仮面被った狡猾者
               : 表舞台で笑顔振りまく御仁も
■この人この言葉 :上澤 彰氏、樽澤 功氏、黒田司郎氏、小野高明氏
■東西往来 :警視庁の最後通告
        : 日交「新型プリウス展示場」
■その他<ほっとコラム> 政栄p生氏
      <大阪タクシー産業盛衰記> 増田和幸氏に聞く
Faxpress 関東版
法人並み規制の採否に揺れる
  新規参入巡って個人タクシー業界
【 東京 】国土交通省が適正化新法の特定地域において、個人タクシーも法人と同様に新規参入を抑制する方針を示して以降、個タク業界からは「反対」「疑念」「反省」などさまざまな反応が起きている。関係者は15日の全個協総会に招く同省・奥田哲也旅客課長の発言を見守っているが、21日から関東支部で予定される恒例の「第18回個人タクシー試験講習会」はすでに、スケジュール通り開催する方向で動いている。
 今回、関係者からさまざまな反応が起き複雑な様相を呈しているのには、新規許可の試験が実施されるか否かはっきりしないことがある。本田勝・自動車交通局長は6月6日の国会答弁で「法人同様に取り扱う」として新規の「完全ストップ」を示唆したが、奥田課長は同11日の交通労連ハイタク部会・政策討論集会で「試験を難しくして合格させない」と述べて、試験実施は否定せず、業界としての意思を統一しづらい要因となっている。
 現時点での全個協の見解は、8日の全個協関東支部・通常代議員会における木村忠義・支部長(全個協会長)の「組織として打撃であり、法人乗務員の夢を断ってほしくない。新規を認めるよう要望するが、現状のままで要望がはたして通るのか。われわれは意識改革が必要だ」というもの。「アクセル」と「ブレーキ」を同時に踏むような複雑な表現とならざるを得なかったが、横山勇・副会長は同日の懇親会あいさつで「放っておいても減少するわれわれが抑制対象となった」と不満をより強くにじませた。
 これについて日個連都営協関係者は「ウチの場合、新規加入がなければ年間5%ずつ減るので3年後には1000人減って6000人になる。ウチより多い東個協さんも推して知るべしだ。組織の長だけが要請しても当局には届かない。もう遅すぎるくらいだが、全国各地の支部レベルで草の根的に陳情行動を起こさなければならない」とする。
 個タクの新規抑制を求める声が一貫して労働団体幹部、民主党議員から出ていたことについて「優秀適格者とされるわれわれを潰し、彼らの主張である運転者資格制度導入をスムーズにするための策謀ではないか」(全個協関係者)と疑う声もある。これについて交通労連ハイタク部会の手水辰也・事務局長は8日、「それとこれとは全く別問題。私の出身地・長崎も含め、法人が増えない中、個タクが激増した地方が少なくない、このままにしておくわけにはいかないという問題意識から出たもの」と否定している。
 15日の全個協総会には奥田課長が招かれ、適正化新法について説明する予定で、「(要望に対する)国交省のリアクションを知ることができると思う」(木村会長)とされるが、政省令等の準備作業の途上で、同課長がどこまで明言するか予断を許さない。
 そうした中、新規試験・受験予定者のための全個協関東支部「第18回個人タクシー試験講習会」は「予定通り粛々と行う」(会田幸治・専務理事)とされる。21日から8月20日まで授業、演習など9回の講習会を予定。受講料は1万2000円。例年、200人前後の受講者が集まるという。
〔7月11日関東版掲載〕  <バックナンバー一覧へもどる>
2009年7月11日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】法人並み規制の採否に揺れる/15日全個協総会での奥田課長発言に注目/新規参入巡って個人タクシー業界
【 東京 】国際自動車Gも56両減車/7月上旬の東京業界
【 東京 】需要拡大へ若手PT設置へ/チェッカーキャブ営業委
【 東京 】「隙見て逃げる」のが一番/警視庁がタク強盗留意点
【 東京 】「プリウスのアシスト」へ/イメージ定着へ代替本格化
【 東京 】“タクシーの音”選定に意欲/東旅協 根本環境・車両資材委員長
【 横浜 】法人17社、個人3者を車停/関運局6月度行政処分
 
2009年7月10日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】増車強行のワンコインに減車勧告/事前監査で処分点数・日車数3倍/大阪運輸支局、応じなければ4倍加重
【 東京 】国交省「選択性向上検討委」/14日から議論スタート
【 東京 】日の丸交通が21両減車
【 東京 】関運局長に神谷・観光庁次長
【 東京 】「意識改革抜きでは通らない」/木村・全個協関東支部長
【 東京 】警視庁の一斉検挙方針に注意喚起/東旅協・乗務員指導委
【 東京 】不況直撃で「何も出ない」/東京無線連絡協が春闘総括
【 東京 】チケット規格統一で調査/東旅協・無線委、協同化提案へ
【 東京 】DVDの作成・活用など/東京タク防犯協力会・総会
【 東京 】会社側提案を受け入れ/日交労使、適用除外制度で合意
 
2009年7月8日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「固定給+歩合給」69%が採用/428社が足切り額設定/全タク連「賃金制度等実態調査」
【 東京 】全タク連理事長に各務・近運局長
【 東京 】東京、新宿両駅にマル優乗り場/タクセン、8月5日新設を発表
【 東京 】違法駐停車の一斉排除も/交通共済・事故防止対策委で警視庁
【 東京 】危機意識共有へ代表者会議/東旅協・交通事故防止委が提唱
【 東京 】全自交が国賠訴訟総括/原告裁判報告会「法廷外では勝利」
【 東京 】有責事故半減など目標に/大栄交通が安マネ・キックオフ
【 東京 】6月のG経営認証、タクは2件
【 東京 】池袋駅西口の入構経路変更へ/第2タクシープール整備で
【 東京 】EVタクのデザイン競う/東旅協が大学等対抗コンペ後援
 
2009年7月4日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】全個協が新規参入継続の緊急要請/木村会長「法人とは性格違う」/富田・東旅協会長「ボールは法人側に」
【 東京 】国交省の反応は全個協総会で?/奥田・旅客課長が新法説明
【 東京 】1年間で1万1519局増/5月末のデジタルタク無線
【 東京 】歩合制賃金等で意見交換/国交省・賃金システム懇談会
【 東京 】「減車」など諸問題で意見交換/東旅協・専門委員長連絡会
【 東京 】4社カラーで発車式/日交G入りの陸王交通
【 東京 】全タク連・伊藤理事長が退任へ/日通総研副社長に転出
【 東京 】坂本實男、松田基太両氏が受賞/東運支局・陸運関係功労者表彰
【 東京 】四社営業委、林委員長再任
【 東京 】都内のタク減車1096両に/帝都自交は14両届出
【 東京 】減車協定締結は11支部に/三交労の09春闘状況
【 横浜 】安マネ・キックオフミーティング/大栄交通が神奈川で初
 
2009年7月3日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特定地域は10月1日施行時に指定/附帯決議は行政実務にとって重要/全国協会長会議で本田自交局長
【 東京 】新法成立は「政府・自民の底力」/古賀・タク議連会長がアピール
【 東京 】ドラレコ映像の提供で協定/東旅協武三支部と三鷹署
【 東京 】キャッチフレーズを公募/認知度アップへ東京無線
【 東京 】東旅協「タクの日」/キャンペーンの詳細決まる
【 東京 】広報委、副委員長と担当部会決定
【 東京 】新型インフルに耐えられるか?/境交通が車内感染対策で協働研究申請
【 東京 】普及促進協会長に椿氏/10月10日は「LPG車の日」
 
2009年7月1日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】7月中にも結論の可能性/「1車1人制」の数値設定も?/国交省「運賃制度研究会」
【 東京 】AA145社、A121社/20年度法人タク・ランク評価
【 東京 】特区・武三の減車1080両に/東京業界、復活増車の動きも
【 福岡 】九運局が福岡の2社を事業停止/特監地域での増車が端緒に
【 東京 】固定資産売却で特別利益計上へ/大和自交、連結決算で5億円
【 東京 】5カ月ぶりに500ドル突破/LPガス7月高騰
【 東京 】統合問題「一切出ず」/イーエム自交が総会
【 東京 】事故防止で健康問題を重視/日個連交通共済・太田理事長
【 横浜 】関運局人事(1日付)
 
2009年6月27日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】下限割れの審査方法など議題に/10月の新法施行に向け理論武装/30日に国交省・運賃制度研究会
【 東京 】規制緩和で運賃水準下落/大阪など8地区で5%以上のダウン
【 横浜 】関運局、国際自動車の許可取消を公示/タク部門分社後の1社
【 東京 】役員人事と決算発表/kmHD各社が株主総会
【 東京 】新法の柱は労働条件の改善/東旅協・武居労務委員長
【 東京 】全中労、国賠訴訟の上告断念/「政策転換に一石」と評価
【 東京 】中小への安マネ浸透が目標/樽澤・交通事故防止委員長
【 横浜 】関運局が「安全対策会議」/「プラン09」推進へ29日に初会合
【 東京 】三幸自動車の新社屋完成
 
2009年6月26日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】新宿、銀座等に「マル優乗り場」新設/選択性向上へ8月から運営開始?
【 東京 】「負の側面」は業界側に責任/タク規制緩和巡って金子国交相
【 東京 】自民党タク議連と懇談会/7月1日に全国協会長会議
【 東京 】適正化新法への対応も/東旅協・広報委が取り組み
【 東京 】公和自交のタク部門を譲受/日興自動車G、56両加え338両に
【 東京 】バス専用レーンに乗り入れを/東旅協・武三支部が要望書
【 東京 】優良乗り場への積極乗り入れなど/都個協「個タクの事業構造改善計画」
【 横浜 】タクシー部門は7人/陸運・観光部門功労者表彰
【 東京 】福祉車両保有情報を共有化/多摩地区の需要喚起短期計画
【 東京 】情報共有化で危機打開を/ダットサン研究会が総会
【 横浜 】法人145件、個人32件/関運局・20年度の行政処分
 
2009年6月24日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】都個協・木村会長「新規参入の道閉ざされた」/当面、譲渡譲受拡充で再生期す
【 横浜 】特区・武三は7カ月連続2桁減/関東地区の5月輸送実績
【 東京 】タクシー適正化新法「70点」/交通労連ハイタク部会
【 東京 】成立を歓迎、実効性確保目指す/適正化新法で自交総連
【 東京 】日個連/新副理事長に佐藤氏
【 横浜 】関運局/個タク2者の許可取消
【 静岡 】工場視察とセミナー/飲酒運転撲滅で中央無線
【 横浜 】組織全体への波及効果も期待/安マネ・キックオフ控え大栄交通
【 東京 】多摩地区の都タクシーチケット利用/滑り出しはまずまず
 
2009年6月22日臨時号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】適正台数探る「一日休車計画」/タク懇が今秋実施へ具体案提示
【 東京 】東京交運が上野駅前TP視察/環境悪化で東旅協に対応要請へ
【 東京 】全福協/民間救急受託に名乗り
【 東京 】支払い増踏まえ応分負担拡大/日個連共済協組・総代会
【 横浜 】法人15社、個人3者を車停/関運局・5月の行政処分
 
Faxpress 関西版

介護に続いて…
   子育てタクシーもNPOが侵食
     堺相互タクシー・黒田社長が問題提起

【 大阪 】堺相互タクシー(堺市)の黒田司郎社長は9日、本紙の取材に応じ、大阪福祉タクシー総合配車センターの状況、子育てタクシーを巡る環境で「介護タクシーの世界でNPOに仕事を取られてしまったが、子育てタクシーの世界でも同様の動きが出てきている」と問題提起した。
 総合配車センターの利用については、「(今年4月のセンター用運賃・料金改定以後)月40〜50回から90回に倍近くまで伸びているが絶対数はまだまだ少ない。ホームページも正式オープンし、SEO対策(検索エンジン最適化)を施し、他府県から修学旅行等で利用するケースも出てきた。日々の病院通いなどは軽福祉やNPOで間に合っているが、これまで、生活地域から出て『ちょっと自由に動きたい』と便利な移動手段を捜したいときに、どこに問い合わせたらいいか分からなかったようだ。センターはそうしたニーズにマッチしているようで、今後ホテルや観光施設へもPRしていきたい」と述べた。
 また、大阪では同社が最初に取り組んだ子育てタクシーについては、「少しずつ動いてはいるが通常のタクシーと同じ運賃。かといって割引も難しい。取り扱い事業者が増えれば自治体からの助成金で利用補助もできるのだが、現状は(大阪府下で)2社。子育て支援は国策なので、いまや介護より補助金対象になりやすいと思う。補助金目当てに志のない会社に入ってこられても困るが、全国子育てタクシー協会でもレベルの統一でブランド価値を高めていくのが課題になっている。どこの会社にもホスピタリティーのある乗務員は何割かいるので、その人たちで子育てタクシー乗務員を編成し、取り扱い事業者が増えることに期待したい。タクシー協会でも宣伝したいところだが、『儲からない話ばかりする』と言われかねないので、もう少し儲かる目処が付けば…。ただし構造改善計画には子育てタクシーへの取り組みが明記されているので、公共交通機関として社会的使命を果たすためにも積極的に取り組む必要はある」と述べた。
 さらに、「20年ほど前にはタクシーに子ども連れのお母さん方がよく乗ってくれていた。ところが、子育てタクシーを始めるにあたって私自身が研修に参加して意見を伺うと、20歳代のお母さんの想定する移動手段にタクシーは入っていない。経済環境の変化で贅沢な乗り物になってしまったのか、子連れ客に対する接客がまずくて利用する気にならなくなったのか。良い評判はなかなか広がらないが、悪い評判は瞬く間に口コミで広がる。そのためにもレベルの統一、向上は大事だ。子育てタクシーが新たな利用者ニーズを掘り起こす契機になれば」と語る。
 一方で、「介護タクシーの世界でNPOに仕事を取られてしまったが、子育てタクシーの世界でも同様の動きが出てきている。各自治体が行っている子育て支援策でファミリーサポート、緊急サポートというものがあり、子どもが病気になったときの送迎・移送にも金券が支給される。素人が登録しており、自動車を使ってはダメとなっているが、実際は暗黙の了解でタクシー行為が行われていることもあるようだ」と、子育てタクシーのニーズも白タクに侵食されかねないことに気付かなければならないと警鐘を鳴らした。
〔7月11日関西版掲載〕 <バックナンバー一覧へもどる>
2009年7月11日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】子育てタクシーもNPOが侵食/介護に続いて…、堺相互・黒田社長賀問題提起
【 大阪 】労組側がタク部門譲渡まで提案/大阪山陽タク、再建検討で職場集会
【 神戸 】利用促進をアピール/近畿各協会「タクシーの日」
【 大阪 】大阪エムケイも58両の増車
【 大阪 】福祉タクに公的助成を/ふれ愛交通・道野社長
【 京都 】京都法人初の新型プリウス/エコロ21が今月中導入へ
【 京都 】特定地域指定に備えを/自交京都・石原書記長
【 東京 】三和交通の破産手続き開始
【 大阪 】都島自動車労組、臨給配分等で合意
【 大阪 】さくらGが春闘妥結
【 大阪 】堺地区部会が観光タク研修会
【 大阪 】テイサンキャブ大阪が社長交代
【 京都 】京都宝交通が営業所新設申請
【 大津 】滋賀の3社が代表変更届け
【 大阪 】近運局、5社を車停処分
【 訃報 】竹島丸紀氏(大生交通渉外部長)
 
2009年7月10日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】ワンコイン八尾に減車勧告/事前監査で処分点数・日車数3倍
【 大阪 】エムケイ北新地問題/近運局「今月中に結論」
【 大阪 】近運局長に原喜信氏/16日に業界関係者等の挨拶受け
【 神戸 】日本交通も同調申請/神戸・阪神間、神鉄の対応に注目
【 神戸 】「あとは結果待つだけ」/15両増車のアドバンス
【 大阪 】タクセン、新大阪の指導員半減/入構安定で他地域に振り分け
【 大阪 】「適正運賃は消費者が決める」/壽タクシー・浦木山社長
【 大阪 】「ウェルカム・ワンメーター」/キャンペーン、今年度は5回
 
2009年7月8日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】与野党一致は「葵の御紋」/交通労連・労使セミナー、安部教授・長井自交部長が強調
【 大阪 】「K型賃金」「生産性を考えれば歩合も」/労使セミナー・情報交換会
【 東京 】全タク連理事長に各務・近運局長/伊藤氏の後任に内定
【 大阪 】新時代の個タクへ第一歩を/全個協・近畿支部代議員会
【 大阪 】竹本衆院議員「励ます会」/大タ協・坂本会長ら
【 大阪 】09春闘中間まとめなど/交通労連関西地総・委員会
【 神戸 】ABC無線が独自アンドン計画
【 大阪 】さくらG、新規申請1社取り下げ
【 神戸 】システムオリジンが神戸で展示会
 
2009年7月4日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】ランク評価制に向け意見調査へ
【 京都 】地方進出のエムケイに減車勧告
【 大阪 】枚方市駅の「レーン規制」/既存、新規が揃って歓迎
【 大阪 】60歳以上が58%占める/大阪の乗務員
【 大阪 】月間300人ペース続く/タクセン新任研修
【 大阪 】女性内勤者と養成乗務員/事業活性化へオービーシー
【 大阪 】附帯収入に頼らぬ健全経営を/大阪近江鉄道タク・磯谷総支配人
【 神戸 】神協、14日に結了総会/残金分配額などを決定
【 京都 】下限運賃で営業開始へ/京都で新規許可の潟vラス
【 大阪 】近運局、1社を車停処分
 
2009年7月3日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】運賃審査GLは附帯決議に沿って/本田自交局長、特定地域指定は10月1日施行時に指定
【 大阪 】「存亡の危機、原点回帰を」/全大個協会・評議員会で山本会長
【 大阪 】未加入者含め11%が下限割れ/大阪の個タク運賃、5・5遠割は62%
【 大阪 】夜間に速度一斉取締り/大阪府警が不定期で
【 神戸 】甲子園の区域外営業是正を/全自交兵庫、関旅が要請
【 大阪 】新ルールは「レーン規制」/枚方市駅タク対策協
【 大阪 】体力勝負「100両以下は厳しく」/新法巡り大阪タックンG・大沼代表
【 神戸 】神鉄タク、新社長に桝谷氏
 
2009年7月1日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】ガイドライン策定へ急ピッチ/国交省・運賃制度研究会、早ければ7月中にも結論?
【 大阪 】死亡事故半減と飲酒運転ゼロ達成へ/近畿地域安全対策会議が初会合
【 神戸 】姫路・東西播初の5・5遠割/はくろG3社がスタート
【 大阪 】利用減で客待ち集中/駐車、用便等の苦情が急増
【 大阪 】立体交差化で乗り場拡張/JR長尾駅、24年度完成へ
【 神戸 】全兵庫個人、岸本理事長再任
【 大阪 】近運局技安部長に平井隆志氏
【 神戸 】兵庫交通共済協組が移転/6日から新事務所で業務開始
【 東京 】5カ月ぶりに500ドル突破/LPガス7月CP高騰
 
2009年6月27日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪市域の中型2万5000円割る/5月輸送実績、前年同月比4628円の減収
【 大阪 】新法施行後の業界再生へ団結を/大タ協総会で坂本会長
【 大阪 】会社側最終案「受け入れられない」/山陽交通労組・中央委
【 大阪 】会社ぐるみの粉飾決算/朝日自動車・福田元専務が証言
【 大阪 】「潮目はすっかり変わった」/各務・近運局長、業界の総意を
【 大阪 】個タクの運賃訴訟が結審/大阪地裁、9月25日に判決
【 大阪 】タク部門は7氏が受賞/自動車等永年勤続表彰
【 神戸 】灘、明交の2社が同調申請/神戸・阪神間、神鉄タクは?
【 大阪 】兵庫北部「距離短縮」の新運賃公示/中型1.3キロ620円
【 神戸 】個タクが選ばれるサービスを/全兵庫個人・通常総会
【 神戸 】7月臨時総会で理事長選出へ/サン無線事業協組
【 大阪 】「タクシーアイ」発売開始/二葉計器、車内防犯用カメラ
 
2009年6月26日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】新型プリウス、検討から導入へ/低営収時代 EV進化への興味も
【 大阪 】累積違反点数の合算見直しを要望/大タ協、譲渡譲受等の「大きな障害」
【 大阪 】警察による違法車両の摘発を/枚方市駅の交通問題で労使関係者
【 大阪 】会社側最終案を提示、労組は中央委へ/大阪山陽タク再建検討協議会
【 神戸 】新入構ルールに不満の声も/川西能勢口駅前乗り場
【 大阪 】解決金1万円等で妥結/全自交・大阪トンボ交通労組
【 大阪 】裁判上の和解成立も報告/自交総連・佐野南海労組
【 大阪 】結審に向け双方が立証準備/トモエG元代表の控訴審
 
2009年6月24日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「与野党全会一致の事実は重い」/適正化新法の運用で近運局・長井自交部長
【 大阪 】モラル依存は失敗、総量規制へ/枚方市駅の交通問題で大運支局
【 神戸 】「はくろGへの対抗策」/5・5遠割申請のローヤルタク
【 大阪 】「セーフティネットの機能を」/大無協・通常総会で澤理事長
【 大阪 】ユニバーサルタクの導入促進など/大福協・通常総会
【 大阪 】STSにタクシーの位置づけを/超高齢化で大福協・道野幹事
【 大阪 】全福協大阪支部/新支部長に黒田氏
【 大阪 】自動車等永年勤続・近運局長表彰/タクシー業界から7氏が受賞
 
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