ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2009年6月23日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信
「適正化新法」成立! 本当の“仕事”はこれからが本番!!
検証・タクシー業界はどう変わる?

 与野党全会派の賛成で、「特定地域におけるタクシー事業に関する適正化及び活性化に関する特別措置法案」とその修正案が無事、成立した。スケジュール通り進めば新法は10月1日から施行される予定だが、従来の自由化路線からの転換が制度的には決定的になったものの、タクシー業界の実態は今後どのように変わるのだろうか。どのように変化する可能性があり、何が変わらないのか。現時点での検証を試みる。

 地域によって体重のかかり方は異なるが、タクシー業界が抱える最大の課題は「供給過剰の解消」と「過度な運賃競争の抑制」ということになっている。国土交通省が示したタクシー対策はこれに加えて@ニーズに合致した利用者サービスの提供A悪質事業者の退出促進―の計4つあるが、いまタクシー事業者の頭の中にあるのは先にあげた2つといって良いだろう。これらの課題のうち、業界の最大関心事である前2者について見ると、供給過剰の解消は「減車」と言い換えても良いし、過度な運賃競争の抑制は「同一地域・同一運賃の実現」と言い換えても良いだろう。

特定地域では参入・増車が原則停止
 減車問題については、新法成立・施行によりひとまず地方公共団体や利用者代表をも含む地域協議会にボールが投げられた。要するに事業者、業界による自主減車であって強制減車でないことは国会審議を通じて何度も確認されている。供給輸送力の拡大防止という点では、現行・道路運送法の行政運用=いわゆる7.11通達による特定特別監視地域の指定などと異なり、何らかの需要増を伴うことが明白な場合を除き、原則として新規参入の許可も増車の認可もされないことが新法の特定地域では、はっきりした。新法施行前までの地域ごとの車両数を限度としてそれ以上の拡大はなくなる。従来の制度ではあった、特定特別監視地域に指定されたにも係わらず一定条件を満たしているが故に参入や増車を認めざるを得なかったという事態は避けられる。エムケイの参入を巡り訴訟沙汰となっている札幌のような都市は新法における特定地域に指定されている限り、その指定期間中(3年間)は出てこない。第2、第3の札幌はなくなる。

さて、どう減らすのか?
 新法施行で特定地域に指定されると「これ以上、タクシーは増えない」ということははっきりしたが、では「さて、どう減らすのか」となるとこちらは簡単ではないようだ。憲法上の財産権や営業の自由などにより行政権限による強制減車は命じられない以上、個別事業者の利害を捨てて、地域全体の重要な公共交通機関としてのタクシーの機能を低下させないために「皆で減車しよう」と考えるナイーブな事業者はそう多くない。いたとしても稼動していない車両を当面、預けておくまでが限界であり、その限度を超えて自主減車させるにはインセンティブを働かせるしかないだろう。
 要するに「減車しないより、した方が得」という経営判断に結びつく施策が必要となる。いわゆる「減車買取機構」的なものについても、国会審議を詳細に検証すると国交省幹部の答弁からは「利用者サービス向上や需要喚起に結びつく前向きの施策には様々な補助・助成制度のメニューを用意している」との発言は聞かれるものの、直截に「減車のためだけの支援も可とする」旨の発言は一度も出て来ていない。
 特定地域に指定された当該地域の業界が「まずは減車だ」ということになり、そのための原資を用意しなければならないとするなら「公的資金を当てにする限りは何らかのサービス向上策との抱き合わせ」が必要になる。そうでない場合は自らの手で基金を設立するなどの方法を採る必要がありそうだ。

「減車非協力」なら処分強化
 一方、もっと安易な手法という意味では「減車するマイナスより、減車しないマイナスの方が大きいかも…」と事業者が判断する材料があるか否かということになり、これは行政によるディスインセンティブ=つまり、処分基準の強化等により特特地域指定時よりも減車していない事業者への取り扱いを厳しくすることが想定される。いずれにしても供給過剰問題については地域の業界ごとに温度差が大きい。ボールが行政側から業界側に投げ返されてきたことで、減車問題の実効性については一段と地域差が出てこよう。現行法制下でも事業者団体の音頭取りで自主減車に取り組み、一定の成果を見た地域と「運賃問題だけ解決してくれれば良い」という地域では、結果に違いが出てくるのもある意味当然だ。
 ただ、国会審議の中で「減車の目標車両数」を問われた国交省は、目標を明示しなかったものの「地域ごとの適正車両数」を示す意向を明らかにしており、免許制時代に行われていた地域需給動向判断を復活させるか、これに代わる何らかの施策を用意することになるようだ。地域協議会の中では、嫌でも「このくらいタクシーは余っています」という数字は示されることになるかもしれない。

実質的には免許制と同一効果?
 このほか極めて根本的な問題だが、特定地域への指定要件は法案修正の過程で、国が定めた特定指標に基づく指定要件のほか、「自治体の首長の要請による場合」が加わった。国が決めた指定要件を満たしていなくても首長の要請があれば大抵の場合、指定されるのか否か。「指標の数字と地域事情等を勘案して総合的に判断する」という辺りに落ち着くのだろうか?指定期間は同様に国会審議の中で「3年程度」とされているが、地域需給動向判断を行うのなら、指定要件のあり方次第では供給過剰が解消されるまでずっと指定が続くような運用も可能であり、そうなると実質的には免許制を復活させたのと同じ効果を持つことになる。また参院などでの審議でも国交省の方針によれば特定地域指定に漏れた場合でも従来の特定特別監視地域等への指定は検討されることになるようで、そうなると現在の経済情勢から見て需給面で何らの網もかからない地域は極めて限定的ということになろう。需給問題でもまだまだわかっていないことが多く、今後の運用基準次第で相当違うことは確かだ。

「9条の3」読み替えの意味は…
 次に運賃問題だが、国会において政府案のタクシー適正化新法に修正を加え、附則において道路運送法9条の3の第2項第1号「運賃認可基準」を「能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないこと」とあるのを「…適正な原価に適正な利潤を加えたものとする」と読み替えることとなったが、これによる効果はどうなのか。いまのところ行政実務上、この読み替えによりオリジナルの政府方針=すなわち現行・道運法の下における運用の大幅見直しよりも何かが変わるということではないようだ。ただし、読み替えにより三菱タクシー消費税訴訟の最高裁判決にはより忠実なものとなり、今後、行政が低額運賃申請等を却下したことによって行政訴訟に発展した場合でも、国側が勝つための理論的根拠はより強化されたことになると考えて良さそうだ。
 参考までに記しておくと同判決の趣旨は、@同一地域では、タクシー事業者の原価構成要素は異ならず、しかも人件費の占める割合が7割前後に達し、かつ地域経済から受ける影響等もほぼ等しいことから事業者間の原価の差異はほとんど認められないAしかしながら道運法は平均原価によらない、異なった運賃額の申請事案については個別審査することを当然に予定している―とするものだ。
 この読み替えにより、現行法制下で運用されている自動認可運賃制度そのものは肯定しつつも、その幅をより狭く解釈する根拠が補強される。ただ、もともと地域全体のタクシー輸送の安全確保や公正競争の観点から、これを狭めようという検討をしていたのであり、制度設計上、附則による読み替えで、具体的に「自動認可の幅がさらにこうなった」というようなことはおそらくないだろう。
 大阪のように相当種類の運賃が存在している地域では法改正の効果はより限定的になるのに対し、現状でも圧倒的多数の事業者が上限運賃を選択している地域は法改正による「予防的効果」が大きい。

16項目の衆院附帯決議
 一方、法改正そのものではないが、附帯決議が多数付されており、この中に運賃制度に関するものもいくつか見られる。本稿締め切り時点で明らかになっている衆院附帯決議によれば第7項で「タクシー事業の健全な競争を図るため、同一地域・同一運賃の実現が必要との意見を踏まえつつ、適切な運賃制度及びその運用を検討し、必要な措置を講じること」、第8項では「道運法9条の3の2項1号の読替特例措置が講じられた趣旨と経過を勘案し、今後策定される運賃のガイドラインにおいては、各地域の実情を踏まえ、タクシーの安全を確保するための適切な運賃水準が確保されるよう、自動認可運賃の幅を縮小すると共に、下限割れ運賃の審査を厳格化する措置を講じること」、第9項では「下限割れ運賃を採用する事業者には人件費、一般管理費、走行距離等、必要な指標につき定期的に報告を求め、その事業運営について適切なチェックを行うこと。また、運賃割引による低額運賃についても、ガイドラインに基づき、下限割れ運賃と同様のチェックを行うこと」、第10項では「今後、新規参入事業者については、まず幅運賃内で一定期間事業を実施させる等の措置を講じること」、第11項では「今後の運賃改定においては、幅運賃内の運賃であっても、その後の改定の結果、当該運賃が下限割れとなれば、その時点で1年の有効期限が付されるよう措置すること」、第12項では「公正取引委員会は、国土交通省が行う下限割れ審査をはじめ、タクシー運賃の不当競争防止策について助言を行うなど、必要な連携強化を図ること。(以下略)」―と記されている。
 このうち、第7〜8項については、もともと国交省が採ろうとしていた現行法の運用見直しによる運賃対策を国会として追認したという以上の意味はない。また、第12項の公取委に関する部分も国交省が新規需要を生まずもっぱら他者の顧客を奪うことのみを目的とした、いわゆる「略奪的運賃」対策をガイドラインに取り込む方針であったことから見て、同様の意味合いを超えるものではない(もちろん国会のお墨付きがあるということは軽視できない)。

下限割れ事業者等の走行距離などに注目
 その他の項目について個々に見ていくと、第9項では下限割れ運賃事業者と大幅な割引運賃設定事業者について人件費、一般管理費、走行距離などの具体的指標をあげて定期報告を求めている。低額運賃事業者の場合、キロ当たり運賃が安いことや1車1人制を採用しているケースが多いことから、過走行となりやすいとみられており、実態そのままで報告すれば監査の端緒となりかねないという意味で、それなりの牽制効果を狙ったものと言えるだろう。
 ただ、下限割れの場合は争いの余地がないが、割引運賃事業者についてはどこまでがその対象になるのかについても今後のガイドラインや諸通達の整備内容次第だ。5000円超5割引などはどう扱われるか…。

“略奪的”運賃戦略は困難に
 第10項についてはこれまで下限割れ運賃の個別審査、認可に際して1年間の期間限定認可などの運用を行っていたが、それをひっくり返して、「1年間は自動認可の幅の中でやれ」というもの。ある地域にいきなり参入して低額運賃によって、根こそぎ他社の顧客を奪っていくことが難しくなる。第11項も、運改に同調しないことで自動認可の枠外へ意図的に出てしまうことを抑制する効果を狙ったものだが、これが制度化できれば低額運賃事業者(または下限割れになりたい事業者)以外が結束して運改にこぎ着けられれば、運改1年後には、再び幅の中に戻ってくることになり、一定以上に運賃格差が拡大しないことになる(同調しない事業者がもともと下限割れだった場合には格差は縮小するし、自動認可枠内ならもともとあった格差より拡大することは相当少なくなるだろう)。
 附帯決議9〜11項の効果については、いずれも制度化できればとの但し書きが付く。国交省が設置した「タクシー運賃制度に関する研究会」でのガイドライン論議の中で、業界労使がこれらの決議を根拠にどこまで押し込むことが可能かにかかっているし、政省令、通達、ガイドライン等の整備を待たなければ今次法改正を正しく評価できないということにもなるのだ。いずれにしても論理的には行政権限に基づいて強制的に同一地域・同一運賃に持っていくことは不可能で、どこまでそこへ近付けるか。その可能性が以前より高まったように現時点で見えることだけは間違いない。

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No310. 2009年6月22日 ニュースヘッドライン
■巻頭人物 : 安 光秀氏/大栄交通社長
■気になる数字 : 30万円〜6000万円/世界主要都市のタクシーナンバー権料
■トピックス : 適正化新法成立!/検証・タクシー業界はどう変わる?
         : 大阪業界の再生なるか/運賃問題解決へ現実の壁
         : 「略奪的運賃」に大反論/大阪タックンG・大沼代表
         : 福祉有償運送の大局的な論議を/国交省・調査委報告から
         : それでも私たちは「元気」を説く/「タクシードライバーズフェスタ2009」に向けて
■シャッターチャンス :業界票目当てで与野党の綱引き
               : 新法効果待たずして倒れる懸念
               : 責任追及に早くも逃げの一手
               : バナナの次はカレーに注目!
■この人この言葉 : 川野 繁氏/岩立終児氏/牛島憲人氏/中谷 中氏
■東西往来 : 差別化で「3代目」に熱い視線
        : だまされたらあかん!振り込め詐欺
■その他<ほっとコラム> 政栄p生氏
      <大阪タクシー産業盛衰記> 増田和幸氏に聞く
Faxpress 関東版
公正競争の観点で下限割れ運賃にメス
  社保料未納等で事業改善命令も
   金子国交相、新法施行後の運賃問題で所見
【東京】金子一義・国土交通相は12日、閣議後の会見で「特定地域におけるタクシー事業の適正化及び活性化に関する特別措置法(タクシー適正化新法)」施行後の運賃問題について所見を問われ「乗務員の労働条件が悪化しているほか、社会保険料、労災保険未払いなどの問題もあり、本当に適正な競争と言えるのか。そういうことを見直す趣旨であり、地域によっては下限割れ運賃が値上げされるというようなことはあるかもしれない」と述べたほか、「厚生労働省の監督結果によっては下限割れ事業者に事業改善命令が出される可能性もある」とした。
 新法の施行で「格安タクシーがなくなるのではないかとの懸念もある」と問われたのに対しては、「法案の趣旨は、下限割れ運賃が労働基準法違反、最低賃金法違反の問題が出てきており、最賃法については17%もの違反率になっていること。労災保険や社会保険料を払わないといったことがあった。また乗務員は歩合制賃金であり、こうしたことで運賃が安くなっている」との背景に触れ、「こういったものは本当に適正な競争と言えるのか、ということを見直していくものだ」と説明。「供給過剰地域では、こうしたプロセスを経て運賃が下がっているということであり、それを見直すことで運賃が上がるという問題が出るかもしれない」と述べた。消費者からの反発については、「いままでは自動認可10%の幅を設定していたが、それをも下回る運賃があった。特定地域では住民参加で事業計画を作るが、その中で非常に供給過剰が著しい地域、あるいは乗務員の賃金が異常に低い地域などでは10%幅を5%にするとかいった話になる」とした上で、「厚労省が最賃法違反、社会保険料未納などをチェックした結果を考慮して運賃体系を考える。そうするといま下限割れの事業者に対して改善命令が出される可能性があるということになる」と述べた。自動認可運賃の幅について5%が適当なのかとの質問には、「例としてあげたに過ぎない。5%が適当というわけではなく、地域によって異なる」と答えた。 〔6月20日関東版掲載〕
 
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2009年6月20日号 関東版 ニュースヘッドライン
【東京】公正競争の観点で下限割れ運賃にメス/社保料未納等で事業改善命令も/金子国交相、新法施行後の運賃問題で所見
【 東京 】タク適正化新法が成立
【 東京 】減車、同一運賃に「大きく前進」/新法成立で全タク連談話
【 東京 】都内減車/6月1週は29両
【 東京 】「実効ある制度設計を」/新法成立で全自交・委員長談話
【 東京 】運賃設定の「収支」を法的に要請 /道運法「読み替え」で春田次官
【 東京 】「優良乗り場」へ資格者確保 /タクセン、表彰推薦1000人超える
【 東京 】全福協新会長に漢氏 /NPOの跳梁に危機意識
【 横浜 】関運局が特特地域の基準車両数 /新法施行時の取り扱いに関心
【 東京 】東京業界の減車1069両に /新基準「40両」で初の新規も
【 東京 】賦課金月額1000円値上げを承認 /日個連都営協・総代会
 
2009年6月19日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タク適正化新法、きょう成立へ /参院国交委・全会一致で可決、附帯決議も
【 東京 】新支部長に川野氏/東旅協・城西支部が総会
【 東京 】新法案「個人的には80点」/全自交・阿部委員長が評価
【 東京 】ハイブリッド車等の購入補助/申請受付開始
【 東京 】「2年間の成果確実に」/足立タク、安マネ・キックオフ効果
【 東京 】要件緩和で加入促進図る/ハイタク福祉事業協組
【 東京 】7月CPは500ドル台か/LPG大幅続騰の予測
【 東京 】自交東京が道交法学習会
【 東京 】陸王交通の扱いなど協議/日交G連絡協が20日に幹事会
【 千葉 】「労使生存共同体」の精神で/第17回KLUフェスティバル
 
2009年6月17日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特定地域の指定は3年程度/参院国交委・タク適正化新法案を集中審議
【 東京 】ついに税込みでも4万円割る/東京地区5月の日車営収
【 東京 】台東区等が改善要請/鶯谷駅南口の客待ちで
【 東京 】東旅協、新体制スタート/サービス改善委を常設化
【 東京 】東旅協・専門委員長らが抱負
 
2009年6月13日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タク適正化新法、19日にも成立へ/早くも参院本会議で趣旨説明
【 東京 】経営・佐藤氏、労務・武居氏ら/東旅協・専門委員長人事
【 静岡 】「試験難しくして不合格に」/特定地域の個タク参入で奥田課長
【 東京 】修正新法案「政策転換明確に」/自交総連が評価の談話
【 東京 】原告側の主張を全面否定/全中労国賠訴訟・高裁判決
【 東京 】「都内の見張り番」アピール/東旅協「タクシーの日」
【 東京 】東旅協・堀広報委員長が退任あいさつ
【 東京 】「適用除外制度」決着ならず/日交・労使賃金PJ
【 東京 】タクセン、7〜9月の街頭指導計画
【 東京 】東京運輸支局、18日に陸運関係功労者表彰
 
2009年6月10日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】修正協議の結果は真摯に受け止め/金子国交相、運賃問題含め尊重
【 東京 】政府案修正してきょう委員会採決/タク適正化新法案
【 東京 】三浦会長を再任/全国交通共済協議会
【 東京 】新営業委員長に根本氏/チェッカーキャブ
【 東京 】安田理事ら執行部再任/チェッカーキャブ無線協組
【 東京 】福祉有償運送巡って意見交換/民主党&NPO「Jネット」
【 東京 】会長に川本氏、椿氏が副会長に/エルピーガス協会・通常総会
 
Faxpress 関西版
ポスト「赤バス」に乗合タクシー?
  大阪市・葛本交通局長「代替できる部分、十分ある」
【 大阪 】大阪市交通局の葛本恵英局長は19日、本紙のインタビューに応じ、先ごろ全面廃止が発表された地域密着型の小型コミュニティーバス(通称・赤バス)の現状と不採算になった原因、代替手段の見通しなどについて語った。乗合タクシーなどについても、「代替できる部分は十分ある」との認識を示した。
 7年前に1台2000万円の費用を投じてバス・オムニノーバ・マルチライダー(スウェーデン製)を導入、100円均一料金でスタートした赤バスは、大型バスでは望めない小回りの利く特性を生かして地域の生活圏を巡回。高齢者の通院や買い物などに利用され、好評を博したが、各区役所が路線外の地域からの要望を容れる格好で延伸が続いた。結果として、当初想定した待ち時間(ほぼ15分、最大でも20分)が長くなり、路線拡大に伴い乗車時間も倍近くなるなど、「身近で便利」な利点が生かされず、想定していなかった駅への乗り入れが始まるに至って大型バスと競合する事態に陥ってしまった。こうしたことから現在28路線83台の赤バスは、年間総収入が約5億円で営業損失が20億円、補助金を入れても10億円程度の赤字が発生している。
 こうしたことから同交通局では、「赤バスサービス」の廃止を決定、改めて地域のニーズに対応した移動手段(コミュニティー輸送サービス)のあり方を検討していくことになった。廃止後の対応については、@赤バスの需要(利用者)は、一般バスの路線再編の中で、できる限り集約(吸収)するA赤バスに替わる地域の移動手段のあり方については、全市的な総合交通政策の観点から、関係局とともに検討していく―方針だ。
 葛本局長は、「市交通局では地下鉄とバスは運行しているが、乗合タクシーはできない。しかし計画調整局は大阪市全体の道路や移動手段などを総合的に考えるセクションで、京阪中之島線や阪神なんば線などは同局の管轄。乗合タクシーとなると、同局と相談して検討することになる。大正区の『IKEA』、鶴見区の『イオン・ダイヤモンドシティ』など商業施設の送迎バスに100円でも200円でも払って乗せてもらうのも代替交通になる。病院の送迎などでは福祉タクシーという方法もある。そうなると健康福祉局なども関与することになる」と指摘。関係部局をあげて検討を進めるとの見通しを示した。
 乗合タクシー等で代替というタクシー業界からのアプローチは、現段階ではないとのことだが、同局長は「乗合タクシーやジャンボタクシーで代替できる部分は十分ある」と述べた。
〔6月20日関西版掲載〕
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2009年6月20日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】ポスト「赤バス」に乗合タクシー?/大阪市・葛本交通局長「代替できる部分、十分ある」
【 東京 】タクシー適正化新法が成立
【 東京 】減車、同一運賃に「大きく前進」/新法成立で全タク連談話
【 和歌山 】適正化新法「大きな起爆剤に」/宮内・和歌山運輸支局長
【 大阪 】「4000両」の事業者として/関協が安マネ講習会
【 神戸 】兵庫業界の全車禁煙/協会の旗振りに期待の声
【 大阪 】協議会再開で仕切り直し/枚方市駅の交通対策
【 大津 】ドアサービスと街頭指導を継続/汽船タク労組・鎌田委員長
【 大阪 】全国子育てタクシー協会が総会
【 神戸 】兵庫県タクシー会館が株主総会
【 東京 】全福協・新会長に漢氏
【 大阪 】近運局、1社を車停処分
【 大阪 】潟vラスを新規許可
【 京都 】京丹タクが事業廃止届
 
 
2009年6月19日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 東京 】参院国交委でタク適正化新法案可決/参院本会議できょう成立へ
【 神戸 】兵タ協が全面禁煙を議決/「今年度中の早い時期」に実施へ
【 和歌山 】和タ協・岩橋会長を再任/新副会長に川村・和歌山支部長
【 大津 】滋タ協・田畑会長を再任/副会長に横幕氏
【 大阪 】恒久認可の取り扱いに強い関心/新法施行後の運用で大阪業界
【 神戸 】東阪神タク協組/植田理事長再任
【 大阪 】関協・三谷氏が理事に復帰
【 神戸 】初乗りは800円以上が妥当/全自交兵庫・北坂委員長
【 神戸 】第二組合、人数足りず未承認/阪神タク労組の分裂騒動
【 大阪 】JR京阪神エリア、全駅禁煙に
 
 
2009年6月17日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】下限割れ「恒久認可は残る」/大タ協・坂本会長、運賃で団結促す
【 大阪 】大タ協組織率68%、車両数は72%/環境改善へ他団体との連携が不可欠に
【 大阪 】道運法「読み替え」の趣旨徹底/自民党・竹本衆院議員
【 大阪 】大タ協/松田理事が辞任、後任に北村氏
【 大阪 】適正化新法、実効性には懐疑的/薬師寺氏、全タク連幹部の行動は評価
【 東京 】特定地域の指定は3年程度/参院国交委・適正化新法案を集中審議
【 大阪 】出資金抑制で加入促進/大阪交通共済協組・総会
【 大阪 】第1回弁論は7月30日/全自交大阪国賠訴訟・控訴審
【 大阪 】近運局/個タク譲渡譲受48件
 
2009年6月13日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】エムケイ問題、7月早々に結論?/「空区域」「北新地乗り場」で近運局
【 東京 】タク適正化新法、19日にも成立へ/参院本会議で趣旨説明
【 大阪 】「ナンバー規制」承服できない/枚方市駅入構問題でベストG
【 大阪 】日本城タクに出資金返金/タク振興事業協組
【 大阪 】駐車違反7件摘発 /「北新地」重点街頭指導
神戸 】乗車拒否注意でトラブル/兵サセン、乗務員同士で
【 和歌山 】新支部長に川村氏/和タ協・和歌山支部
【 神戸 】阪神尼崎駅南口乗り場に屋根
【 大阪 】近運局、3社を車停処分
 
2009年6月10日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】対応強化で新規並みの監査も/譲渡譲受巡って近運局・松川監指部長
【 東京 】与野党協議の結果を真摯に受け止め/タク適正化新法巡って金子国交相
【 大阪 】タク関係は牛島、北田、山本の3氏/第38回陸運・観光関係功労者表彰
【 大阪 】総会運営の打ち合わせ/交通共済・理事会
【 大阪 】大無協・理事会/総会提出議案を承認
【 神戸 】混乱なく、当面フリー入構で/川西能勢口駅前乗り場
【 神戸 】前委員長ら8人が脱退届/阪神タク労組、説得続く
【 神戸 】神戸市が風評被害回復キャンペーン
 
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