ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2009年5月19日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信
規制回帰の米国タクシー事情と日本
日の丸交通がOECD報告研究


 日の丸交通(富田昌孝社長=日の丸自動車グループ代表・全タク連会長、文京区)ではこのゴールデンウィーク明け早々に、2007年に開催された経済協力開発機構(OECD)政策ラウンドテーブルの報告書「タクシーサービス:競争及び規制」のうち、米国でのタクシー規制緩和実績に関する部分を独自に翻訳し、規制の枠組みや法的な背景について研究を始めた。「日本では無理」とされている同一地域・同一運賃が、なぜいまだに米国では堅持されているのか?大半の州や郡・市ではなぜ、需給調整規制が維持され、少数の規制緩和例も目覚しい成果を挙げるに至らず、部分的にあるいは全面的に規制強化に戻ってしまったのか?わが国への応用は本当に無理なのか?手始めの一歩の一端を紹介する。


再規制の総仕上げに不可欠な 強制減車」と「同一地域・同一運賃」
 本報告書全体は2007年に公表されたもので、250ページを超える。全編、英文で書かれており、その内容が学識者等によって言及された場合、当該識者の引用または紹介の発言という形で報道されたことはあったものの、報告書そのものが和文に翻訳されて紹介されたことは本紙の知る限りではなかったようだ。日の丸交通の富田社長は、全タク連会長として「再規制の促進」「需給および運賃規制強化を内容とする法案の国会提出と早期成立」を図る立場にあるが、現在国会上程中の「特定地域におけるタクシー事業の適正化及び活性化に関する特別措置法案(タクシー適正化新法案)」が、必ずしも再規制の総仕上げとまでは政省令、通達の整備されていない現時点では言い切れないことや、また同氏自身が強制減車、同一地域・同一運賃への思いを捨て切れていないことなどから「米国では可能で、なぜ日本ではできないのか」ということを調べてみることを思い立ったようだ。

規制の現状と規制緩和の試み
 前置きはこのくらいにして、早速今回翻訳された米国の規制緩和実績に関するレポートの内容を紹介しよう。米国に関する記述はOECD米国代表団によるもので、前半は「米国でのタクシー規制の現状」に関するもの。過去からの歴史や経緯を含んでいる。後半は「米国における規制緩和の試み」について記述し、複数の例に触れ、とくにワシントン州シアトル市(1979年規制緩和)、インディアナ州インディアナポリス市(94年同)、ミネソタ州ミネアポリス市(2007年同)の例を詳しく紹介した上で、終盤では「米国実績からの教訓」「結論」という流れになっている。
 「米国でのタクシー規制の現状」では、まず規制の主体について「州または地方」とし、わが国の公正取引委員会に相当する「米・連邦取引委員会」のこの分野における関与を「業界における規制緩和を支援する活動に向けられている」と位置付けた。連邦取引委の報告書からの引用による主な結論では「参入規制(量的制限、人口に対するタクシー台数の比率、住民の利便および必要性に基づく制限)は、もっともらしい理論上の議論によって裏づけできるとは考えられない」とし、「参入自由化によって生じた問題(脚注において「客待ち待機列が長くなりドライバー同士の口論が乗り場で始まる」ことや「短距離客への乗車拒否」を例に挙げるほか「流し営業」「空港等の乗り場」など、利用者がタクシーを選択できない場面では企業間の価格競争が起きないことを指摘している)には最高運賃規制など他の規制上の対応の方が効率的だ」と主張している。

「劇的なことは何も起こらなかった」
 その上で報告書は、「2007年現在、米国内でのタクシー規制の全般的な状況は84年当時と大差ない。つまり、その間、米国のタクシー業界には劇的なことは何も起こらなかった」と表現している。むしろこの間、さまざまな形での規制強化が進行しているとして「多くの大都市では何らかの方法で相変わらず参入および運賃を規制し、提供可能なサービスのタイプ(例:1社当たり最低車両数、電話での配車24時間対応、1週間通しでの対応、相乗り、乗車拒否の条件、営業地域の定義、要求される派遣応需能力、タクシーメーター)、車両及び運転者の特性(例:車両の使用年数及びデザイン、標識、ドライバーの犯罪歴、町の街路及びランドマークの知識、記録の保存、整理整頓、英語表示を備えた施設、感受性訓練)、及びサービス品質(例:車両の清潔さ、最大対応時間)をも規制する。さらに管轄当局はしばしばドライバー1人当たりの1日最大稼働時間、免許の譲渡可能性、安全点検の頻度、保険及び保証金の要件を規制する。最近、一部の都市では1ガロン当たりの最低走行距離の要件や、低公害排出車の特定タイプ要求などを制定して、タクシーの環境に与える影響を規制し始めた」とする。
 報告書ではその結果として「参入規制の厳格さは、それ自体、タクシーキャブの免許の価値の高さを明らかにする」と批判し「競争原理の機能する、参入自由な市場での営業権の価値はゼロである」と主張(2007年6月現在、ニューヨーク市では法人タクシー1両59万ドル、個人タクシー1両42万3000ドルでの落札例があるという)。また、こうした事実が「参入制限がタクシーサービス提供の収益率を、他の事業のそれ以上に押し上げた」とし「規制がないと仮定した場合より、金額はより高く、走行回数はより少ないことを示唆している」と指摘。財産的な価値の暴騰が、経営効率の低下の原因のひとつだと非難している。ただし、米国内の論者にも「こうした高額な価値が、ドライバー・事業者の免許剥奪へのおそれから、より良い行動を確保するメカニズムを提供する」との主張があることも併せて紹介している。

シアトル等3都市の実績を検証
 次章「米国における規制緩和の試み」では、各都市の一部に見られた規制緩和の試みについて触れている。導入部では「1930年代、米国ではほとんどの都市において参入制限措置が採られていたが、それ以来現在に至るまで規制緩和の試みはあまりなされていない」と強調。その上で「ひとつの例外として70年代後半から80年代前半にかけていくつかの中都市で参入の難易度を和らげる法改正が実施されている」とする。そこでこうした少数の例の中から上述した3都市(シアトル市、インディアナポリス市、ミネアポリス市)の例に触れていく。
 シアトル市の例では79年に参入を自由化し、会社ごとに運賃・料金を設定できるようにした。自由化の影響については「論議のあるところだ」とし、利用者によるタクシー選択の効かない乗り場運賃が上がったのに対し、選択可能な無線タクシー運賃は値下がりし、差し引きではトータル5%程度の値下げにとどまっているとする。もっとも、別の報告書からの引用では「運賃・料金に正味の差はなかった」として、規制緩和による消費者メリットの存在そのものが否定されていることも紹介している。いずれにしろ「期待されたほどの効果は産んでいない」とのトーンであることは間違いない。他方、マイナス面の影響については「新規参入したタクシー車両が空港乗り場にどっと押し寄せた結果、待機列が長くなりドライバー間の諍いが起きるようになった」と指摘。同時に「先頭乗車のため価格競争は起きなかった」とし、こうした結果を踏まえ空港側は「運賃に上限を設け、その後新たな参入を禁じた」「さらに郡当局が空港を排他的フランチャイズ制に移行し、2007年現在も続いている」という。

給与と利益は減少、延びる待機列
 一方、同市での規制緩和直後に当たる80年に実施された調査によれば「サービス面にはプラスの評価がなされている」と紹介しつつも、「シアトル市とそれをとりまくキング郡では、自由化による運賃・料金のバラつきと長い待機列の回避とを目的として84年から新規事業許可が一時停止され、固定料金制度が導入された」とする。それから12年経過した96年の報告によればホテル、コンベンション、観光業界から「ルール違反に対する説明責任を負わせることの難しい個人(ノンフリート)タクシーへの不満が大きくなった」とし「97年、市と郡は広範な新車両・ドライバー試験規程を導入し、タクシー車両はすべて15両以上の認可組合加盟が義務付けられた。また、個人タクシードライバーへの監視が行えるよう、ドライバーが違反した場合、その加盟する組合を処罰できる制度を設けた」という。これに伴って07年現在、シアトル市のタクシー事業免許は1件(両)につき17万5000ドルの高額で取引されることとなり、最近になって市・郡は「いかなる新規タクシー事業の免許も譲渡不能とする宣言を行った」としている。
 インディアナポリス市では94年からタクシー規制緩和を実施し、「より市場志向型の取り組みとして小型乗合バスやミニバン(ジャンボタクシー)の運行を許可した」とし、結果、車両増、運賃値下げにより「ドライバーの給与と利益は減少した」「待機列の長さは現在もそのまま」だという。またミネアポリス市では06年時点で参入制限、固定運賃制度を維持しており、営業権も1両当たり2万5000ドルであったという。しかし、同報告書によれば「市当局は参入側が公共利便性・必要性を挙証しなければならないPCN規定を廃止し、段階的参入規制緩和のプロセスに入り、2011年には完全自由化を実施する予定になっている」とする。また規制緩和と同時に「環境への影響性、車椅子での利用可能性、最低事業規模に関する新規立法を行った」として、一応の社会的規制強化を並行して実施する考えであることを示している。

サービス刷新の形跡はほとんどなく…
 「米国実績からの教訓」の章では、これらの規制緩和実績の検討の結果、@車両台数やタクシー会社の数が増えたことで雇用機会と車両の就業時間が増えA新規参入者の大半は無線配車能力を必要としないタクシー乗り場市場を支える個人タクシーで、乗り場では客待ち待機列が長くなりB時折、新規の無線タクシー会社が業務を始めるが、それは特異なケースでありCサービス刷新の形跡はほとんど見られないことが窺われる――などとしている。また、「米国での規制緩和実績はタクシー運賃・料金の相対的変化がほとんど認められず、運賃面での規制緩和利益の明確な提供例を示すに至っていない」とする。この背景には「タクシー市場での顧客でリピーターは珍しく、今後の贔屓を見越した値引き動機につながり難い」「タクシー利用の電話予約を繰り返し得る上で、到着時刻厳守が最も大事な要件であり、価格は(妥当な範囲にある限り)どちらかといえば、あまり重要ではない」ことがあるとの見方を示している。
 こうしたことから得られる貴重な教訓として報告書は、「今後、規制緩和を試みる際には、変化を管理する当局が、タクシー乗り場や空港現場での価格競争発生保証に、より大きな注意を払わなければならないか、さもなくば、かかる現場の扱いを無線タクシー部門とは異なる扱いにするということがある」「米国の事例によれば、両者の規制を異なるものにすることで、利益がもたらされそうだ」との考え方を示す。

“流し”部門への配慮が不可欠
 最後に「結論」として、「米国のタクシー業界は引き続き厳しい参入制限が敷かれている」としつつ、「こうした制限は最高運賃料金の規制が有効に実施されている限り、厳密には必要のないものだ」と主張する。と同時に「規制緩和には、特に空港・乗り場市場部門(日本なら流し営業部門を含むことになろう)の取り扱いについて注意を要する。実績によれば、これらの部門では価格競争が起きそうになく、公共性の保護と適正な参入レベルへの誘導に向け、適切な最高運賃規制が必要となりそうだ」などとしている。
 いうまでもないことながら、専門家の手になるものとはいえ翻訳文ならではの読みづらさなども感じられる。ただ、米国での規制緩和実績レポート全体を通して言えることは「参入、運賃の規制を合理化するもっともらしい理屈はない」としながらも、「規制緩和が大成功を収めた例」も彼等自身が見出し得ていない現実である。連邦政府(あるいは連邦取引委員会)としては米国でのタクシー規制緩和を促進したい意向が強く窺えるものの、州、郡・市レベルでは必ずしもそうなっていないのが現状のようだ。

なぜ米国で許される? 「同一地域・同一運賃」
 われわれは、本報告書によって米国での規制緩和の実情をある程度再認識することができた。次の段階として「米国での規制維持の現状」をさらによく知る必要もあるだろう。日本では憲法上の財産権を盾にダメだとされている需給調整(あるいは強制減車)、独占禁止法やそれを背景とした判例を盾に困難視されている同一地域・同一運賃(本報告書上の表現を借りるなら「固定運賃制度」となろうか)が、米国ではなぜ許されるのか?富田氏の研究も次の段階を迎える必要に迫られているのではないだろうか。

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No305. 2009年5月18日号 ニュースヘッドライン
人物:細川 律夫氏/民主党衆院議員
気になる数字:17%超〜 異常に高いハイヤー・タクシー業の最低賃金法違反率
トピックス: 規制回帰の米国タクシー事情と日本 日の丸交通がOECD報告研究
      :新上限運賃採用は3割弱 「姫路・東西播地区」の背景事情
      : さらに泥沼化、南港問題の行方は 議事録と定款が示す紛れもない真実
      : またしても「原告適格」の壁 全自交東京・国賠訴訟、控訴審判決
      : 悪夢を越えてつかんだこと NASVA安マネコンサルティング受講事業者は今(3)
シャッターチャンス3法案一括審議で与党に圧力
             :逃げ口上やめて議論のリードを
             : 車停より影響大きい「停留」
             : 189万円などとは申しません
この人/この言葉 :三浦宏喜氏、武居利春氏、古知愛一郎氏、成田次雄氏
東西往来 : 「事故ゼロ」が当たり前に/その名の通り“ひかり”輝く存在に
その他 :<ほっとコラム> 政栄 p生氏
      :<好評連載・大阪タクシー産業盛衰記> 増田 和幸氏に聞く
Faxpress 関東版
「同一地域・同一運賃」を追求
   自民党タク議連に与野党調整要請へ!?
     全タク連・正副会長会議で一致
【東京】全国ハイヤー・タクシー連合会(富田昌孝会長)は13日、千代田区の自動車会館で正副会長会議を開き、今月29日に開催する通常総会に上程する平成20年度事業報告、同決算報告、21年度事業計画案、同収支予算案などについて審議、承認した。また専門委員会再編案についても了承した。国会審議が停滞しているタクシー関連3法案については各出席者から同一地域・同一運賃を追求すべきとの声があがり、21日の自民党タクシー・ハイヤー議員連盟総会において改めて法案の早期成立と野党との妥協を求めることで一致した。
 富田会長はあいさつの中で野党4党のタクシー関連2法案共同提案に触れ、「政府案のみならず、野党案も急に出てきた。今後の審議日程についてははっきりしたことは言えない状況にある。私もきょう国会へ傍聴に行ってきたが、提案趣旨説明だけで大きな前進はなかった」と述べたほか、21日に自民党タク議連総会が急遽開催されることになった経緯などを説明。また、米国内でのタクシー規制緩和の実態にも触れて「大きな成果はあがっていない。大半の地域では厳格な需給調整規制と固定運賃制度が維持されている」とした。このほか、「東京でも企業倒産が急増しており、そのうちサービス業が50%を占めている。経済状況も相当厳しく、タクシーも別格とは言えなくなってきた」などとした。
 意見交換の中では加藤欣也副会長(北海道)が、「業界として、同一地域・同一運賃の主張を忘れてはいけない」と強調。これに坂本克己副会長(大阪)が、「国会に出ている法案が通ったら、その後に同一地域・同一運賃を目指す運動をという2段ロケットではなく、一挙にやるべきだ。今回の法改正で運賃問題も含めて片付けるのが良い」などと述べ、国会では野党案丸呑みで決着させるべきとの姿勢を示した。
 これらの意見に対して富田会長は、「私自身もそう思っているし、皆さんも21日のタク議連総会に出席して、自身の思うところを述べて頂きたい」と引き取って了承された。このほか、規制緩和後の新規参入等によるタクシー事業者の増加を受けて全タク連傘下協会への加入状況の把握、協会加入促進を求める声があがった。
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2009年5月16日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「同一地域・同一運賃」を追求/自民党タク議連に与野党調整要請へ!?/全タク連・正副会長会議で一致
【 東京 】選挙絡みで「共倒れ」の懸念も/タク関連3法案で民主党関連筋
【 東京 】タク関連2法案の成立期す/連合組織内議員懇で意見交換会
【 東京 】全タク連/専門委再編で8委員会に
【 東京 】大和自交が通期業績予想を下方修正/新たに特別損失を追加計上へ
【 福岡 】第一交通産業も下方修正
【 東京 】東京業界/5月前半の減車は7両のみ
【 さいたま 】デジタル化の目標達成へ/決意新たに関無協総会
【 横浜 】個タクの増加傾向に危機意識/三多摩支部総会で東旅協・山副会長
【 徳島 】金比羅タクを書類送検/超過密勤務で徳島労基署
【 東京 】野党3党が日本郵政社長を告発
 
2009年5月15日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】 再び実質営収4万円割れ/特別区・武三地区の4月輸送実績
【 東京 】タクシー関連3法案を一括審議/衆院国交委
【 東京 】自民党タク議連/21日に臨時総会
【 東京 】加盟各社に「安マネチェックリスト」/東旅協 中小事業者の取り組み支援
【 東京 】「高裁も司法の責任放棄」と批判/国賠訴訟判決で全自交・阿部委員長
【 東京 】控訴審判決は6月11日に/全中労国賠訴訟
【 東京 】大手が率先して大量減車を/都内中小事業者が訴え
【 横浜 】「今期限り」条件に再任/東旅協・町田三多摩支部長
【 東京 】三交労春闘/新たに4支部妥結
【 東京 】人とくるまのテクノロジー展/自動車技術会が横浜で
 
2009年5月13日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】 タク関連2法案、野党が共同提出/全国一律の需給調整規制など謳う
【 東京 】適正化新法、国交委できょう趣旨説明
【 東京 】東京高裁も門前払い判決/全自交東京・国賠訴訟控訴審
【 東京 】規制緩和の成功に少ない選択肢/日の丸交通がOECD報告書で米国の実情研究
【 東京 】各社のリーダー乗務員集め研修/タクシー事故防止で渋谷署
【 東京 】音声案内装置の購入助成も継続/シートベルト装着で交通共済
【 東京 】「ゼロ回答」撤回して妥結/日交労春闘「適用除外」協議へ
【 東京 】タクシーは11件35事業所/4月のグリーン経営認証
【 東京 】「タクドライバーズフェスタ09」/船井総研が今秋「明るく元気に」
 
2009年5月9日 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】 タク法案、実質審議はさらに先送り/「道運法」巡り与野党の駆け引き続く
【 東京 】ぎりぎりの選択迫られる民主党
【 東京 】東京高裁も門前払い判決/全自交東京・国賠訴訟控訴審
【 東京 】計1億5200万円配当へ/東京交通共済、加入メリット強調
【 東京 】民主党案の早期提出を期待/全自交・待鳥書記長
【 東京 】物件取得は「時期見極めて」/「会館」問題でチェッカー実行委
【 東京 】都内の減車、累計1005両
 
Faxpress 関西版
大阪の法人タク
   規制緩和で純増4629両
     通達超えた規制強化が不可欠?
【大阪】規制緩和直前の平成14年1月と、今年3月時点の比較で大阪府下の法人タクシーは81社・4629両の純増となっていることが、大阪運輸支局(小田昇支局長)のまとめで明らかになった。増加車両の85%は大阪市域交通圏に集中しているが、注目されるのは河北交通圏における増加率の突出ぶり。同交通圏では近年、供給過剰による渋滞など、JR、私鉄線沿線の各駅周辺で交通問題が発生しているが、その背景要因が改めて数字でクローズアップされた格好だ。データをまとめた支局幹部は、7.11通達からさらに踏み込んだ新規参入・増車規制の必要性に言及している。

〜大阪市域は3927両増
 府下全体の事業者数は規制緩和によって148社→229社、車両数は1万4147両→1万8776両にそれぞれ増加。実数は当然ながら大阪市域に集中(3927両)しているが、増加率で異常ともいえる突出ぶりをみせるのが河北だ。規制緩和前の4社が15社と、実に11社が参入、総車両数は512両から927両と、81%の伸びを示している。大阪市域とは違って流し営業が効かず、駅出しと、無線による顧客確保が命脈とされる地域特性を考えれば、少々いびつな状況といえるだろう。
 現在、同交通圏の京阪・枚方市駅南口ロータリーや、JR学研都市線・住道駅をはじめとする各駅で、タクシー車両の入構などに起因する交通問題が顕在化。関係者を中心に解決に向けた取り組みが進められているが、これら入構規制の動きに対しては、新規事業者を中心に不満の声も聞かれる。
 本紙の取材に応じた支局幹部は、同交通圏の現状について、「地域性や規模から考えて、供給過剰状態であるのは間違いない」との認識を表明。入構規制に関しては、「公取の見解を持ち出すまでもなく、キャパがないなどの理由で新規参入を認めないわけにもいかず、現行法での対応は非常に難しい」と述べた。その上で、「車両数のみならず、営業所と車庫の隣接など、もっと踏み込んだ形でのハードルが必要かも知れない」と、7.11通達を超えた規制強化の必要性に触れるとともに、「乗務員登録制」の拡大適用も検討課題にあげた。
 JR各駅の入構問題では、「関係各所からの申し出があれば、支局としても協議会の設置を図るべく、汗をかく用意はある」として、問題解決に向けて積極的な姿勢をみせ、枚方市駅南口ロータリーについては、河北社長会(会長=坂本栄二・日本タクシー社長)宛てに、現場写真などの調査資料を送付したことを明らかにした。
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2009年5月16日 関西版 ニュースヘッドライン
【大阪】大阪の法人タク/規制緩和で純増4629両/通達超えた規制強化が不可欠?
【 神戸 】M交通、東播地区進出を中止
【 東京 】「同一地域・同一運賃」を追求/全タク連、自民タク議連に要請へ
【 大阪 】日本城/親交会無線協組を脱退へ
【 大阪 】自交大阪/単組が春闘妥結
【 大阪 】大阪4駅頭で「組合員募集グッズ」/交通労連が組織拡大運動
【 大津 】滋賀ヤサカが草津営業所
【 大阪 】車庫巡る申請取り下げ/新金岡交通、ワンコイン堺
 
2009年5月15日 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】国交省が「素案」を差し戻し/乗り場巡る近運局見解
【 大阪 】今度は淀屋橋に新乗り場/エムケイが新装ホテルの1階に
【 東京 】タクシー関連3法案を一括審議/衆院国交委
【 大阪 】大タ協/経営委員長に牛島氏
【 大阪 】営業区域拡大で東京進出/トモエタク、まず10両で
【 大阪 】高齢者の雇用創出で工夫/北摂で展開のひかり交通
【 神戸 】王子交通、播州交通で社長交代
【 大阪 】「タクコン」新バージョン内覧会/システムオリジンが大阪で20日
 
2009年5月13日 関西版 ニュースヘッドライン
【 神戸 】初乗り短縮型も地域事情で逆効果/姫路・東西播地区、新運賃で多重化に
【 大阪 】大タ協 専門委員長の人選進む/交通・営業政策は山田正弘氏
【 東京 】衆院国交委できょう趣旨説明/タク適正化新法、審議スタート
【 東京 】民主党のタク関連2法案/野党4党が共同提出
【 大阪 】定年延長と解決金1万8000円/新阪神タクが春闘妥結
【 大阪 】解決金1万4000円/近鉄タクも春闘妥結
【 大阪 】全社員にウィルス用マスク/トモエGが新型インフル対策
【 神戸 】今月31日から全車禁煙/加古川タク、需要創出に期待
【 大阪 】新金岡交通/車庫スペース100両に
 
2009年5月9日 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】労使で業界体質改善の努力を/大阪市大・伊勢田名誉教授インタビュー
【 大阪 】大タ協/専門委員長の人選始まる
【 大阪 】企業エゴの衝突で挫折/南港問題で増田・元自交大阪委員長
【 大阪 】新協議会「どの程度のものか不明」/北港梅田G古知代表
【 大阪 】大阪山陽タク/再建協議は平行線
【 神戸 】労組の反対意見聴取要請を拒否/はくろG下限割れ申請等で近運局
【 神戸 】運改取下げは「自分の首絞める」/全自交兵庫・成田書記長
【 京都 】エコロ21、洛東Gが割引申請
【 京都 】京丹タクシーが経営破たん
【 大阪 】JR河北5駅の入構規制に異議の声/一部新規事業者
【 大阪 】ホテル、結婚式場等に照準/ハイヤー専業のファイブスターズ
【 神戸 】医療用マスク2000枚/新型インフル対策で甲南交通
【 大阪 】自交・大宝労組は解決金1万円
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