ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2020年9月7日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

役割終えた? 改正適正化新法
準特定地域〜19年度輸送実績に基づく
        需給状況判断と指定解除の新通達

 タクシー適正化新法に基づく準特定地域における適正車両数及び地域需給状況判断の結果が8月末までに全国で出揃った。それによると、2019年度末時点での実在車両数はすべての地域で、少なくとも適正車両数下限値(必要車両数)を上回っており、いわゆる新規許可・増車の可能な枠は発生しなかった。一方、タクシーも他産業との違いはなく19年度終盤から新型コロナウイルスによる需要激減に見舞われており、多少緩和されたとはいえ、対前年同期比較での大幅営収減はいまも続いている。そんな中、国交省は新型コロナウイルス感染症の影響により輸送実績が急減している地域における準特定地域の指定解除の取り扱いについて新たな通達を制定すべくパブリックコメントの募集を開始した。

 19年度輸送実績を基に算定され全国の地方運輸局等で公示された準特定地域における適正と考えられる車両数及び需給状況の判断結果を全タク連がまとめたものが別掲1(略)だ。120の準特定地域において増車可能枠は1つも出ていない。また、適正車両数上限値との乖離率も1桁の地域もあれば40%超の地域もあり、こちらも大幅な改善の兆しはない。

供給過剰とコロナショック
 一方、本年に入って2月頃から新型コロナウイルス感染症の影響拡大によりタクシー需要は激減し、一時は総営収で対前年度比6〜8割減などと言われ、現在も3〜5割程度の減少が続いている。雇用調整助成金を原資とした休業補償の支給などで出番調整し、実質的な供給削減でかろうじてバランスをとってきたというのがこれまでの経過で、すでに倒産、廃業した事業者も散見される。
 こうした中、さる2日に国交省は「新型コロナウイルス感染症の影響により輸送実績が急減している地域における準特定地域の指定の解除の取り扱いについて」の新通達を制定する方針を固め、同日からパブリックコメントの募集を開始した(別掲2、略)。

指定解除を1年間見送り
 コロナ禍により、20年度の輸送実績が急減していることが明らかな地域で、指定基準に基づいて機械的に審査した結果、指定を解除することとなればかえって供給過剰となるおそれがあると認められる場合には、21年9月30日まで1年間指定の解除を見送るという内容だ。
 現行通達「準特定地域の指定等について」(14年1月14日付、自動車交通局長発地方運輸局長等宛て)によると、準特定地域の指定要件は人口10万人以上の都市を含む営業区域の場合、@日車実車キロまたは日車営収が、01年度と比較して減少していることA前5年間の事故件数が毎年度増加していることB前5年間の法令違反の件数が毎年度増加していること―のいずれかに該当することとされており、また、人口10万人以上の都市を含まない営業区域の場合については概ね人口5万人以上の都市を含むこと、当該営業区域を含む都道府県知事または市町村長から国交相に対して指定の要請があることを前提とした上で、@日車実車キロまたは日車営収が、01年度と比較して10%以上下回っていることABは人口10万人以上の都市を含む営業区域と同一条件―となっている。
 このほか同通達では、準特定地域の指定は原則として毎年10月1日を目途に3年を超えない範囲で期間を定めて指定するものとする―と定められている。

2001年度実績との比較で
 旅客自動車運送事業者として事故や法令違反の削減に努力するのは当たり前のことであり、その結果指定要件のAとBについては該当しなくなることはしばしばあり得ること。もっとも重視すべきは日車実車キロまたは日車営収が01年度と比較して減少しているか否か(人口10万人以上を含む地域の場合は減少していれば該当し、人口5万人以上を含む地域の場合は10%以上減少していれば該当する)をみることになる。
指定基準からうかがえる考え方は改正道路運送法が施行された02年2月1日以前が大半を占める01年度を実質的に本格的タクシー規制緩和直前年度と位置づけ、それとの比較で輸送実績が悪くなっていれば準特定地域に指定、良くなっていれば指定解除ということである。
 つまり事業者の実感として19年度(19年4月〜20年3月)の輸送実績が直前の18年度との比較で、多少であったとしても新型コロナウイルス感染症の影響により悪化しているなと感じられる場合であっても、準特定地域の指摘基準の法令上の建付けでは、01年度との比較で良くなっていれば指定を解除するということになっている。
 これをそのまま事務的、機械的に運用すると4月以降、つまり20年度に入ってから新型コロナウイルス感染症の影響が一層拡大、需要が激減している状況の中で、準特定地域の指定が解除され裸の道運法が適用されることになると新規許可も増車も自由とされてしまい、一層の供給過剰が進む可能性があるということも想定される。今般の国交省によるパブリックコメント募集の趣旨は、「そうしたことは回避しよう」ということで新通達を制定し、こうした事態にならないよう先回りするものだろうと考えられる。

「期間限定減車」と同様に?
 現行通達では毎年10月1日を目途に準特定地域の指定を行うことになっているため、新たに制定する通達では現在の準特定地域を来年9月30日まで指定期限を延長できることにする。新型コロナウイルス感染症の影響がタクシーの輸送実績に今後どの程度の期間、影を落とすかは予断を許さない。仮に長期化するのであれば、新通達の適用期間をその都度延長することも理屈としては可能だろう(実際、東日本大震災からもう10年経とうとしているが、震災を理由とした「期間限定減車」の制度は毎年期限がくるごとに1年延長を繰り返している)。
 とはいえ、こうしたコロナ対策を講じても、すでに地方運輸局ごとに臨時休車や定期点検免除などの特例措置が公示されており、そもそも現代の経済情勢に合った供給過剰の解消を目的とした改正タクシー適正化新法に基づく、「事業適正化」はいよいよ形骸化の観を強くしていると言わざるを得ないのではないか。
 旧適正化新法施行後は東京、大阪など大都市部を中心に20%減休車などがクローズアップされ、すったもんだの議論の末に実行されたが、ここ数年は初乗り距離短縮などをはじめとする事業活性化に軸足を移し、適正化も活性化も年に1度の協議会で検証されているかいないのかも業界の関心が薄れつつあるのが実情ではないだろうか。

適正化・活性化の確実な検証を
 適正車両数の算定方法ひとつとってみても、近年の人口減少・労働者不足などは一切反映されておらず、前提とする実働率80〜90%など、もはや夢のまた夢といったところだ。現実離れした数字をもとに、「枠がある」とか「ない」とか言っても始まらない。
 これまでの適正化の成果はどうだったのか、実施した活性化策でどのくらいの需要増を生み出したのか、その確実な検証なしに改正タクシー適正化新法の趣旨の実現もまたない。法の趣旨が実現しないのであれば、その法律はすでに役割を終えたということになるが、いかがであろうか。(了)
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No.831 9月7日号  主な内容
■巻頭人物:北里 裕治氏(全中労議長)
■気になる数字:75%  昨年1年間に関東管内で発生したハイタクの
             第1当事故4564件の75%が「車両相互」の事故
■トピックス
:役割終えた? 改正適正化新法
           〜準特定地域の需給状況判断と指定解除の新通達
:<スポット> マスク非着用なら乗車拒否も 感染症流行時のスタンダードに
:新型コロナウイルスの対処法も解説   〜全福協 UD講師養成講座から
:一刻でも早くコロナ禍が去り、安心して集える時を
           〜東京都個人タクシー協同組合・秋田髣搦亦キインタビュー
:コロナに負けるな! 頑張ろうタクシー  
           〜コロナ禍のピンチをチャンスにできたか?
:一体いつ始まるのか? GoToトラベル「地域共通クーポン」をめぐるイライラ
:X Taxi(クロスタクシー)設立の狙い  近藤洋祐・代表理事に聞く
■東西往来
:誰が見通せる?「アフターコロナ」 / 大阪だけでは話にならぬ?
■この人この言葉
:坂本 篤史氏 / 渡邉 康夫氏 / 照屋 勝晴氏 / 北倉 道人氏
■シャッターチャンス
:表紙変われど中身は変わらず… / 高齢化の進展止まぬ業界に一石
:コロナ禍で定着のリモート会議 / このまま定着ならどうすれば…
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交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
■ 全国の女性乗務員1万108人
     東京1559人、神奈川756人
   全タク連3月末集計 前年から385人増

【 東京 】全タク連は4日、タクシー車内に表示する運転者証の交付数による2020年3月末の女性乗務員数を集計した。全国の女性乗務員数は1万108人となり、前年同期に比べ385人、4.0%増加した。また、男性を含む運転者総数に占める構成比は3.6%となったとしている。
 都道府県別にみると、東京の1559人が最多で、神奈川756人、北海道663人、福岡551人、愛知534人、大阪424人、埼玉391人、静岡362人、千葉328人、広島284人と続き、運転者総数に占める構成比では、富山の11.2%が最も高く、次いで島根7.4%、新潟6.8%、山口6.5%、群馬6.3%、山形6.2%、岐阜6.1%、静岡・和歌山6.0%、岡山5.8%の順。
 全国の女性運転者数を年齢階層別にみると、50代前半の1693人が最多で、50代後半1503人、40代後半1398人、60代前半1316人、60代後半1232人と続き、運転者総数に占める構成比では、25歳未満の14.3%が最も高く、次いで20代後半9.4%、30代前半8.0%、30代後半と40代前半がそれぞれ7.6%―の順となっている。
〔9月5日号関東版掲載〕  <Topへもどる>

2020年9月5日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】全国の女性乗務員1万108人/ 東京1559人、神奈川756人/全タク連3月末集計 前年から385人増
【 東京 】東京発着の除外解除「決まっていない」/GoToトラベルで赤羽国交相
【 東京 】ハイタクは目標達成の期待も/「総合安全プラン2020」
【 東京 】事故防止対策委が活動本格化/東京ハイタク交通共済協組
【 東京 】引き続き死亡、重傷事故はゼロ
【 東京 】「申請による定年延長」など/全個協・秋田驩長「新たに要望」
【 東京 】21年カレンダー等に掲載/東京交通共済・事故防止標語
【 東京 】横断歩道二輪車対応など/交通安全運動で日個連交通共済
【 東京 】帝都自交が「GO」配車開始
【 東京 】「エッセンシャル・ワーカー」の賃金を/全中労セミナーで北里議長
【 東京 】「キャッシュレスで安心」/DiDiがキャンペーン
【 横浜 】関運局 譲渡譲受など認可
【 横浜 】関運局 事業計画変更認可
 
2020年9月5日号−2 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京・大阪 】JRが終電時刻繰り上げ/東京100キロ圏内、30分程度/来春のダイヤ改正、タクシーに好機?
2020年9月4日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】準特の指定解除で新通達/コロナ禍の需要激減で影響配慮/国交省 供給過剰回避で制定へ
【 東京 】全国120地区、すべて供給過剰/全タク連 準特地域の需給判断集計
【 東京 】労働時間調査、対象「19年」に安堵/東タク協 清水・労務委員長
【 東京 】累積支給決定額1兆円突破/雇調金特例 8月28日時点
【 東京 】「GoToトラベル」の継続確信/赤羽国交相「誰が首相になっても」
【 東京 】日本版MaaSの推進支援/関運局がタク事業者に要望調査
【 東京 】「GO」アプリ 配車サービス開始/MoT まずは首都圏、京阪神など
【 横浜 】「業界の苦境を目に見える形で」/出荷量調査で神エル協・宇佐美氏
【 東京 】三木谷氏がリフト取締役を退任
【 東京 】「早めの点灯・上向き走行」/全タク連 歳末に向け通知へ
【 東京 】後席タブレットで交通安全等PR/東京無線協組 葛飾署で出発式
 
2020年9月2日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】特区・武三、4280両の供給過剰/ 全交通圏で新規参入・増車不可/関東管内 準特22地域の需給状況判断
【 東京 】マスク非着用なら乗車拒否も/日の丸交通&荏原交通が運送約款変更へ
【 東京 】国交相「実施時期、明示できない」/GoTo地域共通クーポン巡って
【 東京 】大幅上昇の気配なく/LPG9月CP
【 横浜 】京浜は7月末から86人減/神奈川の運転者証交付 8月末
【 東京 】新たに「急後退検知」追加/MoT「ドライブチャート」
【 東京 】タク利用の経費精算を自動化/「S・RIDE」 コンカーと連携
【 東京 】集団交渉スタートを確認/中労協と中労研、小委で詰めへ
【 東京 】EV、PHV等の導入補助で公募
【 東京 】観光ドライバー認定研修再開/東タク協 3密対策で分散開催へ
【 東京 】第2回の申請締切は10月23日/都の飛沫感染防止シート補助で案内
【 高知 】須崎市の全タクシー会社廃業へ
 
2020年8月29日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】ハイタクは「19年」に変更/労働時間実態調査の対象時期/改善基準告示見直しで厚労省専門委
【 東京 】雇調金特例措置、年末まで延長
【 東京 】原付随伴「代行業」に当たらず/グレーゾーン照会で回答
【 東京 】タクのはみ出し衝突事故など/事業用自動車事故調報告
【 東京 】軽症者等は自宅療養も/新型コロナで政府対策本部
東京 】新経連は「官民一体リバイバル」
【 横浜 】ハイタクの死者数以外は未達成/関運局安全プラン2020
【 東京 】事故防止中心の特別理事会/日個連交通共済が初開催
【 東京 】「利益守るため」のブロック会議/都営協 事業協組理事長に開催要求へ
【 東京 】都個協に「歩行者優先」の啓発隊/赤坂警察署 9月11日に委嘱式
【 東京 】UD研修、毎月定例開催へ/東タク協三多摩支部
【 横浜 】運転席周りに防犯飛沫防止パネル/三和交通 透明で視認も問題なし
【 東京 】20年度活動方針など確認/日交労が討論集会と労供総会
【 東京 】シンセツタク労組 執行委員補充選任
 
2020年8月28日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】将来の事業連携で基本合意/ 法・個の枠超え 営業支援、人材交流など/日の丸自動車&日個連都営協
【 横浜 】適正化・活性化の進捗を積極支援/河村・関運局長が就任会見
【 横浜・京都 】京都と横浜結んでオンライン講座/全国子育てタク協会が実技も
【 東京 】感染防止対策の情報共有へ/東タク協 環境・車両資材委
【 東京 】運転席をL字型に仕切り/日の丸交通、新たな感染防止策
【 横浜 】回復基調も3月レベルに追い付かず/神奈川県下のオートガス出荷量
【 横浜 】コロナ軽症者の移送、6両体制に/横浜市 感染者急増で委託追加
【 東京 】タクシー2アプリと連携/東京メトロ MaaS新アプリで
【 東京 】息苦しさなく、会話もスムーズ/私鉄東ハイ労がマスクフレーム配付
【 東京 】今年はオンライン展示会/10月21日から 国際福祉機器展
 
2020年8月26日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】上級裁の仮処分命令を保留/ウーバー、リフトの運転者巡る係争/加州高裁 11月には住民投票も
【 大阪 】IoT無線の周波数有効活用へ/全自無連 大阪で調査検討会
【 東京 】雇調金のオンライン受付/システム運用、ようやく再開
【 東京 】高グレード車両の登録制度見直し/都営協 志望者募る
【 福岡・大分 】黒土氏が「人生と経営哲学」/大分大でオンライン講演
【 東京 】「JpnTaxi」が1000万DL/MoT アプリ経由の乗車好調
【 東京 】今年度初のUD講師養成講座/全福協 3密回避で20人が受講
【 東京 】東京都、東タク協への要請文整理/ハイタク労働団体が代表者会議
【 東京 】定期大会は3密対策で持ち出しに/シンセツタク労組 10月4日開催
【 東京 】都スタ協 執行部再任/通常総会を書面記載
【 東京 】国交省人事(24日付)
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 「危機的状況」に支援を
    大タ協 公明党府本部に要請

【大阪 】大タ協の坂本栄二会長、古知愛一郎(政治連盟会長)、照屋勝晴、士雅次―の各副会長らは4日、大阪市西区の公明党大阪府本部(佐藤茂樹代表)で開かれた政策要望懇談会に臨み、コロナ禍で事業継続が厳しくなっているタクシー事業者への支援金支給など、経営助成の拡充などを要望した。
 党側は佐藤代表、北側一雄・副代表以下、衆院議員4人、参院議員4人、大阪府会、市会、堺市会議員の代表が参加。代表して坂本会長が佐藤代表に要望書を手渡し、説明した。
 冒頭、佐藤代表は、「中央では、自民党の次のリーダー選びが毎日報道されているが、9月の中旬には決まる。その後、わが党と政権連立の協議をさせていただいて連立合意をしっかりまとめた上で、国会が開かれて首班指名という流れになると思う。われわれはどなたが選ばれてこようが、今まで安倍政権の基盤であった安定した政治基盤をしっかりと作らせていただいて、この政治の安定の上に、内外の諸課題に対ししっかりと対策をしていくということには大きく変わりはないと思う」と述べるとともに、「タクシー業界もコロナ禍の中で相当深刻な影響を受けているとのことなので、われわれ国の方でも政権与党の一角なので、しっかりとお話を聞かせていただき、また大阪独自の課題も含め一歩でも二歩でも課題を前に進められるように頑張っていきたい」とあいさつした。
 コロナ禍の影響について坂本会長は、「外出自粛などは移動が止められてしまうので、われわれの商売の収入が絶たれるということになった。この先コロナが多少落ち着いてきたとしても、『3密』回避、新しい生活スタイルで進んでいくとなると、どのようにわれわれの営業に影響を及ぼしてくるかということを考えると、まだまだ厳しい」との状況を訴えた。その上で、「公共交通機関の中で電車、バスに比べれば、タクシーは密を避けられる利点を生かしながら営業を展開していく必要がある。コロナ禍の中でも、地域住民の足として、エッセンシャル・サービスとしてやってきたことは自負しているが、そういった面でも応援をしていただきたい」とあいさつし、要望書を佐藤代表に手渡した。
 続いて古知・政治連盟会長は、大タ協でも経営委員長の会社が自己破産し、最近も大阪を代表する老舗会社が廃業したことを通し、「コロナ禍で通常のことでは対応できなくなり、このような形に追い込まれたと思う。われわれもこのままいけば同じ道を辿る可能性が高い。補助を求めるだけではないが、現状は政治の力を借りないとやっていけない。7月の業界紙報道では実働率が半分ぐらい(58.3%)、平均日車営収が2万8000円台。これでは採算ラインを割っている。大阪では4万円弱、実働率も90%ぐらいはないと採算に合わない。その中で労働者の皆さんは生活し、事業者も売上しか原資はない。最低賃金以上はもらわないと生活できないし、われわれも払う義務がある。しかし今の状態では無理」と述べるとともに、高知県須崎市の例を通し、「市内の3社全社が廃業し、市が地方創生臨時交付金で買い上げて新会社を立ち上げる市民の足を確保する。戦争末期の統制会社のようだが、地方はみなそういう危機的状態にある。コロナ禍があまりにも長く続くと東京、大阪でもそういう事態になる恐れはある」と指摘するとともに、一般産業、飲食店などとの関連でタクシー需要は発生してくるが、それらが打撃を受けている中、タクシー需要の復活もままならない現状の認識を訴えた。
 さらに古知氏は、今後の地域交通におけるMaaSの流れに対し、巨大資本中心で中小零細のタクシー業界は入っていけないとして、政治的配慮を要望した。
〔9月5日号関西版掲載〕 <Topへもどる>

2020年9月5日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「危機的状況」に支援を/大タ協 公明党府本部に要請
【 神戸 】兵タ協は自民党県連と懇談
【 大阪 】大阪市域の優良事業者 80社を公表
【 奈良 】災害情報の収集伝達で協定へ/奈タ協桜井部会が桜井市と
【 大阪 】営収「7〜8割戻ったが、赤字」/大阪市域の中小事業者
【 大阪 】関協脱退の駒姫タクは親交会へ
【 京都 】「新規ニーズの開拓」など掲げ/X Taxiが設立記念イベント
神戸 】神戸市の妊婦向けクーポン/国際興業神戸が利用案内
【 和歌山 】有田交通 3両減車
【 京都・奈良 】自治体商品券で需要喚起/「タクシー利用」PR
【 京都 】新型コロナ感染防止徹底月間/京都市が9月 京タ協も協力
【 奈良 】無線営業で営収回復/高円交通 新規顧客も
【 京都 】「送迎付き食事ツアー」/エムケイ GoToトラベル企画
【 神戸 】全部譲渡申請 取り下げ/かもめタク→東京・日交
【 大阪 】近運局 法人1社、車停処分
 
2020年9月4日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】泉州金星タクシーが廃業/乗務員の高齢化で稼働低迷
【 大阪 】法人運転者 70歳超が30.4%/大阪市域など 8月の運転者証等交付
【 東京 】「高齢者優先」にタク業界期待/新型コロナワクチンの接種めぐって
【 神戸 】MOV配車 平日50〜60件/神戸個人 休日は70〜100件
【 神戸 】兵タ協役員改選/神戸・阪神間支部が推薦理事選出
【 京都 】京タ協 7日に新役員選出へ
【 大阪 】南地の合同街頭指導、中止
【 大阪 】4カ国語で「忘れ物」注意/タクセンがステッカー配付
【 神戸 】地元業界には警戒感も?/パソナ 淡路島に本社機能移
【 神戸 】神戸個人が理事会
【 奈良 】新アプリ「GO」をPR/奈良業界の導入各社
【 高知 】地方創生臨時交付金で全車買い上げ/須崎市の全社廃業、新会社に関心
【 京都 】感染防止GL推進事業所に認定/高速タク、ステッカー等でPR
【 京都 】買い物客にプレゼント/ヤサカGが佐々木酒造と連携
【 大阪 】近鉄タク労組大会、書面開催へ
【 京都 】京都タクシー 時短営業継続
【 大津 】彦根市役所に爆破予告/近江タクが一時配車・待機中止
 
2020年9月2日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪市域は4000両超の供給過剰/近運局 準特14地区の需給状況判断
【 大阪 】スマホ配車の本格運用開始/大阪福祉タク総合配車センター
【 神戸 】地方創生特別交付金の活用要請/兵タ協 自治体訪問活発化
【 大阪 】「飲み会」の人数制限撤廃で活気?/大阪府 自粛要請を緩和
【 大阪 】「75歳」撤廃要望は全国でまとめて/全大個協会要望に公明党府本部 
【 東京 】GoToトラベル「共通クーポン」/全タク連 説明会日程示し参加要請
【 札幌・大阪 】北海道の割引クーポン報道/「大タ協も奮起を」の声
【 大津 】特殊詐欺防止で守山タクに感謝状
【 東京 】大幅上昇の気配なく/LPG9月CP
【 神戸 】デマンド型乗合タクの社会実験へ/加古川市とネッツトヨタ神戸
【 京都 】「トラベラーズチョイス」受賞/旅行口コミサイトでエムケイ
【 東京・大阪 】交通労連大会は書面開催に/関西地総はエル大阪に変更
【 神戸 】ユーチューブに営収の推移など/大成タク・西井代表
【 高知 】須崎市の全タクシー会社廃業へ
【 金沢 】石川近鉄タク「魔界ツアー」好評
 
2020年8月29日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪市域の優良事業者 80社/2年目の認定制度、初年度下回る
【 大阪 】大阪の8月営収、夜間落ち込み/昼間は猛暑で好調の感触も
【 大阪 】大タ協HP 利用者向けに刷新へ
【 大阪 】優良運転者表彰、式典抜きで/大タ協 北新地は巡回実施へ
【 大阪 】感染防止・健康管理と事業努力/全大個協組・濱本理事長
【 大阪 】シェアエコ協会が関西支部/9月24日 オンラインでイベントも
【 神戸 】兵サセン 三ノ宮で特別街頭指導
【 大阪 】TNKグループ、駒姫で危険手当/東宝、日本城は車内抗菌加工
【 京都 】業務センター 総会前の幹事会
【 大阪 】自交関西など 定期大会は書面で
【 大阪 】「GoTo」地域共通クーポン/個協近畿支部が説明会
【 大阪 】AIオンデマンド対応など/近運局が補助要望調査
【 東京 】XTaxiが設立イベント/オンラインで9月4日
【 大阪 】豊岡演劇祭のデマンド実験認可
【 和歌山 】伸光タクシー社長に古知昭一郎氏
【 大阪 】新社名「625(ムジコ)タクシー」
【 大阪 】都市型ハイヤーの新規申請
 
2020年8月28日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪市域 7月は2万8762円/実働率58%に 大タ協輸送実績
【 神戸 】地方創生臨時交付金で要望活動/兵タ協・信原副会長「具体的提案を」
【 大阪 】「大タ協理事は降りたつもり」/関西中央G・薬師寺代表
【 大阪 】夜間等の売上確保難しく/ナニワ交通が1カ月休業 
【 和歌山 】野澤・近運局長が和タ協など訪問/地元マスコミに交通支援を要請
【 大津 】滋賀で近運局長懇談会
【 大阪ほか 】酔客の帰宅、ますます早く?/JRが終電繰り上げへ
【 神戸 】高砂プレミアム付商品券/9月販売 タクシーも利用可能
【 横浜・京都 】京都と横浜結んでオンライン講座/全国子育てタク協会が実技も
【 大阪 】旧協議会の2単組加盟/私鉄関西ハイタク労連・定期大会
【 大阪 】適正化新法の再々改正を/私鉄総連ハイタク協・久松氏
【 神戸 】「公共交通」の機能強化を/全自交兵庫・北坂委員長
【 大阪 】南地11日、北新地23日/9月の合同街頭指導日程
【 大阪 】全大個協会 9月理事会中止
 
2020年8月26日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】死傷事故の47%が二輪車、横断歩道/近畿管内 19年の事業用自動車事故概要
【 京都 】新理事候補など9月早々に/京タ協 7日の臨時総会で役員改選
【 神戸 】タクシー燃料の環境性能など/新たな助成検討で兵タ協ヒアリング
【 大阪 】IoT無線の周波数有効活用へ/全自無連 大阪で調査検討会
【 東京 】雇調金のオンライン受付/システム運用、ようやく再開
【 神戸 】兵タ協に持続化給付金
【 大阪 】感染防止の経費補助/大東市が申請受付
【 神戸 】三田市が妊婦にタクシー券/1人1万円、1050人の利用見込む
【 東京 】「JpnTaxi」が1000万DL/MoT アプリ経由の乗車好調
【 東京・大阪 】乗船前に無料PCR検査/島の感染防止で「おがさわら丸」
【 大阪 】焦ることなく法令順守で/全大個協会 譲受者に認可状
【 大阪 】公共交通の安全性PR/日経特集 タクシーに触れず
【 奈良 】奈良近鉄タク、宇陀営業所廃止へ/奈良交通が事業引き継ぎ
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