ハイヤー・タクシー業界専門情報紙  株式会社 交通界
2012年2月13日

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「週刊交通界21」毎月4回情報発信

中田・自動車局長が直言!
 〜タクシー事業法、独禁法、消費税、運賃、高齢化…

 タクシー適正化新法に基づく特定地域の指定期限満了が今年9月と近づく中、業界内では民主党タクシー政策議員連盟とともに策定を急いできた「タクシー事業法案」がこの通常国会に提出できるか否かが注目されている。事業法案の大黒柱は事業免許の更新制だが、その大黒柱について、一般論・法制論と前置きした上で、国土交通省の中田徹・自動車局長が自身の見解を示した。「内閣提出法案ではあり得ないこと」とするが、その真意は? 独占禁止法問題など行政、業界には意見の隔たりも小さくないが、中田局長によれば、「それは最近になってのことではなく、もとからそうなのではないか」とも。歯に衣着せず、中田氏が直言する。(聴き手:植村俊郎、2月3日、国交省自動車局長室で収録)

――タクシー適正化新法の効果検証作業の進捗状況から伺いたい。
中田 昨年来、輸送実績、経営状況、労働条件の改善状況についてデータをいただいていますので、それをまとめて集計する作業を現在進めているところです。それをやった上で、タクシー適正化新法の施行がタクシー事業にどんな影響を与えているのかを評価したいと思っています。
 スケジュール感という意味では、同法施行後3年目に入り、特定地域の指定期間の期限も近づいていますから、それまでには一定の評価をし、今後の対応を決めなければいけないので、そうした全体的な制約条件の中で淡々と作業を進めていくだけであり、具体的に何月までに何を、ということは今の段階ではありません。

賃金、労働条件も検証対象に
――検証の対象ということでは、今のお話に出てきた輸送実績の各指標はもちろんのこと、乗務員の賃金・労働条件の変化についても直接的な検証対象になるのでしょうか。
中田 経営状況を見る中で、その中のコスト=費用の重要な要素として労働者の賃金・労働条件はどうなっているのかというデータは集めていますし、そのことについても検証の対象になります。
――この3年間を検証すれば、自ずと経年変化が数字に表れてくるとは思うのですが、それを評価する尺度=物差しについてはどのようにお考えでしょうか。
中田 そうですね、まだ現段階では具体的な尺度はありません。なぜかというと、日本経済、国内経済の状況全体が大きく変化しているので、さまざまな指標等について絶対値として、タクシー産業だけを見ても正しく評価できないのです。そういう意味で、評価の仕方はなかなか難しいと思っています。定性的な意味で、乗務員の労働条件改善を目的として、運賃改定もそうだったんですが、タクシー適正化新法もそれを目的とし、目指していますから、そういう意味で労働条件の改善を確認したいと思っていますが、じゃあ、具体的にどういう手法でどのようにやるかということについては、これからの検討課題だと思っています。
――これまでは地域協議会などの文書等でもそうですし、業界内ではよく「総需要が減少を続ける中で、台当たり営業収入は改善し、増収に転じた。乗務員の労働条件についても改善の兆候が見られる。ただし、まだまだ不十分であり…云々」というような表現が用いられています。確かに難しいことだとは思うのですが、最終的な評価の段階では、こうした言葉による評価にとどまるのか、何らかの数値目標等との対比による評価を目指したいとはお考えなのか、その辺りはいかがでしょうか。
中田 法律としては特定の数値目標を設けてそれを達成するということにはなっていません。
――とは言うものの、減休車については適正車両数が具体的に提示され、その幅の中に入ろうというのが目標にはなっています。
中田 それも一つの目安なんです。そういう意味で、経営状態等の変化をどのように評価するか、今の段階ではまだ数字も見ておりませんし、日車営収が上がり、乗務員の賃金が上昇していることを期待はしていますが、どの程度変化したらどうだというような評価の仕方はやはり難しいだろうなと思っています。
 この3年間を評価した際に、それを十分だとか、不十分だとか言えるかどうかはまだ分からないですね。ベクトルが上向きとか下向きとか、そういうことだったら言えるとは思うんですが。あらかじめ目標値が定められていたわけではありませんし。
――確かにこの3年でリーマンショックや東日本大震災など、日本経済を揺るがす前提条件の大きな変化がありましたね。
中田 雇用環境は全般に悪化傾向にあり、「分配」という点でも労働者には不利な状況になる傾向にあります。そういったことも勘案すると難しい課題ですね。
――大半の特定地域では今年9月に指定期限が来ます。現在の情勢からすると指定解除になる地域はほとんどないように感じています。タクシー適正化新法の附則には「(適正化新法そのものの)5年後の検証と必要な措置を講ずべきこと」が明記されています。指定延長=再指定される場合は2年を超えての指定はないということになりますか。
中田 法的にはそのような制約はありません。3年が経過して、見直しまであと2年だから、再指定は2年とするという判断はあり得ますが、2年を超えて3年間の指定をしてはいけないルールにはなっていない。1年ごとの延長でも構わないんですよ。経済情勢等の変化が激しいということもあって、いろいろな判断があり得ると思いますよ。
――今まさに前提条件の激しい変化についてもお話しているところですが、前提となる経済の激変に対応して、仮に特定地域の指定が延長されるとなれば、適正車両数についても直近の実績年度を反映した再計算が必要となるのか、まずは法施行時の目標値をクリアしよう、だから再計算は行わないとなるのか。

適正車両数見直しは地域協の判断だが…
中田 それも法律ではこうでなければならないとは書いてありません。そもそも適正車両数そのものが法律上、明確な目標値と位置づけられているものではありません。地域協議会において出している数字であり、地域協議会が判断することだと私は思いますが、経済情勢が随分変わってきているのも事実ですし、そういうことを踏まえて適正車両数を見直すということもあり得べし―と思います。そこは各地域でのご判断ではないか。
――実際には各地方運輸局で適正車両数を算定しており、それを地域協議会でオーソライズする格好になっていますね。
中田 適正車両数というのは、需要量を予想して算定していますから、需要予測が経済の変化によって大きく異なってくるとなれば、その変化に合わせてやるというのは自然な考え方でしょうね。一般論としてはそうなりますが、そうしないということであれば、それは各地域協議会でのご判断ということになるでしょう。
 需要量の想定は、過去の実績がありますから、想定することがそれほど難しいとまでは言えません。一方、それに合わせた適正な供給量については実働率、実車率とか一定の想定値を用いなければなりませんが、その想定にはいろんな考え方があるでしょう。各地方局で一定の考え方をしていますが、それも各局ごとに微妙に違っています。一定の需要に対して、どのくらいの供給が適当かについては、本当にいろいろな議論があるはずです。
 結論として、適正車両数を見直さないという判断があっても、それは問題ない。ただ、一般論として前提条件が大きく変わった中ではそれを織り込むべく検討はしてみてくださいということを本省としては言わなければならないだろうなと思っています。
――いわゆる下限割れ運賃採用事業者数は全国で約3分の1から4分の1程度に減少しました。ここから先は恒久認可事業者も少なからず存在しており、自動認可枠内への収れんは難しいように見えます。下限割れ事業者への行政の指導方策として何か従来とは異なるアプローチは考えられないのでしょうか。
中田 まず、今の運賃制度というのは、事業者が自ら適切な運賃を判断するというものです。われわれ行政は受け身で、申請が出てきたものに対して査定をするという法制度です。そのことは規制緩和によってそうなったのではなく、それ以前からそうなのです。
 われわれの方から、一定の価格の範囲内に収れんさせるとか、そういうことを言っているわけではないのです。ただ、申請があったものについては、適切な原価を反映したものかについて、より厳しく審査しなさいと変わったに過ぎないのです。タクシー適正化新法の施行と同時に、自動認可運賃の幅も狭めましたし、下限割れ運賃申請に対してはより厳しく審査をしているということですね。今の運賃認可の基準に基づけば、これ以上何かするということは難しいですねと言わざるを得ませんし、一方で、附帯決議にはわれわれが思う適正水準の運賃を下回る運賃を採用する事業者には経営状況等を調査させていただき、ヒアリングをする中で、もし不適正なところが見つかれば指導していくという方針で対応していくということに尽きます。
――申請主義だからという意味ではご指摘の通りだと思います。一方で、同じ下限割れ運賃の採用事業者でも恒久認可を受けている場合と、そうでない場合があり、扱いに違いが出ています。同じ運賃額であっても認可を受けた時期の違いにより、一方はじっとしておればノーチェック、ある意味で既得権化しています。一方は期間限定故に更新の申請があれば値上げを指導される。こうした申請主義故の不公平、制度上の欠陥についてはどのようにお考えでしょう。
中田 既得権とおっしゃるが、安い運賃で経営することが権利であるならば、他の事業者についても安いままで経営できることを証明していただければ認可されます。低額運賃は権利ではないし、既得権益ではないと思います。
――そうはおっしゃるが、今の審査基準では例えばワンコイン運賃などを新たに申請すればほぼ100%間違いなく却下されるでしょう。一方で、すでに恒久認可を受けている事業者は経営指標の提出義務はあるものの、運賃本体については誰からも何のチェックも受けません。何の申請もする必要はないわけですから、期間限定事業者が更新申請しなければならないということとの間に著しいバランスの欠如があるでしょう。

恒久認可とのアンバランス「論点の一つ」
中田 そこはある意味で不思議だと思っているんですよ。われわれが審査した結果、本来、成り立たないはずの運賃額で継続的に経営が成り立つのか。短期的にならわかりますが、継続的に成り立つのはなぜなのか。継続的にそれで経営できるなら、本当は他のみんなもできるんじゃないか?と。極論すると、われわれの思う適正原価が違うのかしれない。もしかするとね。
 そういう意味でも、古くから下限割れ運賃の認可を受けた事業者が成り立っていることについて、よく考えなければならない。運賃認可の制度の中で考えなければならない論点の一つであることは確かです。
――運賃問題で言えば、政府としての消費税率引き上げの方針が決まっています。下限割れ運賃採用事業者等との関係で言えば、これらの事業者が消費税引き上げ分のみを運賃に転嫁しようと申請をした場合、第一には通常の運賃改定申請と同様の審査を受けた結果、運賃本体部分も含めて値上げを指導されるような査定結果になるのではないかということ、第二に仮に税の転嫁のみを認められた場合でも「新たに認可を受けた税込新運賃」として、1年間等の期間限定が付されるのではないか―などが想定されます。消費税対応の方針についてお聞かせください。

消費税転嫁の運改は?
中田 消費税に関しては、政府・与党の税と社会保障の一体改革の素案として出されている段階なので、国としての方針が正式に固まっているわけではありません。今の段階でその時の運賃の査定のあり方についてまったく議論はしていませんし、考えてもいません。頭の体操もしていないのか?と言われれば、なるほど、担当者レベルではしているかもしれませんが、あまり先走ってもいけません。消費税そのものは、制度が導入された時から、あくまで最終消費者への転嫁を前提とした税でありますし、手続き的には運賃改定申請が必要なものと考えています。
――運賃本体の値上げと消費税転嫁のための値上げでも運賃改定手続きは区別されていませんね。
中田 制度上、両者は区別されていません。確かに、消費税引き上げ、その転嫁は国の要請によるものだから、運賃改定手続きにも差を設けるべきだというような議論はあり得るでしょう。
――逆に言えば、新しく消費税転嫁に関するルールを設けない限りは、現行の通常の運賃改定手続きによるということになるわけですね。
中田 消費税が導入されたとき、税率が3%から5%に上がった時、これまで、前回のときはどのようにしたか、ということは参考にしなければならないでしょう。それに完全に縛られるというわけではないですが、そういうことも参考にしながら考えていくということになる、と。
――国交省として、その対応の検討を本格的に始めるタイミングとしては、税と社会保障の一体改革の中身が確定し、政府として関連法案を国会に提出した時点以降ということになりますか。
中田 そういうことになるでしょう。厳密に言えば、国会への提出というよりも関連法案が可決、成立してからでも十分、間に合う話だと思いますよ。
――タクシー適正化新法では適正化とともに活性化もクルマの両輪と位置づけられています。適正化の評価は比較的しやすいのに比べ、後者については地域計画、特定事業計画にあれこれ盛り込まれていますが、評価の尺度としては定量的に図りにくい。
中田 ご指摘の通り、適正化と活性化は新法のクルマの両輪です。実際には事業者の皆さんの関心は適正化=減休車に集中し過ぎているということはあります。本来、法律の施行状況を評価する際には、当然、活性化でどういうことが進められてきたか?ということも見ていかないといけないと思っています。3年間の特定地域の期限の来た際に、また、5年経過時の法制度そのものの見直しに際しても、地域計画等に盛り込まれたメニューがどのように実行されてきたかについては評価、検証作業が必要になると思っています。
 報道や、断片的に聞く各地域の情報では、一所懸命やっているところもあれば、その実施はお題目に過ぎないような扱いをしているところもあると聞いていますし、その辺りの地域差もあるようなので、活性化に関心を持っていただくためにもしっかり評価をしたい。

需要拡大する活性化への意識啓発
 評価そのものをどうするかについては、なかなか難しいのですが、われわれが評価するというよりも、活性化の取り組みを行ったことで地域の需要そのものを拡大して、その取り組みを行った事業者のメリットになってきたかということで最終的な評価とされるものだと思います。われわれの役割としてはそういうことにあまり関心が向いてない事業者、地域に注意喚起をして、意識の啓発をして、そういう取り組みにもっと積極的になって下さいということ、そういうストーリーもあるかな、と思っています。
――新潟業界における独占禁止法違反被疑事件についてお尋ねします。公正取引委員会の課徴金納付命令等に対し、当該事業者らは審判での闘いを選択しました、この事件の運賃適正化の今後に及ぼす影響についてどのように考えているのでしょうか。公取委は新潟の減休車にも着目していたようですが、その点についてもいかがでしょうか。
中田 排除措置命令、課徴金納付命令に不服で、審判請求を行った事業者がいるということについては、それぞれの事業者のご判断ですが、それらの方々が「独禁法違反となるようなことはしていない」と。もっと具体的に言えば「共同して行動したわけではない」と主張しておられるのであるならば、是非、それを証拠をもって証明していただき、疑いを晴らしてもらうことをわれわれも願っています。事実に関する争いなので、それが証明されればと思います。
 この事件のその後が運賃や減休車問題に及ぼす影響ですが、それは昨年2月10日に出した自動車交通局長通達にも明らかにしているように、下限割れ運賃採用事業者に対して運賃適正化に向けた指導を行うこと、その指導に従って運賃を変更すること、減休車に関しても、事業再構築をしない、あるいはそれが進んでいない事業者に対して個別にヒアリングを行い、実施について各地方運輸局が協力を求め、その要請に対して事業者が事業再構築を実施するということについては法的に問題ないとしており、そのことについては公取委にも同意をしてもらっているので、その意味で運賃の適正化あるいは事業再構築に対して、新潟の事件は何ら影響を及ぼすものではありません。

問われているのは「共同行為の有無」
 公取委のアクションによって、この取り組みが機能しないようになったとのコメントをされる方も専門紙報道の中には見られますが、それは違う。問われているのは「共同行為があったかどうか」だけなのであって、引き続きわれわれとしてはタクシー適正化新法に従った行動をとっていきますし、事業者の方々にもそれに沿って最適な行動をとっていただくことを望んでいます。
――「2.10通達」は文書として隙がないことは認めます。一方で、新潟の場合ですと、市協会の代表が地域協議会の委員に参画しており、地域計画を協議会でオーソライズするに当たって、地元協会の意向を確認することなく、個人的な意見をただ述べるだけということは一般社会の中、実生活の中では非現実的なことと思えます。
中田 地域協委員として地元業界の代表としてご発言をいただくということは、業界の総意をまとめて発言してほしいなんていうことはわれわれは言っていないし、みんなの意見を聞いた上で、業界の代表として自身のご判断をしていただければ良い。皆で「こういうことですよね」と意見をまとめることについては、「それはダメですよ」と、口を酸っぱくして言っていたはずです。
――それではちょっと言葉は悪いですが、業界の代表として地域協議会に入る委員は、メッセンジャーボーイで良いということになるのでは?
中田 メッセンジャーボーイじゃないですよ。あくまで代表としての意見です。ただ、その意見が全員の意見を反映しているかと言えば、そんなことは求められていません。代表の地位にある方が、ご自分の意見をいくら言っていただいても構わないんです。減車や運賃に関して自身の意見を言っていただいて一向に構わない。
――それで果たしてタクシー適正化新法の目的が果たせるのか?という疑問が湧くのですが。
中田 いや、この法律はそういうものなんです。個々の事業者が「相談をしてはいけない」ということは最初から言っていることですから。
――むしろ、われわれを含め理解不足であると…。
中田 新潟の業界については、審判で闘うということですから、理解不足というよりも共同行為をしていないということになるのでしょう。ですから、何ら違法行為はされていないのだという理解になります。
 ほとんどの審議会の場合でもそうですが、業界の代表は、業界を代表する方として意見を求められますが、業界内の意見を取りまとめてきて下さいと申し上げることはまずありません。業界の代表の意見であっても、すべての事業者の意見を代弁しているわけではなく、違った意見もあるはずです。そういうことも踏まえた上で、代表者として意見を述べてもらっている。そういう仕組みなんです。
 こういうことになかなかご納得いただけないとしても、例えば価格については、あらゆる業界、業種において複数の事業者が合意を形成することは禁じられています。それが日本の法制であり、社会なのです。すべての事業者はそれに基づいて行動して下さいということになります。

公取委との調整、必要なし
――「2.10通達」がすべて、ということになると今後、タクシー適正化新法と独禁法の運用について、公取委との間で何らかの調整を図る必要はないということになりますか。
中田 今、われわれとしてタクシー適正化新法の運用において公取委と調整しなければならないような問題があるとは思っていません。
――タクシー事業法案には事業免許制の復活と更新制が柱に据えられています。国交省の検討会でも事業許可の更新制を求める意見が出されており、更新制に対する所見を伺いたい。
中田 タクシー事業法そのものについては議員立法でやっておられることなので、私のような木端役人がとやかく言うものではないんです(笑)。
 単なる一般論、法制論としてはトラックの世界でも言われていますが、規制のアイデアの一つとして提案されている更新制についてタクシーでも盛んに議論されています。と言うより、今の段階で明らかになっている「一枚紙」のタクシー事業法の概要案の中にも明記されていますね(笑)。
 それについて純粋な法制論として申し上げるなら、更新制を設ける際には行政に新たな負荷(コスト)をかけることになります。これは制度設計次第で変わりますが、どのように設計しようともゼロにはなりません。そうであるならば、行政としての体制整備をすることについて、それなりに意識しておく必要があります。それなしに更新制を導入することはできない、難しいと言わざるを得ない。この負荷は事業者側にもかかりますよということがあります。

閣法で更新制は無理
 コンプライアンスを確保するという意味では更新制に一定のメリットはあります。法令順守の状況について一定の期間でチェックするということは、一定の合理性もあると思う。繰り返しになりますが、今とは違う法制度として更新制を採用するなら、ある程度の負荷が行政にかかるため、われわれの体制も考えないといけない。まさに国家公務員を減らそうという時代に、そう『お気楽』に言われると困りますね、と。
 閣法(内閣提出法案)ではこうした更新制は出せません。今、更新制は建設業と旅行業でも実施されていますが、それなりに行政上の体制を整備していまして、自治体がやるというような制度があるのですが、もし、タクシーでやるのならそういうことも考えなければならないのかな―とも思いますね。
 もう一点、私が意識していることなんですが、例の「一枚紙」に書かれていないことが業界内でいろいろと説明されているんですが(全タク連常任理事会での会長スピーチを指す)、例えば、現行のタクシー適正化新法の減休車の実施状況を踏まえたような更新制(=各事業者の適正化新法下での減休車実績に応じて更新時の減休車台数を決めることなど)としたいのなら、それは法律の条文にちゃんと書かないといけない。ただ、条文中に「更新制」と入れてやれば、自動的にそういうことになるわけではないんです。
 どんな更新制にするのか、例えば台数と運賃だけを見て、それ以外は見ないということにしたいなら、まあ、そういう制度設計もあり得るとは思いますが、それならそうと、明文化しなければならない。それはちょっと難しいと思いますよ。
 一部には、私が『事業者間の公平性に鑑みて現行法下での減休車実績を反映した制度設計にすべきだ』と言ったかのように報じている新聞もありましたが、そうではありません。正しくない報道もあったので、ちょっと誤解されちゃったな、と感じています。

考え方の違い「当初から」
 事業法案検討の背景には、そもそも行政に相当の強制力を持たせることを考えているということがあって、そのことについてはタクシー適正化新法の制定の際にもそうした議論はありました。そこは、政府としてもいろいろと検討した結果、やはり、今の適正化新法の枠組みに落ち着いた。ですから、行政と業界に考え方の違いがあるとすると、それは今に始まったことではなく、当初から、その点では一致していないということになります。
――今、閣法の話も出ましたが、吉田おさむ・副国交相は就任会見でタクシー事業法案の閣法化の可能性についても言及されています。吉田発言についてはどのように受け止めておられますか。
中田 吉田副大臣の発言は、今あるあの法案の「一枚紙」を、あの形で閣法で出すことを検討しようとおっしゃったのではない―と私は理解しています。ゼロベースとは言いませんが、現行のタクシー適正化新法では不十分だ、それでは限界があるとなって、何らかの立法措置を考えなければならないとして従来から議員立法の想を練られていたわけですが、ご自身が副大臣になったからには、行政として対応を考える必要もあるだろうと、ある意味で当然の話をされたのだと思う。あの一枚紙をそのまま閣法でやるつもりだということではないと思います。
――タクシー適正化新法の附則にもある施行5年後の見直しに合わせてというニュアンスでしょうか。
中田 5年後の見直しの時なのか、それ以前でも、やはり「タクシー事業法を出せ」ということになるかもしれませんし、道路運送法の改正なのかもしれません。私もこの件で吉田副大臣とは話していませんが、これまでの就任以前からのやり取りで、「何らかのアクションはどうしても必要だ」とおっしゃっていましたから、そこを行政として責任をもってやることを考える必要もあるかと思いますね。もともと持っていた問題意識を話されたのだと理解しています。
 一枚紙には明文化されていませんが、言われているようにすべての事業者がいっぺんに更新を受けるとなると、実際のところ、そんなことはあり得ないと思いますよ。
――毎年4月1日に一斉に更新となると一般タクシー事業者だけで7000〜8000社あります。事務的コストは大変なものになりますし、行政にとっては「できない理由」として格好の材料だねという話は古くから業界内にはありました。
中田 (笑)。
――昨年10月以降、個人タクシーを中心に重大死傷事故が相次ぎました。ドライバーが高齢だったこともありますし、国交省としても1月6日付で特定指定地域での運転者登録要件の厳格化がパブリックコメントの募集対象になっています。今後のタクシー乗務員の資質向上策、高齢化対策について聞かせてください。
中田 乗務員の資質向上、高齢化対策については現在パブリックコメント募集中のもの以外にはお話しする用意のあるものはないのですが、個人タクシーに限らず、資質向上や高齢化をどう考えるかという問題には取り組んでいかないといけないと思っています。一定のイメージはあるのですが、それをこれから具体化して皆さんに諮っていきたい。
――高齢化問題については単純に一定の年齢で線引きして上限年齢制限を行うか、個人差、個体差があるという主張を受け入れて、逆にその個人差、個体差を明確に測定できるよう適性診断を厳格化するか、くらいしか思い浮かびませんが…。

高齢化対策は広範に検討
中田 そうした対策も十分考えられることですが、必ずしもそれに限られるわけではない。それ以外についても広範に考える必要があると思っています。
――有り難うございました。

<インタビュー後記>
 中田局長とのインタビューはそんなに何回もやっているわけではないが、それでもお会いする度に、そのやり取りはなかなかに、また回を追うごとにシビアなものとなっている気がする。会話そのものは、和やかに、時に笑いも交えて進むが、聞き手との、あるいは業界との意見の相違が埋まらないこともままある。
 本紙の記事にもよく目を通していただいているようで、3日のインタビュー当日も赤鉛筆でアンダーラインを引っ張った本紙紙面が開いたままテーブルに置かれていたし、本紙による中田氏への批判的な論評も時に引用しつつ、「なるほど」と思わせてくれる発言とともに、「とてもそうは思えない」と納得のいかないこともしばしばある。受け取りようによっては相当の毒舌とも言えるが、ブラックユーモアのセンスも冴えていると言えなくもない中田氏だ。業界中枢と国交省中枢の意見の違いは「今に始まったことではなく、最初からだ」との趣旨の発言は、ある意味でその通りでもあるが、最近は意見の違いがより大きくなってきたのではないか―という意味では、記者はまた違った見解を持っている。
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No430. 2月13日号 ニュースヘッドライン
■創刊10周年記念月間・特別編集
        :中田・自動車局長が直言!/タクシー事業法、独禁法、消費税、運賃、高齢化…
        :規制緩和10年〜回顧と展望@/三浦宏喜氏、岡田佑氏
        :規制緩和10年〜回顧と展望A/磯博樹氏、山本昇氏
        :規制緩和10年〜回顧と展望B/川野繁氏、根本克己氏、岩田寿氏
        :規制緩和10年〜回顧と展望C/伊藤実氏、飯沼博氏
        :創刊10周年にメッセージ/士修氏、浦清氏、増田和幸氏
       :規制緩和10年〜回顧と展望D/泉成行氏、杉ア則夫氏
        :規制緩和10年〜回顧と展望E/齋藤憲司氏
       :スポット〜未来都の5・5遠割認可
         :「7.11通達」を全面否定/加重罰訴訟、大阪地裁判決の衝撃
        :あの日、あの頃〜大阪市域の特定事業計画の認定スタート(10年6月14日号から)
         :「2.1怒りの行動」10年/バラバラ運賃、供給過剰、最低賃金…
        :その時、有識者は何を語ったか―/運賃改定、交政審WG、そして適正化新法…
       :「事故の芽」を潰せ!/ライオン交通「L-Project2012」キックオフミーティング
速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関東版
タク事業法案「近く全条文公開」
   時間かかる閣法でなく、議員立法で
    全タク連・正副会長会議で富田会長

【 東京 】全国ハイヤー・タクシー連合会(富田昌孝会長)は8日、千代田区の自動車会館で正副会長会議を開いた。この中で富田会長は民主党タクシー政策議員連盟と作業を続けているタクシー事業法案について「近く、条文を全部公開できるところまできた。皆さんとともに内容を検討していきたい」と述べたほか、大阪・ワンコイン2社による加重罰取消訴訟での国側全面敗訴の判決も意識して「7.11通達がなかったら業界はどうなっていたか。今でも同通達は宝物をいただいたと思っている」との考えを示した。
 富田会長は冒頭のあいさつでバブル景気時代からの失われた20年を振り返り「インフレ・バブルのタクシー不足の時代を経て、デフレ不況の時代となり、お客様がいないという困った時代に変化したことは大きな違いだ。運賃改定でしのげる時代は去り、根本的に供給過剰を是正する必要がある。デフレ対策や東北復興など政府も努力しているが、われわれ業界もできることはしなければならない。時に政府の力も借りながら日本の再興を図ることが必要だ」と述べた。
 タクシー事業法案については、一枚紙の概要案から条文策定作業が進展しつつあることに触れ、「報道にもいろいろあるが、内閣提出法案では時間がかかるため、今回は議員立法で進めたい。作業は進んでおり、月内とはいかなくとも遠くない時期に法案全体を公表できる運びだ。いろいろとチェックして皆さんとともに検討したい」とし、何らかの形で地方業界の意見を聴く場を設ける意向を示した上で、民主党タクシー政策議員連盟の加入議員数が187人に達したことを報告し「200人まであと13人。さらなる働きかけをお願いしたい」と呼びかけた。ねじれ国会対策として野党への協力要請にも言及し、自民党タクシーハイヤー議員連盟の活動再開を報告した。

〜「7.11通達」は宝物
 また、大阪・ワンコイン2社による加重罰取消請求訴訟で国側が敗訴したことを意識して、「3年前に『7.1通達』が出され、われわれ自身も驚いたが、この通達そのものは宝物をいただいたように思っている。これによる参入、増車のストップがなければ一体業界はいまどうなっていただろうか」と述べ、さらなる業界内の一致団結を訴えた。このほか、独占禁止法違反に問われ審判で公正取引委員会と争うことを決めた新潟業界への訴訟費用支援や運賃改定申請をスタートさせた岩手業界からの要請に基づく運賃メーターの現物提供支援などへの協力を要請した。
 議事では改めて新潟業界への支援を確認したほか、タクシー適正化新法に基づく各特定地域での事業再構築等の進捗状況、東北観光博の開催、自賠責保険料の据え置きなどの概要を報告した。
 意見交換の中では、「倒産会社の営業権譲渡譲受が認められるのはおかしいのではないか」との声があがり、制度的対応を検討していくことにしたほか、乗務員資質の向上策に関連し、一部地域からタクシー協会の求心力を高め非加盟事業者の加入促進の意味合いも込めて協会自らが登録実施機関になることに積極姿勢を示す意見があったという。
〔2月10日関東版掲載〕  <バックナンバー一覧へもどる>

2012年2月10日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】タク事業法案「近く全条文公開」/時間かかる閣法でなく、議員立法で/全タク連・正副会長会議で富田会長
【 東京 】自民党タク議連が活動再開へ/バス、トラックと合同、部会制に
【 東京 】法務局との協議、ギリギリまで?/加重罰訴訟、控訴期限にらんで
【 東京 】消費税対応などで意見交換/2年ぶり、法・個運営協議会
【 東京 】タクシー独自の対策を検討/乗務員の資質向上策で国交省
【 東京 】木村理事長「春の来ない冬はない」/東個協・賀詞交歓会
【 横浜 】不公平是正へ泥被る/神交運・石渡委員長
【 東京 】東京ワールド交通、経営陣交代
【 横浜 】法人11社、個人2者車停/関運局・1月行政処分
 
2012年2月8日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 大阪・東京 】「7.11通達」を全面否定/改正道運法の趣旨・目的に合致せず/大阪地裁・加重罰訴訟判決の衝撃
【 東京 】総運収1.0%増収/特区・武三、12月全社輸送実績
【 東京 】全自交、新・東京地連発足/委員長・大和田氏、書記長・直井氏
【 東京 】「地連名称はそのまま使用」/除名処分の東京地連が糾弾声明
【 東京 】交通事故防止の対策協議/東旅協、交通共済が合同委
【 宇都宮 】飯沼委員長「産別統一闘争を」/自交東京・春闘討論集会
【 横浜 】実車率50%で「減収増益」を/神タ協、及川・労務委員長
 
2012年2月4日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】適正車両数のハードル上がる?/「経済情勢の大きな変化踏まえて」/本紙単独インタビューで中田・自動車局長
【 東京 】乗務員の資質向上、高齢化対策/国交省が年度内にも新方策
【 新潟 】15社が公取委に審判請求へ/新潟のカルテル被疑事件
【 東京 】著作権協会には命令取消の審判案
【 東京 】首都高土橋入口付近を乗禁地区に/監視カメラを本格運用
【 東京 】需要に沿って二本立て/運賃体系巡り中堅事業者間で
【 東京 】「事故の芽」を潰す努力を/ライオン交通、安マネ・キックオフ
【 東京 】講師に法医学者の一杉氏/4月の事故防止責任者講習会
【 東京 】23年版「センター概要」発刊
 
2012年2月3日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「閣法」の精密さに期待感と不安感/最終的には議員立法で決着か/タク事業法案、関心呼ぶ吉田・副国交相発言
【 東京 】新東京地連、7日に立ち上げ/全自交、現地連は組織引き締めへ
【 東京 】対厚労省で政治力必要に/東旅厚年基金・岡田理事長
【 東京 】上埜健太郎氏の黄綬褒章祝う会
【 横浜 】無車検運行1年4カ月/千葉の個タク事業者を処分
【 東京 】国交省人事(1日付)
【 東京 】「あきらめなければ100%取得」/関運局がグリーン経営認証講習会
【 東京 】タクシー事業法案に反対/東個労・仲委員長
【 横浜 】賃金上昇には減車が不可欠/全神奈川ハイタク労連・目黒議長
 
2012年2月1日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】「更新制」論議、トラックでも/「不適正事業者排除」で提案/国交省検討会、坂本克己氏が主導か
【 東京 】ブタン大台突破の1040ドル/LPG2月CP、史上最高値
【 東京 】都内観光事情を視察/東旅協・活性化PT
【 東京 】「自動車時代の観光」演出を/日本観光振興協会・丁野氏が講演
【 東京 】70歳以上対象に特別研修会/日個連都営協&交通共済協組
【 東京 】賃金・労働条件等の自己点検/春闘重点行動で自交総連
【 東京 】事業法制定へ先頭で運動を/私鉄総連・東京ハイタク労連
【 甲府 】グループ労組で分散会開催へ/日交G連絡協、大松・議長代行
【 東京 】日の丸自動車労組が旗開き
【 ソウル 】運転者資格厳格化へ/韓国のバス、タクシー
 
2012年1月28日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】隔勤100〜120両が境界線?/最終的には30両程度でも対象の可能性/厚労省、社保の適用拡大で猶予期間
【 東京 】関運局管内、回復傾向顕著に/12月原計事業者輸送実績
【 横浜 】個タクのひき逃げ事件で質疑/関運局、高齢化との関連にも関心
【 東京 】一般タクはUDに統一を/タク懇、2020年の事業描く
【 東京 】事業法「ハードル高い課題」残る/自交総連、独禁法との関係など
【 静岡 】「新東京地連」2月半ばに立ち上げ/全自交、関東地協も再編へ
【 東京 】三浦氏が「ハイタク情勢」を講演/中労研・中労協賀詞交歓会
【 横浜 】やさしい運転で事故防止/三和交通「ゼロショック運動」
【 東京 】故田島利晴氏の葬儀、しめやかに
※東京の増減車情報
 
2012年1月27日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 東京 】内閣提出の可能性にも言及/議員立法か、閣法か「これから後押し」/タク事業法案で吉田・副国交相
【 横浜 】特区・武三「二巡目」調査も検討/関運局、多摩地区の一巡目終了後に
【 新潟 】新潟県が公取委に文書開示請求/カルテル認定の根拠
【 静岡 】タク事業法案の国会提出求め/全自交、決起大会開催へ
【 東京 】全自交東京地連「対応措置取る」
【 東京 】「法人重視」のタク事業法に疑義/自交総連・中央委
【 横浜 】「ポケットブック」で世論喚起/安全輸送へ神奈川交運労協
【 東京 】更新事業者の3分の1が違反/都個協集計、速度超過など
【 横浜 】EVタクシーの実証実験/京都、大阪で、日産など5社
 
2012年1月25日号 関東版 ニュースヘッドライン
【 静岡 】全自交、東京地連を除名処分/中小単組の再加入には柔軟対象/抗議行動不参加など「分派活動」と認定
【 東京 】通常国会、国交省提出予定10法案
【 東京 】稼働時間などで一定の規制必要/「事業法と個タク」交通労連・手水氏
【 東京 】理事定数、対人基本掛金額など見直し/東京ハイタク交通共済臨時総会
【 東京 】「基本法、何としても成立を」/交運労協・新年交歓会で渡辺議長
【 東京 】復興庁事務次官に峰久氏
【 東京 】高齢者向け運賃の考慮も/ダッ研・賀詞交歓会で阿部会長
【 東京 】モーターショー出展「成功」/LPG車PRで推進協が総括
【 東京 】タクシーは2件・2事業者/12月のグリーン経営認証
【 横浜 】許可取消1社、車停11社/関運局、昨年12月の行政処分
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速さ+確かさ
交通界ファックスプレス(『交通界21』特別サービス号/ 週3回配信)

 

Faxpress 関西版
未来都の5・5遠割認可
   申請から8カ月、21日実施

【 大阪 】近畿運輸局(石津緒局長)は8日、未来都(本社・門真市)の5000円超分5割引の遠距離割引を認可した。申請は昨年6月15日で、審査に8カ月近く要したことになる。1年間の認可期限付きで、下限割れ運賃のように毎年継続認可申請し、近運局の査定を受けなければならない。未来都が今回5・5遠割を導入するのは、大阪市域交通圏のみで、北摂交通圏は遠距離割引なし、京都については以前からの9000円超分1割引のまま。未来都幹部は、「実施は21日からとなるが、表示については5・5遠割の別アンドンは付けず、当面は後部ドア窓のステッカー表示だけになる」とコメントした。
 同社は2007年末にそれまでの初乗り550円から590円に値上げし、遠距離割引も9000円超分1割引を撤廃、迎車回送料金も「なし」から2キロスリップに変更、その後、運賃を640円に再値上げし自動認可枠に入っていたが、5・5遠割は採用していなかった。しかし大阪市域では9割近いタクシーが5・5遠割を付けてスタンダード化していることから、利用者に説明する必要もあり、そのやり取りの中でトラブルがあってはいけないという現場乗務員の要請を受けて申請していたものの、適正化新法施行後の運賃審査厳格化の中で、認可までに時間を要した経緯がある。
640円+5・5で一歩リード?
【 解説 】大阪タクシー協会(藤原悟朗会長)では、経営委員会や労働団体との労使懇談会等で、5・5遠割の見直し・撤廃を議論してきたが、「遠割を撤廃して利用者が増えるのか」という大手事業者の影響力のある意見や、運賃料金問題について方向性を決めて事業者間で話し合いをすれば独占禁止法違反との警戒感もあり、進展しないまま堂々巡りを続けていた。大阪市域で736両(1両は関空専用車)を保有する大手・未来都が採用していない間に、撤廃を進めたいという思惑もあったろうが、当の未来都とすれば遠割がないことによって頻度は少ないとはいえ遠距離客に逃げられる場合もあり、遠割撤廃論議が進まないまま、いつまでも遠割なしという不利な状態に居続けるわけにもいかず、早くスタンダードな状態に持って行きたかったはずだ。
 未来都の5・5遠割採用でスタンダード化が一層進むことになるが、一部にはすでに「これで500円など下限割れが残っているもののそれ以外では、660円+5・5遠割でなく、640円+5・5遠割の未来都が逆にリードすることになるだろう」と見る事業者もいる。近く未来都オーナーから何らかの考えが公にされるとのことで注目必至だ。
〔2月10日関西版掲載〕<バックナンバー一覧へもどる>

2012年2月10日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】未来都の5・5遠割認可/申請から8カ月、21日実施
【 東京 】タク事業法案「近く全条文公開」/全タク連・正副会長会議で富田会長
【 東京 】自民党タク議連が活動再開へ
【 東京 】法務局との協議、ギリギリまで?/加重罰訴訟、控訴期限にらんで
【 大阪 】原告以外の加重罰も取り消せ/地裁判決受け被処分事業者
【 京都 】2月末まで延長へ/京都駅北口の街頭指導
【 大阪 】半年間、無事故無違反で賞金/商都交通の「安全賞」
【 奈良 】事前監査の処分取消で第1回弁論
【 大阪 】「新視令V」予定通り300両で/関協、1日1000回配車目標に
【 大阪 】起業家精神発揮と搾取の廃止/タクシー事業の活性化案
【 奈良 】BF基本構想策定推進セミナー/近運局などが奈良で開催
 
2012年2月8日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】「7.11通達」は道運法の趣旨逸脱/加重罰訴訟、大きく踏み込んだ大阪地裁判決
【 大阪 】「不当処分被害者の会」立ち上げへ/一審勝訴受け町野・代表理事
【 大阪 】加重罰判決に公取委も関心?/ワンコイン協が情報提供
【 奈良 】「会社解散は未払い賃金隠し」/帝産奈良訴訟・第1回弁論
【 大阪 】対面調査37社完了/大運支局、対象は残り46社
【 大阪 】大阪府と災害時事前協定を/大タ協総務委で事業計画
【 神戸 】これまでの議論を次回整理へ/兵タ協・定款等改正特別委
【 大阪 】京都、和歌山の窮状も訴え/自交総連「2.1怒りの行動」
【 大阪 】南地10日、北新地は20日/今月の合同街頭指導
【 東京 】全自交、新・東京地連発足/委員長・大和田氏、書記長・直井氏
【 大阪 】春闘研修会と第1回委員会/交通労連関西地総
【 神戸 】「締め付け行政と、鵜呑みの協会」/神戸・阪神間事業者が不満
 
2012年2月4日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】ワンコインの加重罰訴訟で国側敗訴/大阪地裁判決、車停処分取り消し
【 大阪 】嘱託者の有休、6割が付与せず/自交大阪調査、地域協でも問題提起へ
【 京都 】街頭指導の時間帯延長を協議へ/京都駅北口、初日からトラブル
【 奈良 】帝産キャブの本社跡地差し押さえ/労組申立に奈良地裁が仮処分命令
【 大阪 】タクシーと吉本がコラボ?/「100周年」大タ協に打診
【 大阪 】事業計画にBF研修実施など/大タ協・ケア輸送委
【 大阪 】「EVタク支援」大阪府に要望へ/大タ協・技術環境委
【 大阪 】30周年記念式典を検討/南部メーター検査場運営委
【 大阪 】関協、罰則規定見直しの協議続く
【 大阪 】ハイグレード車両予約を新設定/エムケイ、大阪、神戸等で指名料金も
【 大阪 】「平清盛」観光ルート別運賃認可
【 大阪 】東栄タク、ルミナス譲渡譲受認可
【 奈良 】奈良の免許返納者割引、申請23社に
【 神戸 】尼崎相互タクシー、住所変更
【 神戸 】大成交通、役員変更
【 大阪 】近運局、4社を車停処分
※大運支局監査情報
※兵庫、滋賀の増減車情報
 
2012年2月3日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】距離制ハイヤー運賃の追加申請/エムケイ、神戸は1.8キロ480円
【 大阪 】「5・5遠割見直し」を明記?/大タ協・経営委の次年度計画
【 大阪 】改善なければ「取り締まり」継続/違法駐停車対策で大阪府警
【 大阪 】70歳以上が11.8%に/大阪のタクシー乗務員
【 大阪 】250キロ違反で車停処分通告/ワンコイン2社、弁明で疑義質す
【 大阪 】嘱託乗務員の社保適用拡大/大タ協・労務委で情報提供
【 大阪 】「違法現認ゼロを続けよう」/大タ協・交通安全委で取り組み徹底
【 神戸 】距離制ハイヤー運賃など/兵タ協・経営委で報告
【 大阪 】最賃と有休問題前面に/3府県自交総連「2.1怒りの行動」
 
2012年2月1日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】エムケイが大阪、神戸で値上げ!?/250キロ規制が響く、「大阪は3月に580円」の情報走る
【 大阪 】京阪神の法令試験は年2回に/個タクの譲渡譲受で近運局公示
【 大阪 】純資産10億円を特別配当で還元へ/大阪交通共済の「経営支援策」
【 大阪 】違法行為現認「ゼロ」/第5回北新地「カイゼン作戦」
【 大阪 】下限割れ法人8社などすべて延伸/未来都の5・5遠割も未処分
【 奈良 】認可事業者は22社に/奈良業界の免許返納割引
【 東京 】ブタン大台突破の1040ドル/LPG2月CP、史上最高値
【 大阪 】府警本部HPにヒント/駐停車取り締まりの対応策
【 京都 】事業法案に真っ向から異議/洛東G・杉ア代表
【 京都 】京都第一交通がQC研修会
 
2012年1月28日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】さらなる適正化に踏み込むか?/大阪・地域協、2月15日開催
【 奈良 】県労委の救済命令に耳貸さず/帝産キャブ奈良、団交要請を返送
【 大阪 】府警が交差点にパトカー配置/北新地合同街頭指導
【 京都 】課金制のバー方式を再検討/京乗協、京都駅北口乗り場
【 京都 】公共交通優先の街づくり/四条通2車線化で富・市会議員
【 奈良・大津 】奈良の運転免許返納割引21社に/滋賀では免許返納者が急増
【 大阪 】大阪国際女子マラソンで交通規制
【 大阪 】関協、VIP無線講習会中止
【 大阪 】「業務経歴証明書」の活用を/悪質乗務員排除で近運局
【 横浜 】EVタクシーの実証実験/京都、大阪で、日産など5社
【 大阪 】全国初、陸・海・空等の全モード/近運局など、関空でBF教室
【 大阪 】堀江タクシー、住所変更
【 神戸 】いろはタクシー、住所変更
【 和歌山 】紀伊タクシー、代取変更
【 和歌山 】冨士タクシー、代取・住所変更
【 大阪 】近運局、法人1社を車停処分
※大阪、兵庫の増減車情報
 
2012年1月27日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】大阪市域・中型3万1591円/大タ協12月実績、その他地域は3万5340円
【 東京 】「閣法」の可能性に言及/タク事業法案等で吉田・副国交相
【 新潟 】新潟県が公取委に文書開示請求/カルテル認定の根拠
【 大阪 】後藤理事長「一致団結を」/交友会協組が理事会・新年会
【 奈良 】秋の全国事業者大会へ/奈タ協、実行委が初会合
【 大阪 】駐停車場所の確保が不可欠/違反取締りで日タク労・小川委員長
【 京都 】新理事長に福来氏/京都市個人・臨時総会
【 大阪 】大阪維新の会と意見交換/ワンコインタクシー協会
【 大津 】私鉄関西ハイタク協も春闘討論集会
【 大阪 】恩加島タクの債権者会議開く
 
2012年1月25日号 関西版 ニュースヘッドライン
【 大阪 】新潟問題、公取委は減車にも注目/大タ協・理事会で注意喚起
【 大阪 】登録停止処分の有効性は?/悪質乗務員の排除は可能か
【 大阪 】第5回「カイゼ作戦」30日に
【 京都 】2週間連続の街頭指導へ/交通渋滞再燃の京都駅北口
【 静岡 】全自交、東京地連を除名処分/抗議行動不参加など「分派行動」と
【 大阪 】秋の事業者大会、はや準備作業/近畿ハイタク協・専務理事会議
【 神戸 】私鉄ハイタクの春闘スタート/関西ハイタク労連が討論集会
【 神戸 】阪神高速の距離制料金で影響/兵タ協が要望書提出へ
【 神戸 】トモエGが神戸でタクシー/ガナップが大成交通買収
【 神戸 】駒姫交通「新視令V」全車導入へ
【 大阪 】「平清盛」観光ルート別運賃認可
【 大阪 】「Rハイブリッド・プリウスα」/大阪モーターショーで注目
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